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おっさんの日記

「行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論」を読んだ

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

 行動分析学の事をもうちょっと知識として勉強したいと思い、新しくなった仙台のイービーンズ(ジュンクドー)で書籍検索に偶然引っかかった本。帰り際ちょっと読んで「あぁ、ちょっと間違えたジャンルの本選んでしまった・・・」と思ったが、読み進めるうち、ことごとくその思いは裏切られた。良書。


 行動分析学をビジネスに応用する本のなかでも本書は「組織改革」の話題を中心に「大日本エレクトロン社」「ノルウェー・モバイル社」と言う仮想の2社が合併してから行動分析学(その中でもパフォーマンスマネジメントの分野)を応用し、組織、人、風土を変えていくというストーリー。そのストーリーの合間に行動分析学の解説が入る。会社では単なる一兵卒のヒラリーマンである私には会社がどうのとか言うのは関係ないのでね・・・冒頭のように「あ、こりゃちょっと間違えたかも!」とね。でも、この本の言っていること事体は個人個人の行動にも即応用できるので、○ですよ。


 この形式は以前読んだ島宗理著の「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」(脚注参照)でも同じ形式を取っている。前述の島宗氏著の本から行動分析学を始めて知ったとき、自分自身を変えるだの、人に効率的に動いてもらうだのそういったのとは関係なく「心が軽くなった」ことを覚えている。xxが出来ないのは根性や心意気が足りないからではない。なにもxxが出来ない事で自分自身を責める(個人攻撃の罠と言います)必用もなく、行動の中に問題があり、その分析をして出来るよう変えていけばいいんだ。(そのためのツールとして本ではABC分析などが紹介されている)


 先ほどの島宗氏の本は非常に分かりやすくよかったが、本書はその行動分析学の基礎の基礎ぐらいの部分にもうちょっと専門的な説明がなされていく。また、各章の説明では時々まだ出てきていない理論などが出てきたりするため、何か行動分析学の用語集などをざらっと読んでから、本書を読むと理解が進むかもしれない。


おもしろい!


パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学

パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学