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Strategic Choice

2016-12-06

[]階層化

階層化(Layering)

どういうこと?

情報を複数層に分けて配置し、積み重ねて提示することです。

どうして?

階層化すると、複雑な情報が扱いやすくなり、さまざまな洞察を引き出すことができます。情報を複数層に分類し積み重ねると、「見せる層」と「隠す層」を作ることができ、情報の文脈を再定義したいときや、多様な情報同士の関係性を強調したいときに役立ちます。

どうすれば?

複雑で詳細な情報を扱いやすく処理すること、文脈を変えることなく複数の知識や見解を説明することが必要な場合は、階層化の手法を用います。

詳細な情報を付記したいときは、不透明階層を使用します。ソフトウェアのポップアップ式ヘルプ・メニューがこれにあたります。

複数の知識や見解をわかりやすく説明したいとき、それらの関係性を強調したいときは、透明階層を使用します。天気図がこれにあたります。

たとえば?

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階層化の手法は、オンラインの地図に利用すると便利です。道路交通状況など、欲しい情報を選択し、表示と非表示をすぐに切り替えることができます。

2016-12-05

[]プレグナンツの法則

プレグナンツの法則(Law of Pragnanz)

どういうこと?

人には、複雑で未完成なイメージを、単純で完成されたイメージとして解釈する傾向があります。

どうして?

プレグナンツの法則は、知覚に関するゲシュタルト原理のひとつです。提示された一連の要素が何通りにも解釈できる場合、人間はそれらをもっとも単純な形として捉えようとします。

プレグナンツの法則は、記憶の中のイメージを思い出す場合にもみられます。世界各国の地図上の位置関係を思い出すとき、人が頭の中に思い描くのは、実際の地形よりも対称性が高く、さまざまな国がより整然と並ぶ世界地図です。

どうすれば?

イメージを描く時や見る時は、プレグナンツの法則を考慮します。視覚処理を促進したい場合は「簡潔性」や「対称性」を優先させ、逆に視覚処理を遅らせたい場合は「複雑性」や「非対称性」を優先させると上手くいきます。

たとえば?

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絵文字は、プレグナンツの法則の一例です。「orz」は、3つの別々の記号ではなく、「落胆」「失意」などに解釈されます。

2016-12-02

[]KISSの原則

KISSの原則(KISS、Keep It Simple, Stupid)

どういうこと?

デザインはシンプルなほうが、より良く機能し信頼性が高いという原則です。シンプルとは、最小限の要素が、互いの間で最小限のインタラクションを行う状態のことです。

どうして?

シンプルなシステムは、複雑なシステムより機能性に優れています。シンプルなデザインは、短期間で安く制作可能で、より確実に動作し、不具合の修理や維持管理が簡単です。

どうすれば?

設計やデザインを行うときは、シンプルに最大の価値を置きます。

この考え方は、エンジニアリングやソフトウェア開発の分野でよく適用されますが、起業プロジェクトから著述活動まで、何かを作り上げることを目的とする、あらゆる分野に通用します。

たとえば?

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ミハイル・力ラシニコフがKISSに専心したことの証である「AK-47」は、おそらくこれまでに生産された中で、もっともコストが低く、もっとも信頼性の高い自動小銃です。10個に満たない稼働部品で構成されています。

2016-12-01

[]反復

反復(Iteration)

どういうこと?

一連の設計開発プロセスを繰り返す手法のことです。直近の成果を取り入れながら次の段階へと進み、望ましい成果が得られるまでそれを繰り返します。

どうして?

複雑な事物は、反復なしには生まれません。自然界では、反復によって、単純な構造から少しずつ複雑な構造が形作られていきます。

偉大なデザインは、反復なしには生まれません。反復は、デザインおよびデザイン思考のバックボーンとなります。

どうすれば?

「分析」「プロトタイピングテスト」という基本的なステップを、望ましい成果が得られるまで繰り返します。

反復に真の失敗は存在しません。すべての経験がレッスンであり、そこで学び取った事は次の段階で反映されます。失敗は恐れるべきではなく、むしろ歓迎すべきです。

たとえば?

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設計開発のあらゆる局面に、反復を取り入れることが望ましいプロセスです。ただし、その際は、プロジェクトの進行速度が落ちないよう、分析と改良のスピードを上げる工夫が必要になります。問題点の発見と修正は、早期に迅速に行います。

航空機技術者ポール・マクレディは、人力飛行機の開発で、月単位ではなく、時間単位で問題点を修正できる機体を設計することに尽力し、反復の速度を劇的に改善しました。

6ヶ月後、ゴッサマー・コンドル号は2000メートルを超える飛行に成功し、初のクレーマー賞(人力飛行機の大会の賞)を勝ち取ります。

2016-11-30

[]逆ピラミッド

逆ピラミッド(Inverted Pyramid)

どういうこと?

情報を重要度に応じて順に提示する手法です。重要の高い情報を先に伝え、重要性の低い情報を後に回します。

ピラミッドの底辺にもっとも重要性の高い情報を配し、ピラミッドの先端にもっとも重要性の低い情報を配します。このピラミッドを逆向きにして、もっとも重要な情報を最初に提示し、背景情報を後から追加するということです。

どうして?

逆ピラミッドは、ジャーナリズムの分野で、100年以上に渡り基本的手法とし用いられています。また、デザインや技術関係の教育指導的な書籍や資料でも広く利用されています。

どうすれば?

情報を効率よく提示することが重要な局面では、逆ピラミッドを用います。

逆ピラミッドの手法が使えない場合でも、冒頭に要旨を記載するか、重要な論点を整理したエグゼクティブ・サマリー*1を用意して、結論の要点を伝えるようにします。

たとえば?

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逆ピラミッドの基本は3層構成になっています。

*1:投資家に対して、事業を説明する際の「事業計画書」の一番最初に、説明内容を数ページに「簡潔に」まとめたものです。概して忙しい投資家は、この部分のみで判断するケースが多いので、非常に重要な役割を担うセクションになります。