(230) レスキューフーズ『一食ボックス カレーライス』

シゴトをさせていただいている元請け会社の所長さんからちょっとユニークなレトルトカレーをいただいた。ナニやらレスキューフーズってことで非常用の備蓄食料なのだという。

だけど一部上場企業ってのは違うもんだね、3.11のあの震災以来こうして全国の営業所に食料や水を備蓄しているなんてさ。それもその企業の社員さんたちや下請け業者のためだけでなく周辺や関係する住民のことまで考慮に入れての備蓄量だっていうから、そりゃそこいらの中小企業にはなかなかマネの出来ないことさ。どこの企業も一緒で社員さんはピンからキリまでいろいろいらっしゃるけれど、経営者ってのはたいていこうしたホスピタビリティや企業CSRをきちんと有している場合が多い…おっと、のっけから脱線だな…元へ。
レトルトカレーと言っても単なるパックではなく、このボックスにはレトルトビーフカレー/白いごはんパック/発熱剤/発熱溶液パック/加熱用ビニール袋と開口部止め用シール/プラスチック製レンゲ/紙ナプキンが一括同梱されているのである。

外装のボックスは加熱袋立てと蒸らし時の保温容器も兼用していてムダなものはひとつもない。ホントはシゴト先で食して、こうしたものを紹介して下さった所長さんにその感想を述べてお礼の言葉のひとつでも差し上げたかったのではあるが、あいにくその日はいつも通りの手弁当持参だったので帰宅してから母上と試食することとなった。
先ずは発熱剤を加熱袋の底に落としカレーとゴハンのパックを上に入れる。そこに発熱溶液の袋を切って注ぎ折口をシール止めする。アッと云う間にボコボコ沸騰する音と蒸気が大量に発生して付属のビニール袋は風船のようにパンパンに膨らむのである。う〜む、この中で加熱が行われているのだな…注意書きによると加熱時間は約20分間、蒸らしが10分間必要ということで調理作業開始から喫食可能になるまでは約30分かかるのだよ。まあゴハンを炊いているのだと思えばよいのであって、ガマン出来ない待ち時間ではない。
自宅なので某国営放送昼のニュースなんぞ視聴していればちょうど所要時間は過ぎていった。これもボックスに注意書きされていることだが、ゴハンはしっかりほぐして容器であるアルミトレイの隅に盛り上げるように寄せないと、レトルトカレーを注いだ時にコボレてしまうのよね。案の定ボクは寄せが足りなくてオーバーフロー寸前だった。ふう…


PETRI CAMERA  C.C Auto Petri 1.4/55  @SONY α7


お〜っ、なかなかフツーに美味いじゃん!カレーソースにはちゃんとニクやヤサイがコロコロ入っていて(フォトでは沈んでしまって見えないけれど、冒頭のボックス紹介パッケージフォトのような量はキチンと確保されている)お味はトマト系の適度な酸味と控えめな辛さと甘さで老人からコドモまでが安心して食す事ができるチューニングなのよ、非常食だからね〜この加減が難しいんだろうな。

そして30分もかけてジックリ加熱する理由はその白ゴハンをクチにする時に理解できるようになるのである。ふっくらツヤツヤ、いい香りと甘味さえ感じるし、まるで釜を使って炊きたてのような塩梅はサスガ、新潟は魚沼にある企業が製造するだけのことはある!てなもんだい。
しかし時代は変わったよなあ、このボックスがあればホカに何も必要ない非常食。パサパサと味気ない乾燥食品でもないし、火気はおろか水さえ不要な装備であるにもかかわらず、まるで普段家にいる時と同じ…その家庭環境によってはそれ以上もあるかな…クオリティーの食事を摂ることが出来るなんてねえ。
食した母上は「ごく標準的なお味とゴハンのデキの良さは充分な評価に値するし、これなら当家の備蓄用品として準備しておきたい」と語った。ただし残念なことがただひとつだけある。
それはコスト的に若干のストレスがかかることなのよ。このカレーの場合は約1野口君、超高級レトルトカレーを凌駕する価格にはちょっとビビるけど保存可能期間は約三年、交換のテマヒマを考えれば決して高いとは言えないと思う。なによりこの食味である、どーゆー状況でコレが必要になるのか想像もつかないけれど、クチが肥えてしまった現代人は例え追い詰められた環境の中でもこうしたクオリティーを要求してくるに違いないからね。




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夜明けの紅富士
冠雪が増えましたよね、冬らしい姿に…


6:39AM, November 27. 2015. @Kanbara, Shimizu-DCT.

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