1985年に行われた、ミヒャエル・エンデと、ヨーゼフ・ボイスの対談を書き起こした本の翻訳版。芸術という概念自体を作り変えることから始めようとするボイスと、具体的なイメージを提示できない活動には懐疑的なエンデ。どちらの言い分も、ごもっとも。恐らくボイスの言動の背景には(表面的には突拍子も無い数々のアクションとは裏腹に)人類の思想や文化がより理想的な方向に進歩し続けているという世界観がある。だから自身がモダニズムに分類される現代アート作品で金銭を得ながら、(その否定でもある)新しい芸術概念をアピールすることに矛盾は無いと語る。モダンにも歴史のステップとして存在する必要性があったと。一方エンデは、そうした無邪気な世界観から距離を置こうとしていたのかも知れない。
でも二人とも、現実に対する問題意識と望ましい社会の姿について対立している訳ではない。その実現に、”芸術家”の立場で貢献するときの方法論が違うだけ。
そして、大切なことは、二人共、「自由」を「(少なくともはた迷惑にはならないことを)創造する自由」だと言っている点。自ら創造せず、世間の流行に流されている生き方は人間が尊重しなければならない「自由」とは違う。
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芸術と政治をめぐる対話 (エンデ全集) 単行本 – 2002/9/18
芸術と政治をめぐる対話
- 本の長さ204ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2002/9/18
- ISBN-104000920561
- ISBN-13978-4000920568
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2002/9/18)
- 発売日 : 2002/9/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 204ページ
- ISBN-10 : 4000920561
- ISBN-13 : 978-4000920568
- Amazon 売れ筋ランキング: - 630,233位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 80位ドイツ文学の全集・選書
- - 129位その他の外国文学の全集・選書
- - 698位ドイツ文学研究
- カスタマーレビュー:
著者について
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1929‐95年。南ドイツ・ガルミッシュ生まれ。小説家。著書は各国で訳出され、幅広い年齢層に支持されている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『ものがたりの余白 エンデが最後に話したこと (ISBN-13: 978-4006021566 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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