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ドイツ宗教改革 (ヨーロッパ史入門) 単行本 – 2009/2/20
- 本の長さ158ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/2/20
- ISBN-104000272039
- ISBN-13978-4000272032
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2009/2/20)
- 発売日 : 2009/2/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 158ページ
- ISBN-10 : 4000272039
- ISBN-13 : 978-4000272032
- Amazon 売れ筋ランキング: - 983,829位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 400位ドイツ・オーストリア史
- - 2,669位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月14日に日本でレビュー済み
宗教改革というと「ルター」「近代の始まり」というイメージが強い。
実際、世界史の教科書でそう習ったという人も多いだろう。
しかし、最近の歴史研究では、そのような宗教改革像は「神話」だとされている。
本書は、本編わずか100ページほどながら、宗教改革の実像を示してくれる。
背景としては、魔術の広がりに対する教会の対抗措置としての統制強化(魔術攻撃と行動管理、聖職者の専門家化)が行われたが、そうした行為がもともと教会の高圧的態度に対して増していた民衆の不満をさらに募らせていった、という状況がある。
また、社会的には農民反乱の流れも存在していた。
個人的には、ルターの思想の普及には印刷術の存在が重要と言われることが多いが、そもそも当時のドイツの識字率は4〜5%という指摘はなかなか興味深いと思った。
実際には、書物がオピニオンリーダーを増やし、説教壇を通じて人々に思想は広まっていったという。
なお、解説で知ったが、本書以前に「都市の自由な市民の流れが、宗教改革の背景にある」という論があり、本書の筆者はそれにやや反対の論陣を構えていることを知った。
都市と農村の本編での書き方にいささか違和感を覚えたが、それはこういう背景があると分かれば腑に落ちるものであった。
全体の長さは非常に短いながらも、ポイントを押さえて分かりやすく宗教改革を解説している。
なかなか良書だと思う。
実際、世界史の教科書でそう習ったという人も多いだろう。
しかし、最近の歴史研究では、そのような宗教改革像は「神話」だとされている。
本書は、本編わずか100ページほどながら、宗教改革の実像を示してくれる。
背景としては、魔術の広がりに対する教会の対抗措置としての統制強化(魔術攻撃と行動管理、聖職者の専門家化)が行われたが、そうした行為がもともと教会の高圧的態度に対して増していた民衆の不満をさらに募らせていった、という状況がある。
また、社会的には農民反乱の流れも存在していた。
個人的には、ルターの思想の普及には印刷術の存在が重要と言われることが多いが、そもそも当時のドイツの識字率は4〜5%という指摘はなかなか興味深いと思った。
実際には、書物がオピニオンリーダーを増やし、説教壇を通じて人々に思想は広まっていったという。
なお、解説で知ったが、本書以前に「都市の自由な市民の流れが、宗教改革の背景にある」という論があり、本書の筆者はそれにやや反対の論陣を構えていることを知った。
都市と農村の本編での書き方にいささか違和感を覚えたが、それはこういう背景があると分かれば腑に落ちるものであった。
全体の長さは非常に短いながらも、ポイントを押さえて分かりやすく宗教改革を解説している。
なかなか良書だと思う。
2023年7月22日に日本でレビュー済み
おそらく、原著は、視野もひろく、著作当時の宗教改革研究の現状をよくまとめているものであろうと想像します。しかし、宗教改革をはじめて勉強する人が、この本を読んで、どれだけ理解を深めることができるかと非常に疑問に思いました。入門書は、それを読んで、関連著作への関心を深めるのが、本来の目的だと思います。この本が、その目的をどれだけ果たしているか・・。翻訳が、あまりに硬すぎると思いますし、日本の読者には、もっと丁寧な解説をつけるべきだと思いました。
2010年2月28日に日本でレビュー済み
従来のルター中心の宗教改革の見直しを図ったものです。第一章「宗教改革神話」では宗教改革は複雑な歴史的相互関係の延々と続くプロセスであり、ルターだけの事業で終わらず、もっと広がりのあるものであると述べています。第二章「宗教と改革」ではルターの論理と改革の限界について見ます。第三章「福音主義運動としての宗教改革」では従来は“聖書の復活運動”の文脈で活版印刷や識字率の向上が記述されてきましたが、依然として説教がもっとも有力な普及手段であったと述べています。第四章「宗教改革の社会的位置づけ」では宗教改革の時代、ドイツの人口の10%以上が改革思想に対して積極的・永続的な熱意を示さなかったとしています。第五章「政治と宗教改革」では世俗権力に従っていた教会や市民の不満を聖職者に向けさせていた市参事会など世俗権力の動向を追います。第六章「さまざまな宗教改革」ではルター、カールシュタット、ツヴィングリ、ミュンツァーらの改革思想を比較し、またルター主義の非統一性を暴きだします。第七章「改革の衝撃」では儀式、聖職者の結婚、貧民救済における新たな差別、活動を狭められた女性など市民生活での改革の影響を見ます。第八章はC.スコット・ディクソンの「増補」で言語闘争の面、農村での受け止め方など宗教改革の多様性を見ていきます。旧来の宗教改革の見方の再考を始める上でよい一冊です。
2009年5月3日に日本でレビュー済み
これまで「腐敗した教会に対してルターが立ち上がり、生起し、展開した」という点が重視されてきた宗教改革について、広く当時の社会文化的文脈の中でとらえ、その本質的実相と意義について明らかにする一冊。
それ以前の社会・思想的背景、そして複数の改革運動の展開、その展開について俯瞰し、その前後でヨーロッパ社会がどう変化したか考察する。
きわめて斬新な事実や史観を提示する類の一冊ではないが、一般に信じられている歴史に対する観念を乗り越えて、あくまで実証的に考察した姿勢に学問的誠実さが感じられる。
それ以前の社会・思想的背景、そして複数の改革運動の展開、その展開について俯瞰し、その前後でヨーロッパ社会がどう変化したか考察する。
きわめて斬新な事実や史観を提示する類の一冊ではないが、一般に信じられている歴史に対する観念を乗り越えて、あくまで実証的に考察した姿勢に学問的誠実さが感じられる。