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arc の日記 : digitalmuseum RSSフィード Twitter

2011/03/18

MIT原子力理工学部による16日夜時点での状況解説

本記事は3つ目の翻訳記事で、元記事は日本時間16日午後7時59分に公開されたものです。前2つと同様にGoogle Docs上で作業が行われました。下訳を作成された @sayajir さん、校正してくれた @hoshimi_etoile さん、 @_____zoe_____ さん、 toshiki.saito さん、ありがとうございます。

注意: この記事は福島第一原発の最新の状態を解説したものではありません。福島第一原発事故関連で日本語の良質な記事・ニュースソースをご覧ください。また、この記事のほかにも様々な記事が翻訳済みです。翻訳記事の一覧はMIT原子力理工学部による原子力発電の解説(翻訳)にあります。

目次

最新状況と各施設の現況

情報源: 東京電力、World Nuclear News(訳注:訳者が参考にした情報源ではなく、原文に書かれていた情報源です。)

1号機と2号機

東京電力は、2つの原子炉の炉心について損傷度合いの推定値を発表しました。1号機が70%損傷、2号機が33%損傷。同社はまた、1号機は適切に冷却されたとも述べています。

見通し

現時点においては、追加情報なしにこれらの損傷燃料の最終的な状態を推測することは困難です。しかしながら、炉心が部分溶融しその後冷却されたという唯一の事例であるスリーマイル島においては、燃料塊は完全に圧力容器に閉じ込められていたため、外部への放射線の放出は最小限に留まりました。現在、2号機にどうやって冷却水を提供するか、その最善の方法について検討が行われています。

3号機

日本時間午前8時34分、三号機の屋根から白煙が上がっているのが確認されました。高い放射線レベルのせいで作業員が避難させられていたため、この白煙の原因については究明されていません。放射線レベルは同日早朝より上下動していたものの、白煙が確認された時には300-400mSv/hにまで上昇していました。3号機が新しい局面を迎えたことによって放射線レベルが上昇したのか、その当時の2号機におけるトラブルに起因する数値なのかは不明でした。

見通し

この時点における作業員の被曝量を読むにあたっては、まず放射線障害は概ね累積1000mSvから発生するということを理解して頂きたいと思います。それぞれの被曝量による健康被害に関しては、今後、別途投稿する予定です(訳注:日本語ソースなら @team_nakagawa のほうが即時性が高いのでそちらをご参照されるとよいでしょう)。現時点においては、3号機で見られた白煙については、情報収集段階にあると言えます。枝野官房長官は、3号機の白煙は2号機で見られたものと同様の水蒸気爆発の結果かもしれないとの見解を示していましたが(訳注:会見では水素爆発の可能性も示唆されていた)、これを支持するのにも反論するのにも現在十分な情報が得られていません。

4-6号機

4号機で見られた炎は火災による物と報じられており、4号機の原子炉建屋の屋根を損傷させる小規模な爆発を起こしています。4-6号機における努力は、使用済み核燃料の保管プールに冷却水を供給することに集中しています。地震発生後数日のどこかでこれらの保管プールの温度は上昇し始めました。地震発生当時、点検のために燃料棒を炉心から使用済み核燃料プールに完全に移していたのは、4号機のみでした。5号機と6号機においては、共に1/3程度の燃料棒がプールに移されていました。4号機のプールが残り2機より速く温度が上昇していたことは、このことによって説明がつきます。4号機の保管プールにあった燃料は、総量・熱量ともに大きかったわけです。

見通し

4-6号機の使用済み核燃料プールに保管された燃料棒は、低水準とはいえ崩壊熱によって溶融してしまうのを防ぐため、また、保護するためにも(訳注:酸素を含む気体と絶縁するためにも、という意味です。)冷却水に完全に浸かっている必要があります。冷却水が沸騰すれば、水位は低下してしまい、使用済み核燃料プールが沸騰するほど熱くなり始めた時には、蒸発する分を補うだけの水を注入しなければなりません。4号機の作業員は、3号機からの放射線レベルが作業場に戻れる水準まで十分に下がり次第、陸上から使用済み核燃料プールに水を注入する計画です。4号機のプールは大気圧であるため、ここへの注入作業は、1-3号機の圧力容器に冷却水を注入しようとする作業よりも比較的容易なはずです。

記事掲載後の更新

3/16 11:48am ESTの更新

電気事業連合会の報告によると、4号機の火災の結果、放射線レベルはそれ以前の水準より上昇しています。本日早朝時点で、3号機の外で400mSv/hでしたが、現時点においては施設境界付近で1530μSv/hです。信頼できる情報が得られ次第、随時更新予定です。

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