大阪ハイエンドオーディオショウ2009@心斎橋ハートンホテル別館

最近、オーディオへの情熱が薄れている?


と思いながら、とりあえず前日にステレオサウンドを読んでみると、まぁそれほど新製品が頻発する業界でもないから、あまり代わり映えしない製品が多かった。

昨今は簡易なオーディオプレーヤーが幅を利かせていて、こんなマニアックなイベントがいつまでつづくのだろう・・・と余計な心配をしているが、毎年あれだけ集まるのにはいつも驚かされる。
年配の方が多いのは仕方ないが、レコード再生の文化を愛する人がまだまだいる。
こういうイベントはコンサートと似ていて、いい音にであったり、いい音楽に出会ったりと、普段はできない体験ができる。
このような「一期一会」性の重要さについて、ステレオサウンドに最近菅野沖彦氏が寄稿しているが、まったく同感だと思う。


仕事での疲れか、ああいうイベントごとは夕方になると非常に眠くなる。
気づいたことがいくつかあるので、とりあえず書いておく。

JBLサウンドをじっくり聴く

■今回の製品:4429
JBL HOME AUDIO
http://www.harman-japan.co.jp/product/jblhome/4429.html

JBLアメリカのスピーカーメーカーで、ジャズを聴く人にとっては非常によいメーカーだと思う。
改めてじっくり聴いてみると、中域の濃さと押し出し感はやはりJBLならでは。
相変わらず浮遊感は少なく、クラシックを聴くにはまだまだ洗練される必要があるが、密度の高いボーカルやアタック感は特筆すべきである。
逆に、この音を出せるダイナミック型のスピーカーをいまだに聴いたことがなく、コンプレッションドライバーのなせる業だろう。
ソース・アンプはすべてマークレビンソンで統一されていたが、なかなか魅力的なサウンドだった。
ジャズ鑑賞用として自宅に置きたいのはやまやまであるが、いかんせん入門クラスでも価格が非常に高く、財政難な身としてはちょっと厳しい。

アクシスは相変わらず・・・

■今回の製品:Kharma Ceramique 1.0 + KRELL SYSTEM

エネルギッシュなKRELLと、音場感に優れるKharma製品の組み合わせ。
なんといっても広大な音場、サウンドステージが広い、広い。空間が奏でる音。
浮遊感もありながら、密度も高く、クラシックを鑑賞するのに最適なだけでなく、
ボーカルも定位が明確。夢心地的な気持ちよさを持っている。
けど、ジャズになるとさすがにJBLに分がある。
こういう空間から音が出てくるような感覚のスピーカーでは、押し出し感が若干乏しく、中域の密度感に少し違和感があることに気づいた。
やっぱり万能なスピーカーなんてないんだな〜と痛感。

Pure Systemはやっぱりすごかった

オーディオマシーナのThe Pure System mkII。マークIIの理由は、使用してるFOSTEXのユニットが生産終了となり、後継モデルが登場したため、それに合わせて全体を再チューニングしたから。ユニットのコーン紙の色が黄色から黒色に変わったのでエンクロージュアはシルバーに変更されている。
東京ハイエンドオーディオショウのときは冴えない音でかなり期待はずれだったのであるが、やっぱりViolaシステムで鳴らすピュアシステムはすごい! 昨年と同じ感動がよみがえる。密度感がありながら、適度なゆるさをもっていてクラシックを演奏してもいいし、ジャズライブも情感たっぷりに生々しく鳴らす。
とはいえ、いいなあ〜☆ と思うものは、アナログレコードばかりだったのも事実。デジタルがんばれ!


あと、あまり好きじゃないVIVID AUDIOのG1 GIYAもまずまずの音で鳴っていた。EINSTEINの真空管アンプとの相性がよかったのだろうか? あのスピーカーは音はきれいで躍動感もあるのだが、低域の質感に違和感がある(ちょっとこもった感じになる)のでどうもなじめないのである。


■今回の製品:The Pure System (Audio Machina)Legacy、Solo(Viola)OASIS(Brinkmann)