旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

肝に銘ずべき文章

7月16日の便りに文語文法を学びたいと記しましたが、お恥ずかしい話ですがその後何もしていませんでした。
これではいけないと、山村修「<狐>が選んだ入門書」(ISBN:4480063048)に紹介されている藤井貞和の「古典の読み方」(ISBN:4061593153)を購入し、読み始めました。
藤井の、助動詞と助詞が古文を読みぬく基礎となる、との指摘にはまったく同感しました。早速手元にあった受験用の文法書に取り組んでいます。また、何か一冊通読しようと、これも藤井の薦める「徒然草」の新潮日本古典版を買ってきました。
「古典の読み方」は<狐>氏が選んだだけあって優れた入門書ですが、私は次の文章に強く打たれました。私の読書は漫然たるそれそのものだからです。

何を読むかとということは、個人の精神の自由と同じほどまったく自由の領域に属することだとしても、ただ漫然と、何でも読んでよい、という自由ではない。何でもよいから手当たり次第に読む、というのは放恣であって、自由ではなかろう。秩序のない乱読は乱雑な文化人を作りだすだけである。