Aaron Herald Skabelundの『Empire(s) of Dogs : From BakunatsuNippon to the Present』(2006年)の翻訳。
幕末~現代までの犬を研究することで、人間の歴史に迫ろうとしたもの。
犬と帝国主義、ファシズムによる犬の利用、軍用犬という存在などが論じられており、アメリカやドイツなどとの比較もされ、行き届いた内容になっている。
全体的に、歴史学の主要なテーマに犬を当てはめてみましたというような印象は強いが、犬好きなら読んでおくべき一冊だろう。
訳文はきわめてこなれており、読みやすい。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
犬の帝国: 幕末ニッポンから現代まで 単行本 – 2009/10/29
アーロン・スキャブランド
(著),
本橋 哲也
(翻訳)
犬という鏡を通して見る日本の姿を切り取る
- 本の長さ290ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/10/29
- 寸法13.5 x 2.6 x 19.5 cm
- ISBN-104000221744
- ISBN-13978-4000221740
商品の説明
著者について
アーロン・スキャブランド
1995年ブリガム・ヤング大学卒業,スタンフォード大学でMA取得,コロンビア大学でPh.D.取得,北海道大学大学院法学研究科助手を経て,現在ブリガム・ヤング大学歴史学科准教授.
専攻--歴史学(日本近現代史)
著書--"Fascism's Furry Friends: Dogs, National Identity, and Racial Purity in 1930s Japan," in The Culture of Japanese Fascism (Duke University Press, 2009); "Can a Subaltern Bark? : Imperialism, Civilization, and Canine Cultures in Nineteenth-Century Japan," in JAPANimals: History and Culture in Japan's Animal Life (University of Michigan, 2005)
1995年ブリガム・ヤング大学卒業,スタンフォード大学でMA取得,コロンビア大学でPh.D.取得,北海道大学大学院法学研究科助手を経て,現在ブリガム・ヤング大学歴史学科准教授.
専攻--歴史学(日本近現代史)
著書--"Fascism's Furry Friends: Dogs, National Identity, and Racial Purity in 1930s Japan," in The Culture of Japanese Fascism (Duke University Press, 2009); "Can a Subaltern Bark? : Imperialism, Civilization, and Canine Cultures in Nineteenth-Century Japan," in JAPANimals: History and Culture in Japan's Animal Life (University of Michigan, 2005)
本橋哲也
1955年東京生まれ.東京大学文学部卒業,ヨーク大学でD.Phil取得.東京都立大学人文学部助教授を経て,現在,東京経済大学コミュニケーション学部教授.
専攻--イギリス文学,カルチュラル・スタディーズ.
著書--『カルチュラル・スタディーズへの招待』(大修館書店,2002年),『ポストコロニアリズム』(岩波新書, 2005年),『侵犯するシェイクスピア----境界の身体』(青弓社,2009年)ほか.
訳書--ロイ『帝国を壊すために----戦争と正義をめぐるエッセイ』(岩波新書,2003年),ヤング『ポストコロニアリズム』(岩波書店,2005年),バトラー『生のあやうさ』(以文社, 2007年)ほか.
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2009/10/29)
- 発売日 : 2009/10/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 290ページ
- ISBN-10 : 4000221744
- ISBN-13 : 978-4000221740
- 寸法 : 13.5 x 2.6 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 593,677位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 17,165位日本史 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
4グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2010年5月7日に日本でレビュー済み
最初、タイトルから犬の行動学とか習性に関する学術研究書かと思いました。
目次を見て、違うことがわかりました。
切り口としては戦前・戦中・戦後の日本と西洋諸国による犬を用いたプロパガンダや情報操作の例をふんだんに提示して、人種・文化・国家の差別や軍・国家による帝国主義への先導にいかに犬たちが利用されてきたかが語られています。
その中には、「忠犬ハチ公」や「のらくろ」の例もでてきて、日本人なら理解しておきたい歴史が詰まっています。
まさに人類の友と言われるであろう利口な犬の様々な特性、忠誠心や服従性や親愛さなどが『利口』な人間の手で狂気の糧にされてきた歴史を知ることで現代の膨大な情報源から意図的に歪められた情報を見分ける「目」が得られるかもしれないと思いました。
犬を現に飼っている人も、そうでない人も今一度犬やペットを飼うことの意義や、彼らに抱いている願望や飼い主としての心理を見つめ直す手掛かりと切っ掛けを与えてくれる著書だと思います。
目次を見て、違うことがわかりました。
切り口としては戦前・戦中・戦後の日本と西洋諸国による犬を用いたプロパガンダや情報操作の例をふんだんに提示して、人種・文化・国家の差別や軍・国家による帝国主義への先導にいかに犬たちが利用されてきたかが語られています。
その中には、「忠犬ハチ公」や「のらくろ」の例もでてきて、日本人なら理解しておきたい歴史が詰まっています。
まさに人類の友と言われるであろう利口な犬の様々な特性、忠誠心や服従性や親愛さなどが『利口』な人間の手で狂気の糧にされてきた歴史を知ることで現代の膨大な情報源から意図的に歪められた情報を見分ける「目」が得られるかもしれないと思いました。
犬を現に飼っている人も、そうでない人も今一度犬やペットを飼うことの意義や、彼らに抱いている願望や飼い主としての心理を見つめ直す手掛かりと切っ掛けを与えてくれる著書だと思います。