本書は次の3人の分担執筆による集団的自衛権の解説です.
1. 浦田一郎 : 集団的自衛権とはなにか --- 憲法との関係を中心に
2. 前田哲男 : 戦後どのような経過を経てきたか
3. 半田滋 : 「集団的自衛権」行使容認で何がおこるか
これら3章に更に一章を加え,元内閣法制局長官,坂田雅弘氏へのインタビュー記事「集団的自衛権の行使はなぜ許されないのか」を収載しています.逐一読み進めば,集団的自衛権なるものが現行憲法といかに相容れないものだとわかります.国連憲章で認められている権利といえども現憲法で保護されている吾ら国民には不要です.早い話,災いをもたらします.同盟国アメリカがどこかと戦争を始めれば,日本が攻撃されていなくてもアメリカの戦争に組み入れられかねません.要するに日本の若者を兵士として戦地に差し出すことを意味するからです.戦争は国がやる大規模殺人です.アメリカのやる殺人に日本の若者が自分の命を賭けて片棒担ぐ.そんな日本に私はしたくありません
安倍総理は不思議なことに集団的自衛権を持ちたいようです.現行憲法を改変してでもこの権利を持ちたい.いや,現行憲法でも解釈次第で集団的自衛権はもてると考え,内閣法制局長官を更迭しました.安倍総理は集団的自衛権に執着し,一日でも早くこの権利を保有したいように私には映ります.何故でしょうか.何故そんなに急ぐ? でも,彼の口から集団的自衛権を獲得することのメリットについて今のところ一言の説明もありません.民主主義国家に考えられないことです.彼の頭には尖閣諸島の領有を脅かす中国を集団的自衛権で排除したい思惑でもあるのでしょうか,もしそう思うなら無理筋です.例えばアメリカが尖閣を護りますか.アメリカは日本本土を日米安全保障条約に基づいて護るでしょうが,尖閣列島ごとき小島に,しかも領有権も定かでないそんな島のためにアメリが兵を出す,それは非常に非常に考えにくいことです.安倍総理,あなたは何故この権利を持ちたいのですか,国民に直接説明して下さい.
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ハンドブック 集団的自衛権 (岩波ブックレット) 単行本(ソフトカバー) – 2013/5/10
安倍首相が執念を燃やす「集団的自衛権」の解釈変更。この「集団的自衛権」とは何か? なぜ歴代政権は、この行使を「憲法上許されない」と解釈してきたのか? そしてこの解釈変更は、私たちに何をもたらすのか? 憲法学者、ジャーナリストが、丁寧に解説。阪田雅裕・元内閣法制局長官の2007年「世界」でのインタビューを再録。
- 本の長さ64ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2013/5/10
- 寸法15 x 0.5 x 21 cm
- ISBN-104002708705
- ISBN-13978-4002708706
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商品の説明
著者について
浦田一郎(うらた・いちろう)
憲法学者.明治大学教授.1946年生まれ.一橋大学法学部卒業,同大大学院博士課程中退.民主主義科学者協会法律部会理事長などを務める.『自衛力論の論理と歴史』(日本評論社),『現代の平和主義と立憲主義』(日本評論社)など.
前田哲男(まえだ・てつお)
ジャーナリスト.軍事評論家.1938年生まれ.『PKO――その創造的可能性』(岩波ブックレット),『有事法制――何がめざされているか』(同).編著に,『自衛隊 変容のゆくえ』(岩波新書)など.
半田 滋(はんだ・しげる)
東京新聞論説兼編集委員.1955年生まれ.下野新聞社を経て1991年中日新聞社入社.防衛記者として活躍,『世界』他の雑誌に論文,著作多数.『3.11後の自衛隊』(岩波ブックレット)など.
憲法学者.明治大学教授.1946年生まれ.一橋大学法学部卒業,同大大学院博士課程中退.民主主義科学者協会法律部会理事長などを務める.『自衛力論の論理と歴史』(日本評論社),『現代の平和主義と立憲主義』(日本評論社)など.
前田哲男(まえだ・てつお)
ジャーナリスト.軍事評論家.1938年生まれ.『PKO――その創造的可能性』(岩波ブックレット),『有事法制――何がめざされているか』(同).編著に,『自衛隊 変容のゆくえ』(岩波新書)など.
半田 滋(はんだ・しげる)
東京新聞論説兼編集委員.1955年生まれ.下野新聞社を経て1991年中日新聞社入社.防衛記者として活躍,『世界』他の雑誌に論文,著作多数.『3.11後の自衛隊』(岩波ブックレット)など.
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2013/5/10)
- 発売日 : 2013/5/10
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 64ページ
- ISBN-10 : 4002708705
- ISBN-13 : 978-4002708706
- 寸法 : 15 x 0.5 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 728,346位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,461位思想・社会の法律
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月9日に日本でレビュー済み
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2018年6月25日に日本でレビュー済み
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改めて考えさせられます。 拡大解釈も無理がある、しかしながら、憲法改正はその理由に乏しい。
2014年5月28日に日本でレビュー済み
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本書が発行された2013年には「集団的安全保障」はこうあるべきだ、それに対して「集団的自衛権」は現憲法の下ではこう考えるべきだ、という意見の発露であり警論であったが、著者たちの心配した通り、参議院選後の安倍自民党は憲法改正が難しいとみるや、内閣法制局長官の首を挿げ替え、総理の私的諮問委員会からの提言をそのまま受ける形で暴走を始めている。
2014年5月連休後の政局はまさに「集団的自衛権」を巡る政治的駆け引きの場となっている。 連立を組む公明党が慎重な姿勢なのはまだ救いだが、これも時間の問題でなし崩し的に自民党的陰謀に組み込まれていくのだろう。
日本は(われわれ日本の市民)はこれからどこに連れて行かれるのか。
このままでいいのか。
こんな政府を過去2年の選挙で我々は望んだのだろうか。
今、まさに国会で行われている論議をきちんと理解するためにも基本的な知識を持たねばならない。
また、憲法と国際規範との立ち位置についてもちゃんとした知識は不可欠だ。 そうした基礎知識を持って、現在の安倍自民党のやろうとしていることを見ると本当に日本は今まさに危険な瀬戸際にいるのだな、と思う。本書はそうした知識を身に着けるためにも最適な入門書と言える。
2014年5月連休後の政局はまさに「集団的自衛権」を巡る政治的駆け引きの場となっている。 連立を組む公明党が慎重な姿勢なのはまだ救いだが、これも時間の問題でなし崩し的に自民党的陰謀に組み込まれていくのだろう。
日本は(われわれ日本の市民)はこれからどこに連れて行かれるのか。
このままでいいのか。
こんな政府を過去2年の選挙で我々は望んだのだろうか。
今、まさに国会で行われている論議をきちんと理解するためにも基本的な知識を持たねばならない。
また、憲法と国際規範との立ち位置についてもちゃんとした知識は不可欠だ。 そうした基礎知識を持って、現在の安倍自民党のやろうとしていることを見ると本当に日本は今まさに危険な瀬戸際にいるのだな、と思う。本書はそうした知識を身に着けるためにも最適な入門書と言える。
2014年9月18日に日本でレビュー済み
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私の個人的なブックレット(リブレット)の定義は,(1)A5サイズで,50~100ページ,800文字/ページ程度で,(2)その分野の基礎的な知識があれば,用語辞典などを使わないで8~9割は理解できる(少なくとも理解した気分にさせてくれる),というもので,要は電車の吊り革に掴まってストレスなく読めるような本です.本ブックレット・シリーズは新聞の特集記事を詳細にしたようなイメージで,新聞を読んでいてもう少し知りたいと思ったようなテーマを,掘り下げて知ることができて便利です.したがって,鮮度が大事で,本書は2013年5月の発行でそういう意味ではやや古いのですが,次期通常国会で“集団的自衛権”関連法案が審議されることになっているいま,読んでおくべき本だと思います.
内容的には,(1)集団的自衛権とは何か,(2)それが戦後どのような議論を経てきたか,(3)その行使容認で何が起こるか,について各著者がそれぞれの考え方を述べ,最後に阪田雅裕・元内閣法制局長官のインタビュー記事(4)その行使はなぜ許されないのか,が再録されています(初出『世界』2007年9月号).
本テーマは極めて難しい問題で,ここで何らかのコメントをする能力はありませんが,個々の法律の憲法および他の法律との整合性を破綻させないように,内閣法制局がぎりぎりの努力をしていることはよくわかりました.その努力があってはじめて,自衛隊が海外に派遣されても,“PKO法”や“周辺事態法”の枠組みのもとで,武力行使をせずに帰って来られた,とは言えるのではないかと思います.
本書では,難しい用語はあまり出てきませんので,注記はそれほど必要ないでしょうが,それでも,ページの上の3.5cm程度が空白になっていますので,山川出版社のリブレット・シリーズのように,そこに注記を載せておくと,同じページで本文と注記が同時に見られて,さらに理解が深まると思います.
内容的には,(1)集団的自衛権とは何か,(2)それが戦後どのような議論を経てきたか,(3)その行使容認で何が起こるか,について各著者がそれぞれの考え方を述べ,最後に阪田雅裕・元内閣法制局長官のインタビュー記事(4)その行使はなぜ許されないのか,が再録されています(初出『世界』2007年9月号).
本テーマは極めて難しい問題で,ここで何らかのコメントをする能力はありませんが,個々の法律の憲法および他の法律との整合性を破綻させないように,内閣法制局がぎりぎりの努力をしていることはよくわかりました.その努力があってはじめて,自衛隊が海外に派遣されても,“PKO法”や“周辺事態法”の枠組みのもとで,武力行使をせずに帰って来られた,とは言えるのではないかと思います.
本書では,難しい用語はあまり出てきませんので,注記はそれほど必要ないでしょうが,それでも,ページの上の3.5cm程度が空白になっていますので,山川出版社のリブレット・シリーズのように,そこに注記を載せておくと,同じページで本文と注記が同時に見られて,さらに理解が深まると思います.
2013年11月27日に日本でレビュー済み
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ブックレットは、今ある問題を素早く理解するために専門家が、60ページ位でそのエッセンスをまとめてくれます。したがって、ポイントがわかりやすく、また、問題の本質がわかりやすく、しかも分かりやすく書かれています。このブックレットは集団的自衛権のみを扱っていて、4人の方の役割分担で書かれていていますが、一貫性があり、また、4は元法制局長官のインタビューですから、興味深いものでした。
2014年8月7日に日本でレビュー済み
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国民の一人として、最低の知識を得るのに大変役立ちました。安倍に国の将来を任せていくのは、最早危険だと痛感した。
2014年5月15日に日本でレビュー済み
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憲法9条を持つこの国が、なぜ積極的平和主義なのか、集団的自衛権とはなんなのか、明確に書かれています。
2013年8月20日に日本でレビュー済み
世はアベノミクスで浮かれているが、この隙に政府自民党は日本を軍事的国家にするための土台作りを着々と進めるに違いない。隣国との摩擦が高まれば高まるほど政権与党とアメリカの思惑通りに進む。さらにその関連産業も興り、景気もよくなると期待しているのだろう。自民党支部ともいうべきなんとか党も口では護憲だなどといっているものの、従来から唱えてきたことをどのように言いくるめるか苦心しているのだろう。右でも左でも圧倒的議席数を占めることは危険なことだ。