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世界金融危機 (岩波ブックレット NO. 740) 単行本 – 2008/10/7
金子 勝
(著),
アンドリュー デウィット
(著)
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購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ71ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2008/10/7
- ISBN-104000094408
- ISBN-13978-4000094405
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2008/10/7)
- 発売日 : 2008/10/7
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 71ページ
- ISBN-10 : 4000094408
- ISBN-13 : 978-4000094405
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,048,725位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 278位世界の経済事情
- - 2,200位金融・ファイナンス (本)
- - 61,124位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1952年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授などを経て、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政学、制度の経済学。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『「脱原発」成長論: 新しい産業革命へ(ISBN-10: 4480864148)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界金融危機当時、知識のベースとして読んだ本のうちの一冊。
2008年10月14日に日本でレビュー済み
今回の金融危機を収めるためには、アメリカの不良債権額を確定させる
ことが不可欠と金子さんは説く。
なぜならば、不良債権の金額が確定しなければ、いくら公的資金を
投入しても、世の人々の金融機関への信用は戻らないからである。
今回の、金融危機への対処が難しいのは、アメリカの”投資銀行ビジネスモデル”
の暴走が、不良債権額の確定を困難にしているからだ。
金融工学を駆使し、あまりに複雑な証券化を進めたためになかなか、損失額を
確定ですことができない。
おまけに、銀行や投資銀行の下には、連結決算対象外のヘッジファンドや
SIV(投資専門のための会社)が、無数にあり、膨大なハイリスクの証券取引を
行っている。
これらの存在は、連結決算対象外であるため、高度な”飛ばし”が膨大にあると
いうことである。
これら”闇の銀行システム”とも言うべきものたちが、現在、資金ショートを
起こし崩壊の危機に直面しているのだ。
FRBによれば、”影の銀行システム”の規模は10兆ドル規模に及ぶと言うが
本当の規模や闇の深さは誰にもわからないし、それらに手をつけたとき、経済や
金融が一体どのようになるのかは想像の世界でしかないのが現状だ。
今、世界中で、金融危機への対応を必死で行っているが、私はもう手遅れで
既に、恐慌状態に突入してしまったと思う。
地震であれ、ハリケーンであれ、起こるものは起こる(今回のことは人災だが)
たとえ、80年前のような大恐慌が来たとしても、それはそれとして、覚悟を
固めて生きて行くしかない。今は、その人その人の”覚悟”が問われている
時だと思う。
なお、本書の理解をより深めるためには、ソロス著「ソロスは警告する」副島隆彦著「恐慌前夜」、竹森俊平著「資本主義は嫌いですかーそれでもマネーは世界を動かす」、ラビ・バトラ著「2010年資本主義大爆裂 近未来10の予測」、藤原直哉著「2009年世界大恐慌」及び船井幸雄著「2009年資本主義大崩壊」が参考になると思われる。
上記のいずれの本にもレビューを書かせていただいたので
ご一読いただければ幸いである。
ことが不可欠と金子さんは説く。
なぜならば、不良債権の金額が確定しなければ、いくら公的資金を
投入しても、世の人々の金融機関への信用は戻らないからである。
今回の、金融危機への対処が難しいのは、アメリカの”投資銀行ビジネスモデル”
の暴走が、不良債権額の確定を困難にしているからだ。
金融工学を駆使し、あまりに複雑な証券化を進めたためになかなか、損失額を
確定ですことができない。
おまけに、銀行や投資銀行の下には、連結決算対象外のヘッジファンドや
SIV(投資専門のための会社)が、無数にあり、膨大なハイリスクの証券取引を
行っている。
これらの存在は、連結決算対象外であるため、高度な”飛ばし”が膨大にあると
いうことである。
これら”闇の銀行システム”とも言うべきものたちが、現在、資金ショートを
起こし崩壊の危機に直面しているのだ。
FRBによれば、”影の銀行システム”の規模は10兆ドル規模に及ぶと言うが
本当の規模や闇の深さは誰にもわからないし、それらに手をつけたとき、経済や
金融が一体どのようになるのかは想像の世界でしかないのが現状だ。
今、世界中で、金融危機への対応を必死で行っているが、私はもう手遅れで
既に、恐慌状態に突入してしまったと思う。
地震であれ、ハリケーンであれ、起こるものは起こる(今回のことは人災だが)
たとえ、80年前のような大恐慌が来たとしても、それはそれとして、覚悟を
固めて生きて行くしかない。今は、その人その人の”覚悟”が問われている
時だと思う。
なお、本書の理解をより深めるためには、ソロス著「ソロスは警告する」副島隆彦著「恐慌前夜」、竹森俊平著「資本主義は嫌いですかーそれでもマネーは世界を動かす」、ラビ・バトラ著「2010年資本主義大爆裂 近未来10の予測」、藤原直哉著「2009年世界大恐慌」及び船井幸雄著「2009年資本主義大崩壊」が参考になると思われる。
上記のいずれの本にもレビューを書かせていただいたので
ご一読いただければ幸いである。
2009年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
グリーンスパンが100年に一度と言った金融危機。
私は仕事柄、経済が真っ逆さまに落ちていくを目の当たりにしていた。
ここまで危機が広がった要因とは何なのか。
それを今一度整理してみたくて読んでみたのがこのブックレット。
投資銀行。
欧米で発達した、この金融の一会社形態が際限ない欲望を追い求めた結果がこの危機だ。
証券会社でもない。
銀行でもない。
この傍目には「かっこ良い」金融会社が利益を莫大な利益を上げ続けるため、他の証券会社や銀行が真似をし始めた。
それもSIV(投資ビークル)という、政府の監督の及ばない形態の会社を介在させることによって。
このSIVは子会社ではないから、どれだけリスクをとっても親会社の銀行の収益には影響がない。
しかし、今回のように金融環境が一気に悪化し始めると、尻拭いをするのは結局親会社である銀行しかない。
かくして、誰もが普通の銀行だと思っていたところが巨額の赤字を計上して政府の資金が必要となった。
このブックレットは、今回の危機のプロセスが非常に良くまとめられている。
結局、頭の良い人たちが無理に金儲けをしようとした結果、自滅したということ。
その怪しい金儲けの裏で恩恵を受けていた経済全体が、とばっちりを受けて大変なことになっている。
私は仕事柄、経済が真っ逆さまに落ちていくを目の当たりにしていた。
ここまで危機が広がった要因とは何なのか。
それを今一度整理してみたくて読んでみたのがこのブックレット。
投資銀行。
欧米で発達した、この金融の一会社形態が際限ない欲望を追い求めた結果がこの危機だ。
証券会社でもない。
銀行でもない。
この傍目には「かっこ良い」金融会社が利益を莫大な利益を上げ続けるため、他の証券会社や銀行が真似をし始めた。
それもSIV(投資ビークル)という、政府の監督の及ばない形態の会社を介在させることによって。
このSIVは子会社ではないから、どれだけリスクをとっても親会社の銀行の収益には影響がない。
しかし、今回のように金融環境が一気に悪化し始めると、尻拭いをするのは結局親会社である銀行しかない。
かくして、誰もが普通の銀行だと思っていたところが巨額の赤字を計上して政府の資金が必要となった。
このブックレットは、今回の危機のプロセスが非常に良くまとめられている。
結局、頭の良い人たちが無理に金儲けをしようとした結果、自滅したということ。
その怪しい金儲けの裏で恩恵を受けていた経済全体が、とばっちりを受けて大変なことになっている。
2010年12月16日に日本でレビュー済み
雑誌『世界』(岩波書店)の2008年7〜10月号に連載されていた「グローバル・クライシス」をまとめたもの。サブプライム・ショック後〜リーマン・ショック直前の期間に執筆されていた本で、高まりつつあった世界同時不況の危険性を(後付けの説明ではなく)リアルタイムで報告している。
「はじめに」に書かれた文章の一部が本書の優れた要約になっている。「本書の目的は、そのメカニズムを解剖することである。まず、この金融危機の根源は、証券化という手法と『影の銀行システム』の崩壊にある。つぎに、信用収縮と景気減速の悪循環のプロセスが金融危機を進行させていく。さらに、この金融危機が深刻なのは、地球温暖化に伴うエネルギー転換の波が重なっていることにある。これらの要因が複合して、グローバル同時不況をもたらしつつあるのだ」。
内容としては、米国の住宅バブル崩壊に端を発する金融資本主義の行き詰まりと「石油の時代」の終焉が重なったことが、戦後最悪の世界金融危機・世界同時不況を引き起こしつつあることを、豊富なデータを示しながら解説している。第3章での「環境エネルギー政策における日本の出遅れ」に関する議論以外は、米国経済の話がメインとなっている。
70ページ程度の薄い小冊子だが、これまで経済一般について何の関心もなく生きてきた私にとっては少々難しい本だった(単に金融・経済用語を知らない、ということもあるが…)。ただ、初めの頃こそ提示されるデータの多さに目が眩んだが、論旨そのものは単純明快だと思う。前半部分をジックリ読んで著者の文章に慣れた後は、それほど苦労せずに読み進めることができた。
「はじめに」に書かれた文章の一部が本書の優れた要約になっている。「本書の目的は、そのメカニズムを解剖することである。まず、この金融危機の根源は、証券化という手法と『影の銀行システム』の崩壊にある。つぎに、信用収縮と景気減速の悪循環のプロセスが金融危機を進行させていく。さらに、この金融危機が深刻なのは、地球温暖化に伴うエネルギー転換の波が重なっていることにある。これらの要因が複合して、グローバル同時不況をもたらしつつあるのだ」。
内容としては、米国の住宅バブル崩壊に端を発する金融資本主義の行き詰まりと「石油の時代」の終焉が重なったことが、戦後最悪の世界金融危機・世界同時不況を引き起こしつつあることを、豊富なデータを示しながら解説している。第3章での「環境エネルギー政策における日本の出遅れ」に関する議論以外は、米国経済の話がメインとなっている。
70ページ程度の薄い小冊子だが、これまで経済一般について何の関心もなく生きてきた私にとっては少々難しい本だった(単に金融・経済用語を知らない、ということもあるが…)。ただ、初めの頃こそ提示されるデータの多さに目が眩んだが、論旨そのものは単純明快だと思う。前半部分をジックリ読んで著者の文章に慣れた後は、それほど苦労せずに読み進めることができた。
2009年1月3日に日本でレビュー済み
悪乗りしすぎであるが一理ある部分もある。
したがってある程度の知性がある人が読まないと間違えて理解してしまう。
影響されやすい人、知識や情報を客観的に全体の中で意味づけをできない人は詠むべきではない。
だが500円の価値はあると思う。
したがってある程度の知性がある人が読まないと間違えて理解してしまう。
影響されやすい人、知識や情報を客観的に全体の中で意味づけをできない人は詠むべきではない。
だが500円の価値はあると思う。
2008年11月9日に日本でレビュー済み
問題点と内容を絞りに絞った濃厚な味わいを持つ金融危機論です。以下要点をまとめてみました。
ご参考にどうぞ
第1章「影の銀行システム」の崩壊
銀行、証券会社は本体以外に運用会社を持ち、証券による信用創造機構を作っていた。
この運用会社は、本体の連結対象外、プロ同士相対取引、FRB、SECの監督規制外
という特色を持っていた。
第2章つぎの津波がやってくる
87年のブラックマンデー、98年のLTCMの危機では実体のバブル崩壊とずれが
あったが、今回の危機では信用収縮と住宅バブル(実体のバブル)の崩壊が同時に
起きており、信用収縮と景気後退の悪循環が始まっている。
第3章ガス欠とオーバーヒート
世界はエネルギー転換という長期波動と「金融資本主義」の破綻という長期波動が同時
に起きており、それは資産価格デフレと資源インフレが同時進行するという異常事態を
引き起こしている。
第4章世界は壊れそうだ
不動産バブル崩壊は続いている。自動車バブルも崩壊し、米国の消費不況がグローバル
不況になりつつある。問題はそれが10年不況となるかどうかだ。
以上を読み返すと資源インフレの部分は外れはじめているようだが、それでもなお本書は、
その価値を失わない。良書だと思う。
ご参考にどうぞ
第1章「影の銀行システム」の崩壊
銀行、証券会社は本体以外に運用会社を持ち、証券による信用創造機構を作っていた。
この運用会社は、本体の連結対象外、プロ同士相対取引、FRB、SECの監督規制外
という特色を持っていた。
第2章つぎの津波がやってくる
87年のブラックマンデー、98年のLTCMの危機では実体のバブル崩壊とずれが
あったが、今回の危機では信用収縮と住宅バブル(実体のバブル)の崩壊が同時に
起きており、信用収縮と景気後退の悪循環が始まっている。
第3章ガス欠とオーバーヒート
世界はエネルギー転換という長期波動と「金融資本主義」の破綻という長期波動が同時
に起きており、それは資産価格デフレと資源インフレが同時進行するという異常事態を
引き起こしている。
第4章世界は壊れそうだ
不動産バブル崩壊は続いている。自動車バブルも崩壊し、米国の消費不況がグローバル
不況になりつつある。問題はそれが10年不況となるかどうかだ。
以上を読み返すと資源インフレの部分は外れはじめているようだが、それでもなお本書は、
その価値を失わない。良書だと思う。
2012年5月22日に日本でレビュー済み
アメリカの末期的経済・金融システムというか世界中を巻き込んだババの押し付けあいの醜さ、浅ましさがよくわかりますがインパクトや分かりやすさならマイケル・ムーア監督の『キャピタリズム』の方がより具体的だし、世界経済に悪影響を与えた人間が『その責任を取って辞任する』と称して常識では考えられない退職金を平然と手にする外道ぶりには背筋が寒くなる!しかしこういう本の翻訳を嬉々としてやってるであろうゴリゴリの反米左翼思想主義者で今日では絶滅危惧種のバリバリ真性マルキストの金子勝はお金に対する嗅覚の鋭さだけは凄いな…カネの好きなマルキストで経済を知らない経済学者、まぁこの人ってもう学者っていうよりシナ政府や北の代弁者みたいなテレビ局専属の電波芸者だから(苦笑)
2012年7月22日に日本でレビュー済み
サブプライム問題以来、顕在化したグローバル同時不況の全貌と将来予測を豊富な資料と分析によって明らかにした本。
著者は本書の目的を「(世界同時不況の)メカニズムを解明すること」とし、「まずこの金融危機の根源は、証券化という手法と『影の銀行システム』の崩壊にある。つぎに、信用収縮と景気減速の悪循環のプロセスが金融危機を進行させていく。さらに、この金融危機が深刻なのは、地球温暖化に伴うエネルギー政策の波が重なっていることにある」(p.2)と述べている。
今回の一連の危機は「津波」に例えられている。最初の「津波」は2006年の米国の住宅バブル崩壊であった。キーワードは「影の銀行システム」。これは投資ビークルやファンドで債券取引などの資産を運用すれめに銀行が設立した特別目的会社であり、これらは取引所を介さない相対の店頭デリヴァティブ取引を行う。FRBやSECの監督規制が及ばないゾーンであることがポイントである。
「影の銀行システム」の最大の問題点は損失を確定できないこと、したがって危機の構造が見えにくく、ある日突然、金融商品のカタストロフィー(値崩れ)が生じ、システムの崩壊に落着することが起こりうる(起こった)。次の「津波」も予見される。住宅価格の下落、デフォルトの割合の増加による住宅関連証券およびモノラインの格下げが引き金となる住宅関連証券の評価損、信用収縮にともなう企業倒産、さらに資源と食糧のインフレなど、その予兆をあげるには事欠かない。
信用収縮と実体経済の悪化の悪循環のゆえに、住宅ローンのみでなく、商業用不動産ローン、消費者ローン、自動車ローン、企業融資が焦げ付き始め、危機の加速化によって「津波」のエネルギーが蓄積されている。米国型金融資本主義と市場原理主義者がもたらした今回の危機は、まさに世界を壊すところまできている。
著者はこうした状況を嘆いたり、切歯扼腕しているだけではない。「おわりに−脱出口を見失った日本−」(pp.66-71)では、雇用、年金・医療などの社会保障の立て直し、将来につながる産業政策、すなわち大胆な自然再生エネルギーへの転換や食糧自給率を高める農業支援、東アジアレベルでの通貨や貿易の連携の強化が提唱されている。心強い。
著者は本書の目的を「(世界同時不況の)メカニズムを解明すること」とし、「まずこの金融危機の根源は、証券化という手法と『影の銀行システム』の崩壊にある。つぎに、信用収縮と景気減速の悪循環のプロセスが金融危機を進行させていく。さらに、この金融危機が深刻なのは、地球温暖化に伴うエネルギー政策の波が重なっていることにある」(p.2)と述べている。
今回の一連の危機は「津波」に例えられている。最初の「津波」は2006年の米国の住宅バブル崩壊であった。キーワードは「影の銀行システム」。これは投資ビークルやファンドで債券取引などの資産を運用すれめに銀行が設立した特別目的会社であり、これらは取引所を介さない相対の店頭デリヴァティブ取引を行う。FRBやSECの監督規制が及ばないゾーンであることがポイントである。
「影の銀行システム」の最大の問題点は損失を確定できないこと、したがって危機の構造が見えにくく、ある日突然、金融商品のカタストロフィー(値崩れ)が生じ、システムの崩壊に落着することが起こりうる(起こった)。次の「津波」も予見される。住宅価格の下落、デフォルトの割合の増加による住宅関連証券およびモノラインの格下げが引き金となる住宅関連証券の評価損、信用収縮にともなう企業倒産、さらに資源と食糧のインフレなど、その予兆をあげるには事欠かない。
信用収縮と実体経済の悪化の悪循環のゆえに、住宅ローンのみでなく、商業用不動産ローン、消費者ローン、自動車ローン、企業融資が焦げ付き始め、危機の加速化によって「津波」のエネルギーが蓄積されている。米国型金融資本主義と市場原理主義者がもたらした今回の危機は、まさに世界を壊すところまできている。
著者はこうした状況を嘆いたり、切歯扼腕しているだけではない。「おわりに−脱出口を見失った日本−」(pp.66-71)では、雇用、年金・医療などの社会保障の立て直し、将来につながる産業政策、すなわち大胆な自然再生エネルギーへの転換や食糧自給率を高める農業支援、東アジアレベルでの通貨や貿易の連携の強化が提唱されている。心強い。