旭亭だより

2018-05-22 ハンナ・アーレントのユダヤ論集

昨日の東京新聞の記事でハンナ・アーレントの『全体主義の起源』と『エルサレムのアイヒマン』の新版が出されていたことを知りました。

私が初めて買ったアーレント著作は『エルサレムのアイヒマン』でした。敬愛する鮎川信夫がこの本を必読書として推薦していたからです。二十代のことです。

アイヒマン裁判のノンフィクションだろうと軽い気持ちで読み始めましたがそのようなものではなく、文章も難解ですぐに読み進めることができなくなりました。それでも、アーレントの本は買い続けました。そのうちに読めるようになるだろうと自分を慰撫しながら。

新版は改訳でも新訳でもないようです。『エルサレムのアイヒマン』は手元にありませんが、新版を求めるつもりはありません。

五年前にアーレントユダヤ論集を購入しました。二巻本で三十年代からアイヒマン論争までの文が収められています。短いものが多く、訳文も読みやすいので、時々開いてはつまみ読みをしています。彼女の考えがわずかですがたどれるようになってきました。