とても良い本でした。
そして、注文して翌日に届いたお陰で早く良い物が見れて楽しめました。
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パウル・クレー: 絵画と音楽 (岩波アート・ライブラリー) 大型本 – 2009/5/21
- 本の長さ111ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/5/21
- 寸法19.2 x 1.2 x 27.7 cm
- ISBN-104000089862
- ISBN-13978-4000089869
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2009/5/21)
- 発売日 : 2009/5/21
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 111ページ
- ISBN-10 : 4000089862
- ISBN-13 : 978-4000089869
- 寸法 : 19.2 x 1.2 x 27.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 796,944位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,103位趣味・実用の絵画 (本)
- - 5,632位手芸 (本)
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トップレビュー
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2023年12月21日に日本でレビュー済み
パウル・クレーはたまに日本でも展覧会で登場する有名な画家ですが、普通は抽象画、そしてキュビズムといった紹介のされ方をするのが一般的なです。
本書ではクレーの作品は一貫して音楽との統合を目指して創作されたものと解説されています。
元々バイオリンを演奏する音楽家だったクレーはモーツァルトを誰よりも好み、クレーの時代のマーラーやシュトラウスはもはや音楽作法のがんじがらめの制約で本来の豊かさを失ってしまったと感じています。
一方で絵画はそれまで何かを写しとる道具という扱いであり、音楽がモーツァルトで頂点を極めたように造形芸術として真の創作がされてこなかったとし、自分が絵画を一段と上の高みに押し上げるのだと意欲にかられていたという解説は大変興味深く感じました。
確かに、ヨーロッパの絵画と音楽の歴史を振り返って考えると、最初は両方ともキリスト教世界を表現することだけにしか利用されていなかったものが、音楽は民謡と結びついて早くも14世紀には宗教から乖離して数学的精緻さを伴いながらバッハを介して18世紀にはモーツァルトやベートーヴェンといった創作の完全体へと形を変えてきました。一方で絵画はルネッサンスで技術は進歩しましたがそれでも芸術家というよりは職人であり、写真の代わりの肖像画などが主流であり続けたわけで、19世紀になって初めて絵画が音楽と同じ土俵で人間の純粋な精神性を表現し始めたと言えるのかも知れません。
本書はA4サイズほどの大きめの本ですが、解説文が多くてよく理解できるのはいいのですが、作品がページをまたがっていたり文の合間に挿入されていたりで、あまりじっくりと鑑賞できるようなものではありません。印刷技術も今ほど進んでいないせいか本物とはずいぶん違うんじゃないかという気がします。
パウル・クレーと言えば最も知られているのが道化師の顔をモチーフにしたセネシオですが本書には掲載されていません。音楽との統合がテーマなので人物像は除かれたのかも知れません。
本書ではクレーの作品は一貫して音楽との統合を目指して創作されたものと解説されています。
元々バイオリンを演奏する音楽家だったクレーはモーツァルトを誰よりも好み、クレーの時代のマーラーやシュトラウスはもはや音楽作法のがんじがらめの制約で本来の豊かさを失ってしまったと感じています。
一方で絵画はそれまで何かを写しとる道具という扱いであり、音楽がモーツァルトで頂点を極めたように造形芸術として真の創作がされてこなかったとし、自分が絵画を一段と上の高みに押し上げるのだと意欲にかられていたという解説は大変興味深く感じました。
確かに、ヨーロッパの絵画と音楽の歴史を振り返って考えると、最初は両方ともキリスト教世界を表現することだけにしか利用されていなかったものが、音楽は民謡と結びついて早くも14世紀には宗教から乖離して数学的精緻さを伴いながらバッハを介して18世紀にはモーツァルトやベートーヴェンといった創作の完全体へと形を変えてきました。一方で絵画はルネッサンスで技術は進歩しましたがそれでも芸術家というよりは職人であり、写真の代わりの肖像画などが主流であり続けたわけで、19世紀になって初めて絵画が音楽と同じ土俵で人間の純粋な精神性を表現し始めたと言えるのかも知れません。
本書はA4サイズほどの大きめの本ですが、解説文が多くてよく理解できるのはいいのですが、作品がページをまたがっていたり文の合間に挿入されていたりで、あまりじっくりと鑑賞できるようなものではありません。印刷技術も今ほど進んでいないせいか本物とはずいぶん違うんじゃないかという気がします。
パウル・クレーと言えば最も知られているのが道化師の顔をモチーフにしたセネシオですが本書には掲載されていません。音楽との統合がテーマなので人物像は除かれたのかも知れません。
2010年3月28日に日本でレビュー済み
「すべての芸術は常に音楽の地位を目指す( All art constantly aspires towards the condition of music )」というのは、 Walter Pater の言葉だそうです。高校生の時に読んだか聞いたかした言葉をネットで調べて、今出典を知りました。絵画も形の記録という役割を解かれてからは、だんだんとその言葉のとおりになっていると思います。 Paul Klee の作品から音楽を感ずる人は多いはずです。 Klee が音楽家の両親のもとに生まれ、自身も生涯バイオリンの演奏を好んだことは多くの方がご存知のとおりです。
Klee の作品と音楽の関係についての論評はこの本が最初ではないそうですが、この本は過去の議論を念頭に置いた上で、 Klee の日記、著作、他の研究者が Klee について書いたものを丹念に読み、彼の作品と音楽の関係を解き明かしています。ほとんどのページに Klee の作品の写真がカラーで掲載され、本文の理解を助けます。文章による説明よりも、実物を示すほうが一目瞭然ですね。印刷の美しさも特筆すべきで、眺めても楽しい本です。 Paul Klee が好きな方、作品をもっと理解したい方にお勧めしたいと思います。
Klee の作品と音楽の関係についての論評はこの本が最初ではないそうですが、この本は過去の議論を念頭に置いた上で、 Klee の日記、著作、他の研究者が Klee について書いたものを丹念に読み、彼の作品と音楽の関係を解き明かしています。ほとんどのページに Klee の作品の写真がカラーで掲載され、本文の理解を助けます。文章による説明よりも、実物を示すほうが一目瞭然ですね。印刷の美しさも特筆すべきで、眺めても楽しい本です。 Paul Klee が好きな方、作品をもっと理解したい方にお勧めしたいと思います。