以下は上中下巻通じての意見です。
ゲーテが70代半ばから82歳で亡くなるまで交友したエッカーマンによるゲーテの語録です。
当時、まだ若かったエッカーマンにゲーテは気を許して縦横無尽に語っていて、処世術から文学論まで円熟の極みにあった箴言のようなゲーテの言葉が心に響きます・
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ゲーテとの対話 上 (ワイド版岩波文庫 191) 単行本 – 2001/9/14
J.P.エッカーマン
(著),
山下 肇
(翻訳)
ゲーテ最晩年の対話の記録.中下巻同時刊
- 本の長さ390ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2001/9/14
- ISBN-104000071912
- ISBN-13978-4000071918
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
著者とゲーテの、ほぼ10年におよぶ親しい語らいは、文学、芸術、個人生活、諸外国の文化など多岐に及んだ。それらをまとめた本書は、読者もまたゲーテと語り合っているかのような愉しさに溢れる。81年刊のワイド版。
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2001/9/14)
- 発売日 : 2001/9/14
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 390ページ
- ISBN-10 : 4000071912
- ISBN-13 : 978-4000071918
- Amazon 売れ筋ランキング: - 928,182位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 225位ワイド版岩波文庫
- - 1,087位ドイツ文学研究
- - 132,561位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
価格は手頃、ほぼ事前説明どおりの状態。ただ、中ほどのページに水を垂らしたらしく5、6枚が縦3㎝横1.5㎝ほど波打っていた。これは説明になかった。
2019年7月21日に日本でレビュー済み
詩人・作家であるヨハン・ペーター・エッカーマンがゲーテと共に過ごした日々をそのまま記録したノンフィクション。事実であるがゆえに、生身の人間のゲーテを見ることが出来る。エッカーマンは1792年生まれ、ゲーテは1749年生まれなので、年の離れた親子といった関係である。エッカーマンは詩人・作家だが、ゲーテにとっては批評家であり、年下の良き相談相手であり、友人であるといった風である。本文庫版は1968年初版だが、翻訳もこなれていてとても読みやすい。
上巻は、1923ー1927年までの記録にエッカーマン自伝が付いている。芸術面の話題が主になっているが(特に文芸)、現代人が読んでもゲーテの発言は示唆に富むところが多く、とりわけ次のように時間や精神に対するゲーテの考えが浮かび上がってくる部分などは非常に興味深い。
「どんな状態にも、どの瞬間にも、無限の価値があるものだ。なぜなら、それは一つのまったき永遠の姿、その代表なのだからね」(p97)
「死を考えても、私は泰然自若としていられる。なぜなら、われわれの精神は、絶対に滅びることのない存在であり、永遠から永遠に向かってたえず活動していくものだとかたく確信しているからだ」(p173)
また、ゲーテの作家・詩人の好みがよくわかるのも面白い。彼は「古代人」(特にホメーロスとギリシャ悲劇三大詩人であるソポクレース、アイスキュロス、エウリピデス)、シェークスピア、モリエール、バイロン、マンゾーニを極めて高く評価している。
上巻は、1923ー1927年までの記録にエッカーマン自伝が付いている。芸術面の話題が主になっているが(特に文芸)、現代人が読んでもゲーテの発言は示唆に富むところが多く、とりわけ次のように時間や精神に対するゲーテの考えが浮かび上がってくる部分などは非常に興味深い。
「どんな状態にも、どの瞬間にも、無限の価値があるものだ。なぜなら、それは一つのまったき永遠の姿、その代表なのだからね」(p97)
「死を考えても、私は泰然自若としていられる。なぜなら、われわれの精神は、絶対に滅びることのない存在であり、永遠から永遠に向かってたえず活動していくものだとかたく確信しているからだ」(p173)
また、ゲーテの作家・詩人の好みがよくわかるのも面白い。彼は「古代人」(特にホメーロスとギリシャ悲劇三大詩人であるソポクレース、アイスキュロス、エウリピデス)、シェークスピア、モリエール、バイロン、マンゾーニを極めて高く評価している。
2023年9月9日に日本でレビュー済み
本書は、今からちょうど200年前に始まった、70代のゲーテと30代のエッカーマン
との対話で、ニーチェがドイツ文学の至宝と評したもの。批評家の小林秀雄や漫画
家の水木しげるにも影響を与えた名著である。
多くの人が述べているように、ゲーテのエッカーマンに対する忠告や助言には、格
言のような含蓄がある。実生活では、年上の人から含蓄のある助言を聞くことがほ
とんどなかった故に、本書を通じて衰えを知らない70代のゲーテの偉大さが伝わっ
てきた。
また、ゲーテの含蓄のある助言は言うまでもないが、その立ち居振舞いからも教え
られることが多い。ゲーテは、年下のエッカーマンをいつも上機嫌で迎え、その意
見に耳を傾け、自らの意見に同調させようとはしない。年下の人に接する態度にも
気遣いが満ちているのだ。
その意味でゲーテの人となりを知ることができる1冊であり、オススメである。
との対話で、ニーチェがドイツ文学の至宝と評したもの。批評家の小林秀雄や漫画
家の水木しげるにも影響を与えた名著である。
多くの人が述べているように、ゲーテのエッカーマンに対する忠告や助言には、格
言のような含蓄がある。実生活では、年上の人から含蓄のある助言を聞くことがほ
とんどなかった故に、本書を通じて衰えを知らない70代のゲーテの偉大さが伝わっ
てきた。
また、ゲーテの含蓄のある助言は言うまでもないが、その立ち居振舞いからも教え
られることが多い。ゲーテは、年下のエッカーマンをいつも上機嫌で迎え、その意
見に耳を傾け、自らの意見に同調させようとはしない。年下の人に接する態度にも
気遣いが満ちているのだ。
その意味でゲーテの人となりを知ることができる1冊であり、オススメである。
2014年6月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、迅速な発送・パラフィン紙のカバーなど嬉しいところが多かった。
しかし『可』の評価にしても説明文の「ヤケが強い」を上回るような日焼けでページが茶色というより黒く、文字がかすれている。若干読み辛い。
希少本ということなので仕方ないとは思う。評価する点も多いので、プラスマイナスゼロ、というところ。
状態を気にされる方は「ヤケが強い」などの表記はすこし気をつけるほうがよいと思った。
しかし『可』の評価にしても説明文の「ヤケが強い」を上回るような日焼けでページが茶色というより黒く、文字がかすれている。若干読み辛い。
希少本ということなので仕方ないとは思う。評価する点も多いので、プラスマイナスゼロ、というところ。
状態を気にされる方は「ヤケが強い」などの表記はすこし気をつけるほうがよいと思った。
2017年9月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「もし自分の生まれつきの傾向を克服しようと努めないのなら教養などというものは
そもそも何のためにあるというのか」
ゆとり教育と言われてから
「長所を伸ばせばそれでいい。」
「自分の得意な事だけやればいい」等と言う人が多いが
一部の本物の天才を除いて本当にそれでよいのでしょうか。
ゲーテの時代にも同じ様な話があったのですね。
上、中、下と読むとどれだけ時代が変わっても人間に
課せられたものは変わらない事がよくわかります。
そもそも何のためにあるというのか」
ゆとり教育と言われてから
「長所を伸ばせばそれでいい。」
「自分の得意な事だけやればいい」等と言う人が多いが
一部の本物の天才を除いて本当にそれでよいのでしょうか。
ゲーテの時代にも同じ様な話があったのですね。
上、中、下と読むとどれだけ時代が変わっても人間に
課せられたものは変わらない事がよくわかります。
2018年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古代ドイツの建築術について、優しくエッケルマンに語るゲーテの言葉にすべての本質が含まれています。読み進むごとに深く考えさせられる言葉に出会えます。
是非、多くの方に読んで頂きたいです。
是非、多くの方に読んで頂きたいです。
2011年4月15日に日本でレビュー済み
稀代の読書家でもあったヘンリー・ミラーは、著書『わが読書』巻末の
「最も影響を受けた100冊」リストに、『ゲーテとの対話』を挙げている。
(でもゲーテの作品はない)
この作品は、世界文学の中で最も有名な本のひとつであり、
目についてとにかく買っておいたという人も多いだろう。
自分もそうだった。長い間、この本は手元にあったが、読み進めることができなかった。
それができるようになったのは、50歳間近の時。
ゲーテ晩年の頃の対話なだけに、人生の後半に入った頃の方がしっくりくる。
最初は飛ばして、いきなり本文を読もうとしていたが、
この本の冒頭には、エッカーマン自身についての文章が掲載されていて、それが面白く読めた。
あらゆる経験をしてきたようなゲーテのそばに、10年間も居続けられた人とは、どういう人物なのか。
ひとことでいうと、エッカーマンはとても苦労して成長してきた人。
文化や理論の中で育ってきたのではなく、労苦と人波の中にもまれてきた人だった。
だからこそゲーテとも長年交流し、その記録をつぶさに残せたのだろう。
ここを飛ばしては、エッカーマンの「ゲーテの世界」には入っていけない。
本文を読み始めた当初は、彼らの、この本が持つ「ゆったりとした時間感覚」に戸惑うかも知れないが、
そこを過ぎて、ゲーテがバイロンとルーベンスについて語るくだりあたりを読む頃には、もうすっかり
彼らとうちとけて、エッカーマンの横で、ゲーテの自宅や庭で語りあっているような感覚になる。
山下肇さんのやわらかく、こなれた訳文も魅力的。
次の「中巻」に進むと、内容は劇的に深まって、ちょっと驚くような展開になる。
「最も影響を受けた100冊」リストに、『ゲーテとの対話』を挙げている。
(でもゲーテの作品はない)
この作品は、世界文学の中で最も有名な本のひとつであり、
目についてとにかく買っておいたという人も多いだろう。
自分もそうだった。長い間、この本は手元にあったが、読み進めることができなかった。
それができるようになったのは、50歳間近の時。
ゲーテ晩年の頃の対話なだけに、人生の後半に入った頃の方がしっくりくる。
最初は飛ばして、いきなり本文を読もうとしていたが、
この本の冒頭には、エッカーマン自身についての文章が掲載されていて、それが面白く読めた。
あらゆる経験をしてきたようなゲーテのそばに、10年間も居続けられた人とは、どういう人物なのか。
ひとことでいうと、エッカーマンはとても苦労して成長してきた人。
文化や理論の中で育ってきたのではなく、労苦と人波の中にもまれてきた人だった。
だからこそゲーテとも長年交流し、その記録をつぶさに残せたのだろう。
ここを飛ばしては、エッカーマンの「ゲーテの世界」には入っていけない。
本文を読み始めた当初は、彼らの、この本が持つ「ゆったりとした時間感覚」に戸惑うかも知れないが、
そこを過ぎて、ゲーテがバイロンとルーベンスについて語るくだりあたりを読む頃には、もうすっかり
彼らとうちとけて、エッカーマンの横で、ゲーテの自宅や庭で語りあっているような感覚になる。
山下肇さんのやわらかく、こなれた訳文も魅力的。
次の「中巻」に進むと、内容は劇的に深まって、ちょっと驚くような展開になる。