ハードカバーの愛蔵版には「フランバーズ屋敷の人びと」の文字がなかったか、あっても小さくて気付かず、飛行機好きだった小学校高学年の私は表紙イラストと「雲のはて」というタイトルからこの第2部だけを購入しました。
読めば当然シリーズの一部ということがわかったので、1, 3部はのちに図書館で借りて読んだのですが、個人的な趣味からすると、正直、この1冊だけにしておいたても良かったかもしれない、と思ったものです。
この「雲のはて」では、まだ危険を伴う新しい発明だった飛行機への情熱と、若いカップルの生活に対する姿勢などが大人が読むにも耐えうる筆致で描かれています。
また、航空機の時代到来という背景のせいか、他の巻に感じた女性向けメロドラマのような匂いがなく、そういったドラマチックなストーリーに安っぽさを感じてしまうタイプの人間にとっては、この巻がひときわ優れているように思えたのです。
が、実はもう何年も前に、さらに第4部が刊行されていたのですね。
うーん読んでみるべきかなぁとは思ったものの、新刊本の入手はできないようだし...
いずれにせよ、このシリーズ、この作者を読んでみようと考えている方、物語は中途になりますが、まずはこの「雲のはて」だけでも読んでみるというのは、私としてはお薦めの選択肢です。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
フランバーズ屋敷の人びと2 雲のはて (岩波少年文庫 598) 文庫 – 2009/10/17
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/10/17
- ISBN-104001145987
- ISBN-13978-4001145984
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2009/10/17)
- 発売日 : 2009/10/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 296ページ
- ISBN-10 : 4001145987
- ISBN-13 : 978-4001145984
- Amazon 売れ筋ランキング: - 309,260位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 307位岩波少年文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.7つ
5つのうち4.7つ
5グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2017年6月29日に日本でレビュー済み
2009年12月16日に日本でレビュー済み
結婚の約束を交わし、フランバーズ屋敷を出たクリスチナとウィリアム。
とりあえずグレイスおばさんの元に身を寄せ、二人は仕事を探すことにします。
ウィリアムはやはり不自由な足が原因でどこも雇ってもらえません。
しかし、飛行機を飛行の腕前を見せる絶好のチャンスを得て、
エルム・パークの指導員の職に就きます。
そこでサンディとドロシーと親しくなり、ドロシーの紹介で
クリスチナは<ブドウの房亭>の事務の仕事をすることになります。
どうにかこうにか生計を立てることができ、
ウィリアムの飛行機への情熱はいよいよ燃え立ちます。
足を治療するためスイスへ飛び立ち、恩師のダーモットさんが事故死してからは
飛行機の製作に心血を注ぎます。
彼の情熱を見守りつつもクリスチナは彼女への愛情と飛行機への情熱
のどちらが彼の中で勝っているのかと寂しさを感じます。
そんなある時ラッセル伯父の死を伝えるマークの電報が届くと
二人は結婚の準備を始めますが、クリスチナは覚悟しなけばなりません。
最先端の技術である飛行機で多くの人が命を落とし、
サンディも墜落して絶命しました。
けれども死と隣り合わせであることを承知して、
クリスチナはウィリアムと結婚式を挙げます。
とりあえずグレイスおばさんの元に身を寄せ、二人は仕事を探すことにします。
ウィリアムはやはり不自由な足が原因でどこも雇ってもらえません。
しかし、飛行機を飛行の腕前を見せる絶好のチャンスを得て、
エルム・パークの指導員の職に就きます。
そこでサンディとドロシーと親しくなり、ドロシーの紹介で
クリスチナは<ブドウの房亭>の事務の仕事をすることになります。
どうにかこうにか生計を立てることができ、
ウィリアムの飛行機への情熱はいよいよ燃え立ちます。
足を治療するためスイスへ飛び立ち、恩師のダーモットさんが事故死してからは
飛行機の製作に心血を注ぎます。
彼の情熱を見守りつつもクリスチナは彼女への愛情と飛行機への情熱
のどちらが彼の中で勝っているのかと寂しさを感じます。
そんなある時ラッセル伯父の死を伝えるマークの電報が届くと
二人は結婚の準備を始めますが、クリスチナは覚悟しなけばなりません。
最先端の技術である飛行機で多くの人が命を落とし、
サンディも墜落して絶命しました。
けれども死と隣り合わせであることを承知して、
クリスチナはウィリアムと結婚式を挙げます。
2008年9月5日に日本でレビュー済み
読んだ当時、一人家族からはみ出して飛行機に夢中だった次男ウイリアムに肩入れして読んだので、あえて2巻にレビューを書く。
1巻でフランバーズ屋敷に引き取られた少女クリスチナは、乗馬が大好きで狩にはまるが、一方で、足が少し不自由なために馬に乗れず父親から疎んじられているウイリアムにほのかな想いを抱く。で、馬のほかに飛行機には乗るわ、車は運転するわ、当時の女性としてはあり得ないことを平気でやってのける。
以前どこかで宮崎駿氏が、彼の作品「シャーロックホームズ」に出てくる下宿屋の女主人マリーのモデルはクリスチナだとおっしゃっていて、「ドーバーの白い崖」を見て妙に納得した覚えがある。「街道のマリーの復活だ」というセリフは、そのままクリスチナに当てはまる。こういうの、いいね。
1巻でフランバーズ屋敷に引き取られた少女クリスチナは、乗馬が大好きで狩にはまるが、一方で、足が少し不自由なために馬に乗れず父親から疎んじられているウイリアムにほのかな想いを抱く。で、馬のほかに飛行機には乗るわ、車は運転するわ、当時の女性としてはあり得ないことを平気でやってのける。
以前どこかで宮崎駿氏が、彼の作品「シャーロックホームズ」に出てくる下宿屋の女主人マリーのモデルはクリスチナだとおっしゃっていて、「ドーバーの白い崖」を見て妙に納得した覚えがある。「街道のマリーの復活だ」というセリフは、そのままクリスチナに当てはまる。こういうの、いいね。
2004年6月4日に日本でレビュー済み
前巻は全て馬の話。
この巻は全て飛行機の話。
単葉機、複葉機が飛び始めたばかりの時代の、飛行機乗りの話。
飛行機に乗ったときの感触は、皮膚感があります。「カモメのジョナサン」を彷彿とさせます。
「この気持ちをなんと言ったらよいかわからない」というセリフが繰り返されるのはちょっと目障り。作家には禁句でしょ。
話の終わりに、時代は第一次世界大戦に突入。
この話の時代背景は、「赤毛のアン」の娘リラの生きた時代と同じなのですね。
この巻は全て飛行機の話。
単葉機、複葉機が飛び始めたばかりの時代の、飛行機乗りの話。
飛行機に乗ったときの感触は、皮膚感があります。「カモメのジョナサン」を彷彿とさせます。
「この気持ちをなんと言ったらよいかわからない」というセリフが繰り返されるのはちょっと目障り。作家には禁句でしょ。
話の終わりに、時代は第一次世界大戦に突入。
この話の時代背景は、「赤毛のアン」の娘リラの生きた時代と同じなのですね。