タイトル回収の不始末

 『パパのいうことを聞きなさい!』の最終回(12話)があまりにも不甲斐なかったのでここで少し考えてみた。というのも、「もう少し様子を見守る」という親戚の延命措置しかり、大事なことはなにひとつ解決していない上に、というかぶっちゃけ最終回に本編のタイトルコールで締め括ろうとしたせいでやっつけ感が半端なかったのである

 最後に登場人物がタイトル叫んで掉尾を飾る、という作風・・・

 まァその種の主張でいえば、同じシーズンでやっていた『あの夏で待ってる』の12話では、自主制作映画のタイトルに起用したのはベタだけど本当のオチのワンクッションになって良かった。その前だと『真剣で私に恋しなさい!』の12話で及第点。さらに2010年代では賛否両論の内容だったとはいえ、『Angel Beats!』の心電図的なタイトル表記に込められたメッセージも悪くはなかった。しかし、いまのところ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を超えるモノはないかな。あれは03話の時点で十分劇場化できるほどだった(笑)あるいはちょっと変化球を投げて、『フリクリ』のFooly Coolyとか『アルジェントソーマ』のAll's well that ends well的なメッセージ性も感銘を受けたので決してタイトルオチも侮れないけれど

 遡れば90年代の『ツヨシしっかりしなさい』とか『逮捕しちゃうぞ‎』などに代表されるそれらは、まァ安易ながらも口に出しやすいのでタイトル自体が悪いと言ってるわけではない。むしろそれに敷衍して近年ではラノベ業界を中心に・・・と言っては語弊があるので割愛するが無駄に長文すぎるタイトルが多くなっている。『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』はすでにネタ化してるとはいえ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』に至ってはモー娘みたいに句点まで入っている始末だ。挙句『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら』といったらもう・・・タイトルに愛すら感じない説明乙なネーミングセンスではお里が知れるのでご注意を!(とか言いつつ脱線で終わるのはいつものことよorz)