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ヴァーチャル日本語 役割語の謎 (もっと知りたい!日本語) 単行本 – 2003/1/28
金水 敏
(著)
お茶の水博士のしゃべり方はヘン?
- ISBN-10400006827X
- ISBN-13978-4000068277
- 出版社岩波書店
- 発売日2003/1/28
- 言語日本語
- 寸法12.8 x 2.4 x 18.2 cm
- 本の長さ240ページ
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「わしが博士じゃ」としゃべる博士や「よろしくってよ」と言うお嬢様に会ったことがあるだろうか。現実には存在しなくても、いかにもそれらしく感じてしまう言葉づかい「役割語」とは何かを探る。
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2003/1/28)
- 発売日 : 2003/1/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 240ページ
- ISBN-10 : 400006827X
- ISBN-13 : 978-4000068277
- 寸法 : 12.8 x 2.4 x 18.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 319,428位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
配達予定日について確認したところ、迅速にご回答いただき、発送翌日の土曜日に届きました。届いた書籍はまるで読まれていないのではないかと思うとても良い品質をしていました。また機会がありましたらぜひ利用させていただきたいです。
2018年3月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このテーマではほとんどこの方の独壇場で類書がありません。
私は一般人なので専門的に研究しているわけではないからこれを読んで直接役に立つということはありませんけど、個人的にどういうことなのか前々から疑問だったのでルーツや発達がわかってスッキリしました。
ただ、これを単行本として買ってまで読むかというとよほど興味がないと手にしないでしょうから(私も買おうかどうか迷いました)、文庫など廉価な形で多くの人に読んでもらえるといいなと思います。
岩波文庫って新しい作品は文庫化されていないように思うのですが、だとすると新書ですかね。
でもそうだと厚くなってしまいますし。
となると出るとしたら他社から文庫化ということになるのでしょうか。
私は一般人なので専門的に研究しているわけではないからこれを読んで直接役に立つということはありませんけど、個人的にどういうことなのか前々から疑問だったのでルーツや発達がわかってスッキリしました。
ただ、これを単行本として買ってまで読むかというとよほど興味がないと手にしないでしょうから(私も買おうかどうか迷いました)、文庫など廉価な形で多くの人に読んでもらえるといいなと思います。
岩波文庫って新しい作品は文庫化されていないように思うのですが、だとすると新書ですかね。
でもそうだと厚くなってしまいますし。
となると出るとしたら他社から文庫化ということになるのでしょうか。
2016年8月11日に日本でレビュー済み
この本は、以下のセリフは誰が言ったものかをあてる、こんなテストで始まります。
1 そうよ、あたしが知ってるわ
2 そうじゃ、わしが知っておる
3 そや、わてが知ってるでえ
4 そうじゃ、拙者が存じておる
5 そうですわよ、わたくしが存じておりますわ
6 そうあるよ、私が知ってるあるよ
7 そうだよ、ぼくが知ってるのさ
8 んだ、おら知ってるだ
選択肢 ・お武家さま ・(ニセ)中国人 ・老博士 ・女の子
・田舎者 ・男の子 ・お嬢様 ・関西人
日本語を母語として生活していれば難しくありませんが、著者が言う通り、考えてみるとこれは不思議なことです。実際にこんな風に話している人はほぼいない、それなのに、子供も含め、こうした言葉づかいをみんな当然のものとして了解しているからです。
著者は、ある特定の言葉づかいを聞くと特定の人物像を思い浮かべることができる、特定の人物像を提示されると、その人物がいかにも使用しそうな言葉づかいを思い浮かべることができる、こうした、現実ではない仮想=ヴァーチャルな言葉づかいを役割語と定義し、「ステレオタイプ」「標準語」をキーワードに、その背景にあるものを読み説いていきます。
現実にはない博士語、老人語がそれらしく感じられるのはなぜか、鉄腕アトムのお茶の水博士、ポケモンのオーキド博士は博士語で話すのに、鉄人28号の敷島博士、Dr.スランプの則巻千兵衛はなぜそうでないのか、「風と共に去りぬ」では、主人公の言葉と黒人侍女の言葉はどのように訳し分けられているか等、興味深い話題が満載です。
そういえば、歌に当たり前に出てくる「きみ」って、本当は言わないよなとか、あえて関西の言葉で書かれた歌詞にはどんな効果があるだろうとか、いろいろ考えたくなる本です。
1 そうよ、あたしが知ってるわ
2 そうじゃ、わしが知っておる
3 そや、わてが知ってるでえ
4 そうじゃ、拙者が存じておる
5 そうですわよ、わたくしが存じておりますわ
6 そうあるよ、私が知ってるあるよ
7 そうだよ、ぼくが知ってるのさ
8 んだ、おら知ってるだ
選択肢 ・お武家さま ・(ニセ)中国人 ・老博士 ・女の子
・田舎者 ・男の子 ・お嬢様 ・関西人
日本語を母語として生活していれば難しくありませんが、著者が言う通り、考えてみるとこれは不思議なことです。実際にこんな風に話している人はほぼいない、それなのに、子供も含め、こうした言葉づかいをみんな当然のものとして了解しているからです。
著者は、ある特定の言葉づかいを聞くと特定の人物像を思い浮かべることができる、特定の人物像を提示されると、その人物がいかにも使用しそうな言葉づかいを思い浮かべることができる、こうした、現実ではない仮想=ヴァーチャルな言葉づかいを役割語と定義し、「ステレオタイプ」「標準語」をキーワードに、その背景にあるものを読み説いていきます。
現実にはない博士語、老人語がそれらしく感じられるのはなぜか、鉄腕アトムのお茶の水博士、ポケモンのオーキド博士は博士語で話すのに、鉄人28号の敷島博士、Dr.スランプの則巻千兵衛はなぜそうでないのか、「風と共に去りぬ」では、主人公の言葉と黒人侍女の言葉はどのように訳し分けられているか等、興味深い話題が満載です。
そういえば、歌に当たり前に出てくる「きみ」って、本当は言わないよなとか、あえて関西の言葉で書かれた歌詞にはどんな効果があるだろうとか、いろいろ考えたくなる本です。
2014年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古本にもかかわらず、状態が大変良かったです。参考書ですので丁度良かったです。
2007年11月8日に日本でレビュー済み
漫画の白髭の老博士は「○○するのじゃ」と、巻き髪のお嬢様は「良くってよ」と、中国人は「○○アルヨ」と言う。
実際にそんな言葉を使っている人なんていないのに、なぜか一定の役割を表すシンボルのように使われる奇妙な日本語(ヴァーチャル役割語)の起源を現代漫画から江戸時代の読本まで文献資料をひもときつつ探る本。
お嬢様言葉が明治時代の女学校言葉で当時は「乱れた言葉」として批判されていた。時代は変わっても「乱れた日本語」論争はいつの時代にもあるのだなと思った。
戦前の女学校=良家の子女=お嬢様というイメージだけが残り、お嬢様言葉=女学校言葉となったという経緯は興味深い。本書を通じて明らかになるのは、ヴァーチャル役割語が表すイメージには過去、その役割が持っていたイメージに深く関わっているということだ。
よく考えてみると不思議だけど何となく使われている言葉の起源がわかり知的好奇心を満たしてくれる。専門用語もなく、すらすらと読めるので、言語に興味のある人は読んでみると良いのではないだろうか。
実際にそんな言葉を使っている人なんていないのに、なぜか一定の役割を表すシンボルのように使われる奇妙な日本語(ヴァーチャル役割語)の起源を現代漫画から江戸時代の読本まで文献資料をひもときつつ探る本。
お嬢様言葉が明治時代の女学校言葉で当時は「乱れた言葉」として批判されていた。時代は変わっても「乱れた日本語」論争はいつの時代にもあるのだなと思った。
戦前の女学校=良家の子女=お嬢様というイメージだけが残り、お嬢様言葉=女学校言葉となったという経緯は興味深い。本書を通じて明らかになるのは、ヴァーチャル役割語が表すイメージには過去、その役割が持っていたイメージに深く関わっているということだ。
よく考えてみると不思議だけど何となく使われている言葉の起源がわかり知的好奇心を満たしてくれる。専門用語もなく、すらすらと読めるので、言語に興味のある人は読んでみると良いのではないだろうか。
2008年5月26日に日本でレビュー済み
他のレビューでも触れられているとおり、〈博士語〉(そうじゃ、わしが博士じゃ)や〈お嬢様ことば〉(よろしくってよ、オホホ)といった、現実の日本語ではないような変な日本語を紹介するだけでなく、歴史的にもどのように形作られていったのかを明らかにしようとする意欲作です。
しかし本の中にも書かれているとおり、どうしてそんな変なことばを聞いたり読んだりして我々は「あぁ博士がしゃべっているんだな」と認識することができるのでしょうか。さらには「○○だにょ」とか「ぎゃぼ〜!」「うぐぅ」といったよく分からないことばが日々マンガやゲームの中では生産されていきますが、違和感なく(あるかもしれませんが)受容していくことができるのはなぜなのでしょう。これはいろいろな学問分野で取り組むべき問題提起なのではないかと思います。本書を色々な人が読んで、もっと面白い研究が世に出ると良いなと思います。
しかし本の中にも書かれているとおり、どうしてそんな変なことばを聞いたり読んだりして我々は「あぁ博士がしゃべっているんだな」と認識することができるのでしょうか。さらには「○○だにょ」とか「ぎゃぼ〜!」「うぐぅ」といったよく分からないことばが日々マンガやゲームの中では生産されていきますが、違和感なく(あるかもしれませんが)受容していくことができるのはなぜなのでしょう。これはいろいろな学問分野で取り組むべき問題提起なのではないかと思います。本書を色々な人が読んで、もっと面白い研究が世に出ると良いなと思います。
2003年3月16日に日本でレビュー済み
何気なく当たり前のように読み流している「物語」の登場人物たちの言葉遣い。それがいかに普段,本当にわたくしたちが晒されている日常の言葉とかけ離れた「ヴァーチャル」なものであるかに気付かせてくれるんですの。で,そうしたステレオタイプの「役割語」が歴史的に,方言地理的に国語史の中で如何に成立したかを,解き明かしてくれるのじゃ。しかも,資料には我輩たちが親しんできたヒーロー,ヒロインものの漫画やアニメが扱われる。そうした登場人物たちへの筆者の眼差しもとても懐が大きく素敵ですこと。数多くある日本語物の中でも大変おすすめアルヨ。