Hatena::ブログ(Diary)

記憶の残滓 by arkibito

2017-03-16

ご近所めんライフ 「ラーメン東大」「光龍益」「麺屋青空」「ティーパン」

ひさびさに麺記事。


まず1軒目は十三にある徳島ラーメンのお店。

徳島ラーメンフランチャイズとしては最も有名な系列かも。

玉子無料なのが嬉しいけど、写真撮る前に割れてしまった…

不覚。

徳島ラーメンの特徴は、時にスキヤキ風味と言われる

濃い味、甘辛い味と、生卵のセッション

単体では濃いので白ライスが要りますね。

まずまずおいしいけど、喉が渇く。


ラーメン東大

f:id:arkibito:20170301183837j:image:w360


2軒は、ひっさびさに南方の光龍益。

単純に響かないから近いけどいかなかったけど、

やっぱりダメ。

今回はつけ麺にしたけど、

やっぱりここのスープ妙な生姜風味と

しつこい甘だるっこさがいつまでも不快。

ギトギトの鶏白湯の臭みを消すための努力とか工夫ではなく、

別のものを追加して隠しているような感じに受け取れる。

部屋の臭いにおいを消すのではなく、

芳香剤撒いて、余計臭くなるみたいな。

チャーシューの代わりの煮豚

あれが、繊維に沿わずに切られて出てくるから

全然全く噛み切れない。

口の中で悪戦苦闘してくちゃくちゃやってると、

ドロドロスープもベタついて食べててもイライラ。

なぜここが評価高いのか全く分からない。

これは同行者の皆さん全くの同意見でした。

これなら天一でいいじゃん。

たぶんもう行かない。


光龍

f:id:arkibito:20170313122101j:image:w360


続いては、まだ南方界隈では新米の部類に入る青空さん。

オープン当初は結構行列ができていましたが、

最近は早くも飽きられている様子。

その理由がわかる気がします。

この界隈はラーメン激戦区だけど、

博多トンコツ系は他にはないので、

環境的にはやっていけそうだと思ったが、

やはり肝心のラーメンクオリティが向上してこないと、

お客さんの舌は肥えてるからすぐわかる。

麺もスープもあまり特徴もなく、

食後いつまでもベタベタとした感じだけが残る。


↓麺屋 青空

f:id:arkibito:20170307122049j:image:w360


ラストはお口直しに、安心のティーパン

味噌ラーメン550円+ライス150円で、

このボリューム、早さ、味。

昼飯にはもってこい。

それがわかってるから近くの会社員はこぞってここに飛び込む。


↓ティーパン みそラーメン

f:id:arkibito:20170315122140j:image:w360

2017-03-14

本屋Title at 荻窪 / 『本屋、はじめました―新刊書店Title開業の記録』 by 辻山良雄

聖蹟桜ヶ丘を後にして、いったん新宿へ戻り、

そこから中央線で向かったのは荻窪

先日の、スタンダードブックストアでの本屋トーク

本当にたくさんのヒントを得た気がしていて、

そこで登壇されていた本屋Titleというお店に行ってみたくなりました。

新刊書籍を扱うお店、それも大型店舗ではない個人経営のもので

新規でオープンするということ自体がこの時代大変珍しいこと。

本屋トークでもやはり文化の発信基地、

知と人がコミュニケートする場としての可能性について議論されていましたが

理屈としてわかっていても、

こうやって実践することは実際問題なかなか難しいことです。

せっかく本屋トークで得た”何か”を、実や花として育てていくためには

その現場を見て、味わって、空気を感じることが大事だと思ったのです。

本当は前日までの予定では、プランに組み込むのが厳しそうだったのだけど、

予定よりも早く朝出発できたことで、

合間ではありますがなんとかねじ込んでみました。


荻窪の本屋さんTitle

f:id:arkibito:20170309113455j:image:w360


で、てっきり11時オープンだと思って、

それなら1時間弱はいられそうだと思っていたのだが、

勘違いで、実は12時オープンだった(汗)

12:30の電車には乗らないと次の予定に間に合わないのだが、

駅から10分ほど離れた場所にあるため、

駅までの時間も勘定すると10〜15分くらいしかいられませんでした。

本当なら、のんびりゆっくりと、

選ばれた本やその場の空気と向き合えればよかったのですが…


本のラインナップとしては、

まず地元向けの人たちの普段使いの本屋として雑誌や新刊書籍があり、

それからテーマごとに目利きの効いた本や、

小さな出版社や地元で発行されているようなここならではの本が並んでいます。

新書、文庫、雑誌という風な形式ごとに並んでいるのではなく、

近しいテーマや、関連性によって本棚が形作られているので

見ていても楽しいし、本との出会いを探し出す楽しみがあります。

レジは少し奥まったところにあるので、店の人の目線を感じずに

思い思いに本と向き合える環境になっていて、

奥にはカフェもありました。

2階は小さなギャラリーとなっていて、

この日は『未明01展』というのをしていました。


↓開店しました

f:id:arkibito:20170309120215j:image:w360


↓二階のギャラリー

f:id:arkibito:20170309121414j:image:w360


ほんのわずかの時間でしたが、

そんななかでも自分の中での掘り出し物がいくつかあり、4点お買い上げ。

2階ギャラリーにも飾られていた黒坂麻衣さんの絵がとても心に残り画集を。

それからちょうど、この行きの新幹線で読み始めた

スティーブン・ミルハウザーの去年復刊されたものを発見して飛びつく。

あとは奥さんにお土産として絵本を一つ、

井上奈奈さんの『くままでのおさらい』を。

それから、MARIOBOOKSの安達茉莉子さんの

『猫と惑星に名前をつけようとしてくれた君へ』。

やはり自分らしい傾向が現れるラインナップでした。


↓本日のお買い上げ

f:id:arkibito:20170310194936j:image:w360


先日の本屋トークでは体調不良で

2次懇談会を早退してしまい、お話しできなかったので

レジで辻山さんと少しだけお話し。

やはり理屈で知っているのと実践していることの

地力の差、コトバの持つ説得力というものを実感しました。

それはこれまでの経験に裏打ちされたホンモノですね。

本が売れない時代に、ネット通販や大型書店と勝負し、

本や本にまつわる文化をどう発信していくか、

またそのコミュニケーションの場としての可能性について

ある意味1つのたどり着いた答えがこの本屋titleさんなのです。


このことは、ちょうど自分の今やっている仕事にも

そのまま当てはまります。

つまり、今やネット上に大量に、しかも無料で、24時間体制で、

情報やデータが提供されている時代に、

わざわざ紙媒体という、手間もコストもかかり、

物理的なボリュームの制約があるもので勝負し、

しかもそれをお客様にお金を払ってもらって

手にしてもらうにはどうすればよいか、

その”勝負の綾”の居所を探るということと同じだなと。

それは確かに簡単な課題ではありませんが、

本が売れない売れないと悲観的になることでも意外とないんだなと。


例えば、最近深刻な問題となっている

運送宅配業者の困窮状態などでも明らかなように、

一見便利なネットやデジタルな世界の裏側で、

それを支えているのは結局、人の手だったり、

物理的な労力だったり、アナログだったり時間だったりするわけで、

それらのプロセスの部分を

消費者の目から巧妙に裏方へと隠しているだけで、

結局はホンモノの便利さではなくハリボテの便利さでしかないんだなと。

便利、便利といっても、それは消費者の狭く小さな視点でしかすぎず、

もっと大きな視点、つまり消費活動サイクル全体でみれば、

実はとても不便な世の中になってしまっているかもしれないし、

実際自分が働いて供給の側にいる時間帯のストレスやプレッシャーは

以前と比べてずっと増えているかもしれない。

そうだとしたら、丸1日のエネルギーに換算したら、

本当に便利になったか、ハッピーになったかは安易には言えないはずだ。

無料、無料といっても、そこには確かに

誰かの手掛けた時間があり、手間があり、

それに対してのなんらかの対価が支払われるべきなのであって、

それが消費者のお財布からというのを直接的に意識させなくても

どこかで、それが気づかぬうちに徴収されているかもしれない。

(例えばユーザーを囲い込むだけのポイントとかマイルとか)

つまり、自分の便利さや幸せは、

結局誰かの(自分の?)手を煩わせたり

悲しませたりして成り立っている、

そのことの想像力だったり、

いくつの視点で物事を考えるかということが大事なのであって、

そのことは、つい前の晩にN氏と深く話したことでした。

結局のところ、それで満足できる範疇のものというのは、

所詮その程度のもので、

人間の豊かさとか教養とかまでには深く及ばないのだろう。

また、そういった幸福や知恵・知識を得るのに

別に本じゃなくても構わないのと同じで、

別にネットやデジタルじゃなくてもかまわない。

つまりネットやデジタルは決して絶対的なものじゃなくて、

要は選択肢の一つでしかない。

選択の余地があれば、戦い方次第では、

強敵じゃないんだなと最近感じ始めています。

共存だって可能でしょう)


せっかくなのでさらに議論を進めるとすれば、

例えば写真なんかでもそうでしょう。

ポジやフィルムからデジタル主流の世の中になり、

誰もがそれなりの写真を好きなように撮ることができ、

それを幅広い人に知ってもらったり、

共有したり簡単にできるようになりました。

間違いなく昔に比べたら、写真の世界はより身近になり、

何より便利になりました。

でも、それによって大量の画像が氾濫する世の中になって

果たして本当に人に感動を起こさせたり、

目に留まるようなホンモノの写真がいったいどれだけあるでしょうか。

自戒の念を込めて言えば、

フィルムの時代に一撮入魂で撮影した写真は

今見返してもその熱量がしっかりと印画されていて1枚1枚が愛おしい。

ところが、今デジカメで撮ったものは、

確かに昔と比べて気軽に大量に残りはしますが、

それは写真というよりただの記録に過ぎない。

(写真を撮っているのではなく、画像を収集しているだけ)

作業的には便利になりました。

でもそれがクオリティや豊かさを押し上げてくれているかというと

一概には言えません。

つまり、何をもって良しとするのか、

質なのか量なのか、便利さなのか豊かさなのか。

そのことを選択できるということは素晴らしいとは思いますが、

もしその選択基準となる価値観さえもが、

均一化してしまっているのだとしたら、

これはちょっと怖いような気がしてなりません。

自分自身の価値観に照らし合わせてみれば、

ツール・手段は所詮方法でしかなく、

要はそれらを使って伝えるものの中味だったり、

伝えることの熱量だったり、本質を追求するということです。

それが実践できるかできないかは難しいところではありますが

少なくとも安易に便利だからとか無料だからと

飛びつくようなことはしたくないし、

考えるということ、コトバにするということは続けていきたい。


これらの根幹にある問題の本質は皆同じです。

そしてそのことをきちんと踏まえたうえで、

こういった先駆者がきちっと根を張って

実践していただいているというのが本当に心強いところです。


今回は本当にわずかな滞在時間でしたので

また次の機会にゆっくりとお邪魔しますとご挨拶をして

店を後にしました。

そこからダッシュで駅まで。

なんとか予定の時間の電車に飛び乗ることができました。


2017-02-20

酒場探訪記 「レボリューションブックス」

山歩きを終え、醍醐駅から地下鉄に乗りこむ。

出がけに簡単なお昼を食べてから何も食べておらず

お腹ペコペコなので、京都で食べて帰ることにします。

ということで、向かったのは木屋町の南。

この一帯は最近新しく面白いお店が続々できているようで

注目のエリアです。


で、向かったのが、レボリューションブックスさん。

本屋さんながら立ち飲みができると聞いて

一度訪れたかったお店。


↓レボリューションブックス

f:id:arkibito:20170219190109j:image:w360


早速中に入ると比較的若い世代の人たちでにぎわっております。

てっきり本に囲まれて飲めるのかと思っていましたが、

本が置いてあるのは奥の仕切られた一部屋だけで、

本屋が片手間に立ち飲みを始めたというより、

立ち飲み屋に本が多めにおいてあるという程度で

その辺はちょっと期待はずれでした。

ただ、立ち飲み屋としては逆に想像以上にクオリティが高く、

こちらは期待以上。


↓店内

f:id:arkibito:20170219190257j:image:w360


↓ブックス

f:id:arkibito:20170219201041j:image:w360


まずは生をしばきながら、壁に貼られたメニューをチェック。

色々オリジナリティあふれる品々が、

300〜500円程度の価格帯で並んでいます。

お腹が減っているので、まずはがっつりハムカツ。

ここのはまあるくて分厚いボリューミーなハムで、食べごたえあり。

うまし。

あっという間にビールが亡くなり、レモンサワーにスイッチ。


レモンサワーに男のハムカツ

f:id:arkibito:20170219192056j:image:w360


続いてスピードメニューでみょうがチーズ。

てっきりプロセスチーズにみょうががかかったような

奴っこみたいなものを想像していたら、

なんとグラタン風。シンプルだけど面白い。

しかも旨い。

この組み合わせ知らなかったなあ。


↓みょうがチーズ

f:id:arkibito:20170219192509j:image:w360


あっという間にレモンサワーおかわりして

続いてはパクチー天ぷら

揚げるという発想なかったけど、天ぷらになると、

独特の風味の強さが和らいで、

甘味がプラスされて旨し。


天ぷらパクチー

f:id:arkibito:20170219195029j:image:w360


ラスト、麺があったのでこちらで〆。

アブラダレ炒め麺の小。

野菜炒めに麺が入ったような感じで、

ジャンクな味わいで旨し!

しかもこれで300円は安い!


↓アブラタレ炒め麺(小)

f:id:arkibito:20170219201337j:image:w360


ということで、お手軽に飲めるし、雰囲気もいいし、

料理もオリジナリティにあふれてよかったです。

2017-01-21

パラダイス阿波座

先週から、喉を中心に絶不調で、

味覚が完全に損なわれてしまっていたし、

とにかく仕事から帰るともう力なく寝床へ直行するような具合で、

全くお酒呑まず。

そろそろこちらも復帰をということで、向かったのは阿波座。

前々から行ってみたいと思いつつも、

平日は19時までで、

場所が場所だけになかなか足を運べずにいたのだが、ようやく。


オフィスビルが立ち並ぶ一角、

かのモンベル本社から目と鼻の先にある島田商店さんです。

早くから特定名称酒や古酒の可能性を見出し、

”心酔わせる酒”をテーマに、

関西の地で日本酒を広めてらっしゃいます。

ここの地下がまるで酒好きの秘密基地のようだということで、

早速潜ります。


↓島田商店

f:id:arkibito:20170119173715j:image:w640


↓迷宮へご案内

f:id:arkibito:20170119182323j:image:w360


急な階段を下っていくと、

まるで防空壕のような空間が広がり、

そこにはずらーっと見なれぬ地酒が並んでおります。

ここは単なる貯蔵庫ではなくて、

実は有料試飲ができるスペースになっています。


↓地下セラー

f:id:arkibito:20170119173924j:image:w360


↓銘酒がぞろぞろと眠っています

f:id:arkibito:20170119182159j:image:w360


有料試飲は、どの銘柄、どのクラスでも一律220円。

その日開いているお酒なら好きに選ぶことができます。

ただし色々ルールがありまして、

あくまで試飲であるということから、時間は1時間程度。

グラスには7〜8割程度で手酌。

飲み屋ではないので、仕事などの話はNGで、お酒の話題だけ。

もちろん禁煙です。

アテは3種類。

あくまでお酒を試すというところにのみ特化しています。

酔っぱらい厳禁。


↓有料試飲です。アテは3種類のみ

f:id:arkibito:20170119173859j:image:w640


でわでわ早速。

とりあえず初めてだったので、

お店の方にオススメを4種見繕っていただきました。

すると蔵の奥から提供されたのが、

山形は出羽桜酒造の「桜花 吟醸酒 本生」、

山梨は萬屋醸造店の「恋音 春鶯囀 純米吟醸」

富山は桝田酒造店の「満寿泉 純米吟醸」

新潟は石本酒造の「越乃寒梅 金無垢 純米大吟醸」

どれも春を予感させるような銘柄でそろえていただきました。

それぞれを8分目まで注いで並べます。

1杯ずつ完飲していくのではなく、

少しずつ呑み比べながら飲んでほしいということでしたので、そのように。


↓新酒を4種類。左から山形の出羽桜、山梨の恋音、富山の満寿泉、新潟の越乃寒梅

f:id:arkibito:20170119174136j:image:w360


それでは左から順番にテイスティングしてみます。

この4本の中で一番香りがよかったのがこの「桜花」でした。

さっそく呑んでみますと、とてもさわやかでフルーティーな味わい。

吟醸スペックでこれだけのクオリティを出してくるというのは

さすが出羽桜さん!

ネーミング通りの花薫る呑みやすいお酒でした。

この4本の中では、香り、味わいともに

一番出来の良いお酒だったと思います。


つづいては地酒不毛の地である山梨から「恋音」を。

山梨では何と言ってもワインの生産で有名ですね。

その上、サントリーの白州の地であり、日本酒はほとんど相手にされません…

しかしこのお酒、恋という可愛らしい名前の割に

かなりクセの強い味と香りがしました。

お店の人に聞いてみると酒米は美山錦と山田錦のブレンド、

水は南アルプスの伏流水をしようということなので、

クリアでドライな酒ができてもおかしくないのに、かなりのクセです。

ただクセの強い酒も、クセの強い恋も嫌いではありません(笑)


つづいて「満寿泉 純米吟醸」。

香りはかなりシンナー臭に近いようなケミカル系。

口当たりは辛口ドライですが、ほとんど味わいがなく、

奥行きを感じないお酒で、あまり進んで飲もうという感じにはなりません。

ハズレに近いかな。


ラストを〆るのは「越乃寒梅 金無垢 純米大吟醸」。

全国的にも有名な越乃寒梅さんですね。

純大ということでさすがに素晴らしい仕上がりです。

ただ、ちょっと一昔前のお酒という感じで、目新しさはなし。


さてさて酒のお供は2種類。

クリームチーズと金山寺味噌をいただきましたが、

これがまた絶品すぎる@@@@

それ自体でも十分美味しくて、じゃんじゃんいけちゃうのですが、

どちらも濃厚な味わいながら、後味がすうっと消えていくので、

お酒とお酒の合間に舌をリセットする絶妙な役割を果たしています。

ここでも試飲というところにしっかりポイントが置かれているあたり、

ナルホドのこだわり。


↓古酒を2種類ほど。左が広島の老亀、右が石川の菊姫

f:id:arkibito:20170119180817j:image:w360


せっかくなので、古酒も2種類ほどいただきました。

広島は小野酒造の「老亀 本醸造」と、

石川の銘酒「菊姫 吟醸」。

どちらも20年近く眠らされて、十分な黄金色に輝き、

ねっとりとしたカラメルのような味わい。

「老亀」の方がアル添酒ということで

若干のビターな味わいが加わって、

上質のブランデーのように舌の上を転がります。

「菊姫」の方は、元々上質な酒が時間を経て

大人の装いを纏ったというか、

ナルホド〜これが古酒の魅力か〜というような、

深い味わいでした。

今宵はここらでテイスティング終了。

ごちそうさまでした。

また、お邪魔させていただきます!


なんだかんだほろ酔い気分で帰路につきますが

やはりお酒が入ると食べたくなるのは温かい麺。

ちょうど近くにええところあるやないですかと、

一筋二筋歩いて行って、向かったのはこちら。

本当にお久しぶりです。

まずはエビスビールで辛いゆで餃子を。

普段ゆで餃子は食べませんが、

ここのは皮も自家製で本当に素晴らしくおいしくて

焼いたらきっと勿体ない。

このタレがまた絶妙ナノダ!


↓おひさしぶりにこちらへ

f:id:arkibito:20170119183152j:image:w360


↓紅油水餃でビール

f:id:arkibito:20170119183903j:image:w360


そして冬場なのでないのかなと思ったら

レギュラー化されていた大好物の熱帯麺!!

ああ、ありがたや〜。

ココナッツミルクと香辛料で仕上げられたこのスープと

パクチーや鶏肉など盛りだくさんの具、

そして自家製の麺のアンサンブル。

あっという間にゴチソウサマ!


↓大好物の熱帯麺!!!

f:id:arkibito:20170119184832j:image:w640


ということで、うまい酒から〆まで堪能した阿波座の夜でした。

2016-12-06

クラフトマン精神の極意 ヤイリギター 工場見学

誕生日プレゼントとして、十数年ぶりにギターを新調したいと思い、

先月からいろいろ調べたり、楽器屋に通っていたりしていたのだが、

なかなか限られた予算内でしっくりくるものが見つけられず。

そんななかで、80年前からメイド・イン・ジャパンを貫き、

30人ほどの職人により1日20本ずつの少量生産で、

こだわりの詰まったハイクオリティのギターを生産しているという

ヤイリギターの存在を知る。

多くのミュージシャンにも愛されていて、

特にBIGINさんとは一緒に

日本人にフィットした製品を開発したりしているようです。

サイトを見ていると毎週土曜日に工場見学を受け付けているようで、

ダメ元で直前にアポを入れたら予約できました。

ちょうど誕生日直前というタイミングでまさに巡り会わせ。

ということで、現地まで飛んで行ってしまいました。


10時の回の見学ツアーに間に合うように

岐阜は可児の工場まで自転車で、10分前には到着。

たくさんの試供品が飾られた2階のショールームには、

ほかの参加者が集まっていて時間通りにスタート。


↓工場見学スタート

f:id:arkibito:20161203100154j:image:w360


↓現代の名工にも認定された先代社長、矢入さん。残念ながら2年前に急逝

f:id:arkibito:20161203124847j:image:w640


まずは敷地の一番奥の倉庫へ。

ここには様々な種類の原料となる木材が保管されています。

世界的にも木材は不足していて、良質の木材は価格が高騰。

10年20年先にはどんどん希少度は高くなり

価格が上がっていくことを見越して、

今のうちから世界各地から木材を仕入れて確保しているとのこと。

仕入れた木材はすぐにギター造りに使えるというわけでもなく、

最低でも3〜5年自然乾燥させなければならないらしく、

長いものでは20年以上寝かせると言います。

酒造りにも共通するように、

”時”というものも重要な工程なのだなと感じました。


↓倉庫では木材を自然乾燥させる

f:id:arkibito:20161203101157j:image:w360


↓貴重な木材が眠っています

f:id:arkibito:20161203101201j:image:w360


↓世界中で原材料不足だそうで、お値段も高騰中

f:id:arkibito:20161203102715j:image:w360


↓トップ材を一枚で取るとすると樹齢200年は必要

f:id:arkibito:20161203101720j:image:w360


倉庫の奥は、写真用の食堂兼ステージのホールがあり、

有名なアーティストさんが来られた時や、

イベント時にはここで演奏が行われるそうです。

このホールがまた本当に居心地のいい空間で、

アットホーム、ハンドメイドな社風がにじみ出ていました。

また木材を自然乾燥させるのに適した風通しのよい高台に工場があるので

大きな窓からは美濃加茂市が一望できるロケーションも素晴らしかった。


↓ステージ兼食堂のホール

f:id:arkibito:20161203101515j:image:w640


↓風通しのいい高台にある

f:id:arkibito:20161203101318j:image:w360


ホールでは木材についてのレクチャーを受けます。

マホガニー、メープル、ローズウッド、エボニィ、コアなど

たくさん種類があり、

硬さや加工のしやすさ、耐久性・変形性、

音の反射・吸収具合が全然違ってきます。

もちろん、ハードなアタックに適したもの、

繊細に爪弾くのに適したものがあり、

各パーツで木材を組み合わせると

様々な音色の違いが生まれることになります。

このあたりは、まさに、長年木と会話をしてきた職人でなければ

狙った音の出せるギターは造れません。

一つとして同じ節や年輪のものがない中で、

仕入れた木をどの部位で使うのが適しているのか、

木の持つ個性を見極めていくところからギター造りが始まっていくのです。


↓いろいろな木材

f:id:arkibito:20161203101902j:image:w360


↓歴代の名器たち

f:id:arkibito:20161203102030j:image:w640


ホールを後にし、いよいよ核心部である工場の方へ移動します。

2Fの作業場に上がると、そこは通常のルーティン作業の場ではなく、

特別なギターを扱うスペース。

ギター造りの神様と称される、

超級のクラフトマンである小池さんと道前さんがいらっしゃって、

オーダーメイドのギターに取り掛かっているところでした。

ちょうど、東海エリアで人気番組を持っている

ドンドコドンのぐっさんがその番組でオーダーしたという

ギターを見せていただきました。

ネックのポジションマークに、GOOD*SUN(ぐっさん)と入ってますね。


↓工場へ

f:id:arkibito:20161203102823j:image:w360


↓ギター造りの神様、小池さん

f:id:arkibito:20161203102954j:image:w360


↓名クラフトマンの道前さん

f:id:arkibito:20161203103028j:image:w360


↓ドンドコドンのぐっさん特注品

f:id:arkibito:20161203103315j:image:w640


同じフロアには全国各地から

リペア注文で届けられたギターが並んでいて修理の順番を待っていました。

ヤイリギターでは生涯修理サポートがついているので

いつでもメンテナンスやリペアに応じてくれます。

ギターは消耗品ではなく、バイオリンなどがそうであるように、

長い時間をかけて演奏されることで育っていくものという考え方があり、

単に製品を作って売ったらあとはおしまいではなく、

末永く自分たちの製品や、

その製品を使う人たちと関わりたいという思いがあるからです。

スバラシイ!


↓リペア中

f:id:arkibito:20161203102853j:image:w360


お隣の部屋は、合板の作成と

バック板のブレイシングを取り付ける作業場でした。

「単板」はそのまま1枚板で造られた木板で、

柔軟に振動するため音色は合板に比べて優れますが、

当然1枚板で材料を取るとすると価格がグーンと上がります。

また1枚板だとどうしても環境によって

変形したり割れやすかったり、管理が難しくなります。

「合板」は薄い板を3枚張り合わせることで、

コストを抑えるとともに、

強度を上げることで使いまわしの良さを実現するのです。


ブレイシングとはバック板に取り付けられた骨組みのこと。

薄い木の板は、音の振動や、弦の張りによって

常に高いテンションがかかっているので、

変形したり割れてしまうのを防ぐために

こうやって裏側に補強のための力木が組まれています。

この骨組み自体も音を伝える重要なパーツで、

組み方や、力木の太さ、材質、精度で

音の響き方が全く変わってしまうそうです。

現在アコースティックギターで最も一般的に組まれているのが

バッテンに木を組むXブレイシングだそうです。

ここでは、この力木を振動を抑えるゴムの入ったボンドなどではなく、

天然由来のニカワを煮詰めた接着剤で止めていて、

ニカワは天候などで大きく性質を変えるため管理が大変難しいのだそう。

また、貼り付けた力木をミリ単位で削っていくことで、

音の鳴りを極限まで追求していて、

実際に彫刻刀で削っている作業を目の当たりにしましたが、

ちょっとでも手元が狂って削りすぎてしまえばおしまいという

なかなかプレッシャーのかかる作業を、黙々とこなしておられて、

これぞ職人という場面でした。


↓バック板のブレイシング。わずかな削りの違いで音が変わってしまう

f:id:arkibito:20161203103537j:image:w640


↓右がカット前、左がカット後(ともにXブレイシング)

f:id:arkibito:20161203103806j:image:w360


↓さまざまなブリッジ

f:id:arkibito:20161203104117j:image:w360


1Fへ降りると広い作業場にたくさんの機械が並んでいます。

サイド部分はしなやかな曲線を出すために、

材料の木をまず湯煎して柔らかくして

それをプレスして曲げていくという作業でした。

ネック部分は持ち手に合わせて、いくつかのパターンがあって、

特にヤイリでは日本人の体形にフィットした形状を追及されていて、

色々持たせてもらいましたが、本当によく設計されています。

ネックとボディーを繋ぐ部分は、

釘など、音の振動を妨げたり、影響を与えるような部品を一切使わず、

木と木を継ぎ目でうまくはめ込んでいるのですが、

そこの調整も手作業

ほんのわずかでも削りすぎてしまって、

ネックがぐらぐらになれば台無しになってしまう非常にデリケートな作業


↓工場

f:id:arkibito:20161203104128j:image:w360


↓サイドの木はゆでて柔らかくした木をプレスする

f:id:arkibito:20161203104356j:image:w360


↓釘などは一切使用せずにネックを取り付ける

f:id:arkibito:20161203104759j:image:w360


↓すべて慎重で高度な技術が要される手作業

f:id:arkibito:20161203104833j:image:w360


↓ネック調整中

f:id:arkibito:20161203105836j:image:w360


1本のギターが完成するのに、

色々な工程を経て約3か月擁するそうなのですが、

その工程と工程の間では、黄を落ち着かせるために何度も寝かせます。

その間、倉庫では徹底した温度・湿度管理がなされるとともに、

大音量で音楽を聴かせて、ボディに音の振動を覚えさせるのだとか。

これを発案した先代社長さんは

この時間を「天使が宿る時間」と呼んで大切にしてきたそうです。


↓倉庫でさらに寝かせる

f:id:arkibito:20161203104938j:image:w360


↓音楽をかけて木たちに聴かせる

f:id:arkibito:20161203105019j:image:w360


工場の一角には、ゆるキャラ(?)のヤイリくんが鎮座し、

職人さんたちを見守っておりました。(笑)


↓ヤイリくん

f:id:arkibito:20161203105759j:image:w640


さて、徐々に、ギターの形になってきましたね。

ここからもヤイリさんのこだわりの製法はまだまだ続きます。

音の響きや、使いやすいフィット感といった、

楽器としてプレイヤーのこだわりを徹底的に追及するのはもちろんのこと、

工芸品としての見た目の美しさや洗練さもまた追及されていて

細かいパーツや塗装まですべて吟味された素材を使って

すべて手作業

見た目的にもとても美しく愛らしいフォルムに一目ぼれをしてしまいますね。


↓ラッカー塗装中

f:id:arkibito:20161203110238j:image:w360


↓フレット打ち

f:id:arkibito:20161203110328j:image:w360


↓出荷まち

f:id:arkibito:20161203110638j:image:w360


↓ラストに研磨して艶出し

f:id:arkibito:20161203110955j:image:w360


ということで、駆け足ながら1時間程度で工場見学ツアーは終了。

もうずっと、スゲースゲーと感嘆の声を上げるばかりで、

色々な工場見学やモノ作りの場に参加をしていますが、

これほどワクワク、ドキドキが止まらないものはありませんでした。

なにより卓越した技術と、

それに裏打ちされたクラフトマン精神に圧倒されました。

職人のみなさんが、自社製品に誇りを感じ、

モノを作り出しているという気概がにじみ出ていて

本当に素晴らしい現場だなあと感じました。


ツアー終了後は、社員さんによる演奏会。

やはり、なんといってもギターは楽器ですから、

その音色をまずは聴いてもらわないといけないということだそうです。

「戦場のメリークリスマス」をはじめ数曲披露していただきましたが、

スバラシイ音の響き!

そしてめちゃくちゃギターがウマイ!かっちょええ!


↓社員さんによる演奏

f:id:arkibito:20161203112016j:image:w640


見学ツアーと演奏会が終了すると工場見学は終了。

そこからはショールームで気になったギターで好きなだけ試奏です!

やっぱり実際に弾いてみないとわかりませんもんね♪

ということで、片っ端から弾かせていただきます。

んんん〜なんという音色♪

素晴らしすぎます。


ヤイリさんでは「一期一会」というオリジナルのギターを

BIGINさんと制作していて、せっかくなのでこちらも弾かせてもらいます。

ウクレレより一回り大きいくらいの

ちょっと変わったフォルムの4弦ギターですが、

これ、なんと世界一簡単な夢の新楽器なのです。

というのはこれ、複雑なコードを一切覚えなくても、

フレットを人差し指で全抑えするだけで、

あらゆる曲が弾けちゃうという驚きの設計なのです。

フレットには、「一」「二」「三」と漢数字が振ってあって、

楽譜に書かれた番号の高さをフレットで抑えていくことで曲が弾けるのです。

なので、子供や全くの初心者でもジャララ〜ンとするだけ!

これはすごい!


↓ヤイリギターオリジナルの楽器、一期一会

f:id:arkibito:20161203100844j:image:w360


それから結局お昼ご飯も食べずに、試奏しつづけて、

気づけばすでに13:30を回ってる!

色々悩んだ末に、アウトレットで30%も安くなっているLO-K-OVAに決める。

奥さんにさっそく電話してOKをもらい、お店の人にオーダー。

ボディに一部傷があるようなのだけど、すでにリペア済みで、

音質には全く影響しないとのこと。

もともと雑な人間なので、そういう傷とかあまり気にしない人なので

格安なのがうれしすぎる。

何といっても見た目で惚れました。

おニューだけど、すでにヴィンテージな風貌の木の色合いがお気に入りです。

色々試し弾きした中でも、とても取り回しがよく、すぐになじみました。

もうこれしかないです。


↓買っちゃった♪

f:id:arkibito:20161203134417j:image:w360


1Fのロビーで、購入の手続きをしていると、

現社長さんが声をかけてきて、

自分のフィブラ君のことがとても気になるらしく色々とお話し。

自転車もまた鉄・カーボンの世界ですが、

立派なクラフトなので、職人としてはとても気になるのだと思います。

昔、大阪・豊中に住んでいらしたらしく、

大阪から来ましたというと大変懐かしがっておられました。

翌日がちょうど誕生日だというと色々オマケもしていただいちゃいました。

他にもいろいろとお話しさせていただき、

またぜひ遊びに来たいと思います。


↓グッズもオマケしてもらいました

f:id:arkibito:20161204205004j:image:w360


ということで、なんだかトントン拍子で、

数十年ぶりのニューギターをゲットできました。

何より、そのギターが生まれた場所で直接購入できたというのは、

とても印象に残る思い出になり、すでにかなり愛着が湧いています。

じゃんじゃん鳴らすど〜!