明治天皇、大西郷、勝海舟、高橋是清、と章立てが続く。ここまでは今風に言うと超セレブ。
ところが、ここから、色々な人が登場する。
例えば、「天下の記者 山田一郎」。天下の、と形容されても始めて聞くジャーナリスト。その章で、その同窓として、土方寧、田中館愛橘、藤沢利喜太郎、有賀長雄、市島謙吉、高田早苗、坪内逍遥、三宅雪嶺、天野為之、とさらっと書かれて、まことに多士済々とお書きになる。
ここからはWikipediaなどでこうしたお名前を検索する。そうして、少しずつ知ることが広がる。その連続で、読み終わるのに時間がかかり、結果的にそれが楽しい素敵な本でした。
森氏の誠実なお人柄が伝わります。こつこつと丁寧にお仕事をされ、フェアに書かれておられます。出自のせいか、在野の方を愛おしく感じられる傾向はあるようです。
森氏のような方は、現代、おられるのでしょうか?インターネット、情報社会が忌々しい気がしました。
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新編 明治人物夜話 (岩波文庫) 文庫 – 2001/8/17
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生涯,ひたすら書物を読み,そこから得た材料を整理して,書きたいことを書き続けた森銑三(1895―1985).本書は,明治の人物に関する遺事・逸聞を,引用をふんだんに交えながらエピソード的に書き綴った折々の文章の中から,新たに39篇を選び,編んだもの.どの1篇にも,さりげないようでいて,対象に対する思いが満ちている.
- 本の長さ447ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2001/8/17
- ISBN-104003115333
- ISBN-13978-4003115336
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2001/8/17)
- 発売日 : 2001/8/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 447ページ
- ISBN-10 : 4003115333
- ISBN-13 : 978-4003115336
- Amazon 売れ筋ランキング: - 164,627位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2014年11月7日に日本でレビュー済み
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今の私たちには、直ぐにはわからない、珍しい言葉がたくさん遣われています。大変勉強になりました。
2008年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
森 銑三が取り上げる人物は、世に知られている人かどうかに拘わらず、つねに著者の温かい眼差しをもって描かれています。それに著者の文体は、平易な上に洗練された文章なので、読者にとって馴染みのない人物でも、目の前に生き生きと登場させて旧知の人のように思わせます。森 銑三その人を知る意味でも、価値のある本だと思います。
2003年6月8日に日本でレビュー済み
上は明治天皇、森鴎外、尾崎紅葉から今では名も知られぬ人物まで、明治の有名無名の人物の逸話を書き記した本です。
三遊亭円朝が天才と評価されていたにもかかわらず、その話芸の品格の高さから人気自体はそう高くなかったなど、意外かつ興味深いエピソードの宝庫。
鋭い筆致、それでいて暖かい共感を持って描かれていることが、本書をよくある人物伝から一線を画すものにしているように感じます。
三遊亭円朝が天才と評価されていたにもかかわらず、その話芸の品格の高さから人気自体はそう高くなかったなど、意外かつ興味深いエピソードの宝庫。
鋭い筆致、それでいて暖かい共感を持って描かれていることが、本書をよくある人物伝から一線を画すものにしているように感じます。