中古品:
¥3,000 税込
配送料 ¥275 5月28日 火曜日にお届け
詳細を見る
コンディション: 中古商品: 良い
コメント: 2012年2月第1刷。経年による日焼け、汚れ、表紙に多少のキズがあります。原則当社営業日(土・日、祝祭日を除く平日)午後3時までのご注文は東京都より当日発送致します。品切れの際は速やかにご注文をキャンセルさせて頂きます。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

旅のパウロ――その経験と運命 単行本 – 2012/2/24

3.6 5つ星のうち3.6 8個の評価

東地中海をめぐる伝道の道。自ら撮影機材を担い、その足跡を追ったパウロ紀行。急峻な峠越え、潮の匂い、そして一日に踏破した破格の距離……パウロを突き動かし、移動を通して次第に醸成されていった想いとは何だったのか。手紙の中にひそむ肉声と風景とを重ね合わせつつ、キリスト教の土台を築いた情熱のありかを探る。
続きを読む もっと少なく読む

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2012/2/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2012/2/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 248ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4000237950
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4000237956
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 8個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
8グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2013年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 パウロの神学思想を聖書の本文から解説してみようという研究が多いなかで、この本の異色な所は、「パウロの書いた手紙は、いわば旅の派生物であって、彼の全体ではありえない。もし彼が今のように便利な世の中に生きていたら、あれほどの手紙を書いただろうか。むしろ彼の旅路を実際に辿ってみることで、彼の伝えようとしたもの、彼の戦略、彼の成功、そして彼の失敗や彼の矛盾が明らかになってくるのではないか」という思考から編み出されたものだということです。
 もともとは岩波書店による連続講座を文字に起こしたもので、そのために非常に読みやすく、まるで旅日記や紀行文を読んでいるような楽しさがあります。写真も随所に配置されていて、パウロの旅のイメージもふくらみますし、実際にその場に自分も行ってみたいという思いをかき立てられました。
 そして、パウロの旅程から見えてくる事実から、再びパウロの書いた手紙やルカの使徒行伝の記述を見つめ直すとき、改めて彼の信念や苦悩がリアルに浮かび上がってくるあたりは、非常にエキサイティングなものがあると感じました。
 パウロについては、彼の手紙の中の発言において、賛否両論が別れているのが現状ですが、この本は、矛盾や問題点や失敗をかかえながらも、彼が何をひたむきに目指していたのかということに焦点を当て、愛情深く描ききっています。

 残念なのは、本文の地名表記と、地図の地名表記が一致していない場所が散見される所です(「ティルス」と「テュロス」など)。著者の呼び方と引用された地図の呼び方が異なっていても深刻な問題ではないのですが、たとえば「地図では『◯◯◯』となっている)などの配慮があると、一般的な読者にも親切かなと思いました。
 また、地図や写真が必ずしも本文の場所と一致しておらず、前後にかなりズレているので、当該箇所の本文を読みながら、ずいぶん前のページの地図をめくったりして、何度も往復するといったしんどさがありました。
 瑣末な問題かも知れませんし、著書の佐藤先生より岩波の編集者の問題ではないかと思いましたが……

 いずれにせよ、上記のような問題点は表面的なもので、本質的なことではありません。
 使徒パウロとその伝道旅行に関心がある人にとっては、非常にわかりやすく、興味深く、為になる面白い書物です。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 パウロといえば、新約聖書に収められている手紙の中で表した神学や思想にスポットがあてられがちですが、佐藤さんは「彼の本領はその旅の行動性の方に」(p.2)あると言います。

 本著では、パウロの三度の旅の道筋を、著者自身が実際に旅した経験や研究資料に基づき、写真を交えながら、生き生きと再現しています。それを読みながら、わたしは、パウロの行動には空間移動だけでなく、(ユダヤ人であるパウロから見ての)異邦人とパウロとの出会いも含まれるのではないかと思いました。

 じっさい、パウロは人、あるいは人格との出会いに強く影響されているように思います。その最たるものは「杭殺柱」(十字架)につけられたイエスの姿を「見た」ことです。佐藤さんは「パウロの「回心」体験とは、杭殺柱上のイエスの示した、弱さの極みの凄まじい姿にパウロの存在がいわば呑まれてしまった。そのようにして彼の「自分自身」が死んでしまったという体験だと思います」(p.232)、「パウロにおいて「キリストの信」をより具象的に表せば、おそらくそれは杭殺柱上で命を落としているイエスのリアリティなのです。それがパウロを圧倒的に「義認」してしまった」(p.227)と言います。

 つまり、パウロはイエスの幻を見るのですが、それは十字架につけられた姿であり、人間の弱さの極みであり、その弱さの中にある何かが、パウロという、やはり弱さの底にあった人間を圧倒した、言い換えると、包み込んだ、パウロという弱い人間をそのまま肯定した、ということなのだと思います。

 それから、パウロは(異邦人ではない)イスラエル人同胞とのつながりも断ち切ることはできません。彼らは、律法遵守なしに異邦人も救われるというパウロの「極左」思想についていけませんが、佐藤さんによれば、パウロは「いますぐこないからといって切り捨てることはできない」「少なくとも、同じくイエスをキリストと見なしたエルサレム原始教会とは、いくらそれが保守化し逸脱しようと、決裂するわけにはいかないのです」(p.237)。

 わたしは、以前から、異邦人も神の救いの内にあるというパウロの神学の出発点のひとつには、異邦人との出会い(もともと、ローマ社会で育っていますし、旅もしています・・・)があるのでは、と妄想していました。たとえば、わたしはキリスト教徒ですが、イスラムの友人などがいるとすれば、キリスト教徒は救われるがイスラムは滅びるなどとは考えないのと同じように。

 そういう思いが逆に、エルサレム教会のイスラエル人同胞のような保守派をも切り捨てられないのだと思います。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とてもすばらしい本です。著者は現地を7-8回も訪ね、検証して書いていますし、
著者の視点はすばらしいと思います。
何回も読み返しています。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
パウロの改心の場面の解釈は、何の根拠もなく、推測に過ぎない。それも、パウロが今後命をかけるほどの根本的改心をした理由としては弱いのではないか?伝聞的な話で、あなたは命を懸けますか?インテリにありがちな自分の理解力を超えた奇跡はすべて否定するという発想に基づいているのでは?
今でも、奇跡は起こっているし、リバイバルのたびに、いろいろな場所で、奇跡は起きた。にもかかわらず、あれだけ、多くの人が命を懸けて支持した、イエスの奇跡は、すべて作り話なのか?その発想のほうが虚構を創り出しているように思えるが。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
トルコ旅行に行く前にかなり読みました。パウロの歩いた道を一歩ずつたどることができ、とてもうれしかったと思います。聖書が実は実際の出来事を記しているのだということが、よくわかりました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年7月27日に日本でレビュー済み
パウロと彼の旅を、神に導かれる壮大な出来事から小さな人間の話しにしてしまった。著者の思い込みと推測で聖書からの引用は、自分に都合のいい箇所は採用し、そうでないところは不採用とあまりに意図的すぎる。最後まで読み終われることはできず、読むのをやめた。何回も現地にいっておられるようだが写真以外に何をいいたいかよくわからい。信仰書を求めているなら買わない方が良い。がっかりするだろう。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート