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温泉めぐり (岩波文庫 緑 21-7) 文庫 – 2007/6/15
田山 花袋
(著)
- 本の長さ340ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2007/6/15
- ISBN-104003102177
- ISBN-13978-4003102176
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2007/6/15)
- 発売日 : 2007/6/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 340ページ
- ISBN-10 : 4003102177
- ISBN-13 : 978-4003102176
- Amazon 売れ筋ランキング: - 127,811位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 309位日本文学(日記・書簡)
- - 951位岩波文庫
- - 28,528位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最高です。とても良いです。とてもよいです。とてもよいです。 。
2015年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
田山花袋がこんな仕事をしていたのか、と興味半分で購入しました。
昭和2年出版の改訂増補3版の復刻版だそうです。当時の広告もそのまま、活版の乱れもそのままです。
あまり文学的ではなく、本当に温泉ガイドです。
地図を手元に於いて読んでいます。台湾や満州の温泉も含まれているのが、時代を感じます。
昔の人は良く歩いた様です。
昭和2年出版の改訂増補3版の復刻版だそうです。当時の広告もそのまま、活版の乱れもそのままです。
あまり文学的ではなく、本当に温泉ガイドです。
地図を手元に於いて読んでいます。台湾や満州の温泉も含まれているのが、時代を感じます。
昔の人は良く歩いた様です。
2015年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
北は津軽の大鰐温泉から南は霧島の栄之尾温泉まで、これが書かれたのが今から約百年前ということを考えると、よくぞこれだけの温泉に行ったもんだと思います。しかし、花袋本人が温泉は別府が日本一!と言っているわりには九州の温泉はチョロッと舐めた程度の紹介。近畿、中国、四国の温泉もほとんどありません。東北はそこそこ。大部分を占めるのは関東甲信越の温泉で、ぱっとページを開くと「四万は・・伊香保よりぐっとすぐれていて」とか「吾妻の温泉の中で・・河原湯の谷が一番」とか(その川原湯が間もなくダムの底に沈んでしまうと知ったら、花袋はどう思うでしょう)、「別府に比べたら、熱海や伊東などは殆ど言うに足りない」とか、万事こんな調子で主観100パーセントのランキングが目白押し(笑)。この独断と偏見を笑って許せるならば、本書は「買い」でしょう(笑笑)。
2008年4月21日に日本でレビュー済み
自然主義文学の旗手として名高い、田山花袋の温泉紀行。
その足は本州から九州に至る全国に伸び、まだ見ぬ登別の温泉にも想いを馳せます。
小説執筆の傍ら、地理の仕事にも携わってきたという花袋だけに、その筆はなかなかに詳細です。
しかし一読して思うのは、その破天荒とも言うべき文体と構成です。
主題と内容が一致していなかったり(藪塚温泉の項)、
また視線の動かし方が唐突で、花袋の想いが関東の温泉から突如九州まで飛んで行ってしまったりする。
読み手にも地理的感覚が要求され、それがない読者は当惑すること間違いなしです。
文体もまた、漢文的表現と散文がごちゃ混ぜでしかも定型的な表現が何度も繰り返され、
読み進めるうちに鼻について仕方がないという感を抱くことも。
「また山巒に嵐気の幽邃かい」
と突っ込みを入れること数え切れません。
一方、雑多なさまはなんでもかんでも「ゴタゴタした」で片付けられてしまい、
しかも最後に「温泉とはそういうものだ」と言い、故に「別府こそ一番だ」と言い切ってしまう。
それまで長々と「嵐気が」「幽邃が」と言っておきながら、何故にその結論かと。
しかしそれでいて憎めない何かがあるのが彼のパワー。
伝統的な山水の風景観と、近代の科学的かつ自由な風景観が、彼の中で共存していたのでしょう。
花袋の文学が漢文的な文体からやがて飾りなき「自然主義」に移行していったことからも、それは窺えます。
そう考えた時、明治以降日本人の美観というものがどう変わって行ったか、花袋を通じて興味深く読み取れるのです。
その足は本州から九州に至る全国に伸び、まだ見ぬ登別の温泉にも想いを馳せます。
小説執筆の傍ら、地理の仕事にも携わってきたという花袋だけに、その筆はなかなかに詳細です。
しかし一読して思うのは、その破天荒とも言うべき文体と構成です。
主題と内容が一致していなかったり(藪塚温泉の項)、
また視線の動かし方が唐突で、花袋の想いが関東の温泉から突如九州まで飛んで行ってしまったりする。
読み手にも地理的感覚が要求され、それがない読者は当惑すること間違いなしです。
文体もまた、漢文的表現と散文がごちゃ混ぜでしかも定型的な表現が何度も繰り返され、
読み進めるうちに鼻について仕方がないという感を抱くことも。
「また山巒に嵐気の幽邃かい」
と突っ込みを入れること数え切れません。
一方、雑多なさまはなんでもかんでも「ゴタゴタした」で片付けられてしまい、
しかも最後に「温泉とはそういうものだ」と言い、故に「別府こそ一番だ」と言い切ってしまう。
それまで長々と「嵐気が」「幽邃が」と言っておきながら、何故にその結論かと。
しかしそれでいて憎めない何かがあるのが彼のパワー。
伝統的な山水の風景観と、近代の科学的かつ自由な風景観が、彼の中で共存していたのでしょう。
花袋の文学が漢文的な文体からやがて飾りなき「自然主義」に移行していったことからも、それは窺えます。
そう考えた時、明治以降日本人の美観というものがどう変わって行ったか、花袋を通じて興味深く読み取れるのです。
2008年6月7日に日本でレビュー済み
あの田山花袋による温泉ガイド、といったもの。
もちろん当時は実用書としても使われたのだろうが、そこは田山花袋。
しっかりと一編の文学となっている。
温泉場でのほんの一瞬の人との出会いから物語をつむぎだしたり、何気ない風景に詩情を感じてみたり。
ちょっと文章がワンパターンな気もしないでもないが、単なるガイドに留まらない内容になっている。
とはいえ、そんな詩的な部分だけでなく、気に入らない温泉については、
「行く価値はない」
「俗っぽい」
などとばっさり。
自分の好きな温泉がけなされると気分のいいものではないが、まぁここまでばっさりやられるといっそ爽快でもある。
取り上げられている温泉は全国にわたるとはいえ、詳述されているのは関東近辺のものばかり。
あとは比較的駆け足なので、関東近辺の在住者の方が楽しめるはず。
また、電車がまだ通ってないところがあったり、「馬車鉄道」なるものがあったりと、当時の交通事情が垣間見られるのも面白い。
もちろん当時は実用書としても使われたのだろうが、そこは田山花袋。
しっかりと一編の文学となっている。
温泉場でのほんの一瞬の人との出会いから物語をつむぎだしたり、何気ない風景に詩情を感じてみたり。
ちょっと文章がワンパターンな気もしないでもないが、単なるガイドに留まらない内容になっている。
とはいえ、そんな詩的な部分だけでなく、気に入らない温泉については、
「行く価値はない」
「俗っぽい」
などとばっさり。
自分の好きな温泉がけなされると気分のいいものではないが、まぁここまでばっさりやられるといっそ爽快でもある。
取り上げられている温泉は全国にわたるとはいえ、詳述されているのは関東近辺のものばかり。
あとは比較的駆け足なので、関東近辺の在住者の方が楽しめるはず。
また、電車がまだ通ってないところがあったり、「馬車鉄道」なるものがあったりと、当時の交通事情が垣間見られるのも面白い。
2007年11月29日に日本でレビュー済み
私は温泉めぐりが好きで、この本の存在を最初に知ったのは新聞での紹介記事です。その後、本屋さんでこの本に再会し、実際に開いてみました。すると、歯に衣着せぬ表現で日本各地の名湯がずばり評されているところに大いに惹かれ、即買いました。
100年ほど前の温泉の旅が、当時の世の中の様子とともにここに蘇ります。
100年ほど前の温泉の旅が、当時の世の中の様子とともにここに蘇ります。
2008年4月19日に日本でレビュー済み
日本国内の様々な温泉地を旅した田山花袋の紀行文。
温泉そのものの批評も行われていますが、温泉地にたどり着くまでの足取り、移動中の情景描写に重きが置かれています。このため、いろいろな地名が出てきます。地理的な状況や料理の善し悪しについても田山花袋独自の見解が述べてあり、彼自身の好みが素直に伝わりました。温泉を取り巻く自然に溶け込んだ田山花袋の目で見た情景描写には癖がなく、私は「遠くの温泉に行きたい」という旅情がかきたてられました。地図を見ながら「こういう足取りで移動したのか」などと点検しながら読むのも楽しいです。
本の下欄に「現在では電車が開通したので移動が便利になった」などのコメントがあるのも面白いです。「欄干」という言葉が何度か出てきますが、この言葉があることにより、温泉の情緒があふれ、温泉の情景が頭の中で想像されました。
温泉そのものの批評も行われていますが、温泉地にたどり着くまでの足取り、移動中の情景描写に重きが置かれています。このため、いろいろな地名が出てきます。地理的な状況や料理の善し悪しについても田山花袋独自の見解が述べてあり、彼自身の好みが素直に伝わりました。温泉を取り巻く自然に溶け込んだ田山花袋の目で見た情景描写には癖がなく、私は「遠くの温泉に行きたい」という旅情がかきたてられました。地図を見ながら「こういう足取りで移動したのか」などと点検しながら読むのも楽しいです。
本の下欄に「現在では電車が開通したので移動が便利になった」などのコメントがあるのも面白いです。「欄干」という言葉が何度か出てきますが、この言葉があることにより、温泉の情緒があふれ、温泉の情景が頭の中で想像されました。