プルーストについて、エドマンド・ホワイトが書く・・・これほど待ち望まれた組み合わせがあろうか?
いや、この本は、いつか必ず書かれるべきだったものだ。
プルーストの評伝を書く時に、流石に近年は彼の性志向をあえて無視して書く人はいないが(彼の文学を理想化する余り、彼の性志向をあからさまに避けて通った評伝もあるというのはウソのような本当の話)、それでもやはりどこか釈然としないものが残るのは、プルーストがプルーストたる最大の要因である部分において彼と同じ立場で考えることのできる著者ではないから・・・と言い切ってしまっては乱暴だろうか。もちろん、本人が何を考えているかは絶対に本人しかわからないことであって評伝の限界はあるだろうから、何も著者までゲイである必要はないのだが。(恐らく偶然だろうが、何故か評伝の著者にこれまでゲイ・ピープルはいなかった。このあたりにもまだまだ彼をめぐる状況の謎はあろうがそれはここでは措いておく。)それでも、この大御所ホワイトによる評伝、これによってかなりの「ひっかかり部分」が解けるのは間違いない。ホワイト自身にとっても、プルーストとは避けて通れない存在だったはず。書き手にも読み手にも待ち望まれた結晶だ。
プルースト評伝の新たな時代が始まった。
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マルセル・プルースト (ペンギン評伝双書) 単行本 – 2002/11/28
上流思考のスノビズム,古典への造詣,深い宗教性,生涯を色濃く彩る同性愛的傾向,鋭い感受性….20世紀の世界文学に決定的な影響を及ぼした作家の,ドレフュス事件への関わりをはじめとする従来知られざる姿を見事に描き出す,自身,同性愛者として知られ,また数々の賞を受賞し高い評価を受ける米国の著名作家による話題作.
- 本の長さ186ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2002/11/28
- ISBN-104000267655
- ISBN-13978-4000267656
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「失われた時を求めて」によって、20世紀の世界文学に決定的な影響を及ぼした作家・ブルースト。彼の生涯を色濃く彩る同性愛的傾向を鮮やかに浮かび上がらせ、プルーストの作品解釈に大きな転換を迫る。
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2002/11/28)
- 発売日 : 2002/11/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 186ページ
- ISBN-10 : 4000267655
- ISBN-13 : 978-4000267656
- Amazon 売れ筋ランキング: - 811,956位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,253位フランス文学研究
- - 124,140位ノンフィクション (本)
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