生成文法理論では、我々人間には生得的に「普遍文法」と呼ばれるものが備わっていると仮定しており、その普遍文法の特徴を明らかにするために採られているのが「原理とパラメータのアプローチ」である。この考えに従えば、普遍文法は有限個の原理から成り、その原理の中には異なるパラメータ(スイッチのようなもの)があるとされる。
しかし、当然のことながら、こうした理論や仮定は現実の証拠と一致しなければその妥当性は失われる。この本では、失語症患者の実験、最新の技術を用いた事象関連電位の実験などを通して、そうした理論の妥当性を実際に検証している。
単に先行研究を紹介するだけでなく、著者が実際に行った実験結果を丁寧に分かりやすく説明している良書。脳科学と言語学のインターフェイスの「今」を知ることができる。
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脳にいどむ言語学 (岩波科学ライブラリー 59) 単行本 – 1998/2/23
萩原 裕子
(著)
人はどのようにしてことばを話し理解しているのか.この疑問に答えるために脳科学と言語学が互いに歩み寄ってきた.以前から知られている様々なタイプの失語症や,最近報告された家族性の言語障害,言語活動と脳活動の同時観察などを,最新の言語理論を通して見ていくと,新しい脳科学の可能性が開けてくる.
- 本の長さ128ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1998/2/23
- ISBN-104000065599
- ISBN-13978-4000065597
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
人はどのようにしてことばを話し理解しているのか、をめぐって脳科学と言語学は互いに歩み寄ってきた。様々なタイプの失語症や家族性の言語障害、言語活動と脳活動の同時観察などを最新の言語理論で読み説く。
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1998/2/23)
- 発売日 : 1998/2/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 128ページ
- ISBN-10 : 4000065599
- ISBN-13 : 978-4000065597
- Amazon 売れ筋ランキング: - 435,569位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 17,604位心理学 (本)
- - 28,147位語学・辞事典・年鑑 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2002年7月9日に日本でレビュー済み
本書のタイトルを見るたびに「何故『言語にいどむ脳科学』でないのだろう?」と思っていた。それはこの本が、脳科学の立場から人間の言語機能について書かれた本だと思っていたからである。ところが読んでみたら違った。本書は、言語学の立場から人間の脳について書かれた本なのである。
脳みその本を読めば、ブローカ野やウェルニッケ野が「言語に関わる領域」として必ず紹介されている。しかし、それはあくまでも言語学を知らない脳神経学者による紹介であり、言語学者から見ると不満のあるものらしい。
言語学の知識の全くない読者でも面白く読むことができると思います。
脳みその本を読めば、ブローカ野やウェルニッケ野が「言語に関わる領域」として必ず紹介されている。しかし、それはあくまでも言語学を知らない脳神経学者による紹介であり、言語学者から見ると不満のあるものらしい。
言語学の知識の全くない読者でも面白く読むことができると思います。
2022年8月5日に日本でレビュー済み
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言語が脳の中でどのように存在するのかについて、言語学が専門でない人にも理解できるようにわかりやすく書かれています。自分の考えをごり押しすることなく、客観的に述べられているいる良書です。ことばに興味がある人であれば、誰でも楽しめると思います。