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記憶の残滓 by arkibito

2017-03-22

高蔵寺ニュータウン

17時に取材を終えて、クルーと別れてから単独行動。

ちょっと時間が時間だったけど、

どうしても寄っておきたいところがあって。

中央線とバスで向かったのは高蔵寺

先日観た『人生フルーツ』の津端夫妻が住んでいる町。

さすがいいお宅でした。


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到着したころは随分暗くなっていたけど、

そこからちょっと移動して、

ニュータウンの真ん中にある高森山に登る。

登ると行っても公園の端から10分もかからない。

暗がりの中、山頂まで。

ここは一帯の山が根こそぎ切り取られ、更地にされてしまったなかで、

唯一残された山。

50年前の当時は禿山だったようですが、

津端さんが音頭を取って地元の子供たちや家族と

どんぐりを植えて森を再生させるという「ドングリ作戦」の成果が実り

勢いよく生い茂る森となっていました。


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もうすっかり暮れたニュータウンを後にし、

名古屋へ戻る。

夜はまだまだこれから。


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2017-03-16

「サウナの梅湯」

18時を少し過ぎところで無事に京都駅まで戻ってきました。

思いがけずバスに乗れたことで時間が余り、

予定では19:30に丸太町に行けばいいので、

次の予定の前に汚れと疲れを落としたいと思って、

京都駅から五条方面へ。

15分ほど歩いて向かった先は、

高瀬川のほとりに立つ「サウナの梅湯」さん。

しかし味のあるネオンです。


↓サウナの梅湯

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つい先日、東京遠征で訪れた西川口の「喜楽湯」の番頭さんから

お兄さんが京都銭湯をやっているという情報を聞いたので

これは行かねばと思っていましたが、

こんなすぐに機会が訪れるとは。

番頭さんに、こうこうでと経緯をお話しすると、

大変喜ばれました。

弟さんもええキャラでしたが、お兄さんもなかなか。


↓ハイカラで庶民

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では早速お邪魔をしてみますと、まず番台と靴箱があり、

そこから小上りとなって男女の脱衣所に分かれています。

ここの雰囲気はなかなかレトロチックで京都らしい佇まい。

さっそく脱衣所へいくと天井にはステンドグラスがはめられていて

なかなかハイカラやないですか。

夕暮れ時ということで地元の方と思われる年輩の方が多かったですが、

近くのバックパッカー宿に宿泊していると思われる外国人客も結構いたり、

若者の旅人もたくさんいて、

この雑多な客層もまた京都たる所以かと妙に納得。

浴室は、弟さんの所と違い、ド関西スタイルで、

右側の壁に洗い場が連なり、

空間のど真ん中に大き目の浴槽が1つ、2つ、3つ、

強めの設定の電気風呂と、名前の通りのサウナも一番奥側に。

あと水風呂には石のアーチがかかり、滝からは冷たい水がコンコンと。

天井は結構低くて、ぎゅっと詰まった感じです。

湯はちゃんと薪で炊いてはるそうです。

しっぽりというよりも、まさに下町のワイガヤに溶け込むような庶民の湯でした。

この空間や音響を生かしたイベントも月イチでやっているようで、

ここも銭湯文化の灯を消さないための創意工夫として、

集いの場としての可能性にチャレンジしていました。

少しターミナル駅からは距離がありますが、

ここだけに足を延ばすだけの魅力がたっぷりありました。

京都へ行くときはぜひ立ち寄りたいと思います。


↓ええ月出とります

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温かい湯に心も体もさっぱりして、

この日のメインイベントへと足取りも軽く向かうのでした。

2017-03-15

喜楽湯 at 西川口

東京遠征2日目も、メインのミッションをすべてこなしました。

相当な移動距離で、結構なペースで相当歩いていることもあり満身創痍

でも、あともう1つだけ。

乗り込んだ電車では思わず爆睡し、

終点の大宮JR京浜東北線に乗り換えて西川口駅へ。

そこからは再び徒歩。

JR線沿いに川口駅方面へ歩き、

途中で住宅街に切り込んで15分ほど。

たどり着いたのは、「喜楽湯」という銭湯です。


つい先日、何かのニュースで、銭湯ペンキ絵師のことをやっていて、

日本にたった3人しかいない銭湯ペンキ絵師のうち、

まだ30代で女性の田中みずきさんの特集をやっていた。

ちょうど、年末に、その3人のうちのお一人である

丸山清人さんのライブペインティングを生で見て感動したのが記憶に新しく

銭湯文化にもっと接してみようと思っていた矢先でした。

そこで自分と同じ30代の世代の人たちが、

若い人に向けた情報発信のための

東京銭湯―TOKYO SENTO―(http://tokyosento.com/)」を立ち上げ、

盛り上げていることを知りました。

で、そこが古い銭湯を引き継いで実際に「喜楽湯」という銭湯

経営しているということもわかり、

ぜひ一度行ってみたいと思って、旅のラストにやってきたという次第。

ちょうど疲労困憊で、ゆっくり体を休めたかったのもあります。


↓喜楽湯(http://tokyosento.com/kawaguchi_kirakuyu/

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いわゆる昔からその町に溶け込んだ古き良き銭湯というのとは違って

若いデザイナー系の人がやっているなあという感じの銭湯ですが、

このご時世、後継者がいなくなって、

衰退、滅亡の危機に瀕した日本の伝統文化が多い中で、

こうやって自分と同じ年代の人が

実践的に継承してくれるということだけでも

大変ありがたいなあと素直に感じています。

またもや本屋トークの話になりますが、

銭湯も単に浴槽を提供する、風呂に入るというだけの場ではありません。

スーパー銭湯などのレジャー施設とは厳密には違うのです。

自然と地域の人々が集まって、裸の付き合いをする

コミュニティーの場としての機能があって、

そういった役割に目をつけて、色々なイベントなどを仕掛けてということが

全国各地で始まっています。

そういった動きが横のつながりで繋がっていけば、

なかなか面白いだろうなあと思います。


さてさて、うんちくはこれくらいにして、

なんといってもお風呂をいただくことが先ですね。

公衆浴場なので料金も420円とお安い。

もともと、毎日遣いをする前提なので当然と言えば当然ですが、

銭湯がチープな極楽たる所以ですね。

ここはシャンプー&リンス、ボディーソープは無料で備付、

しかもフェイスタオルも無料貸し出しなので、

気楽にふらっと立ち寄りしやすいシステムになっています。

こういうの、とってもありがたい。


↓420円也

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浴室はいわゆる関東のド定番のスタイル。

まず入ってすぐに洗い場があり、奥に大浴槽がついていて、

後ろの壁にペンキ絵がある。

関西では、壁際に洗い場があり、

浴室の中央部分にメインの湯がドーンとあるのが一般的なので、

なかなか新鮮に映ります。

このペンキ絵がなかなか可愛らしかったです。

浴室はとても天井が高く、

カラーンと洗面器の音が響き渡って、なんともええ感じ。

お湯は少し熱めですが、疲れ切った体にジーント沁み渡ります。

後で番頭に話を聞いたところ、

今でも井戸水をくみ上げ、薪で炊いているということで、

ナルホド芯から温まるわけです。

サウナと水風呂もありましたが、もう十分汗は出したので、

湯船でまったり30分ほど。

ええ湯いただきました。


↓関東スタイルの配置

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↓かわいらしいペンキ絵

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帰りがけに、若い番頭さんと少しお話。

取り組みの話とかちょこちょこ聞くことができました。

頑張ってほしいですね。

で、銭湯好きで、大阪から来ましたというと、

なんとお兄さんが京都銭湯やっているので

興味があれば一度言ってあげてと案内されました。

この年齢で、兄弟で、全然違う町で銭湯に携わっているというのは

なかなか面白いではないですか!

ぜひ京都に行く際は遊びに行きますとお約束して、おいとましました。


帰りは川口駅まで15分ほど歩き。

そこから京浜東北線東京駅に出て、

晩飯に弁当と、あとはおみやげを買って新幹線に乗り込み

日付が変わるぎりぎりで帰宅。

多少無茶苦茶なプランで大変でしたが、全ミッション無事クリアして

充実の東京沿線でございました。

ということで東京記事やっと書き終えた〜。

地下に眠るパルテノン神殿 「首都圏外郭放水路」

大急ぎで荻窪を出発し、新宿から埼京線で北上。

浦和、越谷辺りで何度か乗り換えをし、

車窓から見える大平野に方向感覚を失いながら、

たどり着いたのは南桜井駅。どこここ?


で、そこからバスはなく、

予定集合時間の14:40まで1時間弱あったので

目的地までの3kmの道のりを歩いていくことにします。

速足で、大型スーパーの横に延びる道を北へ進み、

住宅街を抜けて、R16の春日部野田バイパスをまたぐ。

さらに直進して県道321号へでて、雑木林を抜け、

庄和高校のところで、ようやく標識を発見。

そこからさらに10分歩いて、集合時間の10分前に無事到着。


↓駅から15分歩いてようやく標識

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今回の遠征の最大の目的の一つが、

関東の地下に眠る巨大パルテノン神殿と称される、

首都圏外郭放水路」の見学。

ドボク愛好家だけでなく、

様々なメディアに取り上げられたことで

見学の予約が殺到するスポットになっています。

この施設は、さきほどまたいだ国道16号の真下50mの地下に

全長6.3kmのトンネルを掘り、

周辺の河川が大雨や台風時に氾濫した際に、

その余剰の水を巨大立坑から取り込んで、

安全に江戸川へと放水する世界最大級の地下放水路。

これにより河川の氾濫を防ぎ、浸水被害を軽減する役割を果たしています。


施設は主に3つの機能から成り立っていて、

1つ目が、地上の溢れた水をトンネルへと取り込む立坑が5本。

その穴の大きさは、内径が30m、深さ70mの立筒で、

スペースシャトル自由の女神がすっぽり入る大きさなんだとか。

2つ目は、取り込んだ水を地下空間に貯めておくための機能で、

サンシャイン60と同じ大きさのバケツの水を一度に貯めることのできる

調圧水槽がある。これがいわゆる地下神殿と称されるところで、

見学会のメインになります。

そして3つ目は、貯まった水を安全に吐き出す機能で、

この役割を果たしているのが、

目の前に見えてきた庄和排水機場になります。


↓到着。実はこのグラウンドの真下が調圧水槽になっている

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江戸川

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庄和排水機場

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↓操作室

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まずは建物の2階へ行き、予約の確認とサインをして、

入坑証をもらいます。

15時になり、いよいよ見学会スタート。

まずは江戸川の歴史や施設の概要をレクチャーいただきます。

この春日部市一帯は、荒川利根川江戸川

大河川に囲まれた低い平地になっており、

元々水害に対して弱い地形だそうです。

また、それらの支流である中川・綾瀬川

何度も氾濫を起こしてきた歴史があり、

慢性的浸水を解消することが地域の課題の1つだったそうです。


↓入坑証

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江戸川の概要

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概要説明が終わると、一行は建物を出て、グラウンドの方へ移動。

その先にポツンとある小さな建物から、

いよいよ調圧水槽へと潜入します。

実はこのグラウンドの真下が調圧水槽で、

水槽上部の空間を有効利用するために整備されたそう。

ちなみに、内部の施設は国の管轄、

上部のグラウンドは春日部市の管轄だそうです。


↓いざ潜入!

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中に入ると、100段、およそ6階建てに相当する

階段を降りていきます。

通路がせまく、安全上の理由から、

階段部分での撮影や立ち止まることは禁止。

スタッフさんに続いて狭く暗い階段を下っていくと、

広大な地下空間に出ました。


↓おおおっ!!

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↓あそこから降りてきました

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地下空間はあまりに広大で、しかもひんやりとしていました。

温度としてはこの日は9度で、地上よりも5度ほど低い。

さて、まずは、この調圧水槽説明を10分ほどあります。

大きさとしては幅78m、長さ177m、高さは18mの巨大な水槽です。

これだけの規模が必要な理由としては、

緊急停止時に発生する逆流の水圧を調整するためだそう。

水の勢いというのはそれほど大きなものということですね。

そして、その水圧で、天井部分が膨張して

浮き上がってしまうのを防ぐための重しとして

奥行7m、幅2m、高さ18m、重さにして500tにもなる

コンクリート製の柱を59本設置する必要があるそうで、

その重厚な柱が並ぶ様が、

パルテノン神殿として呼ばれるようになったそうです。


↓見学ちう

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ちなみに、この設備は年に5〜8回程度稼働するらしいのですが、

その度に水だけではなく大量の土砂やゴミなども

同時に入ってくることになります。

それらは水を抜いた後に、なんと天井を開けて、

そこから清掃用の重機を吊り下げて搬入して、

清掃するらしいです。スゴイですねえ。


↓あの上に見えているところをあけて清掃用ブルドーザーを入れるらしい

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解説の後は10〜15分程度、自由行動で撮影もOK

ただし見学範囲は決められていて、

虎ロープで囲われた部分のみになります。

では、さっそく!


↓見学はあのロープのところまで

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とにかく、あまりに大きすぎるスケール感と、

コンクリートの塊の重厚感に圧倒されます。

素のまま撮っても十分なのですが、

こういう場合は対比物として、

あえて人が映り込んでいる方が、

よりその大きさがはっきりわかってよいです。


↓なるほどのパルテノン

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↓人の大きさと比べてください

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翻って、反対側には第1立坑と呼ばれる大きな立穴がぽっかりと空いています。

ここは直接河川と繋がって水を取り入れるのではなく、

地下トンネルを通じてやってきた水を

調圧水槽に流すためのパイプのような存在。

ここから天井まで水がどんどんたまっていくときの

水圧や水勢を想像すると、ちょっと震えてしまいます。


↓第1立坑

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↓ズームアップ

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とにかくめったに見られる光景でないので、

手当たり次第に撮影です。

本当にすごいものを人間というものは造り出しますね。

でも、これだけのものを造らないと対応できない

自然災害というのもまた恐ろしい力です。

あっという間ですが、この圧倒的な空間に浸ることができました。


土木丸出し!

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↓ただただスゴイ

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↓水の勢いを殺すための分厚い石柱

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見学タイムが終了し、再び地上まで階段を上って、

先ほどの排水機場まで戻ってきたら見学会は終了で解散

そこから再び駅まで徒歩で戻るのだが、

どうせなら他の立坑も見られないかなと思って、

隣の駅まで足を延ばして帰ることにします。

県道321号に出て、あとはひたすら平坦で変わり映えのしない道を西へ。

本当に何もないところで、果てしなかった…

で、途中の電信柱に、昔の水害の後を発見。

こんな平地で、ここまでの水が溢れるということは、

相当な水量だったはずで、あれだけの貯水槽の必要性が実感できます。


↓水害の歴史を発見

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道は越谷春日部バイパスとの交差の先でR16に合流し、

大きな橋を渡りますが、ここが中川。

川の横に引き込みが設けられて第二立坑がありました。

近くまでは行けなそうだったので、橋から遠景のみ。


↓第2立坑

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そのままR16を西進すると次の橋があり、

横付けするようにして、第3立坑がありました。

こちらは倉松川からの水を取り込むための立坑で、

ちょうど川の対岸の土手から撮影できそうだったのでそちらへ。

普段は、そちらへの水路は盛り土がされてあり、

それが堤防の役割をはたして水が浸入しないようになっているようですが

増水時には自然と水がその盛り土を越えて、

立坑へ流れ込み、余剰分の水がここから立坑へと逃がされ、

地下トンネルを伝って、先ほどの調圧水槽へと向かい、

そこからポンプによって安全に江戸川へと逃がされるのです。

先ほどの施設から5km近くは離れていて、

徒歩ではなかなかしんどい距離なのですが、

両方の現場を見ることで、全体的な仕組みが実感できました。


↓第3立坑

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↓普段は川の水は入らず、氾濫時に立坑へ流れ込む仕組み

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そこから南下に転じて、さらに20分ほど歩いて、

藤の牛島駅に無事到着。

17:30の大宮行に無事乗り込みました。


藤の牛島駅

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2017-03-02

『人生フルーツ』 by 伏原健之監督

風が吹けば、枯葉が落ちる。

枯葉が落ちれば、土が肥える。

土が肥えれば、果実が実る。

こつこつ、ゆっくり。

人生、フルーツ。


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大学で建築家・丹下健三に師事し、

戦災による住宅不足問題に取り組むために設立された

日本住宅公団のエースとして

数々のニュータウンを設計してきた津端修一さんと、

奥様の英子さんの豊かな暮らしを記録したドキュメンタリー。

自身が計画・設計に携わった

愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一角に

300坪の土地を購入し、

そこに建築家アントニン・レーモンドの旧宅を模した

木造平屋建ての30畳のワンルームの住宅をこしらえ、

畑と手作りの雑木林を作って40年。

衣食住のすべてを自分たちの手作業で行い、

鳥たちが気ままに遊びにやってくる広いお庭では

ありとあらゆるお花や果物、野菜を育て、収穫し、

自分たちで料理し、食べる。

その料理たちの何ともおいしそうなこと。

自然との会話を絶やさず、季節と寄り添いながら

営まれる夫婦二人三脚の日々。

何事もコツコツ丁寧に、絶やすことなく続けていくこと。

決して荒ぶることなく、穏やかに健やかに。

お金より時間を貯めて生きてゆく。

豊かな土を受け継いで生きてゆく。

そこには自然と笑顔が生まれ、心が通う。

夫婦のあり方や、人生における豊かさとは何か、

改めて気づかされることの多さ。目から鱗。

人生、フルーツ。なんて素敵な言葉だろう。


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お仕事終わりに、十三の第七藝術劇場にて。

元々は東海テレビのドキュメンタリー番組として制作されたもので、

平成28年度の文化庁芸術祭の

テレビ・ドキュメンタリー部門を受賞した作品。

いつもなぜか山遠征の帰りにワイドビューの車窓から見える

高蔵寺の面白い街並みになんとなく興味を惹かれていて、

また建築やニュータウンなどの興味があり

津端さんのこともお名前は知っていましたが、

奥様との日常生活がこれほどまでに豊かで素敵なことに

とても感動しました。


何事もまず自分たちで作ってみる。

家も畑も道具も遊具も料理も全部。それがとても素晴らしい。

そしてお互いがお互いを尊重する。

90歳になっても奥さんのことを

「人生最高のガールフレンド」と言えるなんて本当に素敵。

かといって、終始べったりしているわけじゃなく、

修一さんは毎朝決まってご飯派なのに、奥様はトーストだったり、

ジャガイモ料理大好きな夫さんに対して、

ジャガイモ嫌いの奥様が料理をしたり、

ダイニングテーブルの位置を窓から遠ざけるか近づけるかで

意見が合わなかったり。

無理にどちらかに合わせたり、意見を一致させるのではなく、

それぞれが実に自然体でいることを大切にして共生している、

その感覚というか間合いが

長年連れ添ってきた夫婦だからこそのもの。

見習いたい。

修一さんは残念ながら2015年6月に、

畑仕事を終えてお昼寝に入ったまま

再び目を覚ますことはありませんでした。

でも、奥様がそのあとをしっかり引き継いで、

想いを後世へと伝え続けていて、

それが色々なところで芽吹いて、

新たな果実が生まれていくといいなあ。


D

2017-01-16

からほりへ

木曜日あたりからどうもノドの奥辺りがチクチクし始め、

そっからどんどん具合が悪くなり、

金曜の晩も酒も飲まずに寝床へ一直線。

土曜日は丸一日寝床で安静で少しましになる。


日曜日。家族で谷九へ観劇(これについては別記事)。

その帰りに近いので、ひさびさに空堀へと寄り道。

このエリアは、自分が院生時代に大分深く入り込んで関わった場所。

もう10年以上前の話になりますが、

都心部の再生、リノベーションというのを修士のテーマに、

地元の建築家や、地域住民のみなさん、

古い町並みに惹かれてやってきた新進の芸術家やデザイナー

店舗の方々と一緒に、このエリアの再活性化を実践的に行いました。

おかげさまで、「からほり」という町がちょっとした話題のエリアとなり、

そのあとも、中崎町と並んで、大阪の都心部における

古くて新しい町として認知されるようになりました。


社会人になって以降は、近いんだけど微妙な距離

なかなか足を運ぶ機会がなく、今回も5,6年ぶり。

ちょっと寒すぎて町歩きはほどほどに、

町の中心的な施設である「練」へ。

クレープ屋さんで休憩してから、

有名チョコレート屋さんのエクチュアさんでお買い物。


↓からほり練

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↓エクチュア蔵本店

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それから向かったのはずいぶんとお世話になった雑貨の「ひなた」。

毎年お年賀のやり取りはしているのだけど、

本当に久々にお会いしましたが、

変わらずほっこりした雰囲気で、

マキさんにお出迎えいただきました。

お店も当時の感じそのままで、なんか安心します。

長女は可愛らしいものがたくさん並んでいて、

ワクワクしながらショッピング。

30分ほどまったりさせていただきました。

また遊びに行きます。


↓ごぶさたの「ひなた」にて

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↓「みんなのHappyNewYear2017」

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