2009-11-10(Tue): 図書館総合展1日目−フォーラム「財政危機をチャンスに変える思考と戦略」で講演、ヨコハマ経済新聞に寄稿

ついに、

2009-11-10(Tue)〜2009-11-12(Thu):
第11回図書館総合展/学術情報オープンサミット2009
(於・神奈川県/パシフィコ横浜
http://www.j-c-c.co.jp/library/

が開幕。

初日の今日は会場が近場ということもあって、オープニングのセレモニーから出席してみた。実はオープニングを見るのは初めて。


図書館総合展全体を通しての感想は3日間の会期終了後に書きたいが、第11回となる今回は昨年の第10回に続き、

・「第10回図書館総合展に向けて−ささやかな願い」(編集日誌、2007-11-12)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20071113/1194907239

で記した願いがまた幾つか実現しており感慨深い。出展者でも講演者でもなかった一来場者の声に耳を傾けてくださった図書館総合展運営委員会の方々に感謝したい。

さて、開場後、出展者ブースやポスター発表をぶらりとのぞいた後、

図書館総合展パネルディスカッション「ディジタル時代の本と読者−これからの出版者と図書館の役割」
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090930/p18

を講演部分のみ聴講。

土屋俊さん(千葉大学教授)の司会の下、長尾真さん(国立国会図書館)、中山信弘さん(弁護士)、植村八潮さん(東京電機大学出版局)の講演があった。

しかし、ご本人もおっしゃっていたので誤解されることはないと思い書くが、そろそろ出版業界の視点を植村さんにすべて代表・代弁してもらうのは無理があるだろう。日本書籍出版協会理事というお立場もあるとはいえ、出版業界の当然ながら学術出版だけで成り立っているわけではない。むしろ、出版産業全体からみれば、学術出版が占める比率はそうは高くないだろう。学術出版の定義がまず困難なので、正確な算出は難しく、これはあくまで単なる感覚値に過ぎないが。

そろそろ小学館講談社のような大手総合出版社、一般書、文芸書、雑誌、専門誌、学術書、児童書、コミックを幅広く取り扱っている出版社の方々が壇上で自らの理念と現実を語るべきときではないかと思う。

むしろ質疑に関心があったのだが、午後のフォーラムに登壇予定なので、ここで中座し、13時から、

2009-11-10(Tue):
図書館総合展フォーラム「財政危機をチャンスに変える思考と戦略−低成長時代の図書館サービス指導理念」
(於・神奈川県/パシフィコ横浜
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090930/p17

に参加した。ここでは、

  • 上山信一「これからの自治体経営と図書館」
  • 根本彰「図書館は誰の(ための)ものか」
  • 岡本真「オープン志向による図書館サービス改革−金太郎飴を超えて」
  • 山田真美「『オタク』の時代の図書館経営

という順で講演し、その後、高山正也さん(国立公文書館)をコーディネーターに「新しい政権下での図書館経営」と題してパネルディスカッションを展開した。

・「オープン志向による図書館サービス改革−金太郎飴を超えて」
http://www.slideshare.net/arg_editor/crisis-to-chance20091110

以下は手元のメモから各登壇者の発言で考えさせられたことを公開メモとして。

上山さんが討論の際に指摘した「図書」の危機と「図書館」の危機を明確に分けて議論する必要があるというのは、まったくその通り。さらに付け加えれば、「図書」の危機も、「図書」そのものの危機と、「出版社」の危機、そして「出版行為」の危機は、相互に関わりは持つものの、それぞれ別次元の話であることを自覚する必要がありそうだ。

根本さんがご自身の演題「図書館は誰の(ための)ものか」への答えとして示した「コミュニティの住民全体のもの」という定義は至極まっとうだと思う。同時にこのとき根本さんが提示した「利用者、非利用者、現在の住民、将来の住民」という住民の定義、そして「将来の住民」という言葉で示された「時間軸の導入」という視角も意識しておきたい。ここにさらに「過去の住民」という概念を入れていくこと、そして非来館の利用者ではあるが、その図書館に支持を与えてくれる人々を取り込むために「住民」ではなく「市民」という概念でまとめあげるのがよいのだろうかあ。

山田さんによるイギリスにおける百科事典のつくり方の話は非常に印象的だった。ご本人が伝聞と断られていたので、ここでは詳細を記さないが、自分で調べてみたい。

さて、自分の講演では、WikipediaYahoo!知恵袋そしてTwitterを事例に、ウェブにおける共創を参考にしつつ、図書館も

  • 館種間
  • 職員間
  • 市民間

に多重多層的なネットワークを織りなすべきであると説き、その上で仮説として、参加型レファレンスと参加型アーカイブという2つの共創モデルを提案してみた。財政危機の中で苦境が続く図書館にとって少しでも役立つところがあればと思う。特に参加型レファレンスについては、先日行った

・「岡山県立図書館 図書館職員等研修講座(レファレンス研修)で講師」(編集日誌、2009-10-09)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20091012/1255337285

での2時間に及ぶ討論で示唆されたところが大きかった。あらためて研修の企画者・参加者の方々に感謝したい。

・「行ってきました!図書館総合展+ARGカフェ&ARGフェスト(その1)」(空手家図書館員の奮戦記〜Library0.2からの出発?〜、2009-11-15)
http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/11/argarg-1.html

ところで、一部には大受けだったようだが、図書館総合展の開催にあたって、ヨコハマ経済新聞に寄稿させてもらった。

・「11回目を数える「図書館総合展」への招待−国内外から図書館関係者が集う年に一度の大イベント」(ヨコハマ経済新聞、2009-11-10)
http://www.hamakei.com/column/197/

2009-11-09(Mon): 「Naverまとめ」を使ってみた

screenshot screenshot

そのうち明らかにできるはずだが、ちょっと事情もあり、

Naverまとめ
http://matome.naver.jp/

を使ってみた。

・argのまとめ
http://my.naver.jp/arg

そもそも、Naverまとめが何か分からないという方は、

Naverまとめとは?
http://inside.naver.jp/matome/

をご参考に。要するに協同作業を前提に情報をまとめあげるためのクリッピングでいったところでしょうか。

ちなみに、自分がつくってみた「まとめ」は以下の4本。

・BARや居酒屋を中心に地域を元気にする取り組み
http://matome.naver.jp/odai/2125686426711418881
・ウェブ企業の産学連携事例
http://matome.naver.jp/odai/2125686391107831474
・図書館で借りた本を返せるポストが駅に設置されている図書館
http://matome.naver.jp/odai/2125669410843091840
・小著『これからホームページをつくる研究者のために』の公共図書館での所蔵状況
http://matome.naver.jp/odai/2125669597612542261

ぜひ情報を追加してほしい。

2009-11-11(Wed): 図書館総合展2日目−CiNii APIコンテストとGoogle文化と日本フォーラムで司会をし、貸出履歴フォーラムで講演

図書館総合展2日目。あいにくの雨でかなり寒い。今日は終日予定が入っており、司会2本に講演1本。

まず最初は、

・CiNiiリニューアル記念 ウェブAPIコンテスト優秀作品発表会
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090929/p14

追々、国立情報学研究所のサイトにも応募作品すべてを含めて公開されると思うが、優秀作品は以下の5つ。

私自身、審査にあたったわけだが、選外の作品も含めて秀作が多かったと思う。応募くださった方々に感謝したい。また、スポンサーとして、

2009-11-18(Wed):
DESIGN IT! Conference 2009「クラウド時代のユーザーエクスペリエンス」
(於・東京都/ベルサール汐留)
http://www.designit.jp/events/

への招待をはじめ、数々の特典を用意してくださった

・ソシオメディア
http://www.sociomedia.co.jp/

にも感謝したい。

しかし、私はこのACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)で2004年9月の試験公開以来、CiNiiに関する記事を20本ほど書いてきているのだが、APIコンテストの活用にまで来たかと思うと感慨深い。

・CiNii関連記事
http://d.hatena.ne.jp/arg/archive?word=*[CiNii]

多くの関係者の努力があってのことだが、中でも大向一輝さんという研究者としても実務家としても第一線の方をお迎えしたことが成功の大きな要因だと思う。その大向さんは、この11月から、国立情報学研究所(NII)の准教授に就任し、かつ兼務として学術基盤推進部学術コンテンツ課専門員にも就かれている。

・「国立情報学研究所の准教授になりました」(清澄日記、2009-11-02)
http://d.hatena.ne.jp/i2k/20091102/associate

昇進をお祝い申し上げるとともに、大向さんに適切な評価を下している国立情報学研究所(NII)の先生方に敬意を払いたい。

・「CiNiiの新たな広まりの可能性:CiNiiウェブAPIコンテスト」(ヨネザアドの学びの杜・遊びの海(米澤誠の公式ブログ)、2009-11-12)
http://blogs.yahoo.co.jp/bpxdx655/42234317.html

その後は、

・“グーグル文化と日本”−研究者、図書館の立場からグーグル・ブック構想を評価する
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090929/p20

で司会を務めた。会場は立ち見も多く250名ほどの聴衆だったかと思う。高宮利行さん(元慶應義塾大学)と和田敦彦さん(早稲田大学)の講演は素晴らしく、自分自身大いに勉強になった。が、反面、いまの自分の能力ではダイナミックな討論をまとめ上げることが難しいことを思い知りもした。精進精進。

・The Realm of Takamiyans(高宮利行さん)
http://takamiyans.roundtable.jp/
・和田敦彦研究室(和田敦彦さん)
http://a-wada.blogspot.com/

緊張しまくったフォーラムだったが、高宮さん、和田さんにご著書にサインしていただけたのが個人的にはもっとも嬉しい。今日の日の記念でもあり大切にしよう。

グーテンベルクの謎―活字メディアの誕生とその後 書物の日米関係―リテラシー史に向けて
・高宮利行著『グーテンベルクの謎−活字メディアの誕生とその後』(岩波書店、1999年、2205円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000004441/arg-22/
・和田敦彦著『書物の日米関係−リテラシー史に向けて』(新曜社、2007年、4935円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788510367/arg-22/

本日最後は、

・貸出履歴を利用した新しい利用者支援の展開リターンズ
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090929/p13

での講演。

「貸出履歴を巡る失われた歳月を超えて−議論と実行、そして決断」と題して前座的な話をさせてもらった。

・「貸出履歴を巡る失われた歳月を超えて−議論と実行、そして決断」
http://www.slideshare.net/arg_editor/lending-history20091111

資料に「貸出履歴問題を巡る近年の略史」というスライドを入れたのだが、ここに、

・當山仁健「利用者のプロフィールを考慮した連想検索OPACの構築」
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004857465/

を入れなかったのは失敗だった。當山さんに申し訳ないことをしてしまった。これまた痛く反省である。

他の方々の演題は以下の通り。

  • 米田渉(成田市立図書館)「図書館のレコメンド機能『おすすめリスト』の発想」
  • 小野永貴(筑波大学、Project Shizuku)「Web読書履歴サービスの動向から見るProject Shizukuの未来」
  • 原田隆史(慶應義塾大学)「貸出履歴をもとにした図書の推薦実験」

米田さん、原田さんの話は最近うかがっていたので、小野さんの話が新鮮だった。そして、

・株式会社しずくラボ
http://www.szk.co.jp/

を設立し、来年2010年2月13日には、

・Shizuku2.0
http://www.shizuku.ne.jp/

を公開すると宣言した雄姿には胸を打たれた。

貸出履歴の活用構想もようやく、自分としては3年がかりだが、実現段階まで迫ってきた。そして、会場にお越しいただいた200名以上の聴衆の反応も想像以上によかったことが嬉しい。

なお、あらためて言うまでもないとは思うが、私は貸出履歴の活用がすべてと思っているわけではない。だが、講演でも述べたように、何か新しい提案があれば、すぐに、

  • 教条的な思考停止派
  • 理解する努力欠如派
  • 使命を忘れた理論派
  • 役割放棄の輸入依存派

となるその心持ちには反対だ。これは単に貸出履歴活用に留まらず、すべての図書館サービス、あるいはサービス全般のあり方について言いたいことである。

・「【2009年図書館総合展フォーラムレポートその4】2010.2.13に何かがおこる?! あるいは、「要は勇気がないんでしょ」in図書館―『貸出履歴を利用した新しい利用者支援の展開』リターンズ」(かたつむりは電子図書館の夢をみるか、2009-11-13
http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20091113/1258145169

2009-11-12(Thu): 図書館総合展3日目−図書館グッズフォーラム、Library of the Year 2009最終選考会、第6回ARGカフェ&ARGフェスト@横浜

図書館総合展もついに最終日。朝から

・図書館グッズが利用者と館員を元気にする!−実例発表・討論・物々交換会
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090928/p11

の物資搬入を手伝い、そのままフォーラムに参加。

最後に5分ほど時間をいただき講評的なコメントをさせていただく。要するに、どうせグッズをつくるなら、作り手の自己満足に終わらせず、それこそ売り物になるレベルのものを目指すくらいの気持ちでいようといった趣旨。それまでの盛り上がりに水を差すことになるのは十分にわかったが、グッズの場合、ただ楽しいだけでは必ず続かなくなるので、あえて苦言を申し上げた次第。

昼からは、

Library of the Year 2009 最終選考会
http://d.hatena.ne.jp/sogoten/20090928/p17

に参加。

優秀賞を受賞した

大阪市立中央図書館
http://www.oml.city.osaka.jp/
渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
http://www.shibusawa.or.jp/center/
奈良県立図書情報館
http://www.library.pref.nara.jp/

の3館の中から大賞受賞館を決めるべくスピーチ。自分は渋沢栄一記念財団実業史研究情報センターのプレゼンターを務めた。

Library of the Year 2009 渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
http://www.slideshare.net/arg_editor/lo-y200920091112
Library of the Year 2009
http://www.iri-net.org/loy/loy2009.html

結果は残念ながらプレゼンターを務めたは渋沢栄一記念財団実業史研究情報センターではなく、大阪市立中央図書館の大賞受賞となった。しかし、正直どの館も大賞に値し、まったく差はなかったと思う。ともあれ、3館の関係者にお祝い申し上げたい。

・「大阪市立中央図書館がLibrary of the Year 2009 大賞に選ばれました!!」(大阪市立図書館、2009-11-12)
http://www.oml.city.osaka.jp/topics/jushou-loy.html
・「Library of the Year 2009」(実業史研究情報センター・ブログ 「情報の扉の、そのまた向こう」、2009-11-13
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20091113/1258089743
・「Library of the Year 2009」最終選考会」(奈良県立図書情報館 公文書のマイクロ化及びデジタル化事業、2009-11-13
http://d.hatena.ne.jp/i-012/20091113/1258094147

・「Library of the Year 2009が発表される(日本)」(カレントアウェアネス・ポータル、2009-11-12)
http://current.ndl.go.jp/node/15247
・「Library of the Year 2009大賞は…」(ダメな図書館員の日々、2009-11-12)
http://d.hatena.ne.jp/garugon/2009111
・「横浜で聴き、走り、話す」(Traveling LIBRARIAN−旅する図書館屋、2009-11-13
http://d.hatena.ne.jp/yashimaru/20091113#p1
・「図書館総合展参加報告(1):Library of the Year 2009」(日々記−へっぽこライブラリアンの日常、2009-11-14)
http://hibiki.cocolog-nifty.com/blogger/2009/11/1-library-of-th.html

そして、最後に自分にとっても今年の図書館総合展の締めくくりとして、第6回ARGカフェ&ARGフェスト@横浜を開催した。第2回に続く2度目の横浜開催となった今回は、以下の方々にライトニングトークしていただいた。

  • 岡野裕行(文学館研究会)
    • 「文学資料はどこにある?」
  • 宮川陽子(福井県立図書館)
  • 大塚真吾(物質・材料研究機構
    • 「研究コミュニティを俯瞰してみよう」
  • 江草由佳(国立教育政策研究所
    • 「目は口ほどにものを言う?−Web情報探索行動における視線情報の分析」
  • 福林靖博(国立国会図書館
    • 「内と外−勉強会@中央線2年の軌跡」
  • 下地雅美(沖縄県立看護大学附属図書館)
    • 「図書館員の視点で見た学び直し講座−私の“あはっ”体験」
  • 坂本成生(横芝光町立図書館)
    • 「劇的!図書館ビフォー・アフター」
  • 佐藤あづみ(岩沼市図書館)
    • 「絵本のお医者さん細うで繁盛記」
  • 茂出木理子(お茶の水女子大学附属図書館)
    • 「反論のススメ−M・R的ライブラリアンの育て方」
  • 山田俊幸山形大学工学部図書館)
    • 「論文ったー作ってみた。」
  • 大谷周平(琉球大学附属図書館)
    • 沖縄県の図書館コミュニティ−沖縄県図書館協会誌発行・FLU40開催をとおして」
  • 杉浦裕樹(ヨコハマ経済新聞、横浜コミュニティデザイン・ラボ)
    • 「みんなの共有財をつくるためのプラットフォームをデザインして」

ご登壇いただいた方々、サポーターとして開催を助けてくださった方々、そしてご参加くださった方々に心から感謝したい。

第2部のARGフェストへは、大部分の参加者と一緒に会場まで横浜の夜景を楽しみながら到着。

最終的にこの後、都合3軒を巡って帰宅。かくして図書館総合展の3日間が終わった。3日間はたいへんな喧騒と多忙に目の回る状態だったが、総じて楽しかった、また来年も参加したいという声が圧倒的に多かったように思う。自分自身が来年の図書館総合展にどのように関わるか、まだ未確定な部分もあるが、基本的には積極的に関わり、より一層盛り上げていきたいものだ。

2009-11-13(Fri): 2つのお知らせ−11月17日(火):Twitter Follower×Follower Night、12月7日(月):第1回ウェブ学会シンポジウム参加者募集中

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図書館総合展の喧騒で紹介が遅くなってしまったが、私も関わっている新たな2つの催しを関係者がすでに紹介してくれている。遅ればせながら、私からも紹介し、参加をお願いしたい。

まず一つ目は、

2009-11-17(Tue):
Twitter Follower×Follower Night
(於・東京都/北海道 渋谷駅前店)
http://toremoro.tea-nifty.com/tomos_hotline/2009/11/twitter-followe.html

これまで3回開催されているSBM勉強会や12月に開催されるTwitter勉強会の主催者で、Tomo's hotline管理人のTomoさん(@toremoro21)と私の共同企画でお互いのTwitterのフォロワーを出会わせてみるイベントを開催する。

Tomoさんは優秀な研究者であり技術者でもある方。対して私はメディアの発行者でありプロデューサー。共にインターネットが関心対象であり活動領域でもあるので重なっている部分もあるが、とはいえ2人で2000名を超えるフォロワーがいる以上、フォロワーの方々のバックグラウンドも相当様々だろう。この2人のいずれか、あるいは両方に関心を持ってくださっている方々が一堂に会したら、どのような化学反応が生じるのか、非常に楽しみにしている。

詳細は、

・「Twitter Follower×Follower Night(11/17、渋谷)の参加者募集」(Tomo's hotline、2009-11-10)
http://toremoro.tea-nifty.com/tomos_hotline/2009/11/twitter-followe.html

にも出ているが、おおむね以下の通り。

  • 開催時間:19:30〜21:30
  • 会費:5000円を下回るように調整中(学生参加者にはキャッシュバックの予定)
  • 参加条件:@toremoro21か、@argをフォローしている方(一応です。関心あればどなたでも!)
  • 持ち物:首掛けストラップ、名刺。可能なら携帯、PC等、Twitterできる機器
  • 定員:20名
  • 公式ハッシュタグ:#twitterfollower
  • 参加申し込み方法

http://mixi.jp/view_event.pl?id=47932128

@argに参加希望とDMかコメントで連絡

なお、

2009-12-05(Fri):
Twitter研究会
(於・神奈川県/慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス)
http://homepage3.nifty.com/toremoro/study/twitterconf.html

で行う企画についても、この場で議論・調整するということなので、Twitter研究会に興味のある方は、ぜひお越しに!

続いてもう1つのお知らせ。これも尊敬する仲間たちと半年以上かけて議論し準備してきたのだが、

2009-12-07(Mon):
第1回ウェブ学会シンポジウム
(於・東京都/東京大学 本郷キャンパス
http://web-gakkai.org/

を開催する。挨拶文を引いておこう。

ウェブの社会的影響力は、この15年で圧倒的な存在感を増しています。しかもその傾向はますます強まるばかりです。ウェブの世界に国境はありません。しかし、国内からは、世界に影響を与えるような、革新的なウェブの学術研究やビジネスが生まれていないのも事実です。
ウェブは、技術、学術、ビジネス、制度、文化が一体となって進化します。「世界に影響を与えるウェブ研究を行う」にはどうすればよいか、「世界に影響を与えるビジネスを生み出す」にはどうすればよいかを、研究者、エンジニアをはじめ、経営者、投資家、法律家、行政・政策担当者など、さまざまな人が「高いレベルで」交流することが重要だと考えます。本シンポジウムは、学術に軸足をおいた相互交流の機会を提供し、世界に影響を与えるウェブ研究・ウェブビジネスを継続的に生み出す場となることを目的とします。皆様のご参加をお待ちしております。

当日は長尾真さん(国立国会図書館)による基調講演をはじめ、

  • ウェブと政治−民主主義の再発明
  • ウェブとコラボレーション−創造とコミュニケーションの相転移
  • ウェブと科学−マイニングが拓く未来

という3つのセッションを用意している。ぜひご参加いただきたい。

・「「ウェブ学会シンポジウム」開催へ−日本から世界へ影響を与える相互交流の機会」(CNET Japan2009-11-13
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20403558,00.htm

さて、今日の行動は、さすがに午前中は図書館総合展の疲れでぐったり。午後から仕事を始めて夕方に

・WOMマーケティング協議会
http://www.womj.jp/

の第2回ガイドラインPJへ参加。2時間に渡る濃密な議論。

・「本日、第2回ガイドラインPJが開催されます。」(WOMマーケティング協議会新着情報、2009-11-13
http://womj.jp/news/2009/11/2pj.html
・「第2回ガイドラインPJが開催されました。」(WOMマーケティング協議会新着情報、2009-11-14)
http://womj.jp/news/2009/11/2pj-1.html

・「WOMマーケティング協議会設立イベントに参加−WOMマーケティングガイドライン3原則を発表、そしてスイッチオンプロジェクト成果発表」(編集日誌、2009-07-29)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090731/1249022596
・「地域住民参加型デジタルアーカイブの推進に関する調査検討会の第1回会合&WOMマーケティング協議会の勉強会へ」(編集日誌、2009-10-26)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20091101/1257085198

2009-11-14(Sat): 第2回 博士ネットワーク・ミーティング@つくば「新時代、発信する科学者」に参加

時間的にも天候的にも厳しそうだったので、

2009-11-14(Sat):
楽天研究開発シンポジウム2009
(於・東京都/品川シーサイド楽天タワー)
http://rit.rakuten.co.jp/conf/rrds2009/

に少しだけでも顔を出すのは断念し、

2009-11-14(Sat):
第2回 博士ネットワーク・ミーティング@つくば「新時代、発信する科学者」
(於・茨城県つくば国際会議場
http://unit.aist.go.jp/humanres/ci/phd-career/event/network2.html

へ。

・「11月14日(土)開催 第2回 博士ネットワーク・ミーティング@つくば「新時代、発信する科学者」に登壇します」(編集日誌、2009-10-17)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20091018/1255833382

なんとつい1ヶ月ばかり前に、

2009-10-01(Thu):
d-log.セミナー 長尾真氏・円城塔氏『言語とはなにか−書く、伝える、遺す』
(於・東京都/d-labo/dream laboratory by SURUGA bank)
http://www.d-labo-midtown.com/d-log-detail.php?id=172

を聞かせていただいた作家の円城塔さんとご一緒するパネルディスカッションも組まれている。

Self-Reference ENGINE円城塔さん)
http://self-reference.engine.sub.jp/

自分の話の中でもふれたが、様々なリスクはあるにせよ、このような幸運が舞い込むことが、自分のコミュニティーから出て、幅広く情報発信する意義ではないかと思う。

討論の内容や風景は、

・「第2回 博士ネットワーク・ミーティング@つくば参加記」(発声練習、2009-11-14)
http://d.hatena.ne.jp/next49/20091114/p2
・「参加記(2):明日から始める情報発信」(発声練習、2009-11-14)
http://d.hatena.ne.jp/next49/20091114/p3
・「参加記(3):歴史研究の成果を世間に還元するには?」(発声練習、2009-11-14)
http://d.hatena.ne.jp/next49/20091114/p4
・「参加記(4):飲み会&まとめ」(発声練習、2009-11-14)
http://d.hatena.ne.jp/next49/20091114/p5

に詳しい。

パネル討論の後のグループワークでは、私自身は主に「明日から始める情報発信」の話をしていたのだが、まずはTwitterでつぶやいてみるといったところからでもまず始めてみればと思う。

・国内研究者のアカウント集 (researcher_list) on Twitter
http://twitter.com/researcher_list

そういう意味では、あれほど盛り上がっていたにも関わらず、まだブログ等の記事が少ないのは残念。

もう一つ。これは「博士ネットワーク・ミーティング」のような催しのあり方について。夜に別件があったので、懇親会は辞退して、円城さんらと一緒に帰京する電車の中で話していたのだが、泊まり込みの開発合宿形式のような形で翌朝には具体的な成果物、せめてその原型を作り上げるような形で進めてみてもいいのではないかと思う。あらかじめ参加者がポジションペーパーのようなものを用意して賛同者とグループをつくって、一晩かけてまとめあげるようなイメージだ。今回の形式では、どうしても「明日から始める情報発信」というテーマになってしまうが、最近図書館関係でやっている研修の経験を踏まえると、やはり「今日から始める情報発信」というテーマでその場で動き出せたほうが、面白い。もっとも、これはACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の事業として考えるべきこととも思える。むしろ自分への宿題かも知れない。

2009-11-15(Sun): 2つのスポンサー−11月18日(水)開催のDESIGN IT! Conference 2009と、11月19日(木)、20日(金)開催のWebDB Forum 2009

いまだに法人サイト構築中のアカデミック・リソース・ガイド株式会社ですが、ありがたいことにスポンサーとしての参画にお声掛けいただけることがあり、感謝の限りです。

さて、今週は後援に加わらせていただいている2つの催しが開催されます。


2009-11-18(Wed):
DESIGN IT! Conference 2009「クラウド時代のユーザーエクスペリエンス」
(於・東京都/ベルサール汐留)
http://www.designit.jp/events/


2009-11-19(Thu)〜2009-11-20(Fri):
Webとデータベースに関するフォーラム2009(WebDB Forum 2009)
(於・神奈川県/慶應義塾大学 日吉キャンパス)
http://db-event.jpn.org/webdbf2009/

前者にはメディア後援として、後者にはブロンズスポンサーとして参画しています。Webとデータベースに関するフォーラム2009(WebDB Forum 2009)については、

・ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)第400号(2009-11-09、4761部)
http://archive.mag2.com/0000005669/20091109222129000.html

で紹介していますが、おススメはやはり特別セッションでしょう。以下の3本が予定されています。

  • 「BaiduとNaverが語る 国内シェアNo1を実現する技術戦略」
  • 「日本のデジタルライブラリプロジェクト最前線」
  • インターンシップと産学連携の可能性」

「BaiduとNaverが語る 国内シェアNo1を実現する技術戦略」では、「絵文字に強いバイドゥモバイル検索」、「『探しあう検索、NAVER』−韓国での成功要因と、日本での新たな挑戦」と題して井上俊一さん(バイドゥ株式会社 代表取締役社長)と森川亮さん(ネイバージャパン株式会社 代表取締役)にお話しいただきます。実はこのお二人の顔合わせはあまり例がなく楽しみな企画です。井上さんは私にとっても尊敬すべき前職時代の上司でもあり、私自身、非常に楽しみにしています。

「日本のデジタルライブラリプロジェクト最前線」は自分が司会を務めるということで、たいへんな緊張があるのですが、「日本のディジタルライブラリプロジェクトの現在」と題して長尾真さん(国立国会図書館)に、「学術ウェブをつくる−CiNiiのいま、これから」と題して大向一輝さん(国立情報学研究所)にお話しいただきます。このお二方は最近は図書館関係者によく知られていますが、元々のご専門は情報工学であり、WebDB Forum 2009の来場者の大部分を占めると思われる情報工学関係者がどのようなインパクトを受けるのか、司会としても重責を感じています。

インターンシップと産学連携の可能性」は、公野昇さん(マイクロソフトリサーチアジア)による「MSRでのインターンシップについて」、鬼塚真さん(日本電信電話株式会社 NTTサイバースペース研究所)による「NTT研究所におけるデータベース系基盤技術・Web 検索技術に関わる取り組みとインターンシップについて」、そしてもうお一人、株式会社ミクシィの方にお話しいただいた後、インターンシップを実際に経験したことがある若手研究者3名−岡瑞起さん(東京大学知の構造化センター)、荒瀬由紀さん(大阪大学大学院情報科学研究科)、小町守さん(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)に加わっていただいての討論となります。

例年多くの参加者を集めているイベントです。学生、特に主催団体の学生会員の方の参加条件は破格となっているので、ぜひご参加ください。

・Webとデータベースに関するフォーラム2009(WebDB Forum 2009)
http://db-event.jpn.org/webdbf2009/

さて、WebDB Forum 2009開会の前日に催されるDESIGN IT! Conference 2009「クラウド時代のユーザーエクスペリエンス」の場合、まず注目は基調講演でしょう。

Googleから、Donal Mountainさん(ユーザーエクスペリエンス・リサーチャー)、Braden Kowitzさん(シニア・ユーザーエクスペリエンス・デザイナー)という高名なお二人が登場します。お二人の演題は「立ち込める暗雲−Webサービスクラウドコンピューティングにおける課題をかんがみる」。カンファレンス自体のテーマが「クラウド時代のユーザーエクスペリエンス」なので、他の基調講演もこれにあわせたものとなっており、鈴木章太郎さん(マイクロソフト株式会社)による「クラウドコンピューティング時代に求められる UX の役割とマイクロソフトの最新テクノロジ」、長稔也さん(株式会社日立製作所)による「UX(顧客経験価値)の向上を通じた顧客サービスの最適化」も見逃せません。

・「立ち込める暗雲−Webサービスクラウドコンピューティングにおける課題をかんがみる」
http://www.designit.jp/archives/2009/10/keynote1.html
・「クラウドコンピューティング時代に求められるUXの役割とマイクロソフトの最新テクノロジ」
http://www.designit.jp/archives/2009/10/keynote2.html
・「UX(顧客経験価値)の向上を通じた顧客サービスの最適化」
http://www.designit.jp/archives/2009/11/keynote3.html

そして、「広げよう、インターネットの学術利用」を掲げるACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)として見逃せないのは、大向一輝さん(国立情報学研究所)による「論文をみんなの手に−学術情報サービスのユーザーエクスペリエンス・デザイン」です。

専門家による専門家のための情報をどうやって一般ユーザーに広めるか、といういささか困難な課題にどう向き合ったのか、そのデザインの過程についてお話しします。

・「CiNii関連の講演4つ」(清澄日記、2009-11-03)
http://d.hatena.ne.jp/i2k/20091103/cinii_lectures

ということですので、学術系のネットサービスに関わっている方は必見です。

・「論文をみんなの手に−学術情報サービスのユーザーエクスペリエンス・デザイン」
http://www.designit.jp/archives/2009/10/session11.html

私も取材を兼ねて終日参加の予定です。

・DESIGN IT! Conference 2009「クラウド時代のユーザーエクスペリエンス」
http://www.designit.jp/events/

いずれの催しも当日参加を受け付けているので、ぜひご参加ください。

2009-12-04(Fri):

情報と人をつなぐ じょいんと懇話会「県民に必要と認知される図書館を目指して−くらしに役立つ図書館推進事業を中心に」(小林隆志)
(於・大阪府大阪市中央公会堂
http://www.infosta.or.jp/