月よお前が悪いから…のアーカイブ

http://d.hatena.ne.jp/artane/ がサーバの関係で消えるようなので、アーカイブします。基本更新しません。

死んだ俺の爺さんは、シベリアで何人も殺した。

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/artane/20090519%231242714206
んー、昨日書いたのが早速はてブ陰謀論だ何だと腐されてるなぁ…ここで罵倒で返して抗争でも起こせば一気にアクセスドーンっと上がる気がするけどそれだと自称軍オタの人たちのようになるので止めておこう。
と言うか、そういう目的でここ書いてる訳ではなく、実際に事が起こったりして後から見つけてなるほどーφ(.. )と思って欲しいから書いてるのだし。

ネトウヨ-自民党-アメリカ右派(3)

d:id:artane:20090519:1242718648の続きです※

2002年はネット右翼の爆発期と言えると思います。
この年の五月から六月にかけてFIFAワールドカップ2002が日本と韓国で同時開催されましたが、この時に韓国人フーリガンの日本人への対抗意識からの「行儀の悪さ」が日本人側から顰蹙をかっていた訳ですが、この時にネット右翼は別のオルグ手段を前面に押し出します。
韓国人フーリガンがどれだけ卑怯で嘘つきで乱暴であるか・ワールドカップの審判すらも韓国人は買収している!と言うようにワールドカップでの日本チームの不振*1を「韓国人陰謀説」とでも言えるような虚実ないまぜ・どこから本当なのかはっきりわからないようなもっともらしい事を並べて韓国人を非難するWEBサイトやネットへの書き込みを連発します。
これは非常に当たったようで、この辺りから今で言う所の「嫌韓厨」が爆発的な勢いで増殖しました。
この年にはもう一つ二つターニングポイントがあって、一つは前年の911のニューヨーク・ワシントン同時テロを契機とするアメリカのアフガン侵略、もう一つは小泉訪朝です。
911と言うのは多分アメリカ・ブッシュJr政権の外交姿勢を強硬路線に一気に揺り戻したきっかけになっていて、これはいわゆる「カラー革命」と称される旧CIS諸国や東欧諸国などでの親米傀儡政権樹立工作やイラク・アフガン侵略などの内政干渉路線を急加速させる原動力となるのですが*2その直後の*39月17日に小泉元総理が北朝鮮を訪れ、拉致された人の一時帰国をとりつけ、その後日本に来た人たちが日本国内の右派の意向によって北朝鮮に戻されず・拉致被害者の家族を自称する人たちが北朝鮮を制裁せよ!拉致問題が解決するまで北朝鮮と断交だ!などブチ上げ・それは安倍晋三元総理などの極右政治家の後ろ盾によって非常に大きな政治力を得ました。
この時には小泉政権北朝鮮との協定を破ってまで日本が押し通すことの是非自体が議論となりましたが、マスコミはこの部分について無視して情緒論で拉致「被害者」の人権保護と言う政府の大義名分だけを流しつづけ・これが安倍元総理を一気に政治の表舞台の中心に担ぎ上げるきっかけになりました。
この時のネット右翼の動きというのは非常に微妙で、声高に北朝鮮憎しの言説を喧伝したものの、数の力に任せて…と言うほどでもなかった。どちらかというと安倍元総理の筋のリークする情報でマスコミが満たされてマスコミ的に「北朝鮮憎し」一色になるまで(北朝鮮に与するとする)左翼叩きを例外としてそんなに暴れていなくて、暴れたのはマスコミが一色に染まってからだったと記憶しています*4

この後、日本社会は政治とネットが協調して、より急速に右傾化していきます…*5

d:id:artane:20090520:1242807943 につづく

*1:と言うか世界レベルで見たら善戦だった気がするけど

*2:ここ追記

*3:誤記orz

*4:それまでマスコミに先行し・マスコミは嘘ばかりだ信じるな!と言う言説を嘘も多く交えて展開していた事を考えると非常に不審である

*5:元から右傾化していたという事は置いておく

お願い

この記述の細部が正しいかどうかはいい加減に進めていますので*1、コメントやトラックバックなどでご指摘お願いします。
特に、「こんなこともあったんじゃないの」的な事がありましたら概略や名称だけでもお伝えいただけると助かりますです。

*1:書き直す機会ができたときには本格的に加筆訂正します。この稿は草稿レベル。

ネトウヨ-自民党-アメリカ右派(4)

d:id:artane:20090520:1242761836 の続きです※

ここで、2003年以降に筆を進める前に、この一連の動きで着目すべき事柄としてユーゴ紛争・特に後期にあったコソボ紛争とカラー革命でのアメリカの関与という傍証について少しだけ考えというかどう見ていたかという話を書きます。

コソボ紛争がそれまでの内戦と違ったことは、

  1. テレビコマーシャルが戦争の引き金を引かせるプロパガンダ手段として積極的に用いられた
  2. そのテレビコマーシャルではアメリカなどの広告代理店があらゆる心理学的手法を用いて「効果的」に扇動を行う事が行われた。
  3. 他民族を皆殺しにして自分たちの土地から追い出す事自体が戦争の目的であったので、子供や若者が重点的に狙われ、地雷やNATO軍が落として行ったクラスター爆弾の不発弾が「効果的」に人-特に子供を殺し・もしくは働けないような致命傷を負わせる事のために改造して用いられた。

特に二点目が重要で、これ自体はベトナム戦争当時からからアメリカ軍が研究を進めてきた「空飛ぶ放送局」*1に代表されるように、アメリカという国家は国を挙げて他国の放送を乗っ取り・心理的な動揺や圧迫を他国民に与え・そして内乱や降伏を唆す事を非常に好んでるお国柄で、当然そこには優秀な民間企業が絡んでくる訳ですが、ボスニア紛争ではこれらの民間企業が各民族が敵対民族を「浄化」するためのプロパガンダコマーシャルを競って受注して、実際テレビの大半の時間がこの「民族浄化キャンペーン」で占められるという異常な状況で多くの人々が半ば洗脳されて「他民族皆殺し」の戦争に突入していった訳です。

当時放送されたCMの例:

http://www.youtube.com/watch?v=8BfzyaZLkXU&feature=related

ここで注目出来るのは、アメリカの政治目的=ユーゴスラビアと言う旧東側諸国でもっとも成功した工業国の解体・無力化を達成するために自国がなるべく関与していないようにするために最大限の配慮が施されていて、実際に民族浄化戦争が激化してから「平和維持軍」の名目で進駐するまでの火種をばらまく部分では国家は関与せずあくまでも民間企業が携わってきてるのだ。と言う一種の「戦争ロンダリング」とも言える手法が実験され・まんまと成功していく訳です。

この成果は、ロシアの切り崩しを狙って行われた「カラー革命」に受け継がれているようにも見えますが、そこは敢えて省いて*2、「カラー革命」とは何であったかざっくりと俯瞰してみます。
「カラー革命」とは、1990年代末からグルジアキルギスタンウクライナ*3ポーランドなどのロシアの周辺諸国や衛星国・そして中南米などで「民主革命」が起き、そこにどんどんと親米傀儡政権がが出来て全権を掌握し・表向きは自由が保証されているけど資源やお金が上だけで循環して独占され・それに歯向かう者はより一層陰湿でえげつない制裁を受けて潰される。と言う資本主義と言うか新自由主義経済の最も純粋な構築過程であったのですが*4
傀儡政権の不正をかたっぱしから見逃して抵抗勢力の不正はデッチ上げてでも追求するという欧米の姿勢がその国の人たちの反感をかって、例えばベネズエラのように逆方向の反米革命が起きたり・ウクライナのように親米政権の内紛に付け込んで反米親露政権が出来るという結果に陥ってはいます。
ここで注目すべきは、カラー革命の主力は民衆革命の形態を取ってはいますが、しかし彼らは多数派を演出するためにメディアを巧く使い・時にデモが大規模であることなどを見せつけるためにデモ参加者を金と喰い物で雇う事も厭わない*5
そして、更に重要なのはこれらの「カラー革命」の指導者達はワシントンのNGO…例えばFreedom House=アメリカ共和党が出資してマケイン前大統領候補などが深く関わっているNGOなど…の下で学び・活動資金の大半はジョージソロスに代表される金融家や篤志家の寄付や出資…オープン・ソサエティ財団などの米系財団・NGOが窓口となる…*6によって賄われている事です。
名目は「自由と民主主義を拡大すること」とされていますが、内実は国内の金持ちの権益拡大と多国籍資本の権益確保・そしてこれらの「金持ち」特に「外国の企業や金持ち」がのさばって国政に口出しする事を好まない旧来の政治勢力を駆逐するためのお題目として「民主主義」が掲げられるので、革命が成就する迄はいいのですが。、大概において貧困がより拡大し・CIS諸国や旧東奥諸国の場合には資源・特に天然ガスの供給を巡ってロシアから締め上げられるので大半の「カラー革命」は今のところ上手くいかずに政権が反米親露にひっくり返ってしまったり親米反露であってもウクライナのように政権内の内紛や民衆の離反を通じて骨抜きにされてしまっています。

つづく。

*1: 一つの成果がEC-130特殊作戦機 http://takako-inoue.spaces.live.com/Blog/cns!E5C429715DEF128E!176.entry

*2:いい資料が手元にないのさ T_T

*3:参照:http://web.archive.org/web/20041204115207/http://orangerevolution.org/

*4:参照:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%B2%E3%81%AE%E9%9D%A9%E5%91%BD

*5:このあたり、タイの内乱に通じる物がある

*6:18:30追記