「上目遣いで、ごっくんするのね‼」。

安曇野「錠剤の飲み方が判明したわ。あごは引いたままで、口に含む水は少量、上目遣いで、
ごっくんするのね‼」
米谷「今回は、何分かかりはったん? あずみん
安曇野「10分くらいよ」
皋「偉いねぇ、せせらぎちゃん」頭なでなで。
美稲「……。上目遣いなん?」
安曇野「お薬飲むときは、お薬から気をそらせばいいらしいのだけれど、正面向いていると確実に気になるのよ」
美稲「へぇ〜」
朝霞「美稲だって、目薬さすとき、白目むくじゃん」
米谷「君たちみんな白目むかはるけどな」
皋「だって、白目むくと目薬の先っちょ怖くないよ‼」
安曇野「なんかこういうコツって、『自分で見つけてください』方式よね。せせ、反復横とび、重心を低くして、頭の位置を固定したほうがはやく動けるんだぜと気づいたときの衝撃ときたら‼ 体育教師は何も教えてくれない‼」
朝霞「あの人たちは、保健体育しか教えてくれないよ。基本的に」
安曇野「というか、やはり、あれだから体育教師なのよね。小学校の時、はやく階段降りられる方法教えてくれた子は、県内で御三家と呼ばれる高校進学からの、旧帝大進学で、県庁に就職という絵に描いたようなエリートコースを辿っていったわ。さすが、医者の娘…」
皋「その話を聞くと、やっぱり、能力が無いんだよ」
安曇野「能力が無いのかぁ〜、残念ね」
皋「残念、残念」
美稲「とりあえず、体育教師に恨みがあるんやな…」
安曇野「あります」
米谷「もう体育終わったんやから、許してあげて、ね?」
安曇野「う〜ん…」
以下、読了。