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記憶の残滓 by arkibito

2016-02-01

笑うに笑えない

先日行われたUCIシクロクロス世界選手権で、

なんと隠しモーター搭載の不正が発覚で選手が失格になっているという。

かつて、スパルタカスことカンチェラーラが、

春のクラシックでのあまりの圧倒ぶりに、

冗談めかしたモーター疑惑があったけど

まさかそんな漫画みたいなことがあるなんて!

でも笑うに笑えない話だ。

そこまでして速さを競ってどうするよ。ましてまがりにも世界選手権でしょ。

ありえない。

2016-01-20

コンクール

日曜日。

朝、神戸から取って返して帰宅し、

そのままシャワーを浴びたら、コンクールへ。

会場は弁天町にあるオークホールで、

関西フィルハーモニー管弦楽団が本拠地としているコンサートホール。

前回の反省を踏まえて、早めに到着する。

前回と比べるとなかなかの広さで、これは自分だったら緊張するなあ。

娘のクラスからはもう一人クラスメイトの子が選ばれていて、

開場前に合流。


↓コンクール

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↓オークホール

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開場してベスポジを確保。

娘はさすがにちょっと緊張の面持ち。

出番は5人目と早く、舞台袖へと早々に連れられて行きました。

あとでスタッフのお姉さんに聞いたら、ずっと真顔で相当緊張していたらしい。

さっそく演奏がスタート。

クラスメイトの子が一番手で無事に演奏を終える。

今回のコンクールは、自分で作曲したものを披露するという趣旨なのだが、

エキスパートクラスの子らなどは、もうアレンジも演奏テクニック

本当に小学校低学年!?と思うほどスゴイ。

傾向として、女子は比較的オーソドックスなクラシック調で、

花や木や星、動物をモチーフに世界観を表現していて、

男子はというと、鉄道とか怪獣とか趣味丸出しのテーマが多い。

さすが選ばれた子らだけあってみんなすごい。

もちろん娘も自分のもつイメージとか好きな音を提案して、

そこから自分や先生がアレンジを手伝ったりして仕上げた作品で、

いっぱい練習して頑張ってきました。

その成果をしっかり出せればそれでいいのです。


で、いよいよ出番です。

担当の先生に連れられ、エレクトーンの前へ。

合図と同時に演奏スタート。

集中した顔で2分間演奏し、ほとんど大きなミスもすることなく、

楽しいリズムを刻むことができました。

よく頑張った!


↓くるまときょうそう

D


演奏後、おじぎをするのだが、

おじぎして!と合図を送る先生の方にお辞儀をして帰ってきたので

思わず爆笑してしまいました。

演奏を終え一気に緊張が解けたようで満面の笑み。

えらいえらい!

そのあとは他の演奏者の曲を聞いて、

終了後はクラスメイトの子らとお昼ご飯。

よく頑張りました。

2014-03-16

BRM315 泉佐野200km 完走

今年初めてのブルベに参加してきました。

去年はフレッシュだけだったので、2年ぶりのブルベは、

おなじみの泉佐野〜御ノ山峠〜紀ノ川〜女寄峠〜榛原の往復クラシックルート。

このところのライドではペースよりも充実度を図るプランニングが多かったが、

今回は久々に自分の力量を見極めることをテーマに、

単独でストイックな走りに徹し、補給もCPでの最小最短で。

おかげで2番手でゴール(レースではないけどびっくり)、

200km・1800mコース(実際は210km)で9時間12分だったので満足の結果でした。

紀ノ川沿いのライドは本当に走りやすいコースで楽しかったけど、

やっぱり女寄峠はなかなかだった。

スタッフの皆さま、参加者の皆さまお疲れ様でした〜。

往き帰りはもちろん自走でトータル300kmライドでごちそうさま〜。


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3:30大阪⇒6:00りんくうタウン

7:00スタート⇒府道63号⇒田尻スカイブリッジ⇒⇒泉南マリンブリッジ⇒

岡中西⇒府道64号⇒和泉鳥取⇒御ノ山峠⇒川辺橋⇒布施屋⇒

ローソン大垣内店8:00⇒県道9号⇒船戸⇒府道10号⇒丸栖⇒県道10号⇒

県道130号⇒R424⇒竹房⇒県道13号⇒東出ヒルクライム⇒九度山⇒R370⇒

学文路⇒橋本橋南詰⇒県道55号⇒阪合部⇒丹原⇒R168⇒サークルK五條病院前9:39⇒

大川橋⇒本陣⇒R24⇒住川⇒テクノパークなら⇒県道120号⇒奉膳⇒R309⇒葛⇒

県道120号⇒新橋本橋東詰⇒県道35号⇒壺阪山⇒飛鳥⇒県道209号⇒亀石⇒雷⇒

県道15号⇒安倍木材団地5号⇒忍阪東⇒女寄峠TT(18:22)⇒県道198号⇒

ローソン榛原篠楽11:18⇒(復路は同ルートのためCP以外割愛)

⇒ローソン五條住川町店12:49⇒ローソン大垣内店15:15⇒りんくうタウン16:12

16:45りんくうタウン⇒19:15大阪


獲得標高:1826m

走行距離:303.21km

TOTAL:1582.41km

2013-08-21

常念山脈大縦走 3日目(蝶ヶ岳〜大滝山〜中村新道〜徳本峠〜上高地)

8/12。山行3日目。

寝床はスペース的にはゆったりしていたのだが、

蒲団が合わないのか妙に熱くて寝苦しい。

昨日とは打って変わって周辺がイビキの大合唱をはじめたので

秘密道具のイヤーキャップで対策をしたのだが、

あろう事か隣のおっちゃんが歯ぎしり攻撃をしてきて、

音の周波数の問題かイビキはガードできても、その音が貫通してたまらなかった。

そんなこんなで疲れているのに熟睡までには至らず。

そういえば、蝶ヶ岳では携帯の電波が良好で、自宅に何度か連絡を入れた。

ソフトバンクの人が入るぞ入るぞと自慢げだったり、、山ではドコモが有利とか聞くが、

auでもバッチリだった。便利な時代になったなあ。


あまり満足のいく睡眠はとれなかったが、それでもしっかり4:30起床。

日ごろは1日みっちり六甲歩きした翌日は全身バキバキで起きるのも一苦労なのに、

山に入れば、あれだけ消耗していてもスッキリ朝には目が覚めるし、

また長い時間歩きだせるのだから、全く不思議だ。

きっと体がそういう緊張感を自然と保っているのかもしれない。

荷物はすでに完了していたが、1点だけ空っぽのハイドレーションに水を入れる作業。

いつでも出発できる状態に仕上げてのち、必要なものだけもって、

この日もご来光ショーを堪能しに、瞑想の丘まで。

松本盆地の方面は雲が厚く、雲海ができているが、

反対側の穂高連峰はこの日も見事としか言いようがない快晴で雲ひとつない。

雲の波間からゆっくりゆっくり朝を連れてくる太陽の光のなんとやわらかいこと。

そうして徐々に朝日を浴びて赤く焼けていく山並み。

こちらの常念山脈がシルエットとなって穂高連峰の山肌に描かれていく。

今日も槍はその急峻な尾根尾根を従えて悠々としたいでたち。

その反対側に陣取る常念岳は朝日の裏側にいて沈黙を守っている。

ああ、また今日もすばらしい朝がやってくる。


↓3日目のご来光

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↓こちらの稜線が影となって穂高連峰に映る

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↓荘厳にそびえる槍の朝

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↓焼けるジャンダルム

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この日は何の予備知識もないままボーナスステージに突入、

それも今日中には帰宅をしないといけないので遅くなるわけにもいかない。

なので、余裕を持って早めに出発するつもりだったのだが、

結局この日もモルゲンロートにすっかり見とれてしまって、

出発は5:45。まあせっかくここまで来てこれを見ないわけにもいかないし。

朝食抜きで宿泊なので、余っていたレーションをパクつきながら歩き始めます。

多くの人は、自分とは逆方向で常念を目指すか、

長塀尾根を伝って徳沢へ下りて上高地を目指すかである。

自分は1人さみしく、テン場の脇から、大滝山を目指していきます。

しばらく草の生い茂る道を下っていくとすぐに三俣との分岐に到達。

ここで、上がってきた3人組とすれ違う。


↓テン場の脇からスタート

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↓蝶ヶ岳からみた大滝山

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↓三俣との分岐

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大滝山までは一旦100mほど下っての上り返しとなる。

道は人が1人通れる程度ではあるが、しっかりと整備されている。

なかなか緑が生い茂っているルートで、緑のトンネルのような個所もある。

趣としては熊野古道を彷彿とするような感じ。

下りきるとにわかに上りが始まるがそれも大した上りではなく、

しばらくすると平たいエリアに出る。

そこには池があり、橋がかけられている。

まるで風雲たけし城の様相である。


↓池を渡る

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池を渡ってすぐに3人組のパーティーをパス。その先から再び上りがスタート。

少しずつ高度を上げていくと、蝶ヶ岳がちょうど同じくらいの背丈になっていく。

そうして周囲の緑も徐々に低いものへと変わっていき、展望も開けてくる。

こちらのルートはほとんど樹林帯の中を進むものとばかり思っていたので

予想外に素晴らしい見晴らしにびっくり。

ヒュッテで槍と常念にお別れをしたはずなのに、ここからもまだどちらも姿が見える。

特に槍は、目の前の稜線のちょうど低くなっている所から絶妙に顔を出しているではないか。

なかなかニクイ演出である。

そして、これから進んでいく方角には、遠く御獄や乗鞍、焼岳といった山々が姿を見せている。

東側の厚く雲海が張っていて、下界の様子はうかがいしれないが、

それでも遠くに八ヶ岳、そして少し横に振って南アルプスの峰々が雲間から顔をのぞかせている。

そういえば朝ロビーで見たニュースによれば、前日甲府では気温が40度を超えたらしい。

あれら雲のちょうど真下である。ちょっとしばらく山を下りたくないなあ〜。

ウキウキで稜線歩きをしていると、おばさま3人組が前方からきてご挨拶をしてすれ違う。

1か所だけ、わずかにだが岩礁を登るところがあり、

それを越えて標高2616mの大滝山北峰に到達。

ここもなかなかの眺望である。

おひとり同じ方向へ行く単独さんがいらして、少し間をおいて出発する。


↓大滝山から北を望む

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↓南側の眺望

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↓大滝山北峰

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北峰を過ぎると、再び道は下り基調となり、

じきに目の前に古めかしい小屋が現れる。

蝶ヶ岳ヒュッテと同じ系列の大滝山荘である。

うっそうとした緑の中にあり、目の前にはため池があり、なかなかの雰囲気。

時刻は6:30。

一応小屋を覗いてみるが、山バッジは売り切れ…ジャンネン。


↓大滝小屋

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小屋を過ぎてしばらくは平らな樹林帯を進みます。なかなかぬかるんだ個所が多く、

何本も丸太を橋代わりに転がしているような個所を抜けていく。

樹林帯を抜け、少しだけ登り返しをやっつけると標高2659mの大滝山南峰到達。

時刻は6:45。

手元の地図のコースタイムを見ると、

2時間ほどとあったので1時間ほど稼いでいることになる。順調順調♪

ただ、地図にはこの先一個所だけ気になる記述が…

南峰から中村新道に入るところは等高線がえらく幅が狭くなっていて、

明らかに急なことがわかる。

それはいいのだが、その個所に注釈として、切れ落ちた崖の真横を進むので注意とある。

ん〜。とりあえず進むしかない。


↓大滝山南峰

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南峰を後にして先へと進みます。すぐに道は急峻な下り坂となっていく。

それはいいのだが、左側がいきなり開けて、足元から先は険しい崖になっている(汗)

道は最小限度の幅しかなく、しかも切れ落ちている側にバンクが付いている。

崖は草原のようになっており所々に花々が咲き誇っていて、見た目にはメルヘンなのだが、

ここでスリップしようものなら滑りやすい草木で加速して崖下に一直線である。

しかも反対側には弱々しい低木があるだけで、

補助的に握ろうとしてもすぐに折れたり抜けたりしてしまうのでアテにならない。

それでもまだ写真のような個所は全然マシなのだが、激下っていくにつれ、

徐々に左手のむき出し具合が半端なくなってくる。

昨日の常念の下りとはまた違った冷や汗が出始める。

足を置けるスペースは本当に限られていてまさに綱渡りをするような感じで、

慎重にバランスを取りながら進んでいく。

一か所などは幅5、6mほどの区間で、明らかに土砂が雪崩れたであろう個所があり、

そこを通過するのだが、とにかく少しずつ慎重に渡りきる。

まさにジブラルタル海峡じゃないか!ボールの大砲が飛んできたらアウトだったゾ。

そんな区間がトータルで距離にして500mほどはあったと思う。

まさかこんな難所があるとは知らず。びっくりしたあ。


↓大滝山の南側は崖のギリギリをいくスリリングな道。写真はまだ安全な所。

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難所を抜けると、高度は一気に200mほど下ったことになる。

道は稜線を横断して幅広の樹林帯へと入っていく。

足元はいくつものぬかるみが登場し、端へよけて進むか、丸太を越えていくか、

前の2日間とは打って変わって、うっそうとした森の中を進んでいく、そんなような展開。

前後にも人気が全くなく、オンリーロンリープラネットな感じ。

道はしっかりとつけられてあり、山肌に沿って少しずつ高度を下げていくので

ほとんどアップダウンもなく、最終日のクールダウンにはもってこいかも。

少なくとも退屈な長塀尾根をただ下るよりはいいだろう。

ただ、眺望もなく、こちらも退屈といえば退屈なのだが。


↓うっそうとした森林帯をゆく

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1km置きに標識があり、「大滝山まで2km、槍見台まで4km」などとある。

大滝山から徳本峠までは12,13kmといったところだろうか。

森は結構深く日差しはここまで届かないので、ひんやりとしていて暑くなくてよい。

途中で、先行していた単独者さんが休憩していて挨拶をしてパスする。

自分は、こういう単調な道ほど、ランドナー気質を発揮するので、

軽快にペースを上げて森を駆け抜けていく。

それにしてもあまりに人気がないので、少々不安を感じ始める。

というのはちょうどこのあたりでクマ出没があったようだし、

実際このあたりでこれだけ緑と水に恵まれているエリアはなかなかないし、

実際出てもおかしくないような雰囲気である。

夏場は意外と餌が不足する季節で出没の可能性が高いらしいので警戒しながら進む。


ちょうど今回は稜線歩きをメインに据えていたので、

装備の中にAMラジオをしのばせていた。

別に放送を聞くためでなくて、雷予防のためである。

少し話がそれるが、稜線で最も危険な相手、それは雷である。

稜線上では身を隠す場所がないのはもちろん、

雷は上からではなく横向きに稜線を走ってやってくる。

直撃をすれば当然即死。

運よく即死は免れても稜線上で身動きができなくなれば結局は同じことである。

そして稜線上で落雷に遭って感電するかしないかは本当にイチかバチかの賭けなのだ。

一番の策は、そもそもそういうシチュエーションで稜線にいないことが大事。

夏場、昼から気温が上がり雲が発達すると、そういう危険性が格段に上がるので、

遅くとも14時くらいまでには山行を終えて、

小屋や安全な目的地に到達しておくというのが常套である。

それでも予定外に時間がかかったり、予定がずれることもあるし、

朝から悪天候の場合もある。

もしそういう状況に陥っている場合、雷の発生を可能な限り早く察知して、

できるだけ低い位置に退避して低い姿勢を取る必要がある。

雷のスピードというのはすさまじく、前の落雷があった地点から半径30km以内にいれば、

次の落雷に遭う危険性があります。

それだけ雷は瞬時に移動をするということです。

なので、遠くで雷の音がしたな、というのでは実はすでに遅い。

そのタイミングでは次の一撃をくらう可能性があるからだ。

なので、もっと早く雷の存在をつかまないといけないということになる。

そこで、役立つのがAMラジオ。

AMの周波は雷の発生の影響を受けやすいので、

もしどこかで雷が発生していれば、そのノイズを拾って、

一定のタイミングでブツッ…ブツッ…という音を発します。

その音がしたらそろそろ雷がやってくるぞという合図です。

いわば雷探知機の役目を果たしてくれるのです。

ちなみに雑音を排除する高機能付きのものではなく、

できるだけ安い製品(1000円程度)の方が効果を発揮します。


幸いにして今回は素晴らしいお天気でそのようなリスクはなかったので

道中で使うことはなかったのだが、これをクマよけに使ってみようと思い立った。

クマはその体格に似合わずとても臆病な動物で、

向こうも人間に出くわしたくないと思っています。

なので、あえてこちらから大きな音を発して存在を知らしめることで、

彼らの方が、退避行動をとってくれるのです。

クマよけの鈴はきちんと付けてリンリンさせてはいたのだが、

より大きな音で広範囲に伝わればその分安全性が上がると思ったので。

ちなみに、もしバッタリクマと出くわしたらどうするか?

やってはいけないのは、走って逃げることと、死んだふりをすることです。

一番良いのは静かに後ずさってその場を立ち去ることです。


と、ちょっと話が大きくそれてしまったが、

要はここからラジオをつけて歩くことにしました。

意外と電波が届くようで、いくつかチャンネルを合わせると放送が聴けました。

ただ、せっかく非日常を味わいにきているので、

ニュース番組とか現実的な内容は耳にしたくない。

何か音楽番組をやっていないかとあれこれ合わせてみるが、時間帯的にやっておらず、

結局なぜか外国語講座をひたすら流しながら歩きます。

フランス語、イタリア語、スペイン語等々を聞きながら歩いていると、

まるでここは本場アルプスかピレネーの山奥かという錯覚を味わいます。

というかイマジネーションでカバー(笑)

そんなこんなで平坦でイージーな緑の中をひたすら歩いていきます。

ひさびさに軽い上りが発生し、そこをえっちらおっちら上がっていくと、

櫓が組まれたピークに到達します。大滝槍見台です。時刻は8:00。

先客の2人組が櫓の上に陣取っていたので、遠慮してスルーしましたが、

この櫓からはその名のごとく、槍が岳を望むことができます。

(櫓の下からもうっすら見えました)


↓大滝槍見台

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槍見台を過ぎると、徳本峠方面からやってきた登山客とたびたびすれ違うようになります。

ちょうど中村新道の中間地点くらいでしょうか。

向こう側からだとダラダラと緩く長い登りになるので、みな結構お疲れモードの様子。

ご苦労様です。

道は南側の斜面に沿って、長い下りへとはいっていきます。

木々の間からは小嵩沢山やその峰々を覗くことができる。

時間が許せば、体力も十分だし、いっそ徳本峠から旧道を通って新島々まで行ってみたいが、

さすがに20km近い道のりを歩いたら今日中には帰れないなあ。残念。

外国語講座にも飽きてきたのでチャンネルを変えると、

ちょうどショパンが流れているのがあり、優雅にクラシックを聴きながら山行を続ける。

でもなぜか司会者はダイヤモンド☆ユカイ(笑)

湿地帯のようにドロドロとした樹林帯の道を進んでいき、

大きく北側に回りこんだと思ったら、そこから再び鈍いのぼり。

登りきる手前で北側にわずかに視界が開け、目の前には明神岳の姿。

明神見晴らしという看板があり、小さな木のベンチがあったのでここで一旦ブレイク。

時刻は9:00。

朝はレーションだけで済まし、ひたすら歩いてきたので、M&M'sを流し込み、

エナジーチューブでパワーチャージ。

今回は食料系を多めに持参してきたが、時間の都合やらでなかなか登場の機会がなく、

ほとんど余りそうだ。

しばしの休憩ののちリスタート。ラジオの放送は高校野球の中継が始まる。

くしくもこの日8/12は日航機墜落事故の命日にあたるが、

ちょうど前橋育英が登場するところだった。父方は群馬の出なので応援しながら歩く。

日ごろはめったに聞かなくなったがラジオもなかなか面白い。

雷予報に、クマよけ、天気情報に、暇つぶしと1台4役で、1000円程度重量300gなら、

ザックの必需品としてはアリだと思います。

登りきると再びなだらかな山肌を進んでいく。

そのうち緩やかに道は下り基調となり、眼下に赤い屋根が見えてきた!

そうして9:45徳本峠に到着。

長い長いとは聞いていたが、確かにロングコースだった。

前2日の華やかな眺望とにぎやかで楽しい感じとは打って変わって、

静かで1人黙々と緑深い森を歩くトレイルも、これはこれで趣があってよい。


↓徳本小屋が見えてきた!

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徳本峠では小屋でトイレを借り、しばらくベンチで一服。

上高地までバス道が開通して、旧道をゆく人が減ったとはいえ、

それでもテン場には何張かのテントがあったし、大きなパーティーが一服している。

ここからさらに末端の霞沢岳に登ってみたい、あるいは新島々まで歩いてみたいと、

どんどん欲張りの虫が膨らんでいくが、ここは大人しく上高地へ下ることにする。


↓徳本峠より

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徳本峠から明神館までは約5kmほど。

細い細い道で、ジグザグジグザグと何度も斜面を折り返しながら急速に下っていきます。

何人か上ってくる人があったが、みなこの険しい上りに四苦八苦している様子だった。

途中、沢を渡るような個所が2度3度あり、そこは水場としても利用できるようだった。

上高地が今のような高原リゾートではなく、秘境と呼ばれた時代、

昔の人は、みな遠く島々からこの道をたどってきて、上高地を目指したのだ。

そういう歴史に思いを馳せるとなかなか情緒深く感じる。

道は、枯れ枯れの本沢の脇を相変わらず右へ左へと忙しく切り返しながら、

一気に高度を下げていく。

登るのももちろん大変な急場ではあるが、下る方もなかなかどうして足にくる。

ようやく本沢と並行して道が伸びるようになると

平坦なハイキングコースとなりペースも上がる。

と、前方に道を塞ぐ小さな存在に気づく。

お猿さんでした。

こちらが歩いていくとゆっくりと腰を上げて沢の方へと避けてくれました。

箕面のおサルよりもお利口なんでしょうな。

本沢沿いの手入れの行き届いた砂利のハイキングコースを黙々と進んでいくと、

前方がにぎやかに。そうです!

ようやく上高地から伸びる目抜き通りに合流です。

本格的な山行は実質ここで終了です。お疲れっした!


↓急峻な古道

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↓野生の猿と遭遇

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↓ようやく目抜き通りに降りてきた!

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目抜き通りに出ると、今までの閑散とした山の景色は一変し、

たくさんの登山客やハイキング客がひっきりなしに行き違います。

山の上と下でこれほど雰囲気が違うのかとちょっとびっくりしてしまいます。

時間に余裕はあったが、ここは一気にペースを上げて

どんどん前をゆく人をパスしていきます。

そうして11:00に明神館に到着。

ここでは喉が渇いてコーラをがぶ飲みし、

売店で娘への土産に雷鳥のぬいぐるみを購入する。

すぐにリスタートして、上高地まで残り3kmをぶっ飛ばし

ごった返す河童橋はスルーして、11:45、上高地BSに到着。

いよいよこれで山行が本当に終了です。

この日は蝶ヶ岳から中村新道、徳本峠経由で6時間の道のりでした。

それにしてもこの人の多さ、別世界ですなあ。


↓まるで別世界のようににぎわう上高地

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なにはともあれ帰りの手配を真っ先に。

本日のさわやか信州号は、スタンダードが2席空きがあるようだが、

ゆったり3列の方は完売。

14:30の出発まで時間をつぶしたうえに、狭い4列シートで帰りが遅くなるのは

もったいないし、体力的に厳しいのであきらめることにして、

松本へ出て、往路と同じく電車で帰ることにする。

そういえば、松本〜上高地のルートは初めて利用する。

上高地からまず新島々駅までバス、そこから松本電鉄で松本を目指す約2時間コース

上高地発のバスは12:00と12:40どちらでも結局同じ特急電車になる。

この日は、スナックのレーションとチョコしか口にしていないのでハンガー寸前で

できればゆっくり飯を食べたいところだが、

お盆ということで、できるだけ早くみどりの窓口に駆け込んで、

切符を手配した方が得策なので、12:00のバスに乗り込む。

飯は電車待ちの間に松本駅周辺で済ますことにする。


バスに乗り込んで出発までぼんやり切符売り場を眺めていたら、見覚えのある姿が。

おお!あれは大天上岳でお世話になったSさんではありませんか!

思わず声をかけて席をとなりにします。

大天井岳からSさんは、喜作新道〜西鎌尾根と梯子や鎖の難所を越えて、槍の肩の小屋泊。

槍登頂は、あまりの人の混雑ぶりで、登って降りて2時間コースだったらしい。

それでも天気は最高のコンディションだったらしく、少々羨ましい!

そこから槍沢を下りて、この日はひたすら上高地を目指して歩いてきたらしい。

色々話を聞いていると、なかなかそちらも魅力的な縦走のようでした。

それにしてもおとついに大天井岳で別れて、全く別々のコースをたどって、

上高地で同じバスに乗るなんて、なんたる奇遇でしょうか。

本当にびっくりです。

年は自分よりも10くらい上のようですが、

山行のキャリアやスキルも同じくらいで、色々と話に花が咲きました。

意外と長く1時間ほどバスに揺られて新島々駅に到着。

上高地ではローディーさんの姿もちらほらいたが、あんな狭小でトンネルも多く、

何よりバスやトラックがひっきりなしに行き違いをするエグイR158は走りたくないなあ。


↓新島々駅

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新島々まで高度を下げてくるとムシムシとした暑さが襲ってくる。

何だ!この暑さは!マジかっ!

うだるような暑さにSさんと2人で悶絶しながら30分ほど駅前で待機。

そうしているうちに折り返しの電車が到着。

なんかここも萌えキャラがおりますな。

真っ白の電車は13:26に新島々を出発。

徐々に松本盆地の真中へと進んでいくにつれ、

さっきまでいた北アルプスの山々が遠くに他人行儀に連なっているのを見て、

とたんに名残惜しくなってしまいます。ああ、楽しかったなあ。

また、来よう。何度でも。

Sさんと楽しく山話をしたり、暑い暑いとはしゃいだりしながら

13:55に松本駅に到着。


↓松本電鉄

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松本電鉄とJRは同じ駅舎を利用しているので、すぐに改札を出てみどりの窓口へ。

14:56のワイドビューしなのは大阪まで走るようなのだが、

1000円違いで1時間も早く帰れるので、

乗り換え面倒だが名古屋で新幹線に乗り換えるように手配。

Sさんは、関東の方なので、14:46発のスーパーあずさでお帰りの予定。

少し時間があり、小腹もすいている。

駅前をどやどやさまようのも面倒なので、もう改札に入ってしまって、

立ち食いソバ屋さんへ。

せっかく信州へ来たので、せめての蕎麦。

これがまた店内は熱気地獄で大変。

でも温かいソバがよかったので特上の葉ワサビそば大盛り。

お腹を満たしたら、売店でお土産を物色。

家用と会社用を購入し、あとは帰りの特急で一杯の準備。

そろそろお時間となってSさんとお別れです。

いやいや、実際に山行を同行して歩いたわけではなく、

小屋でともに過ごし、帰りをご一緒させてもらっただけですが、

それでも志が同じだということで楽しい時間を過ごさせていただきました。

これも何かの縁。ということで連絡先を交わしてお別れしました。

またどこかの山で会いましょう!


↓松本駅にて立ち食いそば。葉ワサビそば大盛り

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はてさて、自分が乗る14:56発ワイドビューしなのは、

アナウンスによると少し到着が遅れるとのこと。

名古屋での乗り換えは9分しかないのだが、松本を出た時には5分の遅れ。まあええか。

自分の座席に座ったら、とりあえずお疲れ様の一杯。ぷは〜。

撮った写真をながめつつ、メモを走らせて山行を記録したり。

気づいたら途中で寝落ち。

電車の遅れは名古屋までには解消され、17:09新幹線に無事乗り換える。

深く寝過ぎて眠くなく、車窓からこれまで超ロングで走ったコースを眺めたり、

今後の超ロングのために、色々サーチかけておきました。

そんなこんなで18:03新大阪駅。

人が多すぎて多すぎて、自分が未開の地からやってきた人間かのような感じ。

たった3日都会を離れていただけなのに、この落差はやはりすごい。

19:30には無事に帰宅。


ということで、素晴らしい天気に恵まれた2泊4日の山行は無事に終了。

常念岳のリベンジ、大天井岳、憧れのロングトレイル、

みたかったご来光&モルゲンロートetc、

したかった全てを実現できてとても充実しました。

やっぱり山は素晴らしい。

まだ今年の夏も終わってないし、また行こ。

2013-02-22

日本三大作曲家

このあいだの日曜日だったか、

敬愛する作曲家・加古隆のドキュメンタリーをBSでやっていてなかなか興味深かった。

クラシックにとどまらず、フリージャズや現代音楽などのフィルターを通過するなかで、

常に進化してきた彼の音楽は、極めて厳格なディプリシンに従いながらも、

それらを遥かに超越、越境していくだけの躍動感と底しれぬ物語性を備えている。

彼の代表作である『パリは燃えているか』は、

NHKドキュメント『映像の世紀』のメインテーマとして作曲されたものであるが、

ピアノの画家”と称される彼の真骨頂である。

この曲は激動の時代を生きた人々の宿命をメロディーの中に纏い、

その宿命に翻弄される人々の血のたぎりさえも

音の一つ一つに凝縮してしまったかのような、

激しくもはかない音色、研ぎ澄まされた緊張感に包まれている。

彼の作曲した作品を聴けば、音楽とは哲学や概念そのものなのだと再確認させられる。


↓パリは燃えているか

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ちなみに日本の3大作曲家を選ぶとしたら、この「加古隆」に加えて

「菅野よう子」「細野晴臣」を選出したいと思う。


菅野よう子といえば、アニメやゲームミュージックの印象があまりにも強いが、

彼女のすごさは、全方向的音楽活動とでも言おうか、

とにかくクラシックだろうがロックだろうがアイドル歌謡曲だろうが、

ジャンルの垣根など全て取っ払い、まさに”音楽”しているというところだ。

ときにはこれが同じ人が作曲を手がけたの?と疑いたくなるほど、

極めて幅広いフィールドで最前線を張れるのは、

まさに彼女の懐の大きさとバイタリティゆえ。

型にはまらずに、純粋に音に対してのみ勝負した結果生まれてきた名曲は数知れない。


↓I do

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3人目に、この人の名を挙げないわけにはいかない。

細野晴臣。

日本ミュージック界の父なる存在である。

もし彼の存在がなかったとしたら、

日本のロックは文明を開花させることはできなかったし(少なくとも数年は遅れていた)、

テクノ・エレクトリカルなミュージックが一般受けすることもなかった。

先の菅野よう子の主戦場であるゲームミュージックを確立したのも彼。

数々の実験的なスタジオセッションを通じて、

様々なレコーディング技術を成熟させてきたこともまた、

彼が残してきた偉大なる足跡である。

彼のたぐいまれなく嗅覚の鋭さ、

そしてそれを具体化せしめるだけの音楽的技量、

そのずば抜けた才能には脱帽するしかない。

淡々と地味にではあるが、

あらゆる日本のミュージックシーンの流れを間違いなく動かしてきており、

ほとんどの日本のミュージシャンに影響を与えている。

数えきれない彼の作品の中でもとりわけ評価が高いのが

映画『銀河鉄道の夜』のサントラ。

音楽が宇宙するという、まさに細野さんだからこそできる離れ業。


↓銀河鉄道の夜(ナレーションありver)

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ちなみにこのナレーションは、宮澤賢治の『春と修羅』の序文。

このテクストもまた極めて宇宙的であり、素晴らしい。


<春と修羅>

わたくしといふ現象は

假定された有機交流電燈の

ひとつの青い照明です

(あらゆる透明な幽霊の複合体)

風景やみんなといっしょに

せはしくせはしく明滅しながら

いかにもたしかにともりつづける

因果交流電燈の

ひとつの青い照明です

(ひかりはたもち、その電燈は失はれ)

これらは二十二箇月の

過去とかんずる方角から

紙と鑛質インクをつらね

(すべてわたくしと明滅し

 みんなが同時に感ずるもの)

ここまでたもちつゞけられた

かげとひかりのひとくさりづつ

そのとほりの心象スケッチです

これらについて人や銀河や修羅や海膽は

宇宙塵をたべ、または空気や塩水を呼吸しながら

それぞれ新鮮な本体論もかんがへませうが

それらも畢竟こゝろのひとつの風物です

たゞたしかに記録されたこれらのけしきは

記録されたそのとほりのこのけしきで

それが虚無ならば虚無自身がこのとほりで

ある程度まではみんなに共通いたします

(すべてがわたくしの中のみんなであるやうに

 みんなのおのおののなかのすべてですから)

けれどもこれら新世代沖積世の

巨大に明るい時間の集積のなかで

正しくうつされた筈のこれらのことばが

わづかその一點にも均しい明暗のうちに

   (あるひは修羅の十億年)

すでにはやくもその組立や質を變じ

しかもわたくしも印刷者も

それを変らないとして感ずることは

傾向としてはあり得ます

けだしわれわれがわれわれの感官や

風景や人物をかんずるやうに

そしてたゞ共通に感ずるだけであるやうに

記録や歴史、あるひは地史といふものも

それのいろいろの論料といっしょに

(因果の時空的制約のもとに)

われわれがかんじてゐるのに過ぎません

おそらくこれから二千年もたったころは

それ相當のちがった地質學が流用され

相當した證據もまた次次過去から現出し

みんなは二千年ぐらゐ前には

青ぞらいっぱいの無色な孔雀が居たとおもひ

新進の大學士たちは気圏のいちばんの上層

きらびやかな氷窒素のあたりから

すてきな化石を發堀したり

あるひは白堊紀砂岩の層面に

透明な人類の巨大な足跡を

発見するかもしれません

すべてこれらの命題は

心象や時間それ自身の性質として

第四次延長のなかで主張されます


あと、同じナレーション付きの音楽と言うことで一緒にこれも紹介したい。

岩村学の『テオレマ』に収録された『2085年』。

大好きなカルト俳優・伊武雅刀の低く濃厚なナレーションが、

まだ見ぬ未来の東京の夜を生々しくそしてスリリングに駆け抜ける一曲。


http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=isxBh0isER4