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"Ask not what the net can do for you - ask what you can do for the net."

インターネットの学術利用をテーマにした専門サイトACADEMIC RESOURCE GUIDEブログ版です。記事は主に以下の4点です。

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New!【重要】サイト移転のお知らせ:2011年1月1日より、arg.ne.jpに移行します。過去の記事も移行済みです。本ブログ自体もアーカイブします。



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2009-01-03 (Sat)

[][]日経BPコンサルティング、「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」を発表(2008-12-04

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日経BPコンサルティングが「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」を発表した(2008-12-04)。

・全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009

http://www.nikkeibpm.co.jp/bz/chosa/uschosa/

・全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009の概要

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/sales/uni/2008/

・「日経BPコンサルティング調べ「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」より 大学サイトの「使い勝手」を横断的に評価 ベスト3は前回と同じ顔ぶれ。公立大学全体の総合スコアが二ケタの伸び」(日経BPコンサルティング2008-12-04

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/release/uni081204.html

日経BPコンサルティング

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/

調査期間は2008年9月9日から2008年11月4日。調査対象となった大学は、

ただし、医科大学歯科大学、薬科大学医科歯科大学獣医大学畜産大学看護大学、保健大学芸術大学、体育大学、その他の単科大学は対象から外されている。なお、全200校は、

・調査対象大学一覧(50音順)【PDF】

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/sales/uni/2008/list.pdf

として公開されている。

評価項目は以下の通り。

  1. トップページユーザビリティ
  2. サイトユーザビリティ
    • サイト全体が使いやすい構造になっているかどうかを評価する
  3. メインコンテンツへのアクセス
  4. アクセシビリティ
  5. インタラクティブ
    • 大学への訪問がしやすいか、大学への問い合わせがしやすいかどうかを評価する
  6. プライバシーポリシー

さて、注目の結果だが、ベスト10は、

となっている。ちなみに、過去4回の順位は以下の通り。

今回のベスト10大学サイトを以下に挙げておこう。

  1. 徳島大学
  2. 明治学院大学
  3. 沖縄国際大学
  4. 富山大学
  5. 福岡工業大学
  6. 静岡県立大
  7. 立正大学
  8. 武蔵大学
  9. 明海大学
  10. 一橋大学

この種のランキングについては、これまで、

・「ゴメスコンサルティング、「2007年8月大学サイトランキング」を発表」(新着・新発見リソース、2007-09-09)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20070909/1189268499

・「愛媛大学広報シンポジウムで講演とディスカッション」(編集日誌、2007-12-06

http://d.hatena.ne.jp/arg/20071210/1197214983

・「日経BPコンサルティング、「全国大サイトユーザビリティ調査2007/2008」を発表」(新着・新発見リソース2008-01-17

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080117/1200498560

で、その限界を指摘しているので、ここでの詳しい論評は控えたいが、少しだけ述べておこう。

この種のランキング大学という多面的な組織の一部しかとらえていないことに注意したい。既存のランキングは、基本的には大部分の大学の目下最大の関心事である受験生獲得を意識してつくられている。当然、学術的な研究社会への貢献という側面はあまり顧みられていない。

また、「ユーザビリティ(使いやすさ)」もあくまである一つの観点からの評価に過ぎないことも意識しておきたい。「ユーザビリティ(使いやすさ)」という言葉はしばしば用いられるが、その意味合いは非常に多義的であり、変化に富む。たとえば、今回のランキング発表を受けてランクインした各大学の対応をみてみよう。

徳島大学(1位)「本学ウェブサイトが「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」において、昨年に続き国公私立大学中1位になりました。」(2008-12-05)

http://www.tokushima-u.ac.jp/article/0013409.html

明治学院大学(2位)「「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」で私立大学1位を連続受賞」(2008-12-10

http://www.meijigakuin.ac.jp/news/archive/2008-12-10.html

沖縄国際大学(3位)「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」で総合スコア第3位(2年連続)!!」(2008-12-04

http://www.okiu.ac.jp/topics/detail.jsp?id=67

富山大学(4位)「富山大学ウェブサイトが『全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009』において、国公立大学中第2位の評価を受けました」(2008-12-11

http://www.u-toyama.ac.jp/jp/news/081211/

立正大学(7位)「日経BPコンサルティング「全国大サイトユーザビリティ調査」にて私立大学4位になりました」(2008-12-04

http://www.ris.ac.jp/news/contents_info.php?contents_id=282

武蔵大学(8位)「武蔵大学最新ニュース : 「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」で第8位!」(2008-12-04

http://www.musashi.ac.jp/modules/musashi_news/index.php?page=article&storyid=125

トップ10校のうち6校が、「全国大サイトユーザビリティ調査2008/2009」についての記事を公開している。だが、調査結果が発表された20008年12月4日に即座に記事を公開しているのは、1位の徳島大学や2位の明治学院大学ではなく、3位の沖縄国際大学や7位の立正大学、8位の武蔵大学だ。速報性や迅速性も「ユーザビリティ(使いやすさ)」の一環であると思うと、このランキングが決して万能なものではないと思えはしないだろうか。

そして、「ユーザビリティ(使いやすさ)」をもう少し幅広くとらえてみるとどのような景色が見えてくるだろうか。たとえば、今回ランキング1位の徳島大学や2位の明治学院大学サイトには、次のような記述が見受けられる

このウェブサイトへのリンクは、営利を目的としない場合に限り自由です。ただし、徳島大学不利益を及ぼす恐れのある内容を含むサイトからのリンクは固くお断りします。

徳島大学 - リンクについて

http://www.tokushima-u.ac.jp/article/0011196.html

明治学院大学公式ホームページへのリンクは、営利を目的としない場合に限り、自由に行っていただいて結構です。リンクを張られた場合は、広報広報課まで、その旨ご連絡ください。

明治学院大学 - リンクについて

http://www.meijigakuin.ac.jp/general/about.html

徳島大学リンク規定は「自由」を謳いながら、「徳島大学不利益を及ぼす恐れのある内容を含むサイトからのリンクは固くお断りします」という制約を設けている。明治学院大学リンクに際しての報告を義務づけるかのような文面になっている。いずれもインターネット、特にWWWの本質であるリンクの機能に制約を設けるものだ。リンクする側にとっては面倒極まりない規定であり、利用者によっては圧迫を感じる言辞だろう。気軽にリンクの1つも張れないサイトが果たして「ユーザビリティ(使いやすさ)」が高いと言えるだろうか。

一つの目安として、この種のランキングが受け入れられるのはやむを得ない。むしろ、その必要性もあるだろう。だが、ランキングだけを金科玉条のごとくにしないという理性と良識も求められるだろう。

2008-01-17 (Thu)

[][]日経BPコンサルティング、「全国大サイトユーザビリティ調査2007/2008」を発表

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日経BPコンサルティングが「全国大サイトユーザビリティ調査2007/2008」を発表した(2007-12-25)。この調査は、

  1. トップページユーザビリティ」は、トップページの使い勝手を評価するカテゴリー
  2. サイトユーザビリティ」は、サイト全体が使いやすい構造になっているかどうかを評価するカテゴリー
  3. メインコンテンツへのアクセス」は、受験生を中心にした大学サイトターゲットの関心が高いコンテンツにつき、トップページから探しやすいかどうかを評価するカテゴリー
  4. アクセシビリティ」は、視覚障害者を中心に誰にでもサイトが使いやすいかどうかを評価するカテゴリー
  5. インタラクティブ」は、大学への訪問がしやすいか、大学への問い合わせがしやすいかどうかを評価するカテゴリー
  6. プライバシーポリシー」は、サイト利用者が提供する個人情報について、サイト運営者(大学)の保護方針を評価するカテゴリー

という6つのカテゴリー(診断軸)に基づく全62項目の調査を行うもので、今回で4回目(第1回:2004年版、第2回:2005年版、第3回:2006/2007年版)となる。最新の2007/2008版では徳島大学国立大学では初めて第1位になったほか、以下のようにベスト10に新たに5大学ランクインしている(括弧内は前回順位と国公私立の別)。また、2005版と2006/2007版では連続して1位となった中央大学ベスト10から消えている。

過去3回の順位は以下の通り。

今回の調査は2007年10月5日から12月1日にかけて行われ、今回の調査では全国の国公立大学100校(国立大学74校、公立大学26校)と私立大学100校の合計200校が対象になっている。1位となった

徳島大学

http://www.tokushima-u.ac.jp/

は、調査期間中の2007年11月30日サイトリニューアルを実施しているが、今回の調査ではリニューアル前後のどちらのサイトが対象となったのかは明らかにされていない。

・「ホームページリニューアルしました」(徳島大学、2007-11-30)

http://www.tokushima-u.ac.jp/article/0011344.html

さて、今回の結果で興味深いのは、

・「ゴメスコンサルティング、「2007年8月大学サイトランキング」を発表」(新着・新発見リソース、2007-09-09)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20070909/1189268499

で取り上げたゴメスコンサルティングによる「2007年8月大学サイトランキング」との相違だろう。それぞれのランキングの上位10校を比較すると、まったく一致するところがない。ゴメスコンサルティングランキングの上位50校を公開しているが、この範囲でも一致するのは

の3校に限られ、日経BPコンサルティングの「全国大サイトユーザビリティ調査」では5位の明海大学ゴメスコンサルティングの「2007年8月大学サイトランキング」では50位にランクされるなど、逆転現象も見受けられる。

・「ゴメスコンサルティング、「2007年8月大学サイトランキング」を発表」(新着・新発見リソース、2007-09-09)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20070909/1189268499

で述べたように、大学サイトの幅広い役割を考えた時は、日経BPコンサルティングにせよ、ゴメスコンサルティングにせよ、現行のランキングはけっして妥当なものとはいえないだろう。上記の記事で書いたように、

いまや大学における教育研究サイトを通して広く発信されている。いや、むしろインターネットの初期は教育研究の過程と成果を発信するのが大学サイトであったとも思う。オープンコースウェア(OCW)や機関リポジトリに限らず、大学サイトから発信されるコンテンツ多種多様となっている現在大学サイト広報のための企業サイトと同一にとらえたままでよいのだろうか。たとえば、広報サイトという枠組みを超えて、アカデミックポータルとして位置づけ、それに見合った評価の尺度と指標を設ける時期ではないだろうか。

という思いはぬぐえない。なお、この問題意識を発展させ、愛媛大学広報シンポジウムで「大学広報と学術研究情報大学ウェブ広報における「研究」の位置」として発表している。

・「愛媛大学広報シンポジウムで講演とディスカッション」(編集日誌、2007-12-06

http://d.hatena.ne.jp/arg/20071210/1197214983

・「日経BPコンサルティング調べ−「全国大サイトユーザビリティ調査2007/2008」より−大学サイトの「使い勝手」を横断的に評価 ベスト10に5大学が新たにランクイン。国公立大学が初の1位に」(日経BPコンサルティング、2007-12-25)

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/release/uni071225.html

・全国大サイトユーザビリティ調査2007/2008

http://www.nikkeibpm.co.jp/bz/chosa/uschosa/

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/sales/uni/2007/

・「「全国大サイトユーザビリティ調査2007/2008」から リニューアルに頼らなくても、ユーザビリティ向上は可能明治学院大学一橋大学など7大学の改良に注目」(NBPCコラム24-2)

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/market-news/contents/column/column24-2.html

・「日経BPコンサルティング調べ−「全国大サイトユーザビリティ調査2006/2007」より−一昨年、昨年に引き続き、大学サイトの「使い勝手」を横断的に評価 ベスト10に4大学が新たにランクイン。中央大学はV2達成」(日経BPコンサルティング、2006-12-19)

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/release/uni061219.html

・全国大サイトユーザビリティ調査2006/2007

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/sales/uni/2006/

・「日経BPコンサルティング調べ−大学サイトの「使い勝手」を横断的に評価 使いやすさのトップに輝いたのは、中央大学−「全国大サイトユーザビリティ調査2005」より−」(日経BPコンサルティング2005-12-14

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/release/uni051214.html

・全国大サイトユーザビリティ調査2005

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/sales/uni/2005/

・「日経BPコンサルティング調べ−全国300大学ウェブサイトの使い勝手を横断的に評価 使いやすさのトップに輝いたのは、金沢星稜大学−「全国大サイトユーザビリティ調査2004」より−」(日経BPコンサルティング、2004-09-15)

http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/release/uni040915.html