Hatena::ブログ(Diary)

記憶の残滓 by arkibito

2018-02-05

西讃ライド2018

これも塩漬けになっていましたが、

先日香川ライドに行ってまいりました。

といってもうどんがメインでも自転車がメインでもなく、

大好きな絵描きのイワサトさんの展覧会に行くのと、

ちょっとお仕事のリサーチを兼ねて、

ひそかな絶景スポットとして売り出し中の場所へ実踏調査という名目です。

今回はとりあえずライドの記録だけ。


本当なら、前日に神戸まで走っていて、

ジャンボフェリーで向かうはずだったのだが

予想以上の大雪と、もろもろの用事が押してしまって走れなくなり、

翌朝電車で香川入りすることにしました。

とりあえず新大阪まで自走していくと、新幹線米原区間の大雪で遅延。

問題は岡山からの便に接続できるかなのだけど、

予定より1本速い便に乗ったので事なきを得る。

アンパンマン列車に乗って、瀬戸大橋を渡ります。

そうして12時過ぎに丸亀駅着。


瀬戸大橋を渡って四国上陸

f:id:arkibito:20180127120114j:image:w360


丸亀駅

f:id:arkibito:20180127122555j:image:w360


丸亀駅でマシンをセットし、ぼちぼちスタート。

まずは三豊市を目指し、駅前の大通りを南下。

中府町で県道33号に入り、金蔵寺方面へ。

朝から何も食べないままだったのだが、

この先で、短い峠越えもあるし、

三豊の裏道に入るとコンビニもなかなか見つからないので

とっさに見つけたうどん屋さんで肉うどんと、

珍しいトッピングの鶏皮とコンブのかき揚げをいただきます。


↓「製麺七や 原田店」でうどんチャージ

f:id:arkibito:20180127124602j:image:w360


腹ごしらえをしたらリスタート。

そのまま県道33号で金蔵寺まで行き、そこから南下。

善通寺陸自基地の間を縫って、県道24号へ入る。

ちょっくら麻坂峠のアタックをして、三豊市へ入る。

じゃーっと下って下麻で県道23号、高瀬で県道24号と、

香川ではおなじみに使っている裏道を進んでいきます。

夜中は別として、昼間は交通量のあるR11よりも断然走りやすい。

江藤の交差点をまたいだ先で、山間へと切り込みます。

R377とクロスして、粟井町に入ります。

ここから徳島との県境にそびえる山脈に向かっていくのだが

目的地の看板や案内がなく、間違って別の谷筋に入ると厄介なので

何度も確認をして粟井ダムへ向かう道へ入ります。

ずんずんとお口へ入っていくにつれ、

目の前の山が屏風のように立ちはだかります。

行けども行けども看板がないのだが、北峯の集落から先、

結構ハードな登りが続きます。

これで間違ってたら本当にどうするよという感じで、

ヒーコラ上がっていると、

ラスト500mのところでようやく看板を発見。

最後の激坂をどうにかよじ登り、目的地のボタン木工所に到着。

もう目の前が雲辺寺ロープウェイというキワキワの高地にある、

なんとも牧歌的な木工の製作所と見晴らしの良いカフェです。

地元ではよく知られているのか、

こんな山奥にたくさんのお客さんがいました。

イワサトさんの話はまた別記事にて。


↓お菓子工房Botan

f:id:arkibito:20180127151008j:image:w360


ここでしばし休憩と、用事を済ませて、次の目的地へGO!

帰りは下り一辺倒!!

ひゃっほい♪


↓向こうに見える善通寺までダウンヒル

f:id:arkibito:20180127151557j:image:w360


善通寺まで駆け下りたら、

琴弾公園は時間がないので今回はスルーして

そのまま県道21号で仁尾を目指します。

ちょうど夕焼け小焼けで、青からオレンジに染まる時間帯に、

爽快なシーサイドラインを駆け抜けました。


↓輝く燧灘

f:id:arkibito:20180127160104j:image:w640


そして2つ目のメインスポット、父母ヶ浜に到着。

ここは最近のインスタ映えでにわかに注目を浴びているらしく、

こんな寒い冬場にも関わらずたくさんの人出。

もともと夕日百選にも選ばれているスポットなので、眺望は抜群。

色々と撮影しましたがこれも、別記事にて。


↓父母ヶ浜

f:id:arkibito:20180127160730j:image:w360


香川のウユニ塩湖?

f:id:arkibito:20180127161819j:image:w640


日没を見届けたら、一路高松を目指します。

もう日が落ちる直前で、加嶺峠を抜けて詫間の町並みへ。

そこから県道21号で海岸線をなぞります。


↓仁尾から詫間に抜ける加嶺峠へ

f:id:arkibito:20180127174711j:image:w360


途中、これも前々から一度訪れたいと思っていた津嶋神社へ立ち寄り。

ここは本殿が約250m先の沖合の島にあるのですが、

島へ渡れるのは夏祭りが行われるたった2日間だけと決まっています。

寄ってみると、しっかり橋が撤去されて渡れないようになっていました。

駅もこの2日間だけ臨時で開かれます。


↓年2日しか使われない津島ノ宮駅臨時駅

f:id:arkibito:20180127181531j:image:w360


津嶋神社

f:id:arkibito:20180127181653j:image:w360


↓夏の2日間しかあの島には渡れません

f:id:arkibito:20180127181705j:image:w360


多度津からさぬき浜街道を使って丸亀へ。

そろそろ腹ごしらえをしたいが、

さぬきのうどん屋さんは早朝〜お昼までのお店が主流。

ここはもう1つの香川名物である骨付鶏をガブリとまいりましょう。

ということで、大人気の一鶴さんへ。

さすがに本店は大混雑が予想されるので、

比較的スムーズに入れる土器川店へ。


一鶴 土器川

f:id:arkibito:20180127195619j:image:w360


まずはお肉ですが、今回はまあままお疲れモードなので

食べやすいひなどりを注文。

焼き上がりまでかわ酢をバリバリ食べますが、

ビール飲めないのが辛い!!

そのうち、見るからにジューシーな骨付鳥がドーン!!

たちまちガブリ!!じゅるる@@@

ああ、もうこのぷりっぷりのお肉と、香ばしい皮、

そして絶妙のスパイス!!

旨いに決まってます!!

合わせて注文したおにぎりは、

染み出た脂にちょんちょんとつけていただきます。

余すところなく旨みをいただきます!!

旨し!旨し!旨し!


↓かわ酢

f:id:arkibito:20180127191950j:image:w360


↓骨付鶏(ひな)

f:id:arkibito:20180127193711j:image:w640


↓骨付鶏(ひな)とむすびセット

f:id:arkibito:20180127193727j:image:w640


お腹を満たしたら、再び吹きすさぶライドへ@@@

丸亀からはこれまたおなじみの県道33号をトレース

R11よりアップダウンも少なく、交通量も少ない。

急いでもフェリーの時間は深夜の1時なので、

のんびり走って1.5hで高松へ。

駅で土産物をどっさり買い込み、高松東港へ向かいますが

まだ券売所もクローズしている。

寒いし、まあまあ汗もかいているので、

近所の風呂屋さんを検索してそちらへ。

木太にある湯楽温泉さんへドボン!!

生き返ります@@@


↓湯楽温泉

f:id:arkibito:20180127221457j:image:w360


23:30には港へと戻り、出航時間を待ちます。

ジャンボフェリーは何度も何度も利用させてもらっていますが

今回は久しぶり。

で、料金を見たら、

土日祝チャージ300円、深夜便チャージ300円が新たに設定されていて

+600円も実質値上げされていて残念@@

でも、それだけ経営厳しいんだろうし、少しは負担しないとね。


↓ジャンボフェリー

f:id:arkibito:20180127231830j:image:w640


0:30となり、乗船。

この時はほとんど車の乗り入れはなく、

真っ先に入れてもらえました。

大体二輪は一番最後に回されるのだけど、

この季節、外で待たされるとツライのよねえ。

雑魚寝部屋ではなく、テーブル席を陣取ります。

定刻通り船は出稿し、四国とお別れ。


↓乗船します

f:id:arkibito:20180128003609j:image:w360


↓さらば四国

f:id:arkibito:20180128004119j:image:w360


しばし、軽く晩酌をして、

荷物を整理したら就寝。

次気づいた時にはちょうど明石海峡大橋をくぐるタイミングで

甲板に出てパチリ。

おおう、寒い!!


↓食ったら寝ます

f:id:arkibito:20180128011042j:image:w360


明石海峡大橋

f:id:arkibito:20180128041426j:image:w360


↓通過しました

f:id:arkibito:20180128041606j:image:w360


↓本日のおみや

f:id:arkibito:20180128042133j:image:w360


ほぼ定刻通り5:15くらいに神戸港に到着。

快適な船の旅でした。


神戸港に帰ってきました

f:id:arkibito:20180128051222j:image:w640


↓下船しまーす

f:id:arkibito:20180128052119j:image:w360


↓りつりん2

f:id:arkibito:20180128052347j:image:w360


そこからはぼちぼちとR2ハイウェイで帰宅。

まだそれほどいなかったが、

時々、朝っぱらからバトルを仕掛けてくるローディーが面倒くさい。

そちらはフレッシュかもしれないが、

こちとらあんま寝てないし、寒いし、疲労してるし、

荷物がどっさりなんだけど。

と言いつつ、しっかりお付き合いをして千切ります。

まだ家族が起きてくる前、7:30くらいに無事帰宅。


↓走行ルート

f:id:arkibito:20180129001506p:image:w640


<走行スケジュール>

10:42新大阪⇒11:27岡山11:35⇒(しおかぜ9号)⇒12:16丸亀

12:25丸亀⇒12:40製麺七や原田店13:00⇒麻坂峠⇒

県道24号⇒粟井町⇒14:30お菓子工房Botan15:10⇒県道240号⇒

15:50善通寺県道21号⇒16:10父母ヶ浜17:30⇒17:50加嶺峠⇒

県道21号⇒18:15津嶋神社18:20⇒19:00丸亀⇒19:10一鶴土器川店20:00⇒

県道33号⇒国分⇒21:30高松駅21:45⇒22:20湯楽温泉23:20⇒

23:30ジャンボフェリー高松東港01:00⇒(ジャンボフェリー)⇒

05:00神戸港⇒R2⇒07:30帰宅


走行距離:118.1km+神戸からの自走32.5km

TOTAL:150.6km

2018-01-15

灰ヶ峰登山

呉駅到着が13:26。

今回の主目的は映画『この世界の片隅に』の舞台の町を歩くことだが、

その前にどうしてもやっておきたいことが。

暮れの街並みを見下ろすかのように背後に構えている

灰ヶ峰に登って、呉の街並みを一望すること。

すでに昼を過ぎているし、日没までに下山を考えると、

真っ先にそれに取り掛かる必要がある。


呉駅

f:id:arkibito:20180107133030j:image:w360


灰ヶ峰へは駅から歩いて行ってもよいのだが、

時間があまりないので、最寄りまではバスを利用して時間短縮。

駅前のバスターミナルから11系統(広方面)に乗り込み、

呉越峠の手前の西畑バス停に降り立つ。


↓西畑バス停

f:id:arkibito:20180107135111j:image:w360


↓ここから県道174号へ入る

f:id:arkibito:20180107135126j:image:w360


バス通りから県道174号へと折れると、

急斜面にひしめき合う住宅街の細い道をくねくねと進みます。

もうこの辺りは呉市街地の一番はずれの辺りで、

少しずつ高度を上げていくと徐々に展望が開けてきました。


↓うねうねと登りが続く

f:id:arkibito:20180107135255j:image:w360


↓すでにこの高さ

f:id:arkibito:20180107135453j:image:w640


クネクネと登っていくと、

平原浄水場をぐるっとなぞるようにして道は進んでいき、

浄水場の上部に来ると、路肩に登山道の標識を発見します。

ここから県道174号を右に折れるのだが、

いきなりえげつない直線の激坂が続いており、

その目線の先に目的地である灰ヶ峰の頂上にあるアンテナが見えます。

しかし、のっけからとんでもない斜度の上り。

おそらく暗峠の序盤くらいの感じです。

灰ヶ峰標高が737m(呉市郵便番号上3桁と同じだそうで)で、

現時点が100mほど。

頂上までわずか3.0km弱(最短ルート)で標高差600mですから、

なかなかに急なのもうなずけます。

ひーひー言いながら激さかをやっつけます。


登山口の標識

f:id:arkibito:20180107140324j:image:w360


↓いきなしの激坂

f:id:arkibito:20180107140335j:image:w640


住宅街を抜けると、東側の斜面が開け、

田畑の向こう側に広の町と海が見えてきました。

少しずつ斜度を寄るめてなおも登っていくと、

墓地の入り口のようなところに出て、

そこに中国自然歩道の看板を発見。

ここから呉の町が緑の奥に垣間見えるのだが、

その構図がなんだか、

すずさんが水原さんの代わりに絵を描いた

うさぎの海を眺める高台を彷彿としていて、

ちょっとドキっとしてしまう。

実際には、あの場面は広島の江波地区なので、

全然違うのだけれど、呉の町に入ってから、

もうずっとそういうモードに入ってしまっていたので。


↓呉越峠方面。奥に広の海

f:id:arkibito:20180107141103j:image:w360


中国自然歩道

f:id:arkibito:20180107141118j:image:w360


↓場所は全然違うけど、白波のウサギが見えた場所に似てる?

f:id:arkibito:20180107140755j:image:w640


舗装道路を離れてトレイルへ分け入ります。

道の周囲にお墓が転々としている林は、

さっきの激坂に比べるとゆったりとした斜度で、

落ち葉を踏みしめながら、進んでいきます。


↓いよいよ山道

f:id:arkibito:20180107141354j:image:w360


しばらく進むと、大きな看板があり分岐点。

左側は、正面登山コースとあるので、

最短で尾根伝いに登っていく道。

右側は七曲りコースとあり、

道中に水場があることから、沢を伝っていく道。

面白そうなのはもちろん後者ということで右をチョイス。


↓分岐。左が正面登山コース、右が七曲りコース

f:id:arkibito:20180107142452j:image:w360


しばらく山肌をなぞるようにして平たんな道が続き、

しばらく進むと小さな沢にぶつかる。

その沢の脇にずんずんと石段が続いている。

えっちらおっちら登っていくと、

ぽっかりと開けたところに出て、

さらに進んでいくと銀明水と呼ばれる水場に出ます。

古くから名水が湧き出る水場で、

この天然の清らかな水が呉の繁栄の礎になっているのです。


↓小さな沢伝いの上りに

f:id:arkibito:20180107142850j:image:w360


↓銀明水

f:id:arkibito:20180107143345j:image:w640


そこからさらには山肌をなぞっていくと、

沢の上部の道になります。

そこをてくてく進んでいくと、

金明水への分岐を示す標識。

この標識に従えば、金明水を経て山頂への道ということなのだが、

まっすぐ進む道が正規なのでは???

というのも、谷筋へと急に切れ込んでいく左手の道は

ほとんどトレイルが消えかかり、

谷に向かってかなり危うい感じ。

ここが正規ルートだとしたら、事故頻発だろう。

しかし、ここは標識を信じて、左手に折れます。


↓えっ?こっち?

f:id:arkibito:20180107143923j:image:w640


ほとんど足場があってないような頼りない道を、

その道を塞いでいる枝木をサポート代わりに、

急速に谷へと下ります。

本当にあっているのかと不審になってきたころに、

金明水の看板があり、谷底の岩場に水を牽くパイプを発見。


↓金明水

f:id:arkibito:20180107144205j:image:w640


さっきの道を喉るのはかなり難儀だし、

さっきの標識通りなら、この先山頂までのトレイルがあるはず。

ということで、それらしい場所を選びながら、

ずんずん谷底を進んでいくと、空が開けた広い沢に出る。

しかし、その時点ではトレイルらしいトレイルもなく、

もしあったとしても、おびただしい雑草とツタで一面覆われて

もはやどこがトレイルなのかわからない状態。

人が足を踏み入れなくなって久しいというのは間違いなく、

かといって引き返すのもそろそろ難しい段階になってしまいました。

どうしたもんじゃろと周囲を見渡すと、

さっき分岐したもう一方の道が右手の谷の中腹に続いているのが見える。

あそこまでこのまま無理やり登りきればよいだろうと、

そこから道なき道を突進。

ところが、突然の訪問者に容赦なく牙をむく

トゲトゲやくっつき虫に悪戦苦闘。チクチクと皮膚を刺されながら、

どうにかこうにかトレイルに復帰できました。

下山時に、林道からこの辺りを見下ろせば、

このまま無理やり突進していたら、完全にどん詰まりだったので、

途中で意を決して離脱して正解でした。

しかしあの標識は紛らわしい…


↓道、どこ!?

f:id:arkibito:20180107144523j:image:w360


↓トゲトゲ、くっつき地獄

f:id:arkibito:20180107145244j:image:w360


↓彷徨ってた斜面(下山時撮影)

f:id:arkibito:20180107154826j:image:w360


無事にまっとうなルートに躍り出て、

そこから何度か急斜面をジグザグ蛇行しつつ進んでいくと、

上部に林道ガードレールがあり、そこまでたどり着くと、

小さな東屋がありました。

そこからは呉の街並みが望めました。

そこそこ高度を上げてきましたね。


↓東屋からの眺望

f:id:arkibito:20180107145542j:image:w640


そこから林道を右に進んでいくと、

ほどなくして山頂までのトレイルの入り口を発見。

ふたたび山道に入りますが、2つのトレイルが並行しています。

1つはきれい丸太で階段状にしてある道で

山頂まではこちらがイージーそう。

もう一つは元々の道で、林道に沿いながら進んでいく様子。

ここはやはり古い道を選択します。


林道をまたいで最後の上り

f:id:arkibito:20180107150105j:image:w360


↓一番古い道を登る

f:id:arkibito:20180107151215j:image:w360


ラストの登りはなかなかどうして骨が折れ、

急坂をえっちらおっちらと登っていきます。

急な階段が終わるところを過ぎると、

展望台を兼ねた休憩所がありましたが、

もう山頂はそこだし、休みを入れずに写真だけ撮って、

一気に山頂まで。

そうして15:20に灰ヶ峰の山頂に到着。


↓広方面

f:id:arkibito:20180107151458j:image:w640


↓いよいよ山頂

f:id:arkibito:20180107152002j:image:w360


山頂には、気象レーダーの施設と、展望台があります。

これは戦時中、呉の軍港空襲から守るための

海軍の高射砲施設の遺構。

そこからの眺めは360度の大パノラマ

すぐ眼下には呉の街並みがミニチュアのように見え、

右手側には遠く広島市街や宮島方面が広島湾に浮かんでいる。

翻って見れば、背後に熊野町東広島の山並み、

南東部には、広の街の向こうに瀬戸内の海。

ちょうど正面に安芸灘大橋がかかっていて、

そこからとびしま海道の島々が続く。

空模様はどんよりと沈黙を保ち、それに応えるようにして、

瀬戸内の島々が幾重にも身を寄せ合っているかのよう。

山上は少し風が吹いていて、

あっという間に汗まみれの体を冷やしてゆくが、

お構いなしにシャッターを切り続けた。

来たよ、すずさん。呉の町が見えるよ。


灰ヶ峰展望台

f:id:arkibito:20180107152054j:image:w360


↓呉の街並み

f:id:arkibito:20180107151721j:image:w640


↓アップで

f:id:arkibito:20180107152504j:image:w640


宮島方面

f:id:arkibito:20180107152242j:image:w360


とびしま海道。遥か奥に石鎚山

f:id:arkibito:20180107151923j:image:w640


アングルを求めて山頂を少しうろうろしてみたが、

背後には金網があっては入れない。

よく見ると、ここは米軍の管轄区域で立ち入り禁止の文字。

すずさんの街のてっぺんが、

今もってアメリカの占領下におかれているのかと思うと、

少し悲しい気持ちになった…。


↓いまだにアメリカの占領下に…

f:id:arkibito:20180107152350j:image:w640


↓呉

f:id:arkibito:20180107153351j:image:w360


すずさんのこと、呉の人々のこと、

戦争のこと、原爆のこと、そして今の日本のこと、

目の前に広がる景色を眺めながら、

色々な思いが駆け巡り、

いつも見る山からの絶景とは少し違う気分に駆られる。

15:30を過ぎ、名残惜しいがそろそろ下山せねばならない。

また、折に触れて登りに来よう。


山頂からは林道も含めて方々に道が枝分かれしている。

どうせなら違うルートを通りたいが、

間違って、呉市街とは反対側に降りてしまうと後が難儀。

初めての山で、しかも日没までに聖地巡礼もしないといけないため、

ここでのルートミスは致命傷。

なので、とりあえずはきた道を戻る。

途中の展望所からは別のルートを使ったが、

結局林道までに同じ道に戻る。


林道に出て、金明水の道はスルーして、

そのまま少し舗装道路を進む。

途中、ロードバイクで苦しそうに上がってくる人がいて、

頑張れ!とハッパをかける。

少し進んでいくと、別の休憩所があり、

その近くのガードレールの切れ目に、ルートを発見。

そこをずんずんと下っていく。

ルートは一直線に下っており、なかなかの急斜面。


↓正面登山コースへ

f:id:arkibito:20180107155129j:image:w360


そのうちに、見たことのある分岐に出る。

一番最初の分岐だ。

そこからさらに下って、無事に登山口に到着したのが16:13。

約2時間の山行でした。


↓無事下山

f:id:arkibito:20180107161311j:image:w360


↓山行ルート

f:id:arkibito:20180109144255p:image


<山行記録>

14:03灰ヶ峰登山口→14:11舗装道終わり→14:24分岐→

14:33銀明水→14:42金明水→15:00東屋→

15:20灰ヶ峰山頂15:35→15:51直登コース→16:13灰ヶ峰登山口

2017-12-28

なんちゃってキャノンボール 第4区間:おちょぼさん〜大阪

さて、時刻は17:30になろうとしています。

お店もそろそろ閉店ということもあり、

いよいよ最後のセクションに向けてリスタートします。

門前町は煌々と明かりが光っていたので、

そんなにわからなかったが、

大鳥居のあたりまで来ると、すっかり日が落ちて真っ暗。

ここからは本格的なナイトライドになると同時に、

寒さが再び脅威となります。


大鳥居から出て、三郷の交差点から県道219号に入って北上します。

この一帯は全く対象物がなくて、

はるか先まで暗闇が支配しているような感じ。

風は相変わらず吹いていて肌寒い。

ここから揖斐川を渡らねばならないが、

渡れるのは福束大橋の一か所のみなので、

曲がりどころを間違えないように

慎重に交差点の標識を注視していたのだが、

西之川の1つ手前の五反郷新田で左折してしまいました。

まあオーバランするよりはいいのだが、

どうも様子が違うし、農業道路なので暗くて不安を誘います。

しかし方角は間違いないので、

とりあえず進んで、最後に帳尻を合わせます。

うめさんが、遠くに見える車の往来の光の線を指して

東海環状のJCTでしょうかと聞いてきたところが

我々が目指している福束大橋。

県道30号に入ると交通量が一気に増え、

トラフィックが困難なので歩道へと脱げ込み、

そのままぐいっと土手まで上がる。

そこでも野菜さんは少し遅れてしまいます。


↓福束大橋

f:id:arkibito:20171104175619j:image:w360


福束大橋で揖斐川を渡ると、前方に、

より濃紺のシルエットを

闇に浮かび上がらせている山並みが見えてきます。

あの山塊を越えれば、滋賀は琵琶湖ですが、

その山並みに多い重なるようにして邪悪な雲が見え、

まさか、またもや雨の不安。

横曽根3でR258にぶつかり、

向こう側へ横断してから左折し歩道を行きます。

すぐに養老大橋で杭瀬川を渡ります。そのまま下って、

名もなき交差点を右折し、県道30号へ入ります。

この道も周囲に何もない真っ暗闇の道で、

気持ちがどんどん冷えてきます。

小さな川を渡るだけなのに、

立派なオーバーパスの上りを越え、

その先で東海環状道をくぐります。

そこから一直線に続く殺風景な道を進んでいくと、

前方にはいつの間にか

やたらでっかいドラッグストアや大型家電店などができて

養老の街が煌びやかになっておりました。

ここから先、米原までの山間部に突入する前に

一度、防寒等の準備をするため

下高田の交差点のところのコンビニにピットイン。


ウェアリングの変更や、トイレ、

アップダウンでの消耗に備えての軽い腹ごしらえをしていると、

野菜さんが意を決したように

「すみません。リタイヤします!」と宣言されました。

桶狭間で深刻なトラブルが生じ、

長島あたりからはその影響で走りにも精彩を欠きつつも、

どうにか騙し騙しここまで引っ張ってきたので、

もうあと少しでなじみの関西圏へ突入するし、

このまま多少時間がかかっても3人で完走できるかも、

というより、何とかそうしたいと、

自分もうめさんも思っていたので、

このタイミングで、正直びっくりしました。

もちろん、野菜さんも完走をしたかったろうし、

チームとしての立場を考えると

DNFを口にするのは葛藤があったと思います。

ただ野菜さん的には、もうメンタル的には限界が来ていたようだし、

せめてもの目標としていた「おちょぼさん」でのグルメも味わい、

ある意味での達成感を感じてしまって、

あとここから170km以上を走り続ける

モチベーションを維持できなくなったようでした。

こちらとしても非常に悔しく、

やはりチームとしてのゴールをしたかったですが、

チームと言えど、個人商店の集まりで、

自己責任が大前提ということを考えれば

本人がそう決断したことを受け入れるしかありません。

こちらとしては少なからずショックだったのですが、

それとは裏腹に、野菜さんやけに清々しくDNFを宣言され、

リタイアをする、これ以上走り切れないということを

ネガティブに捉えるのではなく

むしろここまで、自分とうめさんと

400kmにわたって走ることができたということが嬉しかった!と

そういう風に言っていただけたことで、

自分も野菜さんの決断を支持したいと思えました。

3人それぞれの目的やライドの意義は当然違っていて、

野菜さんにとっては、キャノボを達成することよりも

我々と一緒に走ること、

フレッシュ以上の感動と思い出を作るということが

何よりも大事だと言っていたし、

そこについてはもう十分達成できたからこそ、

無理やり引きずることなく堂々とリタイアを宣言できたのだと思います。


と、今振り返ってみれば、

そう冷静に考えることができましたが、

やはり現場でDNFを聞いたときは、

こちらも疲労などで思考力が落ちているし、

やっぱりショックの方が大きくて、

なかなか状況を飲み込めないというか、受け入れられないというか、

どうしよう、どうしようという気持ちの方が大きかったように思います。

やはり、東京〜大阪という長丁場で、

メカニック的、気候的、難易度的、メンタル的、フィジカル的に

様々な困難が待ち受けているのだから

そんな、ハイ走りますといっても簡単に達成できないもので

それがスタート直後でも、ゴール間際でも、

ゴールテープを切る瞬間まで何が起こるかわからない。

そんな簡単なことじゃないんだと

言い聞かせるようにしていたと思います。

いずれにせよ、色々な感情が3者3様に駆け巡って

なんとなくエアポケットにはまってしまったような感じのまま

リスタートしました。


DNFといっても、今ここでサヨウナラというわけには行かず、

少なくとも野菜さんがきちんと帰宅できるような

場所、シチュエーションまではもっていかないといけません。

近くに養老鉄道が走っているとはいえ、

ローカル線は便数も少ないし、接続してちゃんと帰れるかもわからない。

なので、ここから先で間違いないのは、

少し登りをこなして約12km先の東海道線の関ケ原駅。

あるいは、さらにそこから20km先の米原まで行ければ、

新快速1本で帰阪可能だから、

どうにかそこまで行きましょうということで

リスタート。


すぐに養老鉄道をがたんとまたぎ、

その先の高田東町の交差点は少しシケイン状になっていて直進。

昭和感漂う商店街を抜けていくと、

だんだんと殺風景になり、暗さが増していきます。

少し上り基調となって牧田川沿いの土手へ出て、

さらにその先で県道56号(薩摩カイコウズ街道)に出ます。

この道は若干交通量があるのだが、

路肩が見えづらいのであまり端まで寄れず。

対岸に名神高速の渋滞を認めつつ、黙々と遡上していきます。

広瀬橋で川を渡り、道なりに進んでR365に入ります。

牧田一色の交差点からはさらにショートカットのルートがあるのだが

細く暗い道なので安全策で関ケ原を目指します。

にわかに上り基調となって、えっちらおっちら進みます。

フレッシュの時、獣が出たと大騒ぎしながら

我先に上った急坂をえっちらおっちら登って、高速をくぐるのだが

ここでも野菜さんは勢いづいて登り一等賞。

いやあ、本当は完走できるんちゃうんと思ってしまうほど。

関ケ原ICを抜け、新幹線をくぐったら関ケ原西町に到着。

時刻は19:20。

もうここからは何遍も走ったおなじみの道。

少し気が楽になります。


↓天下分け目の関ケ原

f:id:arkibito:20171104192346j:image:w360


ここで左折をしてR21に入ります。

でっかいトラックやらが囂々と横をかすめていくので慎重に前進をします。

不破関の先で、しっかりとした登りがあるのだが、

ここで自分は変速が噛んでチェーンが外れてしまい出遅れてしまいます。

リペアに手間取ってるうちに、2人がどんどん先へ行ってしまうので

慌ててプッシュしてダンシングで追いかけたら、

またもや脈が飛んでしまい。気分が悪くなってしまいました@@

夕方から夜にかけての気温が一気に下がるところで、

うかつにも無理をしてしまいました。

いきなり運動をストップすると逆に危ないので、

停止せずゆっくりと時間をかけてクールダウンしながら、

どうにか2人の待つ滋賀との県境のピークへ。

ちょっとだけリカバリーの時間をもらって、ゲーゲー。

脈はどうにか収まったものの、一度脈が飛ぶと、

次いつ飛ぶのかというのがよぎってしまって、なかなかダメです。

メンタル的に気落ちしているというのも多少は作用しているようにも思います。

しかもここからは長い下り。

冷たい空気を浴びながらのライドとなるので

ちょっと心肺が不安。

ソロなら、そこのところ自分で塩梅を付けて加減できるが、

チームを組んでてノロノロもできないし。

とはいえ、前進しなければならないことには変わりないので、

呼吸を落ち着かせて、騙し騙しスタート。


↓滋賀県突入

f:id:arkibito:20171104194742j:image:w360


万全ではないので、先頭を下りて、

うめさんの後ろで守ってもらいながら柏原の寂しい道を進みます。

そのうち左手から名神高速が寄り添ってきて、

その先からいよいよダウンヒル

うめさん先頭で下っていくが、なかなか暗いし、寒い。

こちらは発作が収まって間もなくで慎重に行きたいのだけど、

ダウンヒルは自然とペースが上がっていくし、

追尾するのがやっとこさ。

しかも、疲労で頭がぐにゃぐにゃなのか、

それともメンタル的なダメージが知らず知らず顕著になってきているのか、

まっすぐラインを貫いて走っているはずなのに、

どうもしっかりと地面をキャッチできてないというか、

視界が揺らぐというか、バランスがおかしい…

後になってパンクが判明するので、

この時点できっとスローパンクの症状が出ていたのでしょう。

今になって思えば、あの暗い下りでパンクしながら高速巡行で

よく事故らなかったなと、そっちの方がむしろ危険でした@@

でも、この時にはまさかパンクしているとも思わず、

さっきの発作もあって、視力まで狂いだしている、

疲労が深刻な状況だと、相当焦ります。

自分のことでもなかなかに精いっぱいの状況でしたが、

さらに自分の後ろにいる野菜さんは、徐々に遅れを見せ始め、

もうリカバリーが効かないというのが

手に取るようにわかるくらいになってきました。


もろもろの状況を鑑みて、

米原で一回本格的な休憩とと作戦会議が必要だと感じます。

つまり、コンビニの軒先でのショート休憩ではなく、

一度どこかで腰を落ち着けてという意味です。

米原に着くころには養老で休憩を入れてから、

登りありで40kmになるし、

ちょうど晩飯時でタイミング的にも合う。

自身の立て直しもそうだが、

野菜さんがどうするかの判断等も含めて話したい。

チームとしてベストな選択を慎重に選ぶ、

そうして完走の確率を少しでも上げるべく、

作戦会議をうめさんに申し出ました。

ところが、うめさんはちょうど今がイケイケのタイミングなようで

その勢いで一気に行きたいような感じが見て取れます。

焦りとまではいかないんだけど、

野菜さんのリタイアの件をあまり引きずらず

払拭したいようなそんな感情と、

やはり完走という観点から、

調子がいいうちにできるだけ距離を稼ぎたいという風でした。

確かに、そういう気持ちももちろん身に染みてよくわかります。

でも、この段階で仲間が一人いなくなるという、

チームとして最大の危機に直面している状況で、

チームとして少しちぐはぐな空気が漂い始めているなか、

そこをごまかして、モヤモヤした気持ちで走る方が

きっとこの先色々なトラブルのもとになるだろう…。


そしてもう1つ。

超ロングをたくさんこなしてきた経験から言って、

最も事故やトラブルが多発するのが、

ようやくなじみのエリアに入って、

もう何とかすればゴールに手が届くというようなタイミング。

不慣れで見慣れない景色の中を走る場合は、

自動的無意識的に程よい緊張感が走っている状態を維持できるのですが

そこからなじみのある景色へと移っていくと、

どうしてもある程度の油断というか、

まあどうにかなるだろうと気持ちが一瞬でも緩みます。

逆算してある程度の計算が成り立つのですが、

それがもっともらしく感じてしまうのです。

そしてまた、疲労や睡魔などいろいろなものを背負っている状態ですから、

もうゴールが実感としてイメージできてしまうと、

早くその背負っているものから解放されたい、

さっさとゴールに着きたいという気持ちに覆われます。

そこにちょっとしたスキや焦り、

意識的にははっきりと認識できないほどの

ほんのちょっとした意識の落差が生まれてしまうのです。

そしてそれがそれが突如として甘い罠として牙をむく、

ということを超ロングでも山行でも、

何度も経験・目撃してきました。


この頃、ある苦い経験がずっと頭の中に浮かんでいました。

あれは、4年前、仲間と一緒に300km超のライドの帰り、

もうあと小さい峠を1つ越せば難所をすべてクリアし、

自宅までほんの30km程度というところ、

ようやくラストの登りを終えて一息つき、

ちょうど下りへ差し掛かったところ、

本当に全く危険の気も感じられない普通の場所で、

仲間の一人が車との事故に遭いました。

あれだけの衝撃で、奇跡的に大事には至りませんでしたが、

下手をすれば最悪の事態も考えられるような事故。

ほんの気の緩み、わずかに警戒心が揺らいだまさにそのタイミングでした。

もうゴールが手に届くという状況で、

他のメンバーが色めき立ってイケイケの状況で、

事故に遭った彼は、最年少で体力的な限界を迎えていたのに気づかず、

彼自身も他のメンバーの足を引っ張らないように、

あとゴールまであともう少しの我慢だと、

少しだけ一線を越えて無理をしていた結果でした。

リーダーとして事故を防げなかった後悔と、

事故の大きさのショック、その後の対応のまずさも含めて、

自分が自転車の世界から離れる、

少なくとも人とつるんで走るのをやめるきっかけの1つとなりました。

あの事故も、チームとしてもっとちゃんと

足並みをそろえるということをしていれば防げただろうし、

もっと言えば、彼がソロで走ってたなら、あんな無茶もしなかっただろう。

人と走る、チームとして走るというのは、本当に難しいことなのです。

すでに起こってしまったことは取り返せません。

であれば、少なくともあの事故を真の教訓として

二度と同じような事故を起こさないように努めるしかありませんし、

それは彼との固い約束でもあります。


そんな記憶をオーバーラップさせながら、現状を顧みれば、

仲間が一人離脱するという決定的なショックが迫っており、

加えて、ちょうど見慣れぬ景色からテリトリーへと突入し

もうゴールできるだろうという気の緩むタイミング、

そしていよいよ夜が深くなり、

夜間〜早朝と身体的にシビアな時間帯に突入するところ、

おまけに仲間の一人がイケイケ状態、

一人がどん底というギャップが生じている。

これはもう自分からしたら

いくつもの死亡フラグが立っているようにしか見えませんでした。

この先、まだ150kmの道のりで、

今のテンションやモチベーションがずっと続くはずもなく、

それが低下したり、変化したタイミングで間違いなく事故は起こりうる。

ここはやはり、スタート時でも、道中でもゴール1km手前でも、

ペースや意識を乱高下せず、

同じスタンスで臨むことが大事なのだということを

改めてチームの総意として共有しないといけない。

もしそれができないのであれば、

それはもうチームの体をなしていないことにもなるし、

自分個人としても、その理念を無視してまで走ることは、

これまでの経緯(自転車を廃業し、またサドルにまたがることを決めたこと)からしても

全く意味のないことなので、

ここは少し強くお願いをして、休憩タイムを取ることにしてもらいました。


醒ヶ井を抜け、米原ICを越えたくらいから、

もはや野菜さんの足が完全に止まり、

いくらペースを落としてももう追いついてくる様子がありません。

どうにかこちらの姿が確認できる程度の距離は保ちつつ、

西円寺の三叉路からR8に入ります。

ここから交通量が少し増えるので、とりあえず抜けてしまうことにし、

米原警察署前の交差点で野菜さんを待ちます。

そして、そこで右折をしてJR線をまたぐオーバーパスを登る。

野菜さんはもう精も根も尽き果てたという風にして登り、

対岸の下多良で左折をして、

米原駅のロータリーへたどり着いたのが20:20。


そこで、野菜さんとお別れです。

ここまで2日間400kmをずっと苦楽を共にしてきた仲間が

本当にいなくなるのかと、まだ全然実感がわかないというか、

信じられない気持ちのまま、野菜さんと固い握手と抱擁をしました。

ここでDNFするからといって、

ここまでの道のりが嘘だったということにはなりません。

色々な困難がありながら、東京からここまでたどり着いたことは

それだけでも立派なこと。

何より、色々刺激的な話題を振りまいて

チームを大いに盛り上げてくれました。

そして、そもそも今回の大冒険を

プランにとどめるのではなく、

実行に移すことができたのも野菜さんのおかげ。

ありったけの感謝と、くれぐれも寝過ごさないようにとお伝えして、

うめさんに促されるようにして、

お別れをして、リスタートしました。

本当にセンチな気分になってしまってて、

今回のライドにおいて最大の出来事だったにもかかわらず、

さすがの自分も、すっかりお別れの写真を撮ることを失念していました。


ロータリーを発ち、暗い県道329号を残された2人は黙々と。

どこかで休憩をすると言ったものの米原の近辺には何もなく、

ひとまず彦根を目指します。

どうも湖側から雨を伴った風が吹きつけてきていて、

よく見ると、そちら側にはどんよりとした黒い雲が垂れ込めている。

降らないはずの雨がまたしてもこのタイミングでやってくる。

気分はどん底でした。

R8のバイパスと合流し、

小さな橋を渡って市街地方面へ進んでいくと

前方に丸亀製麺があったのでそこにピットインすることにしました。


温かいうどんを食べながら、まずは野菜さんの件を色々と話す。

それぞれ思いはあるけど、

それをため込んでしまうとあんまりよくないので、

こうだよねえとか、こう思うよとか、

口に出すだけで少し気が楽になるというか、

うめさんの気持ちもわかるし、自分自身の思いにも気付ける。

そうやって客観的に冷静に受け止めることができる。

それにしても、もうゴールが目の前のタイミングで

あんなさわやかにDNF宣言しちゃう野菜さんは

やっぱりユニーク過ぎるなあとか

でも2人とも、悔しい気持ちは当然ありながらも、

ちゃんと自分で見極めてDNFをした野菜さんの判断を

肯定的に受け止めることができました。


さて、野菜さんの離脱について

とりあえずは2人とも消化することができたら、

つぎはこれから残りの120kmをどうこなしていくかの作戦会議。

当初のプランでは、

彦根から県道25号(湖岸道路)を

ひたすらトレースする予定を組んでいました。

それは、時間帯的にもっと早く到達している想定でしたし、

交通量の多いR8は避け、暗い田畑を突っ切る中間の県道2号よりも

フレッシュのコースをなぞる方がよいだろうという判断でした。

しかし、ゴールテープを切るという目的を第1とすれば、

無駄に大外を回り距離が延びるルートを選ぶ必要もないし、

湖岸へ行けば、さっきの雨風が内陸よりも強いだろうから、

今となっては湖岸道路は避けたい状況になってきたので、

より確実に完走をするべく、ルートの変更を提案します。

ここからは少し見通しが暗い区間が多いけれど、

やっぱりいつも使っている県道2号を進むことにしました。


↓彦根で晩飯

f:id:arkibito:20171104205958j:image:w360


温かいものを食べ、しっかり腹ごしらえをして、

いよいよラストスパートに入るぞ!と

出発の準備に入ったら、どうも前輪が凹んでる…

おおう、まさかまさかのパンクです。

野菜さんの一件などで頭がいっぱいだったせいか、

全く気付いてませんでした。

どうもバランスがとりづらいし、

走りが重たいなあと思っていたのですが

てっきり自分がいっぱいいっぱいだったのかと思っておりました。

早速リペアをするのですが、わたくしタイヤ交換が大の苦手。

メンテナンス自体が好きではなく、結構いい加減なのですが、

中でも固いタイヤをはめるのが本当に苦手。

自転車の基本中の基本なんですが、嫌いなものは仕方がない。

飯を食べた直後、温かい室内から寒い屋外に出て

手元もおぼつかない状態で、

モタモタしながら作業をしていると

業を煮やしたメンテの鬼うめさんが、

このヘタクソめっとばかりに呆れて、手を貸してくれました。

一度、うめ教官のパンク講座を受けねば、シバかれる@@


まあ、思いがけない間抜けな状況に、

今までなんとなく張りつめていたテンションが破れ、

その勢いに乗ってリスタートします。

時刻はもうすぐで22時。

ひとまずは大津に向けて走り出します。

県道329号を進めば、彦根城のところに出て、

お濠をなぞりつつキャッスルロードへ。

本町から県道2号に入ります。

この辺ではベルロードと呼ばれている目抜き通りは、

まだ夜間営業のお店がにぎわっていて、

タクシーや代行の車の往来が激しい。

結構ぐいぐい来る車もあるので、慎重に彦根ニュータウンを抜け、

南青柳橋をわたって、彦根市街地を脱出します。


↓彦根城

f:id:arkibito:20171104215801j:image:w640


そこから先、外灯がほとんどない田んぼど真ん中の道を

えっちらおっちら進みますが、

県道2号はまっすぐつながっておらず、

何度か曲がる必要があるので自分が先頭で道案内。

賀田山町の信号で右折し、新大山橋で宇曽川を渡り、

ゆるかかな左カーブを描く。

雨の具合はどうにか止みましたが、

路面が濡れて、跳ね返りがあり、少し不快。

八幡橋で愛知川を渡ると能登川の集落に入ります。

この辺にはうめさんも仕事で来ることがあるそうで、

ああ、この辺はわかるわかると言いながら走る。

能登川の集落を抜けると、ほんのちょびっとですが峠越え。

北腰越を登り切り反対側へ下るが、結構路面がスリッピー。

安土城址の横を通過し、安土の集落を抜けます。

そうして近江八幡の市街地へと入ります。

うめさんは彦根〜瀬田の湖東エリアは

もっと短いものだと思っていたようで、

まだ中間の近江八幡ということでガックリしてましたが、

静岡に次いで長さを感じるのがこの滋賀の湖東エリアなのです。

交通量もずいぶん少なくなった県道2号をひたすらトレースし、

近江八幡を抜け、日野川を渡る橋を登ると、

ようやく前方に草津や守山のマンション群の明かりが見えてきました。

野洲の手前のセブンイレブンで、少しばかりトイレ休憩。


リスタートして、すぐに野洲駅前を通過。

野洲川を渡る大橋のアップダウンをやっつけて、守山へ。

周囲が田畑から、建物が密集する住宅地となり、

わずかばかり寒さが小マシになります。

守山の住宅地を抜けて、霊仙寺でドンツキ。

ここを左折して、霊仙寺5丁目で再度左折し、生活道路へ。

草津駅を左手奥に認めながら、人気のない道路をえっちら進む。

この道は草津川のところからさらに大通りが延伸されていて

川の下まで進んで、右折し県道18号に入る。

しばらく進んで矢橋中央から大通りに入ります。

ここは昼間は幹線道路でひっきりなしに車が行き交う道ですが、

この時間帯は貸し切り状態。

少し登ってから、新浜町まで緩やかに下れば、

あとは近江大橋までは一直線。

昔、この交差点で、跳んできたビニール袋が

ディレイラーに絡まってロックし、

それをうめさんが手際よくリペアしてくれましたねと思い出話もしつつ

ストレートの道を進めば、

道の反対にイオンモール草津がみえてきました。

そして近江大橋。

少し前まで有料の橋でしたが、

今年の春に無料化されて、料金所も撤去されていました。

なじみの近江大橋ですが、

ようやく我らが庭に入ってきたなあという実感を改めて噛みしめながら、

ちょっと停車して写真撮影。


↓近江大橋

f:id:arkibito:20171105005255j:image:w360


近江大橋の歩道をそのままトレースし、湖岸道路へ出ます。

若干交通量もあり、路肩を慎重に走ります。

浜大津に到着が1:15。


↓浜大津

f:id:arkibito:20171105011535j:image:w360


浜大津からは、県境の峠越え。

今回は無難にR1の逢坂を抜けることにし、

路面電車がの軌道があるR161の上りをえっちらと。

京阪の踏切辺りは、丸ヌキのコンクリ坂で、

必死のパッチで上り詰めます。

逢坂一の交差点で、R1に侵入。

R1との再会は、野菜さんがメカトラで苦しんでいた長島以来なので、

随分お久しぶりです。

この区間は昼間でもすごい勢いで車が往来していて、

自分もうめさんも苦手。

こんな時間だと、乗用車は少ないけれど、

トラックなどの大型車が我が物顔でぶっ飛ばしているので、

昼間以上にシビア。

少しペースを上げて一気に切り抜けて、逢坂のピークを越えます。

てっきりここが県境だと思って、

京都府の看板を探すのですがなく、

住所表示を見るとまだ大津市。

県境の表示を見落とさないようにしながら、

山科側へ一気にダウンヒル

この区間は結構な斜度がありスピードがよく出る上に、

交通量が多く、車からのあおりなどで結構シビアな下りですが、

ちょうどタイミングよく交通量が少なかったので事なきを得ます。

いつもなら、できるだけ早く危険なルートを離脱すべく、

名神高速の高架のところで脇の県道35号に素早く入るのだが、

細い道だと県境の表示が立てられているかわからない。

せっかく新しい県に入るごとに標識を収めてきたのに、

見逃すわけにはいかないよねという話になり、

交通量もほとんどないことから、そのままR1をトレースします。

この先、西大津バイパス(湖西道路)のJCTと、

名神京都東ICの出入り口が複雑に渦巻く区間に突入します。

昼間ならそんな自殺行為はしませんが、

時間的に車が来ておらず、そのすきに、

京都府の看板を発見し、手早く撮影。

ここまでが大津というのがちょっと意外ですね。

何はともあれ、8つめの都府県、京都に突入!!


↓京都府突入

f:id:arkibito:20171105013643j:image:w360


そこから三条通りへは行かずに、

裏道の旧東海道を進んで山科駅へ。

そこから京都外環道で南下をスタートします。

R1をまたぐと、なぜだか交通量が増し、

大型車が何台も脇をかすめていきます。

それでも順調に南下していたのだけど、

名神をくぐった先辺りで

全く突然、脈が飛んで途端に気分が悪くなり、

緊急ストップ。

ちょっと焦りました@@@

すぐに収まって、リスタート。


醍醐、石田と過ぎて、六地蔵でドンツキを左折。

県道7号へ入り、

JR線をくぐった先にあるセブイレでいったん休息します。

なんか、店先の道路で夜間工事をしていて、

悪質なドライバーが交通整理の警備員に

怒鳴り散らしてうるさいのだけど、

ここで本格的な休息はラストの予定で、カップ麺をすすります。

うめさんは、ここで野菜さんの思いを連れていくということで

”野菜のタマシイ”を購入。


そろそろ屋外での休憩も寒さ厳しくなり、リスタート。

引き続き県道7号(京都外環道)を進みますが、

観月橋の手前でトラックがスレスレ走ってきて怖い。

そこから裏道で趣ある伏見の街を流します。

ごにょごにょと曲がって曲がって、中書島駅前に出て

県道124号で西へ。

高瀬川に出て、そのまま土手下の道を行きます。

第2京阪をくぐり、R1(京阪国道)まで。

そこから宇治川大橋を登って、

川を渡らずにド土手道と化した県道124号をトレースして

京都競馬場の裏手を抜けて能所の六差路に出ます。

そこをまたいで、ぐいっと桂川CRまで登れば、

もう本当に勝手知ったる散歩道。

うめさんも非常にリラックスした様子になり、

遅ればせながらの月を愛でながらランデブー。

京滋バイパスをくぐり、グリンと回って

おなじみの御幸橋に到着!時刻は3:25。


↓御幸橋

f:id:arkibito:20171105032646j:image:w640


おなじみのショットを撮影して、

そのまま県道13号を進んでいきます。

この道は本当に頻繁に利用するけれど、

そういえば県境の標識なって立ってたかな?

どうだろう?大丈夫?と心配していたら、

橋本の新しい宅地への導線が設けられているところに、

ちゃんとありました!ラスト9個目の都府県、大阪府!!


大阪府突入

f:id:arkibito:20171105033730j:image:w360


そのまま県道13号をトレースしていきますが

牧野を過ぎたあたりで、急にサシコミがっ!!

最寄りのコンビニに緊急ピットインして、事なきを得ますが、

うめさんが早くしようよと言ったことに、

ちょっとムッときて、軽くいざこざ。

まあ、ざっくばらんに言い合える仲だからこそなのですが

この時は受け止めるこちらももう完全に余裕なくて…

こういう時、野菜さんがいたら、

きっとええ加減でクダけるのだろうなあ。

やっぱりあの稀有なキャラクターは重要で、

この3人のバランスがちょうどええのやと思います。

まあここは書かなくてもよいエピソードなのかもですが、

れいごとばかり並べた美談に仕立てても、

超ロングがいかに過酷ですごいことなのか、

その醍醐味が伝わらないし、

個人的に後になって振り返った時に、

当時の色々な感情がふわっとリアルに蘇った方が、

生き生きとした思い出になるので。


さて、気を取り直してラストスパート。

そのまま県道13号で枚方の関西医大前を通過し、

枚方大橋の手前で旧街道へエスケープ。

県道13号に再突入して、ダラダラとおしゃべりをしながら進む。

R1にぶち当たり、

ここから鳥飼大橋まではペースアップして疾走する。

鳥飼大橋からはトラフィックを避けて、

安全に淀川CRへと入ります。

若干風が舞っていますが、もう慌てることもなく、

色々と冒険を振り返りつつ毛馬まで。

土手までのショートショートTTはやっぱりやってしまいました。

毛馬橋を渡り、扇町公園を抜け、梅パの横の信号を渡って

5:30、R1の西の起点である梅田新道に到着!!

やりました!!長かった東京⇒大阪ライド、GOOOOOOOOOOOOOL!!


↓ゴール

f:id:arkibito:20171105053724j:image:w640


まずは2人で記念撮影をして、

それから野菜さんの亡骸をお供えして合掌(笑)

うめさんのサイコンを確認すると、走行距離が579kmでした。

道路元標にはR1は520kmとありますから、

60kmあまり(大阪〜大津くらい)迂回をしてきたということになります。

金曜日0:00ジャストに日本橋を出発し、

雨の湘南を抜けて、早朝の箱根ヒルクライム、

そこからエンドレス静岡の洗礼を浴び続けて、浜松でピットイン。

2日目は愛知の幹線道路で四苦八苦し、おちょぼさんへ。

米原での野菜さんとの別れを乗り越えて、早朝5:30の梅田到着。

53時間30分の激闘のなかで、山あり谷あり色々ありましたが

3人のチームワークがあったからこそで乗り越ることができました。

本当にとっても素晴らしい体験をさせてもらいました。

チームとしての一体感、苦労を共に乗り越えてゆく達成感と充実、

忘れていた感動を再び味わうことができました。

個人的には、まだロードバイク復帰とはいえ、

別にトレーニングをしているわけでもない状態で、

いきなり東京⇒大阪なんてホンマできるんかいという感じで

見切り発車的に飛び出し、苦しい局面も多々ありましたが

こんなに楽しく走り切れるとは思いもよらず。

ロングライドって本当に濃密な長編ドラマだなあと、

純粋に走る面白さを再確認するいい機会になりました。


で、ここで思いがけないサプライズ。

なんとうめさんの発信を見て、

わざわざTrekyさんがお出迎えのために来てくれました!

なんと。かれこれ4年ぶり?5年ぶり?の再会です。

誰かがゴールで待っていてくれるというのは

思いのほかうれしいものです。あざーす!!


ゴール後のセレモニーを終えると、

何かスイッチを切ったかのようにグワっと体が重たくなります。

もう走らなくてよい、サドルに跨がなくてよいと思うと、

一気に身体が弛緩して、思うように力が入らない!!

頭ももう酔っぱらっているのかというくらいに

ポワポワと意識が漂って、

一気に睡魔に引きずり込まれるような感覚。

ただ、家に帰るまでが遠足です!!

ふにゃふにゃの状態で、3人でおしゃべりをしながら帰ります。

10km以上先の自宅まで帰らないといけないうめさんを

trekyさんに託して、ひと足先にわが家に帰還したのが6時前でした。

久しぶりのお風呂でがちがちの体を癒し、

温かいお布団へドボン。

その後数日はロボットのような

カクカクした動きになったのは言うまでもありません。

本当に、東京⇒大阪走り切ったんだろうか、

壮大な夢だったんじゃなかろうか、

そんな気持ちにいまだ酔いしれる日々です。


↓道路元標

f:id:arkibito:20171105054142j:image:w360


↓579km

f:id:arkibito:20171105053305j:image:w360


↓trekyさん現る

f:id:arkibito:20171105055804j:image:w360


ということで、ブログ版も

どうにかこうにか年内に駆け込みセーフでゴールです。

これで本当になんちゃってキャノンボールを終えることができました。

また来年、この3人で、新しい刺激的な冒険ができることを!!


↓なんちゃってキャノンボーラーの雄姿

f:id:arkibito:20171105055109j:image:w640


↓おしまい!

f:id:arkibito:20171105054103j:image:w640

2017-12-21

川崎を彷徨う 工場夜景(Jet Black before DAWN )

熱狂的な浅草の夜を終えて、

終電間近の満員電車を乗り継いで向かった先は川崎。


前回の山手線徒歩一周に味を占めて、

というか宿泊代を浮かせる意味もあって、

再び夜の風景を撮影することにしました。

何か面白いテーマ、

こちらに遠征しないと撮れないものを考えた結果、

これはもう、満を持して京浜工業地帯の工場夜景で。


川崎駅前に降り立ったのが0:30。

早朝からはまた別の大冒険が待っているので、

朝の7時までにここに戻ってくる必要がある。

タイムリミットは6.5h。

広範囲に広がっている京浜工業地帯を全部見て回ることは難しいので

今回は浜川崎〜扇町〜千鳥町のエリアに絞る。


酔っ払いや客引きで賑わう駅前の喧騒をかいくぐり、

県道101号を進んで、R1をまたぐ。

先日のなんちゃってキャノボでは、

ここを通過したときは一番雨脚が強かったことを思い出す。

その先からはひっそりと寝静まった住宅街を抜けてゆく。

追分の五差路を過ぎると、いよいよ鉛の匂いが漂ってくる。


首都高をくぐり、南渡田運河を越えれば、扇町。

この時間でもダンプやトレーラーの往来が激しく、

歩道の隅っこで、影のようにして移動する。

気になるポイントを見定めながら、とりあえずは島の先端まで。

なかなかめぼしいポイントがないまま、進めるところまでは進む。

広大な空き地の先に、巨大なバイオマス発電所がそびえたち、

まるで活火山のように白く分厚い蒸気を吐き出している。

そのポイントでいくつか撮影。


↓扇町駅

f:id:arkibito:20171216012718j:image:w640


↓川崎バイオマス発電

f:id:arkibito:20171216013739j:image:w640


扇町から戻り、首都高沿いに移動する。

千鳥町を目指す途中、

水江運河の先に見える東亜石油の鉄管群を撮影。

少し距離があり望遠を使うが、ズームはブレやすくて難しい。


↓東亜石油

f:id:arkibito:20171216023712j:image:w360


そこから夜光町を抜けて、R132にでる。

千鳥橋を渡ったすぐの、引き込み線のポイントは

工場萌えには有名な撮影スポット。

そこからわき道を進み、色々と撮影。


↓日本触媒 千鳥工場

f:id:arkibito:20171216033651j:image:w640


↓日本触媒 千鳥工場

f:id:arkibito:20171216035745j:image:w640


この時点で、結構な歩行距離で疲労困憊、

朝の底冷えと眠気も相まって、今回はここで撮了としました。

巨大な工場プラントのほんの一部しか回れなかったので、

また上京の折のお楽しみとしておきます。


ただ、工場萌えや工場夜景の写真は、あまり個性が出ないなあという印象。

どうしてもオブジェクトありきになってしまうし、

一般人が狙えるアングルも限られてしまうので、

それなりの撮影技術と装備さえあれば、

誰でもそこそこ同じように撮れてしまう。

なので、アイデアや視点といった面白さではなく、

結局撮影技術の勝負に陥りがち。

映し出したものに、どう物語を付与し、

イメージをかきたてられるかが自分としては大事なのだけど、

どうしても被写体の迫力がすごいので持っていかれてしまう。

まあ純粋に産業遺産好きとして、記録観察とわりきってもよいのだけど、

やっぱり、どうせ写真やるなら、そこにこだわりたい。


↓千鳥町

f:id:arkibito:20171216041551j:image:w640


時刻はすでに4時。

前日のハードスケジュールにお酒もあって、満身創痍。

威圧的な爆音を鳴らすトラックやダンプの脇をかすめながら

川崎駅へ冷えた道を歩けば、

まるで『真夜中のカーボーイ』のJ・ボイドか、D・ホフマンのような気分。


事前に川崎で早朝からやっている銭湯を見つけておいたのでそちらへ。

5時からやっている中島湯へ飛び込み、氷解。

ここはぬるめのお湯で、ゆっくりどっぷりと浸かる。

温まってきたら半露天風呂湯で涼みながら。

そうやって酷使した体を休めていると、

どうしても抗いがたい眠気に襲われ、ついウトウト。

つかの間の極楽でした。


↓中島湯

f:id:arkibito:20171216050845j:image:w360


今回撮影した写真点数もなかなかの数になりましたが

そこから合格点のものを別記事でアップします。


↓歩行ルート

f:id:arkibito:20171218145800j:image

2017-12-14

なんちゃってキャノンボール 第3区間:浜松〜おちょぼさん

ひどい頭痛で目が覚めると、見知らぬベッドの上。

まだ完全にもうろうとしている頭をどうにか働かせて、

ああ、今浜松のゲストハウスだっけと思いだす。

尿意に誘われ、トイレへ出ようとすると、

こんな夜中なのにうめさんが起きている。


arkibito「ああ、うめさんもトイレですか。呑み過ぎてトイレ近いですよねえ〜」

うめさん「何言ってんの?もう出発ですよ」

arkibito「!!!!!!!」


ということで、起きたのは夜中ではなく、出発10分前の5:50でした。

マジかよ!?

奇跡的に起きれたことはいいとしても、シャワーも浴びてないし、

昨日ぶっ倒れたままで準備できてないし、

何よりまだ全然頭覚めてないし、ガンガン痛いし、

なまじ休息を入れたことで全身の筋肉がカキンコキンで、

今から元気よく300km走りまーすな状態には全く程遠い。

この状況当たり前じゃねーからなっ。

もうシャワーはあきらめて、大急ぎで着替えをして、

とりあえず顔をバシバシ洗って、

気つけにウォーターサーバーの水をがぶ飲みして、ハイ出発!!


↓朝!

f:id:arkibito:20171104061421j:image:w360


予定を少し押して6:15に宿を出ました。

2人とも前日の終盤の状況を考えると明らかに回復していい感じ。

お天気も見事に晴れて、スッバラシイ朝です。

ボチボチおしゃべりをしつつ、裏道を抜けて電車通りに出ます。

この道、とても立派なのに、

昨日の晩から車の通りはほとんどないし、

電車も走っているところを一度も見ることなく、

ゴーストタウンのようでした。

八幡町で右折し、下池川町からR152の大手通り。

右手に浜松城を見ながら、ちょっとした坂を上って下って、連尺。

とりあえず市街地は抜けて、

伝馬町の先のセブイレに入って朝食タイム。


↓浜松離脱中

f:id:arkibito:20171104062204j:image:w360


20分ほどでリスタートしてR257を下ります。

すぐに、東海道本線と新幹線をくぐります。

ちょうど新幹線がズシャーンと駆け抜けていきます。

やっぱ文明の利器は速えええ〜。

それにしても、うめさんが朝から元気いっぱい。

可美小学校を過ぎたあたりで、

にこやかな表情で「前牽きま〜す」と先頭へ上がってきます。

う〜〜〜ん、なんでか怖いぞ〜、と思ったら、

どんどんトレインがペースアップ。やっぱり〜@@@

自分はサイコンがないので実際の速度はわかりませんが

明らかにガチ牽きされて、

後で聞いたら35〜38kmくらいだったようでしょっぱなから参ったなあ。

高塚駅の先で直進して、旧東海道へ入ってもペースは変わらず、

結局舞阪の手前までがっつりしごかれました。

その先に、見事な松並木が現れ、

野菜さんはおおおっと感動されておりました。


↓舞阪の松並木

f:id:arkibito:20171104072221j:image:w360


新町でR301をまたぎ、そのまま直進して舞阪宿へ。

どうも前日にお祭りがあったようです。

風情ある街並みをのんびりと抜けた先には浜名湖がすうっと広がりました。

いやあ、清々しい朝。


↓舞阪宿

f:id:arkibito:20171104072647j:image:w360


↓浜名湖

f:id:arkibito:20171104072935j:image:w640


湖畔をなぞり、小さな橋を渡って弁天島へ。

ここで湖の真ん中にある朱の鳥居をのんびり眺めます。

向こうに見えるR1バイパスの浜名大橋から先が遠州灘。

で反対側に広がる水面が浜名湖の本体ですが、

野菜さんはずっと勘違いされてたそうで愕然とされていました。

10分ほどのんびりしてからリスタートします。

時刻は7:30。すでに予定から1時間遅れ@@


↓弁天島

f:id:arkibito:20171104073307j:image:w640


向かい風に悩まされながら西浜名橋を渡り新居町へ。

栄町から県道417号に入ると、

野菜さんがさっきのうめさんに刺激されたのか、

ぐいぐいと先頭を引っ張っていきます。

2人とも昨日の疲労はどこ行ったんだ〜〜と叫びつつ、

遅れないようにしっかりと進みます。

単調な直線コースを進んでいくと、前方で、

海際のR1バイパスから高架が伸びてきていて、

そのまま潮見坂に突入していきます。


↓潮見坂に突撃!

f:id:arkibito:20171104075913j:image:w360


ここは距離は短いですがしっかりとした登りです。

例によって野菜さんが勢いを増して登っていくので

最初は真後ろべたつきしていましたが、

後々のことを考えると無理に体力を消費してもいけないし、

高度を上げるにつれて左手に海が見えてきたので

写真を撮るために一旦停止。

そこからうめさんと、

昨日の箱根での野菜さんの復活劇を反芻しながら登ります。

大きくS字を切って白須賀の交差点で登り終了。


↓待て!ベジタブル!

f:id:arkibito:20171104080005j:image:w360


そこから田畑広がる高台の道を緩やかに滑っていき、

一里山でR1に復帰する手前、

一度軽く下ったところにある小さな川のところで

愛知県の標識がぽつんと立っております。

つ・ま・り・・・・・・・・静岡が今ここで終わったのです!

いやあ、終わった!終わった!静岡制圧です。

振り返ってみれば、静岡が始まったのは箱根峠からなので

そこから実に185km!

今回のライドの実に1/3もの割合を占める長丁場でした。

完走はやっぱり静岡長い。絶対長い。

エンドレス静岡おそるべし。

うめさんも野菜さんも、バシバシ写真を撮ったりしながら

静岡が終わったことを心底実感している様子でした。

ということで、

さらば静岡!


↓アディオス!静岡!

f:id:arkibito:20171104081150j:image:w640


県境から少しだけ登って、一里山からR1の大動脈に乗る。

幅広の道路はこの時間はガラ空きで、

二川までの緩やかな下りを野菜さんを先頭に滑空する。

新幹線と並走するところまで来ると交通量がにわかに増えてきました。

ここからやっかいなのは、いわゆる”名古屋走り”と呼ばれる、

この地域のアグレッシブなドライバー。

ロードサイドから本線に合流してくる車や、

対向から右折する車のツッコミ具合が半端なく、

また指示器を出さずにいきなり車線変更で寄せてくる車もあったり、

意図的に路肩のラインぎりぎりを

すさまじいスピードでなぞってくる車などが出てきました。

向こうとしては日常的な感覚なのでしょうが、

よその人間からしたら、マジで突っ込んでくるんじゃないかと

ビビりまくりです。

伊藤ハムの工場のあるところで新幹線をまたぎます。

ちなみにほぼほぼ高架化されている東海道新幹線

またげる数少ないスポットだったりします。


渡り切ってすぐに、

キャノボにおける重要かつ象徴的なスポットが見えてきました。

岩屋にあるボーリング場、その名も「キャノンボール」!!

ちょうどこの地点は大阪と東京のほぼ中間に位置する折り返し。

そこに図ったかのように存在するのがキャノンボール。

できすぎですね。

自分の中では新幹線越えてからもう少し先だったような印象でしたが

実際はもっと手前でした。

以前には蛍光ネオンの看板がありましたが、

模様替えをしたのか撤去されていました。

それでも、建物の上に設置された「Cannonball」の文字が、

朝日の後光を受けてなんとも誇らしげではありませんか!!

やはりこのスポットをスルーするわけには行きませんので、

早速マシンを下りて色々と記念撮影をしました。

やはり何度来ても感慨深い。

初めての2人もようやく半分まで来たというのと、

まだ半分という思い、

そして念願の地にたどり着いたという実感で、

しみじみとしておりました。

ローディー、それもロングライドを志す人にとっては

ある意味聖地ですからね。

バシバシ写真撮るよ!!


↓二川CB

f:id:arkibito:20171104083906j:image:w360


↓とぉ〜りゃ〜!!

f:id:arkibito:20171104084722j:image:w360


↓指さしver

f:id:arkibito:20171104084209j:image:w640


↓プロボーラーver

f:id:arkibito:20171104084240j:image:w640


ということで、ようやく折り返し地点でございます。

再度気合を入れなおしてリスタートいたします!

すでに交通量は多め。さすが愛知は車社会です。

R1をトレースしながら、豊橋駅はスルーして

東八町〜西八町とつなぎ、交差点は二段階でクリア。

吉田大橋で豊川を渡ります。


↓豊川

f:id:arkibito:20171104091030j:image:w360


さて、ここまで来ると、

自分にとっては準々テリトリーくらいの領域に入ります。

そしてお二人も、ここから先は

2013年にともに走ったフレッシュで実走済み区間になります。


フレッシュとはチームトライアル式のブルべのこと。

3〜5人1チーム編成で、

24時間以内にどれだけの距離を走れるかというチャレンジ。

コースレイアウトはチーム各自で好きに設定できるのですが、

あの時のコースレイアウトは枚方を出発して、

木津川トレースから伊賀上野、

そこから南下して青山峠を越えて伊勢・鳥羽。

そこからフェリーで伊勢湾を横断して、伊良湖から渥美半島縦断。

豊橋から北上して、関ケ原経由で琵琶湖入り。

近江大橋の手前でゴールし、24hで427.31kmというリザルトでした。

野菜さんとの馴れ初めも、このイベントのメンバー募集でした。

今回のキャノボでは、その時のルートを後半にあえて利用することで、

実走済みの経験を活かしたり、メンタル的な負担を減らしたりして、

より完走できる環境を作るようにコースプランを練ったのです。

なので、ここ豊橋から大阪までは3人ともが少なくとも1度は走った経験があり、

またフレッシュの思い出を追体験しながらのライドとなります。


時刻は9:10。

吉田大橋を渡ってそのまま緩やかな登り基調のR1をトレースします。

プランでは一本裏道の県道496号を行くつもりでしたが、

ワタクシがそろそろガス欠で、

裏道よりも大通り沿いの方が色々ありつけると思ったから。

しかし、その思いとは裏腹に、

なぜか全く飲食店やコンビニがない区間に入ってしまいます。

もう思考がお腹減ったお腹減ったになってしまって、どんどん焦るが

進めど進めど店がない!よりにもよって!

宮下を過ぎ、飯田線をくぐって、

小山の交差点でたまらずファミマにイン。

もう個人的にはコンビニ飯に飽き飽きしてて、

温かいものを室内で食べたかったのだけれど背に腹は代えられません!!

といいつつ、ここではなぜか寿司を食べた記憶があります。

米が食べたかったのねん。


リスタートして、引き続き幅広のR1をトレース

佐奈川橋を渡って京次の交差点を抜けていくと、

どんどんトラフィックが過密になって、

路肩をくぐり抜けるのも一苦労になってきたため、

協議して、国府の交差点から裏道に逃げ込みます。

ここから先、音羽蒲郡〜本宿のところは緩やかな峠越えになっていて、

これまでずっとR1トレースしかしたことがなく、

裏道が続いているかわからない状況でしたが、

音羽川周辺で手探りでルートを開拓していると、

上手い具合に旧街道に出ました。

県道374号は細い生活道路で、緩やかな登り基調。

まだハンガーから回復できていないので、

ここはお二人に代わりばんこで曳いていただきました。

旧街道らしく味噌蔵やお屋敷の並ぶ

風情ある街並みをすり抜けて、音羽川を渡ると、

見事な松並木の間を抜ける心地よい道となっていきます。

後で調べてみると御油の松並木というらしく、

御油宿の西端から赤坂宿の東端までの約600メートルに

見事な松が並んでいます。

現存している数少ない松並木だそうで、

思いがけずいい裏ルートを発見できました。

そのまま赤坂宿へと突入し、

いつの間にやら姿を消していたR1が右手側に並走している気配を感じつつ、

交通量の少ない緩い登りをえっちらおっちらと進んでいきます。

音羽蒲郡ICを横目に、

できるだけR1合流を引っ張って引っ張って関屋まで。

そこからは観念してR1ですが、相変わらずトラフィックがひどいので、

大事を取って歩道でピークを越えました。


新箱根のところから本宿の旧道へ一旦エスケープし、

沢渡からR1復帰。

名鉄をまたぐシケイン状の道をこなしながら、

緩やかにダウンヒルで加速。

藤川宿を横目に進んでいくと、

どんどんトラフィックが密になってきて、

ほたる橋のあたりまでどん詰まり。

なぜこんなに混んでるのか!?

ストレスと緊張を感じながらも、前進を続け、

太平橋を渡った先で、要注意の岡崎ICへ。

ここは高速からの合流が左手からやってきて逃げ場がなく、

IC出口のレーンから降りてくる車に

しっかりと合図を送ってどうにか通過。

幸い親切なドライバーさんで助かりました!

そのままR1をトレースして岡崎中心部へと入っていきますが、

どんどんトラフィックは混雑の度を増していきます。

すると、後方から明らかに低速でふらついている青マーチがやってきます。

ちょっと怪しいし、事故の予感がしたので

ちらっと運転席を見たら、

お年寄りではなく普通の中年男性で、

スマホながら運転でもなく、ちゃんとハンドルを握っているのだけど、

明らかにアブナイ感じだったので、

車がある程度行き過ぎるまでちょっとブレイクを入れましょうと、

岡崎城のところで一旦停止。時刻は11:15。


↓岡崎城

f:id:arkibito:20171104111605j:image:w360


少ししてリスタートしますが、トラフィックがえげつなく、

矢作橋を過ぎて少しのところまでは歩道で。

そこから先、ありえない事態が。

なんと、ここにきて黒い雲が勢いを増して、

ポツポツと雨が降り出してきました@@

嘘やん!?

この日うめさんは朝からしきりに、

今日は100%雨は降らない!間違いないと言っていたのに!

しかも、雨と同時にハードな向かい風に進路を阻まれます。

馬力のない自分はたまらず、

うめさんに先頭を変わってもらいました(笑)

しばらく、雨に祟られながらも、

もう少し先で雲が切れているようだったので、

うめさんの加速に乗じて急場を切り抜けていきます。

おかげですぐに雲を脱しましたが、

急に強度が増してヘロヘロになってしまったので

尾崎町のローソンにピットイン。

風が寒〜〜〜い@@


リスタートをして、

相変わらずひっきりなしのトラフィックに悩まされながら

新安城をすぎ、衣浦豊田道路をくぐった先、

御林の交差点が前方Y字路になっていて、

R1は左直進ではなく、にわかに右カーブを切りながら

名鉄三河線をまたぐオーバーパスになっているのだが、

先頭だった野菜さんが間違って直進しようとしたので声かけ。

それに反応して野菜さんが右へハンドルを切ったと同じタイミングで、

後方から轟音を鳴らしたオレンジのタンカーが

我々を蹴散らすように真横をかすめていって、一瞬ヒヤリ。

勘弁して〜@@@

どうにか事なきを得ましたが、危なかった。

動揺を収めつつ、冷静に落ち着いて進みます。

逢妻大橋を過ぎると道は落ち着きを取り戻し、淡々と進みます。

さっきのピンチの余韻があって、集中して先頭を牽いていたら、

うっかり迂回路を失念しています。

でも、うめさんがそれに気づいて絶妙フォロー。

前回のフレッシュでこのあたりのトラフィックの恐怖と、

迂回路の存在を覚えていたようで、助かりました。

今川町の交差点でいったん道の反対側へ渡り、斜めに進む裏道へ。

ここで、この先ややこしい構造になっていて

自転車の走行が厳しい伊勢湾道の豊明ICを回避するのです。

無事に回避して、

向かい風に抗いながら前後までの緩やかな登り基調。


さらにその先、新栄町の信号まで短いが斜度のある登りがあり、

そこをサクサクッとダンシングで登りきると、

後ろのうめさんからストップの声がかかり、急停止。

何事かと思ったら、登り王子のはずの野菜さんがついてきていない。

んん?パンク?それともハンガー?

とりあえず何が起こったのかわからないので、

交差点で野菜さんが登ってくるのを待ちます。

しばらく経って、野菜さんが上がってきたので、状況を聞くと、

どうもリアから激しい異音がしていて、

ちょっと難しいかもしれないということ。

マシンを見せてもらっても、どこかが曲がっているとか

壊れている様子はなく、ベアのアタリか、

ディレイラーの接触なのか、それくらいしかわからない。

とりあえず、金切声のような金属音がしているらしい。

異音だけなら自分なんかはしょっちゅう、

あちこちキーキーなっているのに慣れてしまっているので、

のんきに大丈夫じゃないですかあというのだが、

野菜さんは今にも泣きだしそうな深刻顔。

とりあえず、何かしらの手立ては打つ必要があるので、

近くにあったワークマンは閉店日で、

その先のレッドバロンでオイルだけでも入手しようと思ったら、

そのさらに先に、サイクルベースあさひがあるよとのことだったのでそちらへ。

とりあえずそこで簡単にスタッフに見てもらって、オイルを注入。

少しは症状は緩和されたようですが、

あくまで応急処置でしかありません。

今のところ走り自体には大きな影響はないようですが

登りでのダンシングや、強度を上げるとマシンが悲鳴を上げる状況。

騙し騙しでどこまで行けるのか、

そもそも爆弾を抱えたままで走ることがものすごいストレスフルで、

今後を考えるとマシンにこれ以上ダメージを与えるのもよくない。

野菜さんは一気にテンションダウン。もろ凹みです。

この時点で即リタイアになりかねない状況でしたが、

とりあえず行けるところまでは行くことにしました。


リスタートして、すぐに中央競馬場のところで名鉄をくぐります。

くぐったすぐ先には桶狭間古戦場があります。

さすがに歴史ある街道なので見どころ充分ですが、

ただでさえ予定が大幅に遅れているので、スルーです。


↓桶狭間

f:id:arkibito:20171104124656j:image:w360


その先、有松、左京山のあたりは道幅が狭くなるため、

慎重にトラフィックを抜けていきます。

天白川を渡って、星崎の先で名古屋高速の高架下の道になります。

ここからモーレツな風が正面から吹き荒れ、

ビルとビルの隙間から容赦なく吹き付ける横風とのダブルパンチで、

漕げども漕げども前進せず、直進をキープするのもままならないほど。

とにかく安全に切り抜けるため、各々車間を広めにとりつつ、

速さよりも安定したラインを心掛けて前進。


ところが、それを乱す邪魔者がいきなり後方から出現。

笠寺を過ぎたあたりの信号明けで、

いきなり白いタンクローリーが過剰な幅寄せをしてきた。

我々自転車が走行しているのを認識しながら、

あえて路肩のラインを越えながら幅寄せしているので極めて悪質。

それでなくても、横風の影響で暴れるマシンをねじ伏せて

バランスを取っているというのに、

大型車が迫ってくることによる気流の乱れでさらに難しくなる。

それでもどうにか危険回避でペースを落として

悪質な車を先行させようとしていた矢先、

まず野菜さんに向かってクイックにハンドルを切って寄せてきた。

野菜さんはそれをどうにか回避したのだが、

その後ろにいたうめさんはほとんど行き場をなくして、

タンクローリーのでっかい後輪タイヤとほんの数ミリまで接近。

もしあれで少しでも何か巻き込まれたら一発アウトのところを、

ギリギリ回避して、事なきを得ました。

我々は道路交通法でそこを走行せよと指定されているレーンを

正しく走っていたにすぎず、そのレーンだって、

もう自転車1台がどうにか直進できる程度の幅しかなく、

それ以上どうやって避けろと?

相手ははただ単にガタイのでかい、

脅威になるモノに乗っているというだけのことなのに、

何を勘違いしているのか、自分が王様になった気分でいるのか、

エラそうに幅寄せをしてクラクションを鳴らしてくる。

車を人を脅す道具として使う奴に免許与える必要なし!

走り去るタンクローリーに怒りを覚えつつ、

とりあえず、一旦停止してメンバーの無事を今一度確認して、

一旦落ち着きます。

今回のライドの中で一番悪質でヒヤリとした場面でした。


リスタート後も、舞い狂う風に難儀しながら北上し、

松田橋で左折。

新堀川と名鉄線を越えるオーバーパスには乗らずに側道で。

熱田神宮を右手に、白鳥橋を渡り、

そこからはどストレートのR1を西進。

賑わう六番町を過ぎ、昭和橋を渡った先の

どんぶり屋さんでランチ休憩に入りました。

ようやっと温かいものにありつくことができました。


時刻は14:30。

ここからはひたすらR1を走ります。

濃尾平野を真西に一直線に続く区間ですが、

いくつもの川と交差するため、

そのたびに鈍いアップダウンが連続することになります。

リスタートしてすぐあおなみ線をくぐり、中島橋を渡る。

大きな一色大橋を渡った先に、ダイソーがあり、

野菜さんがもう一度応急処置をしたいというのと、

ナイトライドに備えてライトの電池を購入すべくピットイン。

買い物は2人に任せて、店先で休憩していると、

ついウトウトしてしまい、そのだらしない恰好を見た

ちびっ子たちにゲラゲラ笑われてしまいました@@

いやあ、お腹いっぱいになってしまって、ネムネムなのよ〜。


買い物を済ませたらすぐにリスタート。

三日月橋をグイっと上って、その先名古屋環状とクロス。

さらに富永橋を渡って蟹江町に入り、

蟹江大橋、日光大橋と川を渡って富吉。

善太川を渡った先にあたりだったか、

路肩に止められた偽パトカーを過ぎれば弥富です。


このころから、野菜さんの走りが

そろそろ精彩を欠いて遅れが生じ始めます。

どうもマシンの回転が悪いようで、

ご本人も悪戦苦闘しながら追尾してきますが、

徐々にシビアな展開になってきました。

尾張大橋の手前で、遅れはついに決定的となりますが、

交通量が多いため、ひとまず尾張大橋まで行ってそこで待機。

野菜さんも、うまく走れない状況に相当ストレスを感じているようで、

何より、マシンのダメージが特定されないまま、

症状だけがどんどん悪化していることについてナーバスな様子。

ここで遂に、野菜さんの口からリタイアという言葉が漏れました。

自分もうめさんも、当然ここまで苦節を共にしながら走ってきたので

できるだけ完走したい思いはありつつも、

この状況を打開する手立てを持ち合わせていない以上、

どうしようもありません。

野菜さんも相当歯がゆい思いのようで、

今すぐにリタイアということではなく

状況を見ながら、行けるところまではということで、

とりあえず先へ進みます。

時刻は15:25。そろそろ西の空が暮れてきました。


↓尾張大橋

f:id:arkibito:20171104152538j:image:w640


なかなか重たい空気の中、尾張大橋を渡ります。

この橋の途中で愛知県とはおさらばし、

5つ目の県である三重県に突入します。

といってもこの三重県は県の東端をちろっとかすめるだけで、

ものの20分も滞在がありません。

暴走しないようになのか、

尾張大橋には一定間隔で歩道に凹凸がついていて、

それがなかなかに走りづらい。


↓つかの間の三重県

f:id:arkibito:20171104153025j:image:w360


押付の交差点で長島IC方面へ右折し、R1と別れます。

実際のキャノボでメインに使用されるルートは

このままR1を直進して、桑名〜四日市〜鈴鹿〜亀山とつないで

関宿から本格的な鈴鹿峠越えを経て滋賀入りするR1トレースコースか、

関宿からR163に乗り、山並みのアップダウンをこなしながら

ダイレクトに大阪を目指す最短ルートがメジャー。

今回は、通過時刻を念頭に、夜間走行にイージーなこと、

フレッシュの追体験ができるということという条件から、

一番遠回りになりますが、関ケ原まで北上して、

一番標高の低いところから滋賀入りをし、

米原からは琵琶湖を南下して大津〜京都というコースをチョイスしました。

ということで、R1とはここから大津まで120km近くお別れとなります。


右折をしてすぐに近鉄をまたぐオーバーパスをグイッと。

このちょっとの上りでも野菜さんは大きく遅れます。

北上を開始するとモロの向かい風。

この一帯は輪中といって、

揖斐川・木曽川・長良川の3つの大河に囲まれた低層地帯で、

田畑が一面に広がるエリアには、全く風を遮ってくれるものがなく、

無抵抗に風を浴びながら北上を続けます。


その風のせいでかなりペースも落ちてしまっているのだけど、

野菜さんはどんどん後方へと離れていってしまい、

いよいよこれはどこかで決断しないといけない状況。

というのは、この時点でDNFをするにしても、

この一帯だけぽっかりと鉄道もの空白地帯になるので、

妙なタイミングで離脱させてしまうと、

土地勘のない場所で野菜さんを孤立させてしまうことになる。

できればまだ手遅れにならないうち、

さっきの長島に戻れる段階で決めるか、

それを逃せば、もうずいぶん先まで覚悟を決めて岐阜羽島か大垣になる。

野菜さんを待ち受けながら、

できるだけ負担の少ない方法での離脱をうめさんと相談していると、

何がどうなったのか、

猛スピードで野菜さんがやってきて先頭に躍り出ます。

まるで箱根での復活劇の再現でびっくらポン!!

マシンからはチェーンソーのような甲高い音が鳴りまくっているので、

状況が好転したわけでは決してなく、

もうやけくそ状態なのか、開き直ったのか。

とにかく野菜さん予測不能@@


↓木曽三川を遡上

f:id:arkibito:20171104155440j:image:w360


木曽川の土手を遡上し、

途中でいったん愛知県に出戻りしつつ進むと、

前方に見える水と緑の館・展望タワーが近づいてきました。

ドンツキ立田大橋で左折し、

長良川大橋を渡れば岐阜県突入です。


↓岐阜県突入

f:id:arkibito:20171104155719j:image:w360


本当は木曽三川公園でトイレ休憩の予定でしたが、

展望台にはトイレがなさそうだったので、

次のCPポイントまで進むことにしました。

油島大橋で揖斐川に突き当たりますが、

そこは渡らずに手前で右折し、県道220号に入り、

公園の角ですぐに右折して県道216号に入ります。


ここから先の区間はいろいろいわくつきの思い出があります。

フレッシュの際に、この先のミニストップをCPにしていて、

同じように長島からR1を離脱してそこを目指していました。

もうどっぷり夜間で、辺りも暗くて寒さに震えながら

限界近い飢餓状態。

みなミニストップはまだか、ミニストップはまだかと

気が早やってピリピリムード。

自分はその前の週に試走をしていて、

おおよその距離感がわかっていたので、

みんなに希望を与える意味で、

「あと2つ信号を越えたらミニストップですヨ!」と告げる。

わかりやすい目標物を伝えた方がいいと思ってそう言ったのだけど

実は信号と信号の間は8km以上もの距離があり、

行けども行けども信号が出てこず、

大ウソつき野郎扱いで非難轟々@@

背後からメンバーのすさまじい殺気を浴びながら

走ったことは今でも忘れません@@

で、その時のことはもうテッパンの語り草なのですが、

今回、その因縁のコースを数年ぶりに実際に走ります。


二人ともいまだに根に持って、

あの時は〜としゃべりながら進みますが、

確かに行けども行けども広大な田畑で、

同じような景色が果てしなく続きます。

今回ハンダ明るくて周囲の様子がわかるし、体力もあったのですが

確かにあの時の瀕死の状況だったら、発狂してもおかしくないですなあ。

でも、おいらは悪くない!


この日はとにかく今回のライドで一番のアゲインストの風を浴びながら

踏めども踏めども一向に進まない@@

この一帯はどうも、きなこにする大豆畑のようで、

金色の穂が美しい。

「そのもの青き衣をまといて金色の野に降り立つべし…(以下略)」

ひたすら県道218号(薩摩カイコウズ街道)をトレースして、

ようやく思い出のミニストップにたどり着きました。

いやあ、やっぱ長い!!

とりあえずここでドリンク休憩とトイレを拝借。


↓ラン、ランララ、ランランラン♪

f:id:arkibito:20171104160252j:image:w360


ここでの滞在はわずかに留めてすぐにリスタートして

さらに少しだけ県道1号(水郷ハナミズキ街道)を北上します。

じきに前方に、大きな朱の鳥居が目に飛び込んできます。

蛇池で左折し、千代保稲荷神社に到着しました。

時刻は16:55。

ここは日本三大稲荷に数えられ、

”おちょぼさん”という愛称で親しまれています。

東海エリア随一の参拝客を誇る人気スポットで、

年末年始はもちろん、

毎月月末の日の夜から翌日1日の明け方にかけ、

夜通しで"月並祭"という縁日でとても賑わいます。

ここを2日目の中間地点と定めたのは、

どっぷりとナイトライドに突入する前に、

ここでお目当ての門前町グルメにありつくためです。

前回のフレッシュでは月末ではない真夜中に通過だったので

グルメにありつけず、ひっそり閑とした道を

通過するだけに終わっていましたので

数年ぶりのリベンジを果たすチャンスがやってきました。

といっても今回も到着が予定よりも大きく遅れてしまい、

すでにあちこちで店じまいが始まっていました。


↓千代保稲荷神社

f:id:arkibito:20171104165731j:image:w360


↓ぎりぎり間に合った

f:id:arkibito:20171104170345j:image:w360


大急ぎで参道の奥へと進み、まずはお参りをせねばと、

千代保稲荷神社へ。

ここはお稲荷さんなので、

みやげ物屋で50円くらいで売っている

三角の油揚げをお供え物として奉げます。


↓お揚げさんをお供えします

f:id:arkibito:20171104170416j:image:w360


↓お参り

f:id:arkibito:20171104170655j:image:w360


無事にお参りを済ませたら、うまいもんにありつきます。

おちょぼさんと言えば串カツ。これはもうセットなのです。

境内のすぐ横にある、一番人気の玉家さんへ直行すると、

すでに閉店間際でイートインはクローズしてしまっていましたが、

軒先での立ち食いはやっていたので、飛びつきます。

メニューは串カツorドテの2択。ともに1本90円。ご明解〜。

串カツは、無限ロボットのようにひたすら店員さんが串を揚げていくのを

ひょいひょいとセルフでピックアップ。

ドテはでっかいナベになみなみの八丁味噌が炊かれていて、

そこから好きに引っ張り上げて食べる。

会計の際に、串の数を申告してお支払いというシステム。

むうう、何度見ても魅惑的です。


↓玉家

f:id:arkibito:20171104170820j:image:w360


↓うわあ、魅惑的♪

f:id:arkibito:20171104170910j:image:w640


↓どんどん揚げていくのをセルフで

f:id:arkibito:20171104171024j:image:w360


↓トイレ金ぴか

f:id:arkibito:20171104172502j:image:w360


でわでわ、早速揚げたての串カツをパクパク。

んんんんんん〜んまい!

もう手が止まりません。油モノなのに何本でも無限に行けます。

で、この串をおもむろにドテの煮えるナベにドボンして、

八丁味噌でも楽しむ。

ドテもモツの芯まで味噌がしみ込んで、抜群の歯ごたえと味わい。

あああああ、ビールビールわい!?No〜〜〜@@@@

もうあまりのうまさに、ワイ半狂乱です。

何度もお伝えしていますが、そもそも串カツやドテの文化は大阪・新世界ではなく

東海地区が本場ですからね。旨いに決まってます。

うめさんもホクホク顔で満喫しているようで、

今度奥さん連れてこな!と大喜び。

そして、野菜さんはというと、もうね、笑うしかない!

ドラクエに出てくるパペットマンがふしぎなおどりを踊っているかのようです。

トラブル抱えたマシンに悩まされつつも、ここまで引っ張ってきたのも

是が非でもこの串カツとドテを味わうんだという執念でしたからね。

もう”野菜”を返上して

ドテでも串カツでもええんちゃいますかというくらいの勢い。

それくらい喜んでいただけて、アテンド冥利に尽きました。

かく言うわたくしも、もう止めドコロを逸して、

じゃんじゃかじゃんじゃか串をお代わりしてしまいました。

いやあ、何度でも来たい!何度でも食べたい!あの味噌鍋にドボンしたい!?

大満足でございました。


↓ガッツガツ

f:id:arkibito:20171104171250j:image:w360


↓やめられない止まらない〜

f:id:arkibito:20171104171326j:image:w360


ということで、2日目ライドの前半戦145kmでした。

時刻はすでに17:30を過ぎ、夜の帳が下りてきました。

ここからはいよいよ関ケ原を抜けて、

滋賀県は湖東へと抜けるミッションが待ち受けます。

終着の地・大阪は遥か170km向こう也。

ということで北斗の拳風にお別れです。


さらば野菜の戦士よ!お前の熱き魂は、俺たちが運ぶ!!

次回、北斗の拳!『キャノンボール最終章!たとえ野菜の生命果てるとも!!』

「北斗の掟は、俺が守る」(Na:千葉繁)