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記憶の残滓 by arkibito

2016-07-27

大杉谷から大台ケ原へ 2日目

2日目の朝。

5時にセットしていた目覚ましが鳴る前には起床。

ゆっくり身支度を整え、5:30に受付へ朝ごはんを取りに行く。

昨日はあれだけアップダウンがありつつも、

ほとんど標高を上げなかったが、

この日は今いる480m地点から1700m近くまで

一気に1200mほどを上がらなくてはならないので、腹ごしらえはしっかりと。


この日は平日なので、帰りのバスは15:30の一本しかないので、

早めに到着しても仕方がないのだけど、

昨日のわずか5kmちょいで4時間もかかったこともあり、

この日も予想以上に時間がかかるかもしれない。

それに気温が上昇してつらくなる前、

午前中にはある程度消化しておきたいこともあって、

6時出発に向けて準備を始める。

もし早く到着できれば、

それはそれで大台ケ原は散策するところがあるし。

すると、例の謎のおっちゃん集団の一人から、

「そんな早くなぜ経つの?」と言われましたが、

早立ちするに越したことがないです。

(ちなみに彼らが何時に出たかは知りませんが、バスが出る5分前にギリギリ到着してました)

で、準備はすぐできたのだが、

恒例のおトイレタイムでなかなか苦戦をしてしまい、

結局出発は6:15となりました。トホホ…


↓朝ごはん

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すでに食堂で朝ご飯をはじめていた小屋の方々にお礼を言っていざ出発。

玄関を出て右手に続く石の道を少し進むと、

大岩の前にロープが張ってあり、そこから一気に谷の上部へと上がります。

すぐに吊橋があり、渡っていくと、道はどんどん上へと延びる。

しょっぱなからなかなかハードです。

しばらく沢とはずれたところをずんずん進んでいくのだがそのうちに、

川面が近づきます。

昨日よりも一段と渓谷の鋭さが増し、

なおかつ渓谷にどんどんと鎮座する岩のサイズも見るからに大きい。

すでに日は高く上がっているのだが、

谷が深く日が差さないので水の色は深めのグリーン。

ほとんど川面に近いところまで降りてきて、

その脇の岸壁を補強された道ずんずん進みます。


↓2日目も最初からハード

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↓ゴロゴロとした大岩の転がる渓谷を抜ける

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↓川は今日もエメラルド

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しばらくして、再び登りとなり、

滑りやすい岩の階段をダブルの鎖を頼りに登っていきます。

しばらく進んでいくと、

黒部の水平歩道の大太鼓付近を思わせるような絶壁の道に出る。

WOW!

ここからは渓谷が激しく蛇行をしながら、

岩壁を容赦なく切り刻んでいる様がよく見えます。

そして進行方向の遠く、はるか上部から

勢いよく滝が流れているのが見えてきました。


↓ワクワクする道は黒部を思い出す

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↓険しい表情を見せる渓谷美

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↓流れは複雑に入り組む

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朝っぱらからスケール感の大きすぎる絶景に先制パンチを食らいながら、

先へ先へと歩を進めます。

しばらく歩いていくと滝壺付近までやってきました。

つい先ほどまでの自然の厳しい表情から一転して、

エメラルドの水を湛える滝壺は本当に翡翠のように美しく、

まるでここは桃源郷かと思えるほど。


↓七ツ釜滝が少しずつ見えてきた

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桃源郷かよ、ここは

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その右脇をかすめながら、ずんずん進んでいくと、

ヘリに東屋が建っており、その向こう側は眺望が開けて、

いよいよ百名瀑の七ツ釜滝の全容が姿を現しました。

七つの滝壺があるほどの段瀑で、落差120mもある大滝

ちょうど真後ろに屏風のように山並みを従えて、

そのど真ん中を我が者顔で真っ二つに切り裂く様はアッパレとしか言いようがない。

残念ながら東屋からは全ての釜を確認することはできませんでしたが、

とにかく1つ1つの見どころがいちいち馬鹿でかい!


↓七ツ釜滝(百名瀑)

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しばらく東屋で絶景を楽しんだのちリスタートしていきます。

脇の急な階段をえっほえっほと歩き、支流の谷筋に取り付いたので、

そちらからショートカットするように進んでいるんだと思ったら、

なんとさっきの七ツ釜滝の方へと道は寄っていき、

滝の右横に無理やり取り付けたような急登となって待ち構えていました。

おおう!こんなところによくもまあ道をつけたものです。

滝の迫力を左側に感じつつ、厳しいのぼりをこなしていきます。

木立の間からは先ほどの東屋も見えます。

短時間で意外と登ってます。


↓滝の右手の斜面をへばりつくように巻く道

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無事に難儀なのぼりを通過すると、滝の上部は穏やかな流れとなっていて、

平坦な道をしばらく進んでいくと吊橋を渡って対岸へ。

そこからは、大きな石のテーブルの上を渡りながら進んでいくことになります。

この岩がフラットなんだけどとにもかくにも滑りやすい。

左手の故障明けの身としては、ちょっとしたスリップも恐怖心があるので慎重に。

徐々に谷筋も狭まってきて、険しい表情に変わっていきます。

左の岸壁には鎖がつき、それを頼りに滑らないように進む。

右手の川もついさっきまでの穏やかさを消して、

一軒家ほどもあるような大岩がゴロゴロとする合間を縫うようにして濁流を作っている。

谷はここでも大きく左へと旋回し、えぐいゴルジュを作っていて、

すぐ真横を、もう滝と言っていいほどの急な流れがある真上に、

わずか人が一人どうにか通れるだけの岩の道が申し訳程度についている。

ただでさえ滑りやすい性質の岩なのに、流れのしぶきで洗われて濡れていて、

鎖をしっかりホールドして一歩ずつ確実に前進する。

丁寧に行けば何の問題もありませんが、

たぶんこのルートの中で、一番緊張を強いられる箇所だと思います。


↓川そばを進む

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↓滑りやすい石の道が続く

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↓右側にスリップすれば一巻の終わり

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↓振り返って

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無事に難所を抜け、安定した大岩のテラスにたどり着き、

ほっと一息して前方を見ると、

崩れた大きな岩で谷がすっぽり塞がれているではありませんか!

あそこが、10年前に大雨によって大崩落が起きた場所のようです。


↓大崩落地が見えてきた

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↓谷が完全に塞がれてしまっている

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しばらく休憩ののち、崩落地へと進んでいきます。

岩場を伝って進んでいくと、いくつもの赤ペンキで指示があり、

登山道はまさにその崩落地のど真ん中を抜けるようになっていました。

まるで山が稲妻か何かでカチ割られたのかと思うほど、

間違いなく一軒家か10tトラックほどもある巨大な大岩が

これでもかというほど斜面から川面へと押し寄せ、

谷全体を押しつぶさんという勢いで、

その岩と岩の間に小さな石(それでも本当は大きい)をうまくはめ込んで、

できるだけ安全に抜けれるように道がついていました。

マークに従って、崩落現場にとりつきます。

エッヂの効いた黒い岩の間をずんずんと登っていくと、

崩落地の向こうには穏やかな河原が広がっているのが見えます。

一方、振り返ると先ほど抜けてきた難所を見渡すことができました。

おそらく学生2人組でしょうか、

その難所を今まさにわたっているのが豆粒ほどに見えます。

どこがどう崩落したのか上部を確認すると、

山がスパッと切れ落ちたように半分崩れて、

そこから五月雨式に大岩が谷の方へと流れているのが確認できます。

山が崩れた衝撃で、岩盤が砕け散りこれほどの大岩ができたのでしょうか。

とにかくすさまじいエネルギーがスパークしたのが容易に想像できます。

もしその場にたまたま差し掛かったとしたら、

ちっぽけな人間なんて、有無を言わさずぺしゃんこです。

恐ろしい@@@


↓崩落地のど真ん中を抜けていきます

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↓上部より振り返って

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↓崩落地の向こう側は穏やかな河原

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↓一軒家ほどもある岩がゴロゴロ@@@

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登山道のマークは引き続き、

崩落した岩の間を器用に抜けているのですが、

途中で河原へ降りれそうな個所があったので、

ちょっと寄り道をして降りてみます。

きっと崩落がある前は、

コースの中でもかなり穏やかなエリアだったと思われる浜です。

そのコントラストが何と因果なものか。

谷の先を見ると再び急速に狭まっているのが見え、

たぶんこの河原を進んでも問題ないのだろうけど、

どこかで行き止まりになって無駄足になるのもいけないので、

一応、崩落地の上部へ戻ってご丁寧にルートをトレースしておきます。

結局しばらく岩の間で格闘したのちに、沢へと降りることになりました。

穏やかな浜の脇に、ぽつんと大木が立っていて、そこでしばし休憩。


↓河原に降りて大崩落地を望む

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↓シンボルの大木

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その先からは渓谷は複雑にジグザグとなって、急激に細まっている。

登山道は川面を行くのをあきらめて、

急流から逃げるように大木の脇から一気に登ります。

しばらく急登を詰めると、渓谷はシケイン気味に左右とツイストして

その先に、なんともなだらかな光滝がしなやかに流れています。

ここまで見てきた荒々しい滝とは違って、

まるでスカートのように裾をゆったりと広げた様は

なんだか女性的な優しさを感じます。


↓光滝

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↓なんとなく女性的なシルエット

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道は光滝をまるで畏れ多い場所かのように遠巻きに外れながら、

左手の絶壁へいきなり切り込むような形で急登となる。

谷の本流からわずかに外れて、急なのぼりをかき分けると、

いつのまにか渓谷の上部へとたどり着きます。

ちょうど、光滝の真上辺りまで来て、

覗き込むとかなりの高さに思わず目がくらみます。


↓滝の左側から巻く。高け〜

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しばらく水面からかなり高い位置を道は進み、

その先に吊橋が現れます。

ここでも渓谷は直角に右折をしていて、

水深が深く感じられる溜りとなっています。

吊橋を渡るとそのすぐ際から、隠滝が豪快に水しぶきを上げています。

こんなものすごい場所によくぞ吊橋を渡したものです。


↓隠滝

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隠滝の吊橋を渡ると、再び水面が近くなり、

道も穏やかになります。

しばらく進むと対岸に与八郎滝という細い滝が現れますが、

草木が茂っていてなかなか見えづらい。


↓与八郎滝

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さらに先へと進むと、

渓谷は思い出したかのようにまた荒々しい表情を見せます。

でっかい岩と岩との間を鋭く流れ落ちる激流の真上を歩いていく

岩のステージが続きます。

滑りやすく意外と骨の折れる区間です。

鎖がきちんと整備されているのでそれをしっかりと握って、

段差をよじ登って先へ先へと進みます。


↓深く刻まれた渓谷

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難所は名もなき小さな本流の滝でほぼ終わり、その先吊橋があり、

そこから堂倉の発電用ダムに出ました。

なんだか非現実的な風景をずっと歩いてきたので、

こういう人工的なものがいきなり現れるとびっくりしてしまいます。

対岸に渡り少し進むと再び吊橋があり、左手を見ると、

このアドベンチャーコースの終わりを告げる堂倉滝が見えました。

時刻は8:30。小屋から約3kmを2時間15分の別世界でした。

ここでいわゆる大杉渓谷と呼ばれる、渓流沿いの道は終わりで、

いよいよ、ここからは標高1700mまで一気に登り詰める5kmの山道がスタートします。


↓堂倉のダム

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↓渓谷歩きの終着点、堂倉滝

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水分補給などわずかな休憩ののち、リスタート。

しばらくは名残惜しそうに渓流の上部をトレースするのだが、

時期に係留は右手の山の方へと離れていき、

山道はそれを見送って、いきなり急なジグザグ道となります。

昨日はほとんど高度を上げなかった分がいっぺんにやってきたような

なかなかの急登で、木々の幹や根っこを頼りによじ登るような場所や、

急角度で取り付けられた階段などが続々と登場する。

しばらく歩いていると前方に気配があり、追いついてみると、

昨日泊りで一緒だったバスに乗っていない単独の方でした。

自分が出がけのトイレでモタモタしている間に先発されたようです。

ここからしんどいですねえと言葉を交わして先行していきます。


↓ここから鈍い尾根歩き

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まだ、わずかに朝のひんやりとした空気が残っているのだが、

いきなりの急登の連続に思わず汗が噴き出す。

地図を確認してもこの渓谷終わりから尾根までの区間が最も高低差があり、

登山道は緩急をつけながらも、決して容赦してくれない。

深い木々の間からは青空が見え、今日も暑くなりそうな予感。

周囲の山並みも目線と同じ高さに近づいてきて、

ようやく斜度も緩み始めます。

ほんのわずかに道を下ると、未舗装ながらも整備された林道と合流します。

このまま林道を進めば粟谷小屋がありますが、遠回りなので

標識通りに本ルートの階段を上がると堂倉の避難小屋に到着。

時刻は9:15。約40分の格闘でしたが、思ったより長いのぼりの印象でした。


林道に合流

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↓堂倉避難小屋

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10分ほど休憩ののち、小屋の裏手に伸びる道を進みます。

先ほどに比べれば穏やかな道が続きます。

この日は天気が良いので問題ないですが、

熊野特有の雨や霧の中だと、少し道をロストしてしまいそうです。

マークをよく確認して進んでいくと、

途中、粟谷小屋からやってきた道と合流します。

しばらく進むとまた急な登りが発生し、そこがシャクナゲ坂と呼ばれる区間

ここから緩く右に旋回をしつつ、急坂が延々と続きます。

ここは眺望もなくだらだらとした登りで結構バテました。

ようやく鈍い登りを詰めると、今度はいきなり岩壁区間に入ります。

マークに従ってよじ登り、しばらく進むと、シャクナゲ平に到着。

名前にシャクナゲとありますが、それらしい花が咲きそうなところもないし、

眺望も全くなく、急なのぼりのてっぺんにあるわずかの広場でしかありません。

時刻は10:25。


シャクナゲ

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シャクナゲ

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10分ほど休憩してリスタート。

酷暑を避けて早立ちしたものの、やはり気温の上がり方が尋常じゃなく、

ペットボトル3本分はあった手持ちの水がそろそろ少なくなってきました(汗)

シャクナゲ平からはしばらくは道は穏やかさを取り戻し、

周囲の植生も豊かに緑の世界。

ルンルン気分で進んでいると、前方に鈍い階段が登場。

ここからジャッキーカルパスのような丸太で組まれた階段が延々と続き、

その区間は日差しが直撃して、かなりこたえました。

黙々と階段を上がっていき、

ついに大台ケ原最高峰、標高1695.1mの日出ヶ岳にとうちゃこ!


↓植生が豊かになってきた

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↓鈍い階段が続く…

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↓ラストスパート!

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↓大台ケ原最高峰・日出ヶ岳

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まずは一服と、山頂にある展望台のベンチに腰掛け。

少し整えてから展望台の上からもろもろ撮影。

この日もなかなかのお天気だが、さすがに遠方は霞んでしまい、

肉眼でどうにか熊野灘を確認できる程度。

残念ながら富士山までは見えませんでした。

しばらく撮影をしていると、

続々とハイカーさんが反対方向から上がってくるのですが、

駐車場から1時間程度ということで皆さん軽装で、

大自然から無事にカムバックしたんだなあと実感します。


三角点標高1695.1m)

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紀伊山地の山々(北側の山並み)

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↓歩いてきた東側の山並み。うっすら奥には海も見える

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時刻は11:30になろうとしているところ。

このまま30分も歩けば

今回のゴール地点である大台ケ原の駐車場にたどり着けるが、

バスの時間まではまだだいぶあるし、

東大台をぐるっと回って見どころを散策することにします。

そのまま木の階段をトントンと下り、向こう側の高みへ。

正木峠は、笹のグリーンと枯れ木のコントラストが独特の風景を作り出しています。


↓大台ケ原ならではの風景

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元々この一帯は太古の時代からの原生林が広がるところでしたが、

昭和34年伊勢湾台風による被害で多くの木が倒壊し、

土壌が流出したことが契機となって、

山の生態系を支えていたコケ類が衰退、

取って代わるように笹が生い茂る山となりました。

格好の餌である笹を求めてニホンジカが増加し、

またドライブウェイの開通により観光客数が急増、

土壌の踏み荒らしなどによって、

森林衰退が収まらないという状況になっています。

環境保全の最前線がこの大台ケ原というわけです。


↓枯れ木と緑のコントラスト

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パーク内は木道が整備されていてそこをトコトコと歩いていきます。

いくつか駐車場へと向かう分岐がありますがスルーして、

おそらく大台ケ原イチの絶景ポイントを目指します。

緑と青のコントラストが素晴らしいですが、

大台ケ原に来てこれほどまでに天気がいいのは初めて。

贅沢な注文ですが、

やはり鬱蒼と白い霧のなかにある森というイメージの方が

大台ケ原らしさを感じられます。

そのままずんずんと進んでいくと、

正木ヶ原の先に神武天皇像がぽつんとあります。


神武天皇

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さらにその先へと進み、標識に沿って奥へ奥へと進んでいくと、

大蛇厳(だいじゃぐら)に到着しました。(ぐらは山カンムリに品)

ここは落差800m以上もある断崖絶壁に突き出た部分で、

かなりのスリルを味わえます。

滑落防止にクサリがされているというものの、

滑って落ちればジ・エンドで、

ちょうど断崖に向かって大岩が絶妙にスリリングな斜面になっていて、

見ているだけでも吸い込まれそう。

みなさん及び腰で進みますが、先端まで行くには度胸がいるかもしれません。

自分も先端まで進んでみますが、

うまく姿勢を取らないと怖くて進めません@@

この日は西の空がきれいで、はるか向こうに大峰の山並みがきれいに整列。

すばらしい眺望でした。


↓大蛇厳

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↓先っぽまで行ってみる

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↓振り返って

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↓恐る恐る記念撮影

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ひとしきり絶景(絶叫?)ポイントを楽しんだら、

いよいよゴールに向けて最後の歩み。

分岐まで戻り、そこからシャクナゲ坂(さっきの坂とは違う)をずんずん下り、

シオカラ谷まで。

少しだけ水辺で涼を得て、吊橋を渡ると、今度は急な登り返し!

ヘロヘロの体にムチを打って、オーラススパート。

そうしてようやく大台ケ原駐車場に到着したのが13:35でした。

乙!


↓シオカラ谷

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↓オーラスの坂

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↓大台駐車場にてゴール

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まずはとにもかくにも腹ごしらえ!

バス停前のレストハウスに飛び込んでカレーうどんをすする。

途中、京都のチームのローディー4人組が相次いでゴールして、

がっつり飯を食べておりました。

おそらく9月の大台ケ原ヒルクライムに向けての練習でしょう。

そろそろそっちも再開しないといけないけど、なかなかなあ〜。

筋力的にも心肺機能的にも当時より充実しているのだけど

少なくともレース的なのはもうないかなあ。(てか気づいたらツール終わってた汗)

何より生活の大半をそれに取られるのが今となってはもったいない。

でも旅のツールとして、ロングはぜひ復活させたい!


カレーうどんで腹ごしらえ

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うどんを食べ終え、みやげもひとしきり見て、

ちょっとビジターセンターの展示を見たりしても、

まだ1時間ほど余ってしまいました。

レストハウスのお母さんのご厚意で中で休ませてもらうことにしました。

吹き抜ける風が心地よすぎてついウトウト。

気づけば出発の15分前で、運転手さんがぼちぼちと車にエンジンをかけ始めました。

車内はむせかえる熱気だったので、出発まで車の外で待機。

大台日帰りのハイカーも含めて結構満席に近い状態でした。

予定通り15:30にバスは出発。


↓ビジターセンター

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↓帰りのバス

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バスはゆっくりとドライブウェイを下っていきます。

車窓からは雄大な紀伊山地がずっとお見送り。

ほんの4,5年前にここに自走で来て、深刻なハンガーノックに陥って

工事現場のオッチャンに飯をめぐんでもらったこととか思い出す。(笑)

それにしても、よくまあこんなとこまで自走してきたなあ。


↓さらば大台

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バスは一度、日和山登山口まで寄り道をして、

それからは川上村を突っ切っていきます。

大迫ダム、大滝ダム、懐かしい。

18:10には終点の大和上市駅に到着。

すぐに特急券を手配して18:36大阪阿部野橋行に乗り込む。


近鉄大和上市駅

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暑さがたまらなかったけれど、心配していたお天気もずっとよく、

同じ関西とは思えない圧倒的な大自然と、

尋常じゃないくらいのアクセスの悪さを体感できた山行でした(笑)

2016-07-06

子連れハイク 中山連山 詳細編

日曜日。

2週連続のお山歩きを約束していて、

この日は早朝出発で遠征を企画していたが、

前日の夏祭りで2人ともヘトヘトで大寝坊。

予定を変更して近場で済ますことにします。

毎度毎度、六甲ばかりも芸がないので、

比較的近く、そこそこの難易度(と思ってた)の中山連山を縦走することに。

ブランチを済ませて12時前に出発し、阪急宝塚線山本駅

12:50に山行スタート。


阪急山本駅をスタート

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出発前のテレビで高温注意報と熱中症注意がやっていたが、

その通りうだるような暑さの中、まずは駅前の道を標識通りに進む。

住宅街をしばしなぞって山の方へ進んでいき、川にぶち当たって直角に右折。

緑豊かなプチ渓谷の道となり、一気に涼しくなる。

その先、宝教寺との分岐の先から本格的な山道になります。

しばらく道なりに進んでいくと、辰巳橋という橋の手前に石積みの立派な門。

そこで分岐があり、本来縦走は左に曲がるのだけど、

ちょっと寄り道をして右折。


↓宝教寺から山道スタート

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↓駅から10分でいきなりの秘境

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↓辰巳橋

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引き続き沢沿いに進んでいきます。

川は結構クリアで魚が泳いでいるのも見え、娘もうれしそう。

その先ずんずん進んでいくと、前方に大きな空間が広がっており、

大きな岩がぐるりと鎮座しています。

その岩の先へ回り込むと、何とも見事な滝が現れました。

最明寺滝という滝で、

鎌倉時代北条時頼(最明寺入道)がここで出家をした場所だそう。

滝の落差はそれほど大きくはありませんが、

巨岩の間から枝垂れるように落ちる流れは見事。

深い岩の間にいくつも祠が設けられ、今でも信仰されていて、

なかなかに特別な空間でした。


↓岩殿に到着

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↓最明寺滝

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しばし滝で休息したのち、分岐まで戻り、縦走路を目指します。

すぐに急な石の階段となり、

さらにその先で堰堤を越える木の階段が続きます。

その先さらに分岐があり、左へ。


↓分岐を左へ

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ここからは穏やかな森の中をトレイルは続いていきます。

直射日光がなく、時折心地よい風が吹くのでなかなか快適。

緑が勢いよく道へはみ出てくるのをかき分けながら進んでいくと、

広い分岐点に到着。

この先、危険マークの付いた岩場区間へと突入するため、

ここでちょいとブレイク。


一本橋も越えます

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いよいよこの日最大の難所に取り掛かります。

分岐のすぐ先の、とりつきからむき出しの岩が待ち構えていて、

ロープが一本。

右手から回り込むようにして、ロープを頼りに巨岩を乗り越えていきます。

意外とサクサクと登っていくのだが、

途中で詰まったり、迷ったりしている時は後ろからアドバイスを送りつつ

慎重に進む。

3点確保の原則はしっかりと覚えているようで、

しっかりと自分の手足の動きや置き場を確認しながら見事に登っていきます。

ただボロボロと細かい石や砂をお父ちゃんに落としてくるのはご愛嬌(笑)

ロープ場を過ぎても、ザレ場・岩場の連続。

それらをこなしつつ、一気に高度を上げていくと、

途中から緑を抜けていよいよ核心部の基底に到着します。

ふぃ〜ここでちょっと一呼吸。


↓ここからいよいよ難所の岩場に突入

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↓最初のロープ場

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↓まだまだ序の口

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↓少しずつ眺望も良好に

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↓核心部の底に到着。

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緑が開け、核心部の岩場が見渡せるようになり、

前方(というより上方)を確認すると、

荒々しい岩がほとんど壁のようにそそり立っている。

うわあ〜、こりゃ想像していた以上にハードだぞ…

自分一人なら行けても、娘にとってはこれはもうダイハードなわけで、

その娘の安全を第一にサポートしつつ、自分も上がれるのか

大丈夫かとちょっとドキドキ。

しかし意を決して突撃!


激坂

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↓いざ参る!

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まずはじっくりと上部を確認して、

できるだけイージーなルートを見極め、

真下から娘をバックアップしつつ、ゆっくりと登っていきます。

岩の表面はザレていて滑りやすく、

慎重に慎重にたっぷり時間をかけて上がっていきます。


激坂の向こうに甲山

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↓さらに高度が上がります

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一旦、少しスペースのある安全な棚に到着し、

ひとまず一息休憩を入れます。

岩場は陰がないので日光を浴びて二人とも汗だく。

顔も真っ赤ですが、休憩を入れるまで暑さに気づかないほど

集中して登っていました。

休憩をしていると上からおじさんが下りてきて、

この先ロープあるよと教えてくれます。

ドリンクをあおっていざ出発。

ロープは結構しっかりしていますが、

それでも所々岩に擦れてボゾボソになっているところもあり、

あくまで補助として使うようにして、進みます。

背後をがっちり固めながら進むので、娘も徐々に安心感を得て、

ぐんぐん上がっていきます。

そうして中断のさらに広い棚まで到着し再び小休止。

眺望はどんどんよくなってきました。


↓ロープさばきもお手の物

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↓ぐんぐん上昇

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↓ようやく半分クリア

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その先も長い長いロープが上から続いています。

右手側が少し歩きやすい巻き道のようになっているので

無理に難しいロープの直線状を行かずにそちらへエスケープ。

それでも岩の急斜面であることには変わりなく、慎重に進みます。

歩きやすいルートを求めて、いったん、

岩場を右手から左手へと大きくトラバースをして、

そこから溝を伝って上部へ。

上からトレランの男女ペアがやってきてごあいさつ。

「すごいねえ」「大変だねえ」と娘は声をかけられ、さらに気合が入ります。

核心部の中でも最も難しい区間はすでに終わり、

後はひたすら続く岩の登りをやっつけて、ようやく岩場上部の鉄塔に到着!

難所を見事にクリア!

距離的にはそれほど長くありませんが30分弱ほどの激闘でした。


↓まだまだ壁は続く

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↓難所クリア!鉄塔の下で休憩

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少し難しい岩場があるというのは知っていたが、

これだけ脆く斜度があり、しかも距離が続くと思っておらず、

かなり疲労しました。

それでも娘さんは泣き言ひとつ言わず、スイスイと岩場をクリアして、

本当にすごいです。

お父ちゃんはもうぐったりよ〜。

ということで、ここで休憩を入れます。

眼下に広がる大阪空港からがある飛行機を眺めながら、

凍らせた麦茶とおにぎりとお菓子でまったり。


大阪空港から飛行機が上がる

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しばしの休憩ののち、リスタートして先へ進みます。

難所をクリアした後は比較的平坦で歩きやすく整備されたトレイルが

鉄塔に沿って続いています。

娘さんを先頭にずんずん進んでいくと、じきに細かなアップダウンが続きます。

稜線まで来ると、左に大阪平野、右に多田や猪名川町方面の景色が見え、なかなか快適。

すぐ右手の眼下にはゴルフ場の緑の芝が見えます。

ところが、せっかく難しい岩場を登って高度を稼いだのに、

道はずんずんと下り、ついには左手の中山五月台の住宅地が

もう間近というところまでというところまで迫ります。


↓難所の先は歩きやすい縦走路

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↓赤白鉄塔通過

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↓右手にはゴルフ場が広がる

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↓中山五月台と桜台

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最低部まで下り切ると、そこから再び鈍いのぼりが始まります。

周囲にシダが生い茂る緑の中につけられたトレイルは、

岩が自然の階段となってごつごつ。

へーこらひーこら登り詰めると、ちょっとした広場に到着。

すぐ近くに車の往来が聞こえるので、

おそらくこの真下がトンネルだと思われます。


↓小ピーク

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ここから先も引き続いてアップダウンが続いていきます。

鬱蒼とした緑の中で、地図にない枝道がいくつも分かれていて、

そちらへと迷い込まないように主稜線を選んで進んでいきます。

途中、再びしっかりとした登りが登場し、えっちらおっちら登っていくと、

ザレザレの露地に出ました。

そこからは東側の眺望が見事に広がります。

眼下のゴルフ場の先には多田周辺の街並み、

その奥に連なるのが五月山箕面と続く北摂の山並み。

しばしここで休憩を取ります。

暑さが体力を奪うのと、思っていた以上にロングな道で、

2人ともそろそろへばり気味…


↓アップダウンが続く

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↓東の景色。向こうが五月山箕面

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リスタートして、その先の広いザレ場の分岐点を西へと向かって行きます。

道の脇にフェンスが張り巡らされるようになり、

それに沿って穏やかなトレイルが続きます。

黙々と歩いていると疲れるので、

冗談や日常のことなんかをしゃべりながら進みます。

学校生活のこと、お友達のこと等々、日々のことがわかるので、

子連れハイクは貴重な親子のコミュニケーションの時間となってます。

まだかまだかと、延々歩いていくと、分岐を発見。

それらしい標識も何もないが、

おそらくここだろうと、分け入っていくと三角点を発見。

中山連山の最高峰・標高487mの中山に到着です。


↓中山最高峰

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時刻はすでに16:30となり、夕暮れが気になる時間帯ですが、

ここから下山に向けて少し長めの休憩を入れます。

娘がそろそろ足に来ているようなので、

靴と靴下を脱がせて足を開放してやりマッサージ。

その間にお菓子とジュースで補給してひと段落。

山頂は結構広々とした場所なのだが、

木々が生い茂っていてあまり眺望は十分とは言えない。

北側の斜面の方が少し開けていて、

丹波篠山方面の山並みが何とも淡いグラーデションを纏って幻想的でした。

この間購入した銀海酒造さんの「稜線」ラベルを思い出すような感じ。


↓小休止

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↓北の景色(稜線の酒瓶にそっくり)

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17時前には出発をして下山開始。

まずは主稜線のルートに戻るのだが、

そこから地図にない枝道が四方八方に伸びていて迷う。

間違って、中山桜台や十万辻へ降りてしまったら、あとが面倒なので

慎重にメインルートを選んでいくのだが、

標識にも騙されて何度か間違う。

間違ったことをわからずに進んでいると、

聖徳太子が修業した場という天宮塚というところに出る。

これは地図に載っていて、やっと曲がりどころを間違えたことがわかり、

奥の院参道へバック。


↓道を間違って、天宮塚に

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↓奥院参道道へ

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道をロスとしたせいで少し時間を失ったため、

途中で主稜線を折れて、奥の院ショートカットする参道に入るが、

この道がまたごつごつとした岩が散乱する道で、

しかも結構ぬかるみがひどく難儀する。

そこを辛抱強く進んでいくと、メインの参道に合流し、

一気に歩きやすくなる。

そろそろ西の空がオレンジ色を帯び始めます。

暗くなる前には下山できるのは分かっているが、

やはりどうも急かされます。


↓なかなか難儀な道

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宝塚の街並みが暮れ始め

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しばらく歩きやすいトレイルを進んでいくと、

前方に大きな岩が鎮座していて、それが夫婦岩というところでした。

ここからは長い長い石段の道が続いていきます。

途中途中に、丁石が置かれていて、距離感がつかめます。

これはこちらからの登りは面倒だろうなあ。


夫婦岩

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↓残り八丁

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ここまで酷暑の中ひたすら歩いてきて2人ともバテバテで、

娘も足が痛いなあとつぶやくようになるが、

決してめげるような感じではなく、気合を入れなおしている感じ。

ここは無理をせず1丁、2丁ごとにこまめに休憩を取りながら進んでいく。

はっきりと数が減っていくので娘も目安がつけやすく、

あと4つ、あと3つと数えている。

そうしてようやく民家のあるところに出て、山道は終了。

民家裏のコンクリ坂をつたっていくと、天王寺川の上流にでます。

その沢を渡って盛りの向こう側に抜けると大きな墓地に出る。

そこにあった井戸水のポンプで水を汲んで火照った顔を流し爽快!

娘も生き返る〜と大喜びでした。

そうして無事に中山寺に到着しました。


中山寺とうちゃこ

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↓思わず行水

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境内に自販機を見つけ、早速冷たいジュースを買って乾杯!

ああ、沁み渡る@@@@@@

おそらく今回は、娘史上最も難易度の高い岩場もあり、

意外と距離もあったし、何よりこのうだるような暑さの中、

最もハードな山行でしたが、しっかりと歩ききった娘はアッパレでした。


↓小休止

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↓おつかれ〜

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電車に乗る前にコンビニでアイスを購入して、一息つき、

阪急中山観音駅から電車に乗って帰宅。

おつかれさまでした〜

2016-06-22

Music Life にほんのうた

そろそろ音楽活動も復帰したいところだが、

まだ少し左手の違和感がぬぐえず、騙し騙し弾く感じ。

リハビリを兼ねて最近弾いているのが日本の古い歌。

年を取り、子を授かった心境の変化なのか、

最近は民謡とか童謡とかの素晴らしさに気づかされることが多い。


古くから伝わる民謡・童謡は、

必ずしも西欧の音階のルールに縛られるのではなく、

むしろ大和国独自のリズムや階調だったり音色がして、

日本人の心にダイレクトに響く。

また、商業的に創作された音楽ではなく、

生活や風土の中から自然発生的に生まれ、

伝承されてきた歌というものには、

その土地に根ざした力強いメッセージが宿り、

極めてシンプルな音数で無駄がなく美しい。

それは日本の歌に限ったことでは決してなくて、

南米のボサノヴァやタンゴ、南欧のフラメンコやファド、

ロマのジプシー音楽、ケルト音楽、サルサ・サンバ、

アメリカ南部のカントリーブルースなど、

音楽の根元に共通して流れている大きな何かだと思う。

それは、コード進行がどうだとか、

テクニックがどうとか表象的な話ではなく、

音楽というものの持つ本質的なもの、

つまり、歌やリズムがなぜこれほどまでに

人間を煽動し、欲情させ、熱狂させるのか、

という根っこの部分である。


上の娘もそうだが、下の娘はとても歌が好きなようで、

歌っている間は機嫌がよく、ギターの音も気になる様子。

それで最近はよく弾き語りをしてご機嫌を取ることが多い。

そこで今回紹介するのは、子守唄を2つほど。

子守唄は、まだ口のきけない赤子とお母さんを繋ぐ

大事なコミュニケーション手段です。

と同時に、音楽がこれほどまでに実際に作用を及ぼす(この場合、眠らせる)

という点ではなかなかに興味深い。

ある意味究極のイージーリスリング、ヒーリング音楽ですね。


さて、1つ目は、「ゆりかごの歌」。

子守唄と聞けばこの歌を真っ先に思い出す人も多いのではないでしょうか。

大正10年に北原白秋が発表した唄です。

当時は多くの文人が童謡を制作していたらしく、

その中でも非常にわかりやすく丁寧な言葉づかいで人気だったそうです。

他にも「待ちぼうけ」「ペチカ」「あわて床屋」などを残しています。

ゆったりとしたテンポで、「ね〜んね〜こ♪」とやれば、

本当に心地よく眠りの世界へと落ちていきます。


↓ゆりかごの歌

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続いては「竹田の子守唄」。

とても抒情的で深く美しい曲です。

京都の竹田地区で歌われてきた民謡で、

クラシック作曲家の尾上和彦によって再発見されたのち、

50〜60年代の政治・労働運動の一環として盛んとなったうたごえ運動や

のちのフォーク・ブームに乗り、

1969年に「赤い鳥」によって歌われたことで全国的に広まった曲。

この曲は時代や政治的な事柄によって翻弄されてきたという

とても悲しい歴史をもっています。

この歌の歌詞の中に「在所(ザイショ)」という言葉が出てきます。

意味としては、一般的な地方の田舎、または郷里を指すのですが、

それとは別に「ブラク」を指す言葉としても用いられることから、

それが当時のメディアから放送禁止歌として

長らく封印されるという憂き目にあってきたのです。

歌詞の意味としては、

奉公に出された子が、奉公先の赤ん坊の世話をするのだが、

この赤子がまたよく泣いて困るし、

お盆と言えば昔は楽しい思い出があるが、

今となっては楽しみなど1つもなく、ただただ痩せる思い。

早く奉公を終えてすぐ川向こうに見えている親の家に帰りたいが

こんなに近くても遠い存在だという内容。

もちろん赤ちゃんを優しくあやすための子守唄もたくさんありますが、

子守をする側のつらい想いを描いた子守唄というのも意外とたくさんあります。


↓竹田の子守歌

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2016-03-31

俳句はじめてみる

某バラエティ番組を見ていたり、

類さんや寺山修司、穂村弘の影響もあって、最近俳句に興味あり。

別の形ではあるけれど、

歌で作詞をしているのでそちらにも十分通じるものがある。

ただ、届けたいメッセージやストーリーを

わずか5.7.5文字にエッセンスを凝縮するという作業は

極めてクリエイティブで難解で、

本当にコトバの持つ意味や重み、

コトバ同志の相性や相乗効果をよくよく考え抜かないとできない芸当。

俳句が詠める人はすこぶる賢いと思うし、何より粋です。


類さんも言っていますが、作業的には17文字選べばいいだけなので

ヘタでもなんでもいいからとにかく詠ってみればいいのです。

また俳句というのは瞬間芸ではないとも言っておられましたから

じっくり時間をかければよいのです。

ということで見よう見まねで春の句をいくつかつくってみました。


『窓辺より 春らんまんを 去りし君へ』


ちょっと前に某バラエティで

教室の窓辺から見える桜の写真がお題になっていたもので一句。

ずっと窓辺から学生生活を見守ってきた木々たちが卒業生たちを

祝福するかのように満開の花を咲かせる様です。


『遠ざかる 車窓の花に 「ごめん」残して』


これも前に同じ番組でのお題。

菜の花が咲き乱れる中を、ローカル単線の電車が去っていく写真で一句。

写真からは、満開の花畑の美しさの一方で、

ローカル単線だけがポツンとあって、

なんとなくもの悲しさを帯びているところを表現したくなった。

華やかに咲く花たちに祝福されて旅立つ一方で、

地元を離れ都会へと去る後ろめたさとの対比。


『時継ぐる 野に千本の 花巴』


桜でまず思い出す地はやはり吉野。

そして花見と言えばやはり酒。

幾年の年月を経て咲き誇る吉野の千年桜と、

同じく古くから継承されてきた地元吉野の酒のかけあわせ。


『添い寝する 幼子に咲く 花提灯』


子供の寝顔をみるほど平安な時間はありません。

その無防備な様や、子供のふっくらと柔らかく温かな頬の感じは

まさに春の穏やかさやのほほんとした雰囲気そのものだと思います。


これからちょこちょこ詠うというのを習慣づけていこうと思います。

2016-03-07

お七夜

土曜日はお七夜でございました。

生まれてからもう一週間も経つのか!

ドタバタドタバタとあっという間でした。

お七夜は、その名の通り生まれて七日目に行う赤ちゃんにとって初めてのお祝い事で、

健やかな健康を盛大に願うと同時に、

命名披露をして一族・社会の一員の仲間入りをする大事な儀式。

どうやら平安時代からある習わしだそうです。

この日は毎度贔屓にしている仕出し屋さんから料理を取って、

一族そろってお食事会。

そこで正式にお名前を披露して、手形と足型もどうにか取れました。

こうやってみんなに見守られながら、慌てずゆっくりと成長してほしいものです。

この日は赤ん坊を含め4人の子供たちが勢ぞろいして、かなり賑やかな夜になりました。


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子供のころはよくわからず、面倒だなあと思っていましたが

こういう節目節目の催しとか、季節のイベントって

本当に大事なことだなあと、大人になるにつれ、ひしひしと実感するようになりました。

こういうところにちゃんと気を使って生活できるかできないかというのは

精神的にも経済的にもゆとりがあるかどうかということにつながります。

また、周囲の人間としっかりとしたコミュニティを築くということにもなります。

何より人生において要所要所で節目を作るということが本当に大事だと感じます。

人生というのは一方向に絶え間なく流れ続けるもので、

ただその流れに身を任せてダラダラと日々を浪費するのではなく、

季節が変わるごと、あるいは人生のターニングポイントできちっと区切りを設けて

キビキビと生活することは、とても健全なことだと思います。


話はちょっとそれますが、古くから代々、

何十年と何百年と引き継がれてきた伝統が非難されたり、

中身を変更させられたりするようなことが多くなりました。

時代を越えて、長い年月受け継がれてくるものたちというのは、

その事実自体がすでに重い価値を持っているわけです。

その長い年月の間には、価値観が一変するような変革や、

文化の波が幾度も押し寄せてきて、

その度にそれらを乗り越えて現代まで続いてきているわけです。

それを、たった半世紀そこそこしか経験していない人間が、

無駄だとか、意味がないとか、その存在に異議を唱えるというのは、

本当に低俗な暴力でしかないと思います。

そういう人間に限って価値観の多様化とか、時代にフィットさせるだとか、

もっともらしい理屈をすぐに振りかざしているけど、

実際はその伝統に対して己が無知だったり、関心がなかったり、面倒なだけでしょう。

そんな個人の怠惰・堕落によって伝統が損なわれるのは悲しいことですね。

そういう馬鹿ほど、SNSというでかい拡声器で目立っているだけなのにね。

声のでかい奴が正義でも主流でもなんでもないのに。

おかしな世の中になりました。


個人において、こういう伝統と格式を重んじる人というのは

やっぱり粋ですし、品格があります。(ちなみに教養と品格は金では買えないものです)

家族においても、きちっとこういう習わしを大切に生活しているご家庭は

夫婦円満だったり、健やかなお子さんが間違いなく多い。

地域でも、日本古来の風習や伝統が今なお生活の中に息づいているようなところ、

例えば熊野などは本当に素晴らしいですよね。

こういうことっていうのは、

単にいるかいらないかというような価値観(あえて言い換えれば0か1かのデジタル)

の範疇を越えたところにあるように思います。

今はやりの”ルーティン”もこの一種かもしれません。

それ自体するもしないも大した意味はないかもしれないが、

物事を行う準備だったり、心構えだったり、生活のリズムを作るというか、

物事を組み立てる方法をしっかり築けるかどうかということですね。

結果や成果、答えや利益だけを追い求め、損得勘定するような生き方よりも、

プロセスや組み立て方を重んじるような丁寧な生き方をしたいものです。