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"Ask not what the net can do for you - ask what you can do for the net."

インターネットの学術利用をテーマにした専門サイトACADEMIC RESOURCE GUIDEブログ版です。記事は主に以下の4点です。

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5. メルマガ版 - 本ブログを再編集したメールマガジンの発行情報。

New!【重要】サイト移転のお知らせ:2011年1月1日より、arg.ne.jpに移行します。過去の記事も移行済みです。本ブログ自体もアーカイブします。



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2009-04-12 (Sun)

[][]2009-04-08(Wed): 自分の基盤を考える−図書館

ここしばらく考えていること。

図書館専門家でも実務家でもないにも関わらず、ここ数年は図書館業界で活動することが多いのだが、自分の図書館論の基盤は何なのだろうか。以下、メモとして。

大学に入るまでは横浜市内で育ったが、確か小学生になる頃までは住んでいた区内には公共図書館がなかった。小学校の低学年の頃だったか、母親の友人たちが設置運動を展開し、横浜市図書館の分館が設置されたことを覚えている。

幼少期の図書館体験として、もう一つ重要なのは、

神奈川県金沢文庫

http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm

の存在。

いまではすっかりと立派な建物になったが、当時はずいぶんと老朽化した戦前の建物が現役で使われていた。神奈川県金沢文庫鎌倉幕府の執権を出した金沢氏の菩提寺である称名寺に隣接しており、小学生の頃は日がな一日お寺の池でザリガニ釣りに興じていたものだ。

ライブラリアンでは経験者も多いであろう図書委員だが、中学校のときに一度やったような記憶はあるが、高校ではやっていない。一浪して国際基督教大学(ICU)に入学し、ここで学生証による入退館ゲートやOPACの衝撃を味わう。いずれも自分が入学したちょうどその頃に導入されたばかりのシステムだったはずだ。

在学中は、

国際基督教大学図書館(ICU図書館

http://www-lib.icu.ac.jp/

にずいぶんとお世話になった。なにせ貸出冊数に制限のない図書館である。我ながら非常によく勉強し出した大学3年生の頃は常時100冊近くを借りていた。また、ライブラリアンの方々に非常にお世話になったことも確かだ。前館長の長野由紀さんをはじめ、以前書評させていただいた『図書館の再出発−ICU図書館の15年』の著者はどなたもお顔が思い浮かぶ。

・「黒澤公人、畠山珠美、松山龍彦、久保誠、長野由紀、山本裕之、浅野智美著『図書館の再出発−ICU図書館の15年』(大学教育出版、2007年、2100円)」(編集日誌、2007-12-09

http://d.hatena.ne.jp/arg/20071210/1197214980

・書評「図書館の再出発−ICU図書館の15年」(「情報の科学と技術」58-3、情報科学技術協会、2008-03-01)

http://ci.nii.ac.jp/naid/110006646613/

ICU図書館絡みでいえば、在学中の1995年に、

・多摩アカデミックコンソーシアム図書館サービス

http://www-lib.icu.ac.jp/TAC/

が始まったことも印象的だった。もの珍しさもあって、東京経済大学図書館自転車で何度か行ったことを覚えている。

さて、ここまではあくまで経験の話なのだが、自分として一つ画期的な出来事だったのは、大学3年生の折に立川明教授の授業「日本教育史」で"Education in Japan"(1946年2月発表)と『アメリカ教育使節団報告書』(1946年4月発表)を読んだことだ。

アメリカ教育使節団報告書 (講談社学術文庫)

・『アメリカ教育使節団報告書』(村井実訳、講談社学術文庫1979年、672円)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061582534/arg-22/

は比較的よく知られているだろうが、"Education in Japan"はこの時代に関心のある方でなければまず知らない資料だろう。"Education in Japan"は、GHQ/SCAPに置かれた民間情報教育局(Civil Information & Education Division)によって教育使節団受け入れのためにまとめられており、『アメリカ教育使節団報告書』の源流ともいえるものだ。この2つの報告書を読んだ衝撃は大きかった。おりにふれて図書館民主主義の砦といわれるが、この2つの報告書にはその考えが色濃く出ている。ライブラリアンで、特に公共図書館ライブラリアンで、「図書館民主主義の砦」論に依って立つ方がいるなら、最低限『アメリカ教育使節団報告書』は読んだほうがいい。

なお、これらの資料の位置づけについては、根本彰さん(東京大学)らによる

・占領期図書館史プロジェクト

http://plng.p.u-tokyo.ac.jp/text/senryoki/

・「占領期における図書館政策の推移−CIE関係文書による」

http://plng.p.u-tokyo.ac.jp/text/senryoki/gakkai99p.html

に詳しいのでご参照いただきたい。

そうこうしているうちに、1995年Windows95ブーム、それに引き続くインターネットブームが到来し、大学を卒業する頃には、Webcatが登場してきたわけだ。大学卒業後は図書館から徐々に遠ざかっていくわけだが、インターネットの普及とともにインターネットで再び図書館に出会うようになったということだろう。

しかし、こうやって振り返ってみると、なにが自分の図書館論の核になったのだろう。まだ答えは見つからない。

2009-01-23 (Fri)

[][][]2009-01-19(Mon): 図書館による観光支援の可能性と実施例(3)−奈良県立図書情報館による観光支援

・「図書館による観光支援の可能性と実施例」(編集日誌、2008-10-10)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20081011/1223715473

・「図書館による観光支援の可能性と実施例(2)」(編集日誌、2008-12-23

http://d.hatena.ne.jp/arg/20081227/1230348108

で取り上げたきたが、全国公共図書館サービス部門研究集会・近畿公共図書館協議会研究集会のため奈良を訪れた際に、奈良県立図書情報館による観光支援の実際のところを体験してきたのでレポート

・「全国公共図書館サービス部門研究集会・近畿公共図書館協議会研究集会で講演」(編集日誌、2009-01-15

http://d.hatena.ne.jp/arg/20090116/1232057666

・「引き続き、 全国公共図書館サービス部門研究集会・近畿公共図書館協議会研究集会に参加」(編集日誌。2009-01-16)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20090119/1232321268

元ネタは以下の通り。

記者会見で千田館長は、旧来の図書館の殻を破った図書館づくり、運営を進めていきたいとして、これまでにあまり例のない図書館ホテルとの連携の第1弾、奈良の滞在観光を促進する観点からも、ホテル日航奈良で「千田稔が選ぶ20冊」の宿泊者への貸出サービスを始めること、来年には和辻哲郎「古寺巡礼」90周年を記念した「私の奈良・大和路紀行」のエッセイ募集、書籍化することなどの抱負を語りました。

・「おかげさまで県立図書情報館は開館3周年を迎えました」(奈良県立図書情報館イベント情報、2008-11-03)

http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-entry-118.html

また、

・「旅と図書館」(Traveling LIBRARIAN −旅する図書館屋、2008-12-27

http://d.hatena.ne.jp/yashimaru/20081227#p1

も参考に。

さて、ホテル日航奈良で行われている観光支援だが、まず貸出を行っている「千田稔が選ぶ20冊」のリストが客室に置かれている。ちなみにパウチ加工されている。

f:id:arg:20090115220027j:image:w200

宿泊客はこのリストを参考に、借り出したい本を選んでフロントに電話する。すると、ホテルスタッフが部屋まで本を届けてくれるという流れ。簡易な貸出記録に連絡先と署名を記すと、本が引き渡され、返却は翌日チェックアウトする際にフロントで返却することになる。なお、貸し出される本は、奈良県立図書情報館の蔵書らしくシールが貼られている。

f:id:arg:20090115220301j:image:w200

これは非常にいい取り組み。まさに講演で話した情報の遍在の良い実例だろう。ちなみに、「千田稔が選ぶ20冊」には、人の視線が最後にたどりつくと言われる一番右下にさりげなく奈良県立図書情報館の案内が記されている。

f:id:arg:20090115220210j:image:w200

奈良県立図書情報館

http://www.library.pref.nara.jp/

2009-01-02 (Fri)

[][][]インターネットコムとアイブリッジ、「図書館インターネット」に関する調査結果を発表(2008-12-09)

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インターネットコムとアイブリッジが「図書館インターネット」に関する調査結果を発表した(2008-12-09)。

・「図書館インターネットサービス、当たり前の時代に」(japan.internet.com、2008-12-08)

http://japan.internet.com/research/20081208/1.html

発表内容は調査全体の一部に限られているが、「公共の図書館によるインターネットでのサービスは必要だと思いますか」という質問に対して、「思う」が82.3%という結果が出ている。

・「図書館インターネットサービスについての調査(日本)」(カレントアウェアネス-R、2008-12-17)

http://current.ndl.go.jp/node/9807

2008-03-09 (Sun)

[][][]2008-03-07(Fri): 図書館サイトの迷走−平塚市図書館の「みんなの掲示板」開設を受けて

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末廣恒夫さんの次の記事が興味深い。

・「広報媒体としての図書館サイトの価値」(Copy & Copyright Diary、2008-03-07)

http://d.hatena.ne.jp/copyright/20080307/p1

要するに、事実上の広告を中途半端な形で平塚市図書館が実施しているという話。

・平塚市図書館 - みんなの掲示板

http://www.lib.city.hiratsuka.kanagawa.jp/keijiban/keiji_index.shtml

・平塚市図書館

http://www.lib.city.hiratsuka.kanagawa.jp/

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末廣さんの指摘にあえて付け加えるとすれば、タイトルタグもまともに入れていないようなサイトに誰が3000円も払うものだろうか。

・「大学サイトにバナー広告は許されるのか−滋賀大学の事例から」(編集日誌、2008-02-17)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080217/1203253500

で指摘した問題と同じだが、そもそもたかの知れた収入を目論んで図書館サイトトップページの一等地を実質的な広告に用いてしまうことは愚かしい。

もう一つの論点として

・「科学技術振興機構(JST)、研究者用広告専用サイト「CoALa」を正式公開」(新着・新発見リソース、2007-10-29)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20071029/1193587748

での指摘と同様、今回の平塚市図書館の試みは、「そもそもビジネスモデルとして成り立っていないのではないか」という疑問を挙げておきたい。

平塚市図書館の「みんなの掲示板」がビジネスとして成り立つには、まず図書館サイトをみにくる利用者が多くなくてはいけない。具体的には1ヶ月1枠が3000円という掲載料にみあった閲覧回数を提供できる見込みが必要だ。そのためには、まず「みんなの掲示板」が人気コーナーにならなくてはいけない。人気コーナーにするためには、最低限情報が集まっていなくてはいけない。そして、できれば、市民が必要とする情報が集まっていなくてはいけない。まず、そのような場をつくり、その上で広告を導入していくのがやり方というものだ。

平塚市図書館は、「みんなの掲示板」を

平塚市の財政健全化策の一環として新たな財源の確保及び図書館の情報提供事業の一環

と位置づけているが、そもそも現時点で「図書館の情報提供事業」にすらなっていない。そして、「財政健全化策の一環として新たな財源の確保」というが、これで広告が集まらなければ、掲示板の開設に投じたコストすら回収できない。財政健全化策を謳いながら、赤字を拡大しているだけではないだろうか。物事は始める時点でコストがかかる。この場合であれば、掲示板開設に向けた作業に従事する職員の人件費、そして掲示板設置のための開発費をすでに投じてしまっている。その初期費用をどのようにして回収するのか、その見通しもないまま、「新たな財源の確保」を主張されては、納税者としてはたまったものではないだろう。

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そして、もし平塚市図書館が真剣に「図書館の情報提供事業」を考えているのなら、平塚市の広報誌である「広報ひらつか」から、「図書館の情報提供事業」にふさわしいと考える情報を抜き出してきて掲載すればそれでよいはずだ。

・広報ひらつか

http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/koho/

実際、広報ひらつかには「サークル掲示板」といったコーナーもある。

・広報ひらつか - サークル掲示板

http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/koho/circle.htm

「ワンソース・マルチユース」は広報の基本である。財政健全化を掲げる組織であれば、まっ先に考えなければいけない戦略の一つだろう。図書館サイトで様々な試みが繰り広げられること自体は望ましいことだ。だが、本質を見誤り、目先の技巧に走ること、ましてや技巧にすらなっていない稚拙な取り組みを始め、迷走することは避けてほしい。


・「図書館サイトは、一工夫でさらに向上する」(編集日誌、2006-02-16)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20060219/1140345097

・「「現代の図書館」に「試論:理想のOPACを求めて−ユーザビリティの観点から」掲載」(編集日誌、2007-11-27)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20071203/1196614153

・「「図書館サイトの現状−再点検の必要性と危機感の欠如−」が「カレントアウェアネス」第291号(2007-03-20)に掲載」(編集日誌、2007-03-21)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20070322/1174517044

2008-01-20 (Sun)

[][][][]2008-01-19(Sat): 図書館での貸出記録の保存をめぐって−行政は説明責任を果たし、市民は慎重で冷静な議論を(2)

そこそこの反響を呼んだ

・「図書館での貸出記録の保存をめぐって−行政は説明責任を果たし、市民は慎重で冷静な議論を」(編集日誌、2008-01-16)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080117/1200557466

だが、一連のブログ記事をまとめておこう。

朝日新聞の報道があったのが2008年1月11日(朝刊)。残念ながら記事は朝日新聞のサイトでは公開されていない。この記事を受けて、早々に

・「練馬区図書館(図書室その26)」(出会いを大切に!!、2008-01-11)

http://blog.goo.ne.jp/honchijin2006/e/ba988f8e98ead0d58a978c2f1fe76f7e

が書かれている。筆者は図書館員のようだ。趣旨が明確ではないが、「情報は利用者サービスのために利用する」という言葉は印象的。

記事にコメントが掲載されている沢辺均さん(ポット出版/雑誌「ず・ぼん」編集委員)が副理事長を務めるNPO法人「げんきな図書館」のサイトでは、沢辺さんのコメント内容を紹介している。

沢辺は「汚損被害の度合いと情報を保存するリスクのバランスの問題」であるとし、「情報公開して利用者らの理解を得てから始めるべきではないか」としています。

・「練馬区立図書館の貸し出し履歴保存についての新聞記事」(げんきな図書館、2008-01-11)

http://www.genkina.or.jp/archives/178

・ポット出版

http://www.pot.co.jp/

・ず・ぼん

http://www.pot.co.jp/zu-bon/

報道を受けて、東京の図書館をもっとよくする会が

・「「練馬区立図書館貸し出し履歴保存」報道に関して」(東京の図書館をもっとよくする会、2008-01-15)

http://motto-library.cocolog-nifty.com/main/2008/01/post_6dc7.html

を出したわけだが、ほかにも様々な反応が示されている。

まずは今回のシステム導入が練馬区立図書館がいう問題の解決になるのか?という疑問。

履歴を参照できるようにしたところで、ほとんど意味はないだろう。なぜなら、履歴がわかったからといって、破損の証拠とはならないからだ。たとえば、もし本の返却時に破損が判明したとしても、利用者が「借りた時点ですでに破損していた」と主張すれば、結局、トラブルが繰り返されるだけだろう。つまり、このシステムではいつ誰が破損させたかはまったくわからず、事態は今と変わらない。

・「図書館の貸し出し履歴を知ってどうするのか?」(ヨコシマ審議会、2008-01-12)

http://blogs.yahoo.co.jp/yokoshimac/1016387.html

このブログが指摘する通りだろう。本への書き込み抑制と貸出記録の保存は、コストパフォーマンスの問題ですらなく、制度やシステムの設計が根本的に間違っているように思える。

また、既存のシステムでも貸出中は貸出記録が保存されていることを考えれば、リスクは常に存在することを指摘する声もある。

3週間借りっぱなしのあと13週間残る。つまり、最大16週間履歴が残る、と。で、その間に某圧力により貸し出し履歴が…って言い出したら貸し出し中ならしょうがないのか、って話になるでしょ。そうじゃないよね。あらゆるタイミングで、図書館が資料を管理するため以外には使用しない。これが原則であれば、13週間「資料を管理する」目的の為に残っていてもいいでしょう。

・「図書館利用者として思うこと」(novtan別館、2008-01-17)

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20080117/p4

この意見も正論だろう。

さて、リスクを案じるばかりではなく、積極的なメリットを見出そうとする声も少なくない。たとえば、

逆に図書館が貸し出し履歴を活用すれば、アマゾンのようなレコメンデーションサービスを始めることも可能ではないでしょうか。

・「図書館がレコメンデーションする日」(シロクマ日報、2008-01-14)

http://blogs.itmedia.co.jp/akihito/2008/01/post-a62c.html

わたしの窓口応対の経験でも「自分が前に借りた本をもう一度読みたいんだけど、タイトルが思い出せない…」、「貸出記録を印刷して配って欲しい」などとおっしゃる方って、結構いらっしゃいます。「ごめんなさい、図書館はプライバシーを保護する方針ですから」、と言うと、たいがい「不便だね」と返されます。では、もし、仮に個人で、貸出記録を残すか、残さないかを選択できるとしたら、どちらを選ぶ人が多いだろう?

・「貸出記録、残してほしい?ほしくない?」(非正規図書館司書の「βな日記」、2008-01-15)

http://d.hatena.ne.jp/cappuccina/20080115/1200361955

インターネット販売のアマゾンでは、俺の買った本の履歴を管理していて、興味がありそうな新刊が出るとメールがくる。

便利なことがあるね。

もちろん、個人情報管理はしっかりやっているという了解のもとだがね。

・「図書館の貸し出し履歴保存と情報保護」(知的漫遊紀行、2008-01-14)

http://plaza.rakuten.co.jp/ryu32/diary/200801140000

個人的には、特定の個人のレベルまで絞り込んで見ることさえしなければ、こうしたデータはもっと積極的に活用したほうが良いと思うのだが、そこは人が介在して分析する限り、その性として個人の情報に目がいってしまうのは避けられないような気もしている。(Googleやアマゾンというのは、そこに人を介さないようプログラムを使うのだろう。)

・「返却した本をチェックすれば良いのでは?」(ENIGMA VARIATIONS、2008-01-15)

http://projectk.txt-nifty.com/enigma/2008/01/post_05d8.html

本の利用が個々の図書館で完結してしまうような時代はもう終わりだと思います。

ネットワークの時代にふさわしいサービスを提供できるように図書館は変わっていかないといけませんね。

・「貸し出し履歴の有効活用」(諸問題をカンガルー、2008-01-18)

http://d.hatena.ne.jp/sheep_seeker/20080118/1200627415

など。

なお、田辺浩介さん(東京工科大学)は具体的な解決策を示している。

  1. 図書館システムとは別に、「読書管理システム」を作る。運営は図書館以外の組織が行う。書店などの民間企業でもOK。
  2. 利用者は図書館システムに、読書管理システムのIDとパスワードを登録する。もちろん登録は任意。
  3. 利用者が読書管理システムのIDとパスワードを登録してある場合、図書館システムは貸出時に、その利用者の貸出情報を自動的に読書管理システムに送信する。
  4. 資料が図書館に返却されると、図書館システムは貸出情報を消去する。これは今までどおり。
  5. 読書管理システムは送信されてきた貸出情報を蓄積し、利用者に対しておすすめの本を紹介する。同時に、図書館でのその本の所蔵情報を表示する。
  6. 読書管理システムに蓄積された情報は、利用者がいつでも削除できる。

・「貸出履歴」(簡単な日記、2008-01-18)

http://kamata.lib.teu.ac.jp/~tanabe/diary/20080117.html

良案。できる/できないの安易な議論に陥らずに、否定から入らずに、こういう提案が続くとうれしい。

さて、練馬区に関していえば、

・よりよい練馬区の図書館をつくる会

http://betterlib.exblog.jp/

・練馬区光が丘図書館利用者の会

http://homepage3.nifty.com/riyosha/

という市民による利用者の会がある。練馬区立図書館の積極的な利用者である両会の方々はどう考えているのだろうか。