桂屋孫一のニューヨーク・アートダイアリー

2016-06-22

「縁深き」浮世絵版画が作った、オークション世界新記録。

07:23

やっと舛添都知事が辞任した…リオ五輪が如何の斯うの云って居たが、事の序でに東京五輪も止めて仕舞えば良い。

で、この件に関する最近の議論で、最も納得が行かないのが「あんなケチ臭いカネの問題で、50億も掛けて都知事選を行うのはカネの無駄だ」「都政の空白が起き、リオ五輪に影響が出る」云々の屁理屈だ。

では聞くが、あれがケチ臭いカネで無かったら、どうなのだろう?今回の一件は、明らかに政治資金規正法違反且つ、一般の企業だったら横領罪に限りなく近い訳で、額の大小に関わらず、罰せられなければならない。「ケチ臭い」か「臭くない」かは、倫理には全く関係がないし、決して過ちを認めない首相共々、その倫理観の無さが今の日本の象徴的な部分なのだから。

序でに選挙に掛かるで有ろうその50億は都民の税金で有り、嘗てその都民が「ケチ臭い、倫理に悖る都知事」を選んだのだから、自己責任に於いて自分達が納めた税金で、正しい「我々の都知事」を選ぶべきでは無いか?

と、腸煮えくり返る今日この頃、嬉しいニュースが…来年のヴェニスビエンナーレ日本代表に、知己の有る岩崎貴宏氏が選ばれたとの事。是非とも頑張って貰いたい!

そして僕はと云うと、再びパリへとやって来た。

今回パリの高名なるオークショニアで有り、敬愛されるディーラー、シィエリー・ポルティエ氏の浮世絵茶道具のコレクションをクリスティーズ・パリが売る事に為ったのだが、そのオークションがこれ又高名なるオークション会場で有る「オテル・ドゥルオー」で開催される事に為ったからだ!

さて、 実は僕とこのポルティエ氏の浮世絵コレクションとは奇妙な縁が有って、その縁に就ては以前此処に少し書いたが(拙ダイアリー:「舘鼻文楽」@カルティエ現代美術財団」参照)、シィエリー氏の父上ギィ・ポルティエ氏が集めたこの浮世絵コレクションは、全部でたったの10枚。

然しその内容は歌麿と開化絵の三枚続を除いては、写楽歌麿、国政、豊国、春潮の大首絵が揃って居て、状態こそ俗に云う「フレンチ・コンディション」(19世紀フランスに渡り、彼の地に未だに残って居る浮世絵版画に有り勝ちな、決して良い状態では無いが、長い間愛玩されながら大事にされて来た気配の有る「作品状態」の事)だが、魅力的なラインナップで有る。

相変わらず遅延したUA機をド・ゴール空港で乗り捨て、急いでオテル・ドゥルオーに向かい、直前まで下見会を観ると、サラダとケーキを食べながら「インタレスト・ミーティング」を熟す。

3時半のオークションの時間に為ると、もう会場は超満員の人で溢れ返らんばかり…流石「名士」のコレクション・セールだ。そしてフランス独特の雰囲気でのオークションが始まったのだが、同じオークションでも英国米国英語圏のそれとは全く違う、オークショニアの裁きが面白い。

そして豊国の大首絵から始まった「ポルティエ・セール」は好調に売れて行き、運命のロット6、歌麿の名作シリーズ「歌撰戀之部」の中の作品「深く忍(ぶ)恋」の番と為った。

この紅雲母摺の美しい大首絵は、上下に少々トリミングが有る物の中々の美しさを保って居て、コレクションの白眉。そして8万〜10万ユーロのエスティメイトで始まったセールは、オニの様なスピードで競り上がると、30万ユーロ位からは会場に居た2人のディラーの一騎打ちと為り、結果何と浮世絵版画のオークション史上世界最高価格と為る、74万5800ユーロ(約8900万円)で売却されたのだった!

因みにフランスや日本各所で云われて居る様に、バイヤーはガゴシアンでもMETでも無いので、悪しからず(笑)。

思い起こせば、この歌麿の「深く忍恋」が19世紀フランスに渡って以来、たった一度だけ日本に里帰りしたのが、僕の父がカタログも書いて携わった1980年の「ロートレック歌麿」展で、シィエリー氏の父上ギィ氏が自ら日本迄運んで来た、氏に取っても生涯たった一度の来日時の事だった。

僕はピカソの「アルジェの女たち」を含めた、美術品の「世界記録」誕生の場に何度か立ち会っているが、「この世界記録を作った歌麿を、36年前に僕の父も観て触ったのだ」と思うと感慨も一入で、このオークションに来たお陰で、僕は改めて父親、そして美術品の持つ素晴らしいご縁を痛感した佳き日と為ったのだった。

歴史とご縁で繋がるアートの世界は、本当に素晴らしい!


PS:然し史上最高額と云っても、ピカソの「泣く女」やレンブラントに比べれば、それでも未だ未だ安いのだ…。

2016-06-12

機内からの動向報告。

21:35

6月6日(月)

7:00 起床。僕等の世代に取っては、今日6/6は「悪魔の日」。今時の若者の中では、「オーメン」や「ダミアン」を知ってる人も少ないと思うが、僕等の天使「代官山の女王」のバースデーでも有る…気張らねば!午後ラジオ出演時に掛ける、映画「グランドフィナーレ」のサントラを用意する。

13:00 渋谷に赴き、地域FM「渋谷ラジオ」のスタジオへ…その女王がパーソナリティを務める「代官山アートストリート」に出演(此処で聞けます!→http://23.gigafile.nu/f235d71ba3fdd48f1b10a324d0f3d5592-0615)。オークションでの値付けや、日本美術の現在、日本文化教育等の話をする。放送中には、同席の大木少年氏のウクレレでハッピー・バースデーを唱和し、女王の誕生日を祝う。僕からのプレゼントは、上海灘の「干支付き『箸』」、掛けた曲は勿論「Simple Song #3」。

15:30 青山のスパイラル・ガーデンに向かい、開催中の「池内美術伍拾周年 レントゲンヴェルケ廿伍周年記念合同展 半 肆半」(歴史も長いが、展覧会タイトルも長い:笑)を観る。受付に居た務氏に挨拶し、早速あるがせいじや山本タカトの作品、一休の書や青井戸茶碗等を拝見する。一休さんが良かった。

19:00 学生時代には霞町に在った中華バー「C」@白金台にて開催の、女王&アーティストK氏の合同バースデー・パーティーへ。出席者は女王、女王の娘さんでこの秋オペラシティで展覧会が開催されるYさん、アーティストK氏&A女史、アーティストN氏&M夫人+Uちゃん、そして僕の7.5名。このメンバーは、相変わらず超盛り上がるなぁ。

23:30 カラオケに行くと云う皆を振り切り、ダッシュで自宅に戻り電話会議…辛スグル。


6月7日(火)

8:30 前日行われた舛添都知事の会見をニュースで見て、腹立たしいやら情けないやら。大体「マムシ」だか何だか知らないが、元検事とか云っても弁護士に為っちまったら、あんなモノなのだろう。が、そもそも彼らは「第三者」なんかじゃ全く無く、舛添本人に金で雇われた単なる「舛添弁護団」じゃないか⁈…恥を知れ!と云いたい。

10:30 オフィスにて、某重要顧客とのミーティング。

11:00 最近獲得した、来年3月のNYのAsian Art Weekで開催予定のオークションに出品予定の大仕事の為の、マーケティング、プレスを含む社内ミーティング。

12:30 お濠端に在るホテルのレストランのテラス席で、顧客とランチ。この顧客から出して貰った唐三彩がプライヴェート・セールで売れたお礼と、偶々この日が顧客の誕生日だったと云う事で、グラス・オブ・シャンパンを頼み、ダブルお祝いをする。

17:00 代官山のレストラン「O」に、今晩会う顧客に渡す為の「レーズンウィッチ」を取りに行く。此処の「レーズンウィッチ」は、同名他店舗のモノ、同名異工のモノを含む、他の何処のモノよりも格段に美味い。一瞬自分用に一箱買って食べちゃおうかと思ったが、耳元の天使に止められ我慢する…エンジェルに感謝。

19:00 都内某ホテルの高級フレンチ「L」で、重要顧客達と食事。以前出したプロポーザルの問題点・改善点を聞き、改善案を討議する。こう云ったシチュエーションの食事で何時も思うのだが、味は美味しくとも気が気でなく、金額に見合う味に思えない…(涙)。

21:30 その内の顧客1人と、銀座のクラブ「F」へ…銀座の夜は、またこうして更けて行く(笑)。


6月8日(水)

11:00 交詢社で開催された、僕が理事を務めるアダチ木版画伝統技術保存財団の理事会に出席。理事会後の懇親会では、浅野秀剛大和文華館館長や山下裕二先生、日野原健司太田記念美術館主任学芸員等と歓談。

13:30 都内某所に大邸宅を持つ顧客宅に、某作品のプライベート・セールのコントラクト延長の為のサインを貰いに行く。奥様が足の手術をされると云う話を聞きながら、この世のモノとは思えない程旨いイチゴショートケーキと、今年初物の甘〜いスイカを頂く。然し80代のご夫妻はお元気で食欲満点、此方迄嬉しくなる。

16:00 ワタリウムに行き、今年の秋の「山田寅次郎研究会」の打ち合わせ。茶道宗徧流八世家元で有った山田寅次郎(宗有)は、未だ26歳の民間言論人だった頃、オスマン帝国軍艦エルトゥールル号が遭難した際に義捐金を届けにオスマン帝国に行ったのだが、謁見した皇帝アブデュルハミト2世に気に入られ、王宮内に日本品の販売所を開いたり日本文化教育をした後、57歳にして帰国し家元襲名、90歳の天寿を全うした「異文化配達人」で有る。この研究会のスピーカーに僕がノミネートされたのは、恐らくは僕も「異文化配達人」だからだろう。

17:30 最近行った骨董市で見つけた、衝撃的な現代絵画作品の作者に青山のカフェで会い、数点の作品を見せて貰いながら、話を聞く。この「職業画家でない」アーティストの風景画は、絵具が何層にも塗られ、画面の箇所に拠ってテクスチャーが異なる一見荒涼とした寂しい具象画。だが、僕があの時その荒涼とした風景画の前に立った時、僕は一気にその絵画の中に引き込まれ、絵の一部となり、その広大な麦畑にたった1人佇んで、風と匂いを感じて居たのだ!…そんな絵の作者に会って話を聞く機会等、そうは無い。そしてそのアーティストとの対話は、僕が絵に持った、寒く広い畑の中での一人ぼっちでも何故か暖かく、そして懐かしい気持ちを感じさせる、暖かな夕方にピッタリなモノだった。

19:00 青山のイタリアン「R」で、病院を経営する顧客夫人と食事。此処の料理は相変わらず素晴らしい。特に白エビのパスタとミラネーゼ、そしてシグナチャーの「プリン」…もう堪らん。

21:00 パトリック・ブランや杉原博司作のアートインストールされたバー、「W」に移動。テラス席でマッタリし再び会話が弾んだが、何度来ても此処はアート好きのパラダイス。


6月9日(木)

12:00 某現代美術館の館長室長と、品川「Q」でランチ。外国経験の長い方の考え方や話は、何時も啓蒙的で共感する所が多い。「Q」の食事は最高に美味しかったが、軽いジャニーズ系のウェイターが、残念至極…何故もっと落ち着いた年齢・タイプのウェイターを選ばないのだろう?

15:30 Moho Kubota Galleryに行き、富田直樹の展覧会「郊外少年」を拝見。序でに奥で多田圭佑に拠るロシアン・イコンをベースにした作品を観る…美しい。僕は何故か、過去をモティーフとした現代作品に惹かれる。

16:30 オフィスに戻り、翌日大阪で行われる予定の重要ミーティングの為の打ち合わせ。

18:00 かいちやう宅に伺う。茶室に入ると、「季違い」だが(この言葉で横溝正史の「獄門島」を思い出すのは、 僕だけだろうか?)或る意味僕向きの、口辺の凝った造りの茶碗で一服頂く。

18:30 かいちやうと目黒イタリアン「M」に向かい、この「M」が来年3月に移転する迄出来る限り来ようと決めて居る、恒例のディナー。ブラッターチーズ&プチトマト、しらすのフリット、紫雲丹のパスタ、ミートローフ、そしてプロフィトロールエスプレッソを頂く…美味過ぎて美味過ぎて、この晩の耳元の天使は、無残にも悪魔に敗退。その意味では、日本は悪魔の巣窟だ(涙)。


6月10日(金)

8:00 ワイドショウで、昨日行われた成田屋に拠る夫人の病気に関しての記者会見を見る。忙しい日々の中で忘れがちだが、人の一生に於いて、金でも地位でも、名誉でも美しい容貌でも、そして愛ですら購えないモノがただ1つだけ有って、それが健康だ。記者会見での成田屋は立派だったが、歴史的に成田屋の家に降りかかる健康に関する災いは、並大抵では無い。そして夫人の病は、僕が大学生の頃に経験した従姉妹の死を僕に思い出させ、胸を締め付けた。美人だった僕の従姉妹は、26歳の時に乳癌を患い、凄まじい闘病の末他界した。そして雲1つ無い快晴だった葬式の日、残された彼女の幼い子供2人は元気に走り回り、未だ母の永遠の不在を理解して居ない様で、旦那は放心状態で途方に暮れて居た。棺桶の中の従姉妹の顔は、生前の美しさを保っては居たが、口は歪んで閉じて居らず、それが余りに可哀想だった僕は、何故口を閉じて上げないのかと泣きながら皆に食って掛かったら、母が静かに「苦しくて、歯を食い縛って亡くなったから、どうやっても口が戻らないのよ…」と答えた。僕は、従姉妹がさぞ苦しくて、さぞや悔しかっただろうと思い号泣し、この日は今迄でも人生で最も泣いた葬式と為った。成田屋夫人には、生き延びて貰いたいと心底願い、祈る。そして「芸事」とはそう云うモノだと思うが、こう云う時に成田屋の芸が深まる事を切に願う。

12:00 顧客の所で、数千万はするプライヴェート・セール向けの素晴らしい浮世絵版画を観る。この作品は嘗てクリスティーズが売ったモノで、こんな具合に何十年振りに戻って来る事も有る…歴史と美術品は繰り返すのだ。

13:00 東京駅で後輩と待ち合わせ、重要なミーティングの為に新幹線大阪に向かう。車内ではそのミーティングのブリーフィングをする。

16:00 顧客の所で、4対2のミーティング…流石に緊張したが、何とか終了。これからが本番だ!

22:00 新幹線名古屋を出た頃に某顧客から連絡が入り、東京駅に着いたその足で銀座へ直行…今回日本滞在最後のクラブ活動に精を出す(笑)。然し銀座の高級クラブは超満員で、アベノミクスの効果が有るとしたら、此処でだけの事だろう。


6月11日(土)

10:30 日本橋三越に行き、ニューヨークに持ち帰るお抹茶等を購入する。

11:30 清澄白河無人島プロダクションを訪ね、藤城さんと話しながら八木良太展「メタ考古学」を観る。が、「裸眼立体視」が上手く出来ず、作品鑑賞が出来なかった自分が情けない(涙)。

13:00 丸の内のビストロ「D」で、今年の冬に個展を開催する新進気鋭のアーティストとランチ。お互い「変わってる」と云い合うが、次の質問と為る「じゃあ一体誰と比べて?」も共通して居たので、「お互い変わり者には違い無い」と云う事に落ち着く(笑)。

15:00 そのアーティストと2人で出光美術館の「開館50周年記念 美の祝祭II 水墨の壮美」を観る。「間」が絶妙、且つ息を詰めて見ざるを得ない線、そして「描かない勇気」満点の等伯は、矢張りスバラシイ!…序でに伴大納言絵巻の細密さと絵力にも再驚嘆。

16:30 国宝クラスの作品群をガン見して疲れたので、乃木坂のカフェ「L」に移動し、一休み。アーティストとお互いのアート感を語り合うのは、誠に楽しい。その後アーティストとは別れ、オオタ・ファインアーツでの「オンバ・ヒタム」展を観る。

19:00 今回日本での最後の晩餐は、演劇界の友人と新感覚焼肉店西麻布「I」で。以前NYに居たと云うOシェフと話しながらカウンターで頂く、神戸近江松阪等の地方、シャトーブリアン・タン・イチボ・ハラミ・ホルモン等の部位、そしてユッケ、生ハム、スープ、煮込み、湯びき、魚介のキムチ包み、焼肉、牛丼と云う名のステーキ丼、冷麺、そしてバルサミコイチゴかき氷迄のバラエティに富んだ料理のコースは、旨過ぎ且つ腹一杯過ぎる肉の祭典、いや「謝肉祭」!もう耳元の天使も悪魔も関係無い…オッフェンバッハ教授も吃驚な、「堕ちるなら一緒よ」的罪深きデカダン・ディナーで有った(笑)。


そして僕は今機内…ミナサマ、オヤスミナサイ。

2016-06-06

香港→日本:近況。

10:32

6月1日(水)

5:00 香港マリオット・ハーバー・ヴュー・ホテルで起床。酷い時差ボケに因る頭痛と倦怠感を、David Lang「Simple Song #3」とケツメイシの「さらば涙」を聴いて癒す。

7:00 ホテルの朝食ブッフェへ。目移りする食物を横目で睨んだ末、結局フルーツを入れたヨーグルトと、アーモンド・スライス&杏入りオートミールと云うヘルシーなメニューにする…が、点心への欲望に負け、蒸餃子を食べて仕舞う。自分なんて大嫌いだ…。

10:30 セール会場の香港コンヴェンション・センターに行き、中国古典絵画セールと「インペリアル・セール」に立ち会う。観ていると数点のロットに人気が集中し、ロット・ベースでは半分強しか売れない…中国人も勉強し、もう「何でも良い」訳では無いと云う証だ。

12:00 有力骨董商&後輩社員とのランチの為、コンヴェンション・センターの上階に在るレストランに初めて行く。が、その店は何と中華では無く、アジアンフュージョンで味もイマイチだったが、見晴らしが素晴らしかったので、また来ようかとも思う。

16:00 顧客から出して来た、後2日で契約が切れる寸前のプライヴェート・セール用「唐三彩」作品を某業者に見せたら、何と売れた…嬉しスグル。

19:00 顧客と「C」でディナー。食事中「ダイエット」と云う言葉の意味が急に思い出せ無くなり、「人間の脳とは如何にセルフィッシュな存在か…」と首を傾げながらも、黙々と食べ続ける。


6月2日(木)

10:00 読んで居た、秋山祐徳太子著「秋山祐徳太子の母」を読了する。文中「幾つに為っても、息子は息子」な秋山の母が自分の母が被り、その有り難さに落涙する。

12:00 この日の午後は会議だらけで、考えただけでウンザリ…で、先ずは「秋の香港セール」出品予定作品に関するミーティングに初出席。呼ばれた事の無いミーティングに出るのは今でも緊張するが、このミーティングに呼ばれたのは他でも無い、最近僕が中国美術作品の仕事を取って来て居る為…組織とは実に現金なモノ。

14:00 アジア美術全般の売り買いに関わる、日本顧客に関する会議。この商売は矢張り「情報」が全て…「情報」の無い営業は、営業として失格。その為にはソーシャルな付き合いが必須で、要は時間外の時間、仕事外の仕事を如何に生み出し、興味を持ち、人生&仕事の栄養源とするか、で有る。

16:30 香港オフィスのCEOとサシ・ミーティング。

17:00 9月にニューヨークで売られる、某個人蔵宋磁コレクション中の茶碗と花入に関する打ち合わせ。茶道に関わる重要な来歴を持つ作品なので、そのプロモーションを考える。

19:00 正午からの6時間半に及ぶ、ノンストップのミーティングを終え、仲の良い顧客&後輩と、行き付けの湾仔のレストラン「L」で食事。ハニー・ポークとミル貝スープの至高の味に癒されながら、昨晩息子が生まれたと云う後輩K君をお祝いする。K君は皆から、何故出産時に奥さんに立ち会わないのだ?と非難されたらしいが、僕の父親なんか、僕が生まれても1週間だか何か会いに来なかったらしいから、翌日息子に会いに帰るK君は、至極マトモなのでは無いか?(笑)


6月3日(金)

8:00 後輩K君と香港空港に向かい、免税店で僕は来週バースデーを迎える友人へのプレゼント、K君は頑張った奥さんへのお土産を買う。

15:00 成田空港で某番組のディレクターの出迎えを受け、3人で車で東京へ。

19:00 銀座で重要顧客と、シブいステーキハウスでの打ち合わせディナー…鮭の燻製やアスパラサラダ、ヴィシソワーズ、ランプ&サーロインを頂く。物凄く美味いが、物凄く高いに違い無い(と思う)。

21:00 顧客行き付けのクラブを2軒ハシゴ。2軒目では、別の顧客の長年の贔屓だと云う美しい女性が僕等のテーブルに付いたので、かなり盛り上がり、その結果矢張り何事も「プロフェッショナル」はスゴい、と云う事を実感する(笑)。


6月4日(土)

9:30 起床し、青汁シェイクとバナナを食べながら、長い友人のクラシックギタリスト、益田正洋君の素晴らしい新譜「グラナドス:ギター版による12のスペイン舞曲」を聴く。益田君はジュリアード音楽院時代からの付き合いで(拙ダイアリー:「テロとアランフェス協奏曲」参照)、長年彼の情熱的な演奏はラテン系の音楽に向いていると思って居たが、最近は演奏に大人の落ち着きが出て来た様に思う。このCDを聴きながら、平野啓一郎の新傑作「マチネの終わりに」を再読するのも一興。

14:00 ロシア大使館で知り合った(拙ダイアリー:「『追いかけない』歳末動向」参照)、これもジュリアード音楽院作曲家を出ているKさんのご招待で、東京フィル「アメリカン新世界クラシックの旅」@オペラシティー・コンサートホールへ。曲目はバーンスタインガーシュウィン、アダムズ、ジョン・ウィリアムス等だったが、 奥の大好きな曲が1曲プログラムに入って居て、それはサミュエル・バーバーの「弦楽のためのアダージョ」。映画「プラトーン」でも使われたこの曲は、そもそも弦楽四重奏曲の第2楽章なのだが、何度聴いても何と切ない旋律なのだろう…。

16:30 初台から高円寺に向かい、「キタコレビル」に行く。此処は江幡氏のファッション・ブランド「Garter」とChim↑Pomのスペースとして有名だが、最近イ新たにヴェントスペースとして再生された。其処でのイヴェント「Monkey Magic」に園子温バンドが出ると云うので、前以て予約して行ってみたのだが、肝心の園氏が洪水でヨーロッパから帰国出来なくなったとの事…残念賞

20:00 家の隣に新しく開店した焼き鳥屋で、1人ディナー。塩っぱい。その後家に戻り、映画「Youth(グランドフィナーレ」のサントラ、プーさん(菊地雅章)の新譜、ポゴレリッチのショパン等を聴きながら、筒井紘一著「平成茶道記」と原田マハ「暗幕のゲルニカ」を読むが、知らぬ間に寝落ちして居た。


6月5日(日)

9:00 モハメド・アリの訃報に接し、ガッカリする。アリに関しては「ソウル・パワー」と云う映画が印象的で(拙ダイアリー:「『花降る絵画』と『魂の力』」参照)、見えない敵(音楽の力)にビビる人間性や、ボクシングのみならず、パーキンソン病との闘いで見せたファイティング・スピリットと共に、尊敬すべき人物だった…ご冥福を祈る。

11:00 奥神楽坂で開催された骨董祭り、「青花の会」へ。「La Kagu」を含む3箇所4スペースでの展示は、散布がてら丁度良い。展示されて居た或る絵画に非常に惹かれ、価格も廉価だったので直ぐ買おうとしたのだが、もう売れていて大ショック。聞けば作者は何と専門画家では無いとの事…然し此処まで心揺さぶられる絵画に出会ったのは久し振りで、その寂寞感と暖かさに心を奪われる。

12:30 神楽坂を後にし、東中野へ…駅前でアーティストT氏と待ち合わせ、観世会@梅若能楽学院へ。会場では観世会の方々や、何と母親に迄バッタリ会う。拝見した曲は「経正」と「楊貴妃」。

16:30 T氏と銀座で、夜の歌舞伎の時間迄「スイーツ」のハシゴをする。先ずは数寄屋橋角の東急コンプレックスに出来た、代官山「A」のKシェフのクレープ店「P」へ。もう美味すぎる「アンミツクレープを頂き大満足だったが、T氏と共に大柄で黒尽くめの我々がクレープを頬張る姿は、衆目を集めて仕舞う…良いぢゃないか、大のオトナ男子が道で甘いもん食べたって!その後僕等は歌舞伎座隣の「B」カフェに向かい、大好物の「日之影栗のプリン」を食べる。「マロンちゃん」としては秋が待ち遠しい…喩えそれが寂しい秋だとしても。

18:00 プリンをエンジョイした後、2人で歌舞伎座で「六月大歌舞伎 義経千本桜」第3部「狐忠信」を観る。猿之助の早替わりや宙吊りの有る派手な演目なので、会場は満員。休憩時間には学生時代から知り合いの、江戸期から続く歌舞伎看板絵を描く家系の当代で有る女流絵師のT先生にバッタリ。お元気そうだったT先生の僕がオトナに為ってからの口癖は、「貴方は学生の時は本当にハンサムだったのに、こんなに為っちゃって…」(笑)で、この日もこの決め文句が出る。T先生の芸大の大後輩のT氏に置かれましては、1日で僕の母親とT先生と云う超強力年配女性陣に会った事に為った訳だが、大丈夫だっただろうか?そして猿之助…大層上手いが、「ドヤ感」が見え過ぎて残念、が正直な感想。あれでは周りの役者達が全て死んで仕舞う。もっとサラッと演ったら、よりカッコイイのに。

21:30 T氏と奥さんのMさんと3人で焼肉ディナー@表参道。若いT氏が大盛りのネギ飯を食べるのを横目で見ながら、必死に我慢して炭水化物を食べなかった自分を褒めてあげたい(涙)。


今日は午後から「渋谷ラジオ」に出演…バースデー・ガールの代官山の女王に殺られます(笑)。


*お知らせ*

6/6(月):渋谷区コミュニティFM渋谷ラジオ」(→https://shiburadi.com/)の「代官山アートストリート」(13:00-14:00)に出演します。

2016-05-30

Happy 30th Anniversary, Christie's Hing Kong !!

01:39

伊勢志摩サミットが終わった。

結局世界の人々の脳裏に残ったのは、アメリカ大統領と日本国首相の器の違い…それは現今の世界経済を「リーマン・ショック前夜」(因みに「リーマン・ショック」は和製英語ではありません…念の為)とし、世界の笑い者と為る程の迷言を残した安倍総理と、広島訪問の英断、そして政治的配慮に富みながらも誰をも感動させた、思慮深いスピーチを残したオバマ大統領との差の事で有る。

自国開催のサミットであんな大恥を世界に晒した責任は大きいが、アベノミクス失敗の隠蔽工作だったのだろうから、そもそも動機が不純だし、況やあの文々を官僚達が本気で作ったのなら、もう救い様が無い。

そして、愈々大統領の目が出て来たトランプに関して云えば、彼が極右だろうが品が無かろうが、そんな事はもうどうでも良いのでは無いかと、いや、逆に羨ましくすら感じ始めた。

それは何故なら、若し彼が大統領に為ったとしても、彼の品格や政策が良かろうが悪かろうが、少なくとも国民自身が「直接選んだ」結果の元首なのだから、諦めも責任も全て国民の自己責任に還元される訳で、自分達が直接選んでも居ない元首がアホで嘘吐きな程腹が立つことも無いし、恥ずかしい事も無い…もうウンザリだ。

とか愚痴って居る内に、アジア美術に関する大仕事を勝ち取った故の関西出張や、フジテレビのネット番組「ホウドウキョク」生出演(阿部知代さん、有難うございました!)を熟した日本での数日間を経て、香港へとやって来た。

実は今年2016年は、1766年創立のクリスティーズ創業250周年に当たる記念の年で、序でに香港でのオークションも30周年の節目…なので、通常の中国美術やアジア現代美術ワインや宝石・時計セール以外にも、記念オークションやガラ・ディナー等が有るからだ。

そしてその30周年記念セールは「30 Years: The Sale」と題され、絵画陶磁器の古典中国美術から、アジア現代美術ワイン、宝石、ハンドバッグに至る迄、香港クリスティーズで売却されるカテゴリーの中から逸品ばかりの「30点」が出品され、お祝いムードで超満員の顧客観客達の中、1点を除いて全作品が売れ、総額6億3156万香港ドル(約90億2705万円)を売り上げた。

トップ・ロットは明時代宣徳年製銘の「青花五爪龍文大壺」で、6000〜8000香港ドルのエスティメイトに対して、1億5804万香港ドル(約22億5890万円)。個人的にはもっと伸びるのでは、と期待して居たが、もう少し描き込みの多い締まった画だったりしたら、30億位は行ったかも知れない…が、何しろ堂々とした作品だった。

高額次点は、ルビーダイヤモンドのペア・イヤリングの8972万香港ドル(約12億8280万円)で、3位も宝石でカルティエアール・デコ・タイプのサファイアダイヤモンド・ブレスレットの5612万香港ドル(約8億240万円)。

その他特筆すべきは、張大千の「Summer on California Mountain」が記録した3932万香港ドル(約5億6200万円)だが、僕が個人的に最も驚いたのは、実はエルメスのバッグ「バーキン」。如何にクロコダイル製で、18金ホワイト・ゴールドとダイヤモンドのフィッティングを使って居るとは云え、売却価格は何と232万香港ドル(約3316万円)…でもこれ、ハンドバッグですよ、ハンドバッグ!然し、こんな宝石やらバッグを持つ女性とは、一体全体どんな女性なのだろうか…(溜息)。

そしてこのセールに出品された日本人作家の2点はと云えば、草間彌生の「Sex-Obsession C」が1564万香港ドル(約2億2350万円)、白髪一雄の「地奇星聖水将」が2084万香港ドル(約2億9790万円)で各々落札され、香港でのアジア現代美術セールで重要な位置を占める、日本人作家としての面目を保った。

何度も拍手の起きたエキサイティングなセールの後は、隣のグランド・ハイアットのボール・ルームが会場と為った、300人を超える記念ガラ・ディナーに出席。

10人が座る各テーブルには、2〜3名の社員が親しいクライアント達と混在して座る…そして祝賀ムードを盛り上げる中国太鼓や獅子舞のパフォーマンスが行われると、クリスティーズの全世界統括CEO香港のチェアマンやMD等のトップ・ピープルが壇上に上がり、ご挨拶…が然し、壇上に上がったその4人の内3人が女性だった事に、当社内での女性パワーの凄さを改めて思い知らされた僕だった(笑)。

そんな僕のテーブルには、超有力中国美術ディーラーのI氏とL氏夫妻、また現代美術コレクターのT氏夫妻や中国漆器コレクターのC夫妻等が座り、美味しいディナーと共に、祝宴の夜は和気藹々と更けて行ったのでした。

Happy Anniversary, Chriatie's Hong Kong !


*お知らせ*

6/6(月):渋谷区コミュニティFM渋谷ラジオ」(→https://shiburadi.com/)の「代官山アートストリート」(13:00-14:00)に出演します。

2016-05-20

美しい芸術は「愛の在り処」を標す。

13:23

東京滞在中は全く以ってイライラするニュースばかりで、賄賂やトラブル続きのオリンピックなんかさっさと辞めちまえ!だし、甘利も森も舛添も電通もとっととクビにすべき。序でに自分を「立法府の長」と勘違いして居る「三権分立」すら知らない総理は、沖縄女性が元米軍兵に殺された事に関してコメントを求められても無視、なんて状況は誠に耐え難い…日本は何時からこんな「腐国強兵」な国に為って仕舞ったのだろう?

そんな中ニューヨークに舞い戻った僕は、ニューヨーク・タイムズアート欄に心温まる記事を見つけた…それは昨年亡くなったニューヨーク在住のジャズピアニスト、「プーさん」こと菊地雅章氏のニュー・アルバム、「黒いオルフェ」のレビューだ(→http://www.nytimes.com/2016/05/19/arts/music/masabumi-kikuchi-black-orpheus.html?smid=tw-nytimesarts&smtyp=cur)。

プーさんの事は此処に何度か書いたから繰り返さないが(拙ダイアリー:「プーさんとどら焼き」「Incurably romantic」「老ジャズピアニストのバースデー」参照)、今回のこのアルバム(→http://www.universal-music.co.jp/masabumi-kikuchi/products/ucce-1160/)に収録された、2012年に上野東京文化会館でのプーさんのソロ・プレイ(→https://www.youtube.com/watch?v=jxmR-A-lssM)は、インプロヴァイゼイションは元より、その一音一音の輝きが余りに美しくて、個人的にはキース・ジャレットなんか全く眼じゃない。

そしてこのレビューのタイトルに「不協和音を通してピースフルにプレイする菊地雅章」と有る様に、プーさんの演奏は安らか極まりないので、この演奏を聴きながら、プーさんの遺品の中から貰ったメシアン聖餐式」の楽譜(プーさんが遺した楽譜には、例えばラヴェルの「夜のガスパール」やドビュッシー等、クラシックも多かった)を眺めて居ると、涙が出そうに為るが、アーティストの中には死んでから世間に認められる人も多いから、プーさんも若しかしたらその典型だったか…と、今は亡き天才に思いを馳せ、彼の音楽と云う芸術への溢れる「愛」を思う。

そこで今日の本題は、その「愛」…人が探そうとしても簡単には見つけられない「愛の在り処」を標す、最近体験した2つの素晴らしい芸術作品に就いて。

そしてそんな「愛」を語る芸術は古今東西数多有れども、人間性も愛も希薄浅薄に為り、乾き始めた21世紀に入ってから、これ程迄に痛く美しい、愛に関する「文学」と「映画」が有っただろうか?

男女の愛と人生に就いて描かれたこの2つの芸術作品に、共通点は少ない。が然し、愛と人とが必ず迎える「経年変化」や「未来こそが過去を変える」と云う事実、そして全編を通じて流れる「音楽」と、その音楽を人生の生業とする主人公の存在は図らずも共通している。

文学の方の主人公は中年に差し掛かった天才クラシックギタリストで、一方映画の方はナイトの称号を授けられる老齢の作曲家指揮者…この「一世を風靡した」2人の男性音楽家と各々の運命の女性との愛は、音楽家同士に年齢差や国籍の違いは有っても、何れも濃密且つ不遇な歴史を綴る。

そんな音楽家達の内、ミドル・エイジ・クライシスを感じ始めたギタリストは不意打ちを食らった様に恋に落ち、敗れ、騙され、嘘を伴う運命に翻弄されるが、最後に遠い未来への光を見る。逆に年老いた作曲家は愛を、気力を喪い、遠い過去を重く引摺るが、最後にその過去にケリを付け、光を浴びる…「映画」中で、主人公の親友の映画監督が云う様に、「老人に取って未来は近く、過去は遠い…逆に若者に取って未来は遠く、過去は近い」のだ。

また、この2人を「愛の過去」の混沌と失望、諦念から再生させた共通項が、「友人の自死」で有った事も興味深い。そう「死」とは「気付き」で有って、必ず身近の者にそれを齎すからだが、身近な死程自分の生を確認させ、愛おしませる物も無い。愛に敗れ、諦めた「様に見える」男の本心は、友人の死に因って再抽出され、再燃する…自分の「愛」が未だ死んで居ない事を証明する為に。或いは自分に取っての真の「愛の在り処」を探し出す為に。

卓越したこの文学と映画の2つの物語、或いは主人公達に、自分の過去や経験、想い出を重ね合わせる事は容易いが、自分の未来への道筋が形振り構わぬかどうか、そして自己欺瞞が無いかどうかが、美しき愛の人生を送る上での絶対条件で有る…そして僕はその「道標」を、この2作品に観た。

が、僕が幾ら此処で何を書いても、全く用を為さない…何故なら、この2作品の素晴らしさを此処で語り尽くす事は不可能だし、僕のこの2篇に対する感情は、恐らくは生々し過ぎて理性を欠いて仕舞うからだ。その前に、何しろ美しい芸術は自分で体験せねば決して判らない。

その「文学」とは即ち平野啓一郎著「マチネの終わりに」、「映画」とはパオロ・ソレンティーノ監督作品「グランドフィナーレ(原題:Youth)」。

そして、この涙無くしては読む事も観る事も出来ない2作品を体験すれば、自分の過去と未来に横たわる真の「愛の在り処」の存在と、幾つに為っても一生を賭けてそれを捜し求める、終わり無き旅に出る勇気が湧くに違いない…是非読んで、観て、体験して頂きたい。

最後に「グランドフィナーレ」の「フィナーレ」で、ヴィクトリアムローヴァヴァイオリンBBC管弦楽団の演奏をバックに、スミ・ジョーに拠って歌われるDavid Langの「Simple Song #3」(→https://www.youtube.com/watch?v=UCVnFUUI6X4)を記して置く。

マチネの終わりに」と「グランドフィナーレ」と云う、美し過ぎる芸術作品を体験した後では、「送るべき愛の人生とは、この『Simple Song』その物で有る」と云っても、決して過言では無い。


"Simple Song #3" by David Lang

I feel complete

I lose all control

I lose all control

I respond

I feel chills

I break

I know all those lonely nights

I know all those lonely nights

I know everything

I lose all control

I get a chill

I know all those lonely nights

I die

I hear all that is left to be heard

I wish you would never stop

I've got a feeling

I live there

I live for you now

I leave no sense behind

I feel complete

I've got a feeling

I wish you're moving like rain

I'll be there

I lose all control

When you whisper my name


*お知らせ*

5/29(日):契約なしで携帯でもPCでも誰でも見れる、フジテレビインターネットニュースチャンネル「ホウドウキョク」(→http://www.houdoukyoku.jp/)の「ニュースのキモ!Evening」(18:00-20:00)に出演します。

6/6(月):渋谷区コミュニティFM渋谷ラジオ」(→https://shiburadi.com/)の「代官山アートストリート」(13:00-14:00)に出演します。