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パンタグリュエル物語: ラブレー 第二之書 (ワイド版岩波文庫 62) 単行本 – 1991/11/28

5.0 5つ星のうち5.0 2個の評価

ガルガンチュワ王が齢524歳にしてもうけた王子パンタグリュエルは,揺篭にあるうちから食事のたびに4600頭の牛の乳を飲み干し,牛そのものさえ引き裂いて食べる始末.ユマニスト・ラブレーの抱腹絶倒のほら話.
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

ガルガンチュワ王が齢524歳にしてもうけた王子パンタグリュエルは、揺篭にあるうちから食事のたびに4600頭の牛の乳をのみ干し、牛そのものさえ引き裂いて食べる…。抱腹絶倒のほら話、第二之書。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1991/11/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1991/11/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 401ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4000070622
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4000070621
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 2個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2018年1月23日に日本でレビュー済み
16世紀フランスの医者でユマニスト(人文主義者)だったフランソワ・ラブレーは、巨人王ガルガンチュアとその息子パンタグリュエルの物語を構想し、38歳の頃から発表し始めました。設定は古いフランスの伝説を元にしていますが、内容は当時の堕落したカトリック教会を諷刺し頭の固いスコラ学者を笑い飛ばすというもので、さらには糞尿譚的な表現がふんだんにある本だったので、アリコフリバス・ナジエという変名で出版するしかないほどでした。これほど用心していてもパリ大学の神学部による検閲は免れず、フランス国内では禁書の扱いを命じられています。それでも高い人気に応え、ラブレー生前に「第四之書」まで公刊され、今ではフランス俗語で書かれた古典として残りました。

フランス文学者・渡辺一夫に翻訳され白水社と筑摩書房〈世界文学全集〉から出版されたラブレー作品は、2005年まで唯一の邦訳でした。野放図で伝法なゴーロワ精神とギリシア・ローマの文芸に対する学識、中世フランスに由来する伝説を渾然一体とさせたこれらの物語を、江戸弁やら黄表紙からとってきた言葉、生硬な漢語をあえて使いながら味のある日本語に直した苦労がしのばれます。

「第二之書」は、「第一之書」より早く構想され上梓されています。50ページくらいの解説には出版をめぐる事情も書かれていて歴史の勉強にもなりました。略註は100ページ弱。