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記憶の残滓 by arkibito

2016-08-30

『シン・ゴジラ』 by 庵野秀明

久々に映画に行ってきました。

今話題の『シン・ゴジラ』です。


娘と参加している「アンサンブルズ東京」では東京駅が題材なのですが、

ちょうどこの映画にも東京駅が出てくるので、

この間のワークショップでも話題となって、

いしいさんからも観に行ける人はぜひ観て!とおすすめされていました。

この間はじめて東京駅を訪れた娘はもちろん、

自分も出張や旅行の時に慌ただしく乗り換えるだけで、

あんまり東京駅についての情報をもちあわせていないので、

少しでも参考になればということで早速観に行くことにしました。


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結論から言えば、すごい!

庵野さんといえば、言わずと知れたエヴァンゲリオンシリーズですが、

そのEVAすら、このゴジラをやりたかったがための踏み台でしかないというくらい

今までの庵野ワールドを全て注ぎ込んだ力作でした。

物語はもう単純明快で、東京湾に突如ナゾの巨大生物が現れ、

それが徐々に進化しながら、首都東京を襲い、

それに対して日本国民がどのようにして立ち向かうのかというのが

ひたすら描かれています。


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その描写は、いつもの庵野作品に見られる

個人的な深層心理へと深くダイブしていくような局地的なものではなくて、

むしろ『突入せよ! あさま山荘事件』『日本のいちばん長い日』を手がけた

原田眞人監督が得意とする、多角的な視点からめまぐるしく展開する群像劇のようで、

非常に面白かった。

特に、初動態勢で、政府首脳たちが暢気に構えたり、

自分の管轄部署の利権や縦割りの慣習に固辞したり、

結局は米帝の子飼いでしかない政府の無力さだったり、

あるいはこの危機的な状況の中でも、

自らの出世の野望をむき出しにするさまだったり、

刻々と変化する状況の中で、把握しきれないほどの登場人物が入れ替わり立ち代わり

それぞれの立場、意見をぶつけ合っていく、

その有象無象の様をリアルにスリリングに描き出している。

震災とかの有事ではこんな笑うに笑えないやり取りが実際にあるんだろうな。

欲を言えば、その対象が政府関係機関にだけに限定されていたことが残念。

もっと実際にゴジラが上陸して被害をこうむった

一井の人たちの側からの視点が十分だったら

なお作品に厚みが出ただろうと思うのだが。


さて、ゴジラというのは、本作に限らず、シリーズの一番最初から、

象徴以上の何物でもない存在=神なわけで、

ゴジラ自体のキャラクターに魅力があろうがなかろうが本来どっちでもよいのです。

庵野風に言えばまさしく使徒ですね。

(余談ですが、EVAでは使徒描写が滑稽なほどにシンプルですが、

あれは庵野さんは描くべき本質をよくわかっている証拠です。

だからこそゴジラ新シリーズの監督にふさわしい!)

それはさておいて、ゴジラ=圧倒的な相手あるいはクライシスに対して、

人類が、日本人がどう立ち向かっていくのかというところが肝心なわけです。

昔であればそれは、戦後復興核武装による冷戦危機の代弁であり、

現代であれば、震災復興福島原発のそれに当てはまります。

まさに日本という国の歩みの縮図であり、

スクラップ&ビルドで成長をしてきたこの国が生み出した名作なのです。


それにしても、ゴジラ首都を破壊していく描写

リアリティもくそもなく、もう徹底的にやりたい放題なので、

観ているこちらも清々する。

あの遠慮のなさはアッパレ。

特に、ミリタリーとか乗り物とかドボクとか、

庵野さんの大好物がマニアックなほどに大量投入されているので、

それらを見るだけでも面白い。

2016-08-29

ensembles東京

土曜日の上京の本題。


9/4(日)に東京駅で催される音楽フェスティバル「アンサンブルズ東京」の

音楽ワークショップに参加することになり、その第1回目でした。

このイベントは、「あまちゃん」のオープニングテーマ曲などで知られる、

日本を代表する作曲家ギタリストである大友良英さんが

音頭を取って行われるもので、

一般参加型でみんなでつくる音楽の祭典です。

(詳しくはコチラ⇒http://www.ensembles.tokyo/

イベント当日は、東京駅を行き交う人たちも巻き込んで

一大お祭りとなるそうなのですが、

今回はなんと演者側として参加することになりました。


自分と長女は、「東京駅のうたワークショップ」というグループに参加します。

なにをするかというと、

大好きな作家のいしいしんじさんと、

これまた大好きなクラムボン原田郁子さん、

そして大友さん一緒に、

東京駅の魅力を伝える曲の歌詞を作って、曲を作って、

当日にその「東京駅のうた」を舞台で披露するという、

何とも素敵すぎる内容です!


ということで、午前中の遊びを終えて、

池袋にある東京芸術劇場にやってきました。

ここでまず30人ほどの参加者とコンニチワ。

当初は関東在住の人が多いだろうなと思っていましたが、

全国津々浦々から集まってきていました。

年齢も性別もばらばらで、子供たちの姿もたくさん。

これから何が起こるのか楽しみです♪


東京芸術劇場

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↓アンサンブルズ東京 ワークショップ

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時間となり、今回の講師である、いしいさんと原田さんが登場。

早速、ワークショップの開始です。

まずはどういう風に歌をくみ上げていくのか、

そのコンセプトと方法をレクチャーしてもらい、

それにしたがって、各々が東京駅に対して連想するコトバを

どんどん紙に書き出していきます。

それらを壁に張り出して、

文字のボリュームとか、文章のつなぎとかを

お2人と相談しながら煮詰めていくという作業でした。


人によってはもう立派なポエムになっているような人から、

全く個人的で具体的なつぶやきだったり、様々で面白い。

同じもの(東京駅)を対象としているのに、

人によって様々な視点、角度、距離感があって、

自分が思いもよらないような言葉が別の人から発せられたり、

逆に自分の出した言葉で他の人がはっとしたり、

本当に多様性の極みというか、素晴らしい体験です。


とはいえ、急に言葉を紡ぎ出すという作業は本当に大変なことで、

考えれば考えるほどドツボにはまってしまいます。

娘も何かいていいかわからないと悩んでおりました。

いしいさんからは、最初から抽象的で高尚なレベルのことを書いてしまうと、

それ以上に昇華させるのは難しいので、

できるだけ個人の具体的な体験からスタートした方がいいよとアドバイス。

全くその通りだと思いますが、

自分もブログや、作詞や、モノを書くときにどうしても、

いい風に書こう、うまい言い回しを書こうとしてしまいますね…

そういういろいろ形容詞でお化粧した

抽象的で頭でっかちなコトバ・フレーズより、

リアルな視点、生の素材の方が刺さるし、

世界を広げやすくなるというのは納得します。


↓作詞ちう

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本当はこの後、

いくこちゃんが即興でフレーズにメロディをつけて練習するはずでしたが、

コトバの出し入れをディスカッションしているうちに、

あっという間に時間は過ぎて予定時間を大幅に過ぎてしまい、

時間切れとなりました。

それだけ充実した濃い時間でした。

自分もメロディーありのソロパート、

娘もメロディーに合わせて自分のコトバを読み上げるパートをいただきました。

って、まだメロディができておらず、翌週の本番前日にわかるので、

ちょっとドキドキです。


ということで、無事1日目が終了。

お二人に少しだけご挨拶。

娘は”鼻血のお姉さん”みたいにピアノ自由に楽しく弾いてみたいと

ピアノを始めたので、あこがれのいくこちゃんと触れ合うことができて、

緊張はしていましたがとてもうれしかったようでした。

いしいさんともお話をして、去年「おうちのふく」のトークショーも行きましたというと、

そうでしたか!当日は楽しんで頑張りましょうね!とエールをいただきました。

毎回そうですが、いしいさんのあの全くの軽やかさは

他の人も軽やかにしてくれる本当に不思議な人です。


↓いしいさんと

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↓いくこちゃん♪

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さて来週はまた東京へ行って、

今度は大友さんといくこちゃんとでメロディー付けと練習だっ!

そして日曜日、早くも本番!

2016-08-28

新スペック投入

1年前ほどからあちこちガタが来ていた一眼レフ

先日の山行でついに正常に作動しなくなった。

ごまかし使えば使えないこともないが、

ここが潮時ということで

秋の運動会に間に合わせるために、新スペック投入を決意。

ということで後継モデルのEOSkissX7のダブルレンズキット。


↓左が新投入のkissX7、右が7年頑張ったkissX2

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ちょうど最新モデルのX8が出ているのだが、

x2ユーザーからしたら7も8もかなりの上位モデルになるわけで

型落ちして安くなっている7にしました。

少しサイズがコンパクトになり

重量も若干軽くなったのでありがたい。

望遠レンズも誤作動がひどくもう使えそうにないので

ダブルレンズキットにしました。

今までは18-220mmだったのでレンズ一本で全シーン事足りましたが、

これからはシーンに応じて

18-55mmと55-250mmで付け替えが必要になるのが面倒だが、

まあしゃーない。

これでまた5年は働いてもらわにゃ。

2016-08-22

『鳥肌が』出版記念 穂村弘トークショーー

日曜日はイベントでいつものブックストアへ行ってまいりました。

家族で参加です。


↓イベント前に腹ごしらえ

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現代短歌の第1人者の穂村弘さんに会いに行ってまいりました。

とにかく奥さんが大好きな歌人エッセイストで、

自分も寺山修司つながりでずっと気になっていた存在でした。

短歌という古典的な技法を用いながらも、

極めて現代的でエッヂのある言葉づかいと、

何気ない日常に潜む影とか、

無意識的にあるトラウマコンプレックス

表層にハッと浮き立たせるような世界観というか、

作品(とご本人自身)に漂う何か漫然とした空気感が他にはない味わいなのです。

特に代表作である下の2つは秀逸で好きな歌。


「終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて」

「ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は」


↓穂村さん(右)と中川さん(左)

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会場は特に20代の若い女性でいっぱいでした。

毎度のように、ブックストア代表の中川さんの回しで

トークショーがスタート。

新刊のエッセイの装丁祖父江慎さん)のこだわりの話とか、

大阪に対するイメージの話とか。

後半は、集められたアンケートコーナーで、

何気ない日常の中で、鳥肌が立つような体験や、気づいてしまった出来事について。

小心者たちの発表会といった風で、みなあるある!と納得。

穂村さんの不思議な視点と言い回しが、

何とも心地よい不思議なトークショーでした。


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トークショー後は、サイン会。

1人1人、サインの横に短歌を一つ添えていただく。

前々から声が、大好きなキリンジのボーカルにそっくりで、

声が好きなんですとお話しすると

「声を褒められるというのはとてもうれしいですねえ」と言っておられました。


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鳥肌が

鳥肌が


最近は、コトバを司ること、歌を詠むということ、

そういうことの大切さと快感に敏感になりつつあって、

そういうところに目が行くと、

日本語ってやはり奥が深くて面白い。

2016-08-20

TOTEM

義妹からチケットもらったのでどう?とお誘いを受けて

甥っ子と長女と4人で

中之島で開催中の「TOTEM」に行ってきました。

世界最高峰のサーカス・エンターテインメント集団

「シルク・ドゥ・ソレイユ」の最新作です。


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世界の超人たちがその肉体の限界に挑戦するような

ものすごいアトラクションの数々で、

それだけでもものすごいもので圧倒されるのに、

ショー全体で描かれる物語の壮大さに感動。

時折絶妙にインサートされるコメディ要素も爆笑で

第一級のエンターテインメントを存分に味わえました。

このすごさは、言葉や映像では伝えきれません!

ぜひライブで見てほしい!


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