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エスナイデル監督「少ないチャンスでやられてしまった」

 エスナイデル監督は東京V戦後、「相手のチャンスは少ないのにやられてしまっている」と話しています
 確かに東京Vの得点以外でのチャンスと言えば、ドウグラスのセンタリングにアランが飛び込んだシーンくらいでしょうか。
 しかし、ジェフも得点以外でのチャンスは68分にカウンターから指宿が飛び込んだシーンくらいで、相手はリードしたからこそ無理に攻めなくなったという部分も考慮しなければいけません。


 それでも、昨年から少ないチャンスを確実に決められている試合が多い印象はあります。
 ただ、それもジェフの守備に問題があるからなのではないでしょうか。
 少ないチャンスでゴールを決められるほど、得点になる確率の高い決定的なチャンスを作られているとも言えるのでしょう。



 例えば東京V戦の1失点目も佐藤優平に裏を走られて、フリーな状況で決められています。
 2失点目、3失点目もフリーでミドルシュートを打たれており、いずれもやられても仕方のない展開だったと言えるでしょう。
 セットして守る形が作れていないため相手にスペースを与えており、シュートコースも広く、選択肢も多い状況でやられていることが多い印象です


 さらにラインをなるべく高く保とうとするため、ジェフのDFは後退しながら守る難しい状況になっており、相手は前を向いて仕掛けやすい状況になっている。
 対照的に東京Vの守備は後方にセットして守るため、ジェフがシュートに行けたとしてもコースが限られていることが多いし、カバーする選手もしっかりと作れている。
 そうなってくると、東京Vは攻撃やシュートを浴びる回数が多くなっても、ジェフの守備に比べると失点する確率は低く済むのではないかと思います。



 昨日の話ともつながりますが、守備に関して下平はこのような話をしています。

下平匠「(東京Vの)CBが大きく開いてくる中で、出させてからプレスに行くのか、行かないのであれば全体的にもっと下がるべきで、少し中途半端になってしまった。ブロックを作っていれば、そんなに簡単にやられないとも思う。ただ、いまのチームはそういうやり方ではないので、そこは信じて突き詰めていかなければならない。」

 ハイラインで戦うのであれば、プレスをかけ続けなければならない。
 プレスがかからないのであれば、ラインを低くしてセットして守らなければいけない。
 極々一般的な話で、私も昨年の初めから言い続けてきましたが、これがベーシックな守備のセオリーだと思います。


 しかし、東京V戦で試した4-4-2では、ツインタワーの機動力が足らずプレスをかけきれない。
 そのため、立ち上がりこそ攻撃の勢いで相手を押し込むことが出来ましたが、守備面で苦しんで逆転されてしまいます。
 そこで後半から4-4-1-1にしてプレスに行ったわけですが、今度はそのプレスを掻い潜られて、裏を取られて追加点を浴びてしまいました。



 1年半たってもこの状況であることからも分かるように、効率の良い組織的なプレスを整備することが出来ていない。
 かといって、ブロックを作って守る形に関しては、下平も言うように「いまのチームはそういうやり方ではない」ということなのでしょう。
 では、どうすればいいのか…?という問題を、昨年からずっと抱えてここまで来ている印象です。


 どうせ守備は整備できないのだから、ツインタワーにしてクロスボールをシンプルに蹴り込み、相手を押し込む攻撃重視でいくということだったということでしょうか。
 しかし、それはいわばパワープレーをスタートからやっているようなもので、90分持たせるのは現実的ではないと思います。
 攻撃で中盤を省略する形ということになりますが、それは同時に守備でも中盤を省略することになるわけで、短時間は成立したとしても長時間それで戦うのは無理がある状況だと思います。
 前半は飛ばして相手を押し込む作戦だったとしても、その後のゲームプランはどのようなものを描いていたのか、見えてきにくいところがありますね…。