少年少女向けにしては中々メロドラマ的。
中学生時代に読んで、何故か惹かれて忘れられず、大人になってから全巻揃えました。
調べるとイギリスでドラマ化しているらしく、ちょっと観てみたいですね。
主人公が従兄弟達や使用人と淡いロマンスを織り混ぜて成長していく姿、そして馬が活きいきと描かれた魅力的な作品です。
最後は階級社会の価値観の違いで、ほろ苦い(私としては)終わり方でした。
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愛の旅だち (岩波少年文庫 3116 フランバーズ屋敷の人びと 1) 新書 – 1981/1/22
フランバーズ屋敷にひきとられた少女クリスチナと,彼女をとりまく男たちとが,第1次世界大戦下のイギリスを舞台に織りなす愛と憎しみを,ドラマチックに描く.シリーズ第1作.
- 本の長さ353ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1981/1/22
- ISBN-104001131161
- ISBN-13978-4001131161
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1981/1/22)
- 発売日 : 1981/1/22
- 言語 : 日本語
- 新書 : 353ページ
- ISBN-10 : 4001131161
- ISBN-13 : 978-4001131161
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,275,177位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年6月16日に日本でレビュー済み
2020年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1974年読書感想文コンクールの中学生の部の課題図書。
20世紀初めのイギリスが舞台の物語である。主人公のクリスチナは金持ちの孤児で、物語の初めは12歳。5歳の時、両親を事故で同時に亡くす。その後親戚の家を転々とし、母の姉妹で未亡人のグレイス叔母の家に落ち着いたと思ったら、母方の伯父のラッセルの屋敷に引き取られることになる。ラッセルはクリスチナの財産が目当てで、将来自分の息子と結婚させるつもりのようである。
ラッセルは気難しく横暴で、乗馬と狩猟にしか関心がなく、財産を食い潰していた。長男のマークが父親そっくりなのに対し、次男のウィリアムはそんな父親に反発し、落馬して怪我をして膝に障害が残ると分かった時、「これで乗馬をしなくてすむ」と喜んだほどである。彼は当時草創期だった飛行機に関心があり、近くの飛行家のもとに通って学んでいる。
ウィリアムは知性や教養があり、使用人のディックが能力があるにもかかわらず、極貧家庭に生まれたため奴隷に近い状態であることに、世の中の不条理を感じたりしている。そして、父親との確執を深めていく。
クリスチナはディックの指導もあって乗馬に夢中になる。が3年後、愛馬が殺されることになり、愛馬の命を救うため、ディックに不正行為をさせてしまい、ディックは解雇されてしまう。ショックを受けたクリスチナは、困窮するディックのために何とかしようとするが、自分の無力さを思い知らされただけだった。21歳になるまで、父親の遺産に手を付けることができないのである。
マークがディックの妹を妊娠させ、ディックがマークをボコボコにして大怪我させた時、ラッセルがディックを少しも咎めなかったことには救いを感じた。
更に2年後、ウィリアムと父親の不仲は決定的となり、ウィリアムは家を出る。そして、クリスチナにも決断の時が来た。
第二部の「雲のはて」では、草創期の飛行機に情熱をかける人々の姿が描かれている。
作者のキャスリーン・ペイトンは、「ゲド戦記」シリーズのル=グウィン、「モモ」のミヒャエル・エンデ、「第九軍団のワシ」のローズマリー・サトクリフ、そしてアンネ・フランクと同じ1929年生まれである。この年、多くの大物作家が生まれている。
20世紀初めのイギリスが舞台の物語である。主人公のクリスチナは金持ちの孤児で、物語の初めは12歳。5歳の時、両親を事故で同時に亡くす。その後親戚の家を転々とし、母の姉妹で未亡人のグレイス叔母の家に落ち着いたと思ったら、母方の伯父のラッセルの屋敷に引き取られることになる。ラッセルはクリスチナの財産が目当てで、将来自分の息子と結婚させるつもりのようである。
ラッセルは気難しく横暴で、乗馬と狩猟にしか関心がなく、財産を食い潰していた。長男のマークが父親そっくりなのに対し、次男のウィリアムはそんな父親に反発し、落馬して怪我をして膝に障害が残ると分かった時、「これで乗馬をしなくてすむ」と喜んだほどである。彼は当時草創期だった飛行機に関心があり、近くの飛行家のもとに通って学んでいる。
ウィリアムは知性や教養があり、使用人のディックが能力があるにもかかわらず、極貧家庭に生まれたため奴隷に近い状態であることに、世の中の不条理を感じたりしている。そして、父親との確執を深めていく。
クリスチナはディックの指導もあって乗馬に夢中になる。が3年後、愛馬が殺されることになり、愛馬の命を救うため、ディックに不正行為をさせてしまい、ディックは解雇されてしまう。ショックを受けたクリスチナは、困窮するディックのために何とかしようとするが、自分の無力さを思い知らされただけだった。21歳になるまで、父親の遺産に手を付けることができないのである。
マークがディックの妹を妊娠させ、ディックがマークをボコボコにして大怪我させた時、ラッセルがディックを少しも咎めなかったことには救いを感じた。
更に2年後、ウィリアムと父親の不仲は決定的となり、ウィリアムは家を出る。そして、クリスチナにも決断の時が来た。
第二部の「雲のはて」では、草創期の飛行機に情熱をかける人々の姿が描かれている。
作者のキャスリーン・ペイトンは、「ゲド戦記」シリーズのル=グウィン、「モモ」のミヒャエル・エンデ、「第九軍団のワシ」のローズマリー・サトクリフ、そしてアンネ・フランクと同じ1929年生まれである。この年、多くの大物作家が生まれている。
2010年7月1日に日本でレビュー済み
第一次世界大戦勃発直前の英国が舞台。
事故で両親を亡くした少女、その遺産管理を巡りひきとられた先が偏屈な主人が恐怖で支配する屋敷。
彼女の将来の結婚相手であろう対照的な性格の従兄弟と、純粋に彼女を想う使用人の少年と。
どの要素も、映画、小説、コミック等々、何度も目にしたようなベタな設定なのに、
どうしてこんなに面白いんだろう。
まさに寝食を忘れ、ページをめくる手ももどかしいほど。
本当に最後の最後までどうなるか分からなくてどきどきしっぱなし。
いっきに全5巻、読んでしまった。
若く、強くしなやかに生きる女、彼女を巡る男たち、友情、人馬から飛行機、自動車へと移ろう時代、
戦争に翻弄される人々、M. ミッチェルの「風と共に去りぬ」の英国版といってもいいでしょう。
中学生以上対象のヤングアダルト文庫扱いですが、
むしろ大人になって読んで初めてこの小説のすばらしさが理解できるのではないでしょうか。
ぜひ、全5巻、一読することをおすすめします。
事故で両親を亡くした少女、その遺産管理を巡りひきとられた先が偏屈な主人が恐怖で支配する屋敷。
彼女の将来の結婚相手であろう対照的な性格の従兄弟と、純粋に彼女を想う使用人の少年と。
どの要素も、映画、小説、コミック等々、何度も目にしたようなベタな設定なのに、
どうしてこんなに面白いんだろう。
まさに寝食を忘れ、ページをめくる手ももどかしいほど。
本当に最後の最後までどうなるか分からなくてどきどきしっぱなし。
いっきに全5巻、読んでしまった。
若く、強くしなやかに生きる女、彼女を巡る男たち、友情、人馬から飛行機、自動車へと移ろう時代、
戦争に翻弄される人々、M. ミッチェルの「風と共に去りぬ」の英国版といってもいいでしょう。
中学生以上対象のヤングアダルト文庫扱いですが、
むしろ大人になって読んで初めてこの小説のすばらしさが理解できるのではないでしょうか。
ぜひ、全5巻、一読することをおすすめします。
2019年4月7日に日本でレビュー済み
こういう不朽の名作となるべき作品が、読んでみて、なぜマイナー扱いされたかわかった。1世紀前の英国の貴族の生活や時代の常識、乗馬・飛行機乗りなどについては、非常に興味深く上手にリアルに描かれているのに、女主人公クリスチナの感情推移の表現があまりにも貧しい。三巻までしか読んでないが、彼女は誰も愛してなかったと思う。そう思わされるほど、彼女は残念な女性なのだ。恋愛小説のカテゴリーに入るだろうけど、作者のキャラクターの心の描写は本当にしっくりしなかった。ともかく、この作品を発見・翻訳・出版してくれた岩波文庫にはお礼をしたい。馬乗りや開拓パイロットたちの生活・心情ぶりはリアルに学べたから。
2009年12月14日に日本でレビュー済み
クリスチナの今度の受け取り手はフランバーズ屋敷です。
両親は亡くなり、これまで親戚の家々をたらい回しにされてきました。
フランバーズ屋敷の主人はラッセル伯父です。
気性が荒く人生は馬というほど馬以外には興味がありません。
伯父には2人の息子がいます。
馬好きから気性まで父親の気質を受け継いだのはマークであり、
暴れ馬を乗り回したびたび問題を起こします。
しかし、弟のウィリアムはまったく馬には関心がありません。
落馬で足を負傷してからはダーモットさんの下で飛行機に没頭し、
ラッセル伯父はますますウィリアムへの関心をなくしていきます。
屋敷には他にも小間使いや使用人がいます。
中でもディックはクリスチナに恋心を抱きつつ親切にしてくれます。
しかし、彼女の願いをかなえようとした行為が元で屋敷を出ることになります。
クリスチナは罪悪感を負い、自分の無力に落胆します。
それから月日が経ち彼女は17歳になります。
21歳になると親の遺産を受け継ぐことになっており、
マークと結婚することが当然だという暗黙の了解が成り立っていました。
けれども、彼女は、生活が不透明かつ不安定になるが、ウィリアムと共に
フランバーズ屋敷を出ることを決意します。
若人が自分の本当の気持ちを大事にし、また苦難を覚悟しがら
未来へ出立するまでを描いた「屋敷の人びと」の第一巻です。
両親は亡くなり、これまで親戚の家々をたらい回しにされてきました。
フランバーズ屋敷の主人はラッセル伯父です。
気性が荒く人生は馬というほど馬以外には興味がありません。
伯父には2人の息子がいます。
馬好きから気性まで父親の気質を受け継いだのはマークであり、
暴れ馬を乗り回したびたび問題を起こします。
しかし、弟のウィリアムはまったく馬には関心がありません。
落馬で足を負傷してからはダーモットさんの下で飛行機に没頭し、
ラッセル伯父はますますウィリアムへの関心をなくしていきます。
屋敷には他にも小間使いや使用人がいます。
中でもディックはクリスチナに恋心を抱きつつ親切にしてくれます。
しかし、彼女の願いをかなえようとした行為が元で屋敷を出ることになります。
クリスチナは罪悪感を負い、自分の無力に落胆します。
それから月日が経ち彼女は17歳になります。
21歳になると親の遺産を受け継ぐことになっており、
マークと結婚することが当然だという暗黙の了解が成り立っていました。
けれども、彼女は、生活が不透明かつ不安定になるが、ウィリアムと共に
フランバーズ屋敷を出ることを決意します。
若人が自分の本当の気持ちを大事にし、また苦難を覚悟しがら
未来へ出立するまでを描いた「屋敷の人びと」の第一巻です。