液体論をやりたい人は必読の本。古典統計力学の分布関数からオルンシュタイン・ゼルニケ方程式までの展開が非常に良くわかります。
あえて難点を言えば次の2点。
1. 多くの統計力学の教科書と同様、ルジャンドル変換の記述が雑
2. ダイアグラム展開がこの本だけでは(おそらく)身につかない
1は田崎著の熱力学か統計力学を読むのが良いでしょう。2は孫引きせざるを得ないかも。その孫引きすべき文献は物理系の専門雑誌(当然英語)掲載の論文なので大学や研究所所属でない人は入手が難しいかもしれませんが...。
液体を扱う分子科学・計算物理関係の人は読んでおいて損はないです(分子液体論は日本は非常に強いので、言うまでもなく読んでるでしょうが..)。
次の版が出ているようです。ちなみに、2nd Edと3rd Edはかなり違いましたので、最新版でも大幅に改訂されてそう。これは3rd Edを読んでのレビューです。
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