編者・訳者の金素雲氏が、半島の子どもたちに向けた言葉を引用します。
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にわか雨に晴着をぬらすことがあっても、足の運びは早めない ----、
そうした「沈着」と「余裕」を君たちの祖父は人格の本道として愛した。
古い昔から、絵画や工芸美術、衣のヒモや舞の手に現れた柔和な線の持ち味が、
何よりもよくこの民族性を反映している。
閑雅なこの伝統を継承する君たちに、殺伐な武勇の精神が分かるはずはない。
「桃太郎」の凱旋が君たちにとってはこの上なく退屈であるように、
君たちには君たちだけが知る心情の世界があり、その世界だけで君たちは思うさま
翼を拡げて君たちの精神の高さを翔けることが出来るのだ。 p. 15
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半島文化の特質をよく表している言葉だと思います。
醜い誤解に毒された、日本人の半島文化理解は、この言葉で洗い流す必要があります。
このような典雅なこころで培われた文化圏であるからこそ、
世界中の人々を魅了する、音楽、ドラマ、映画が生まれてくるわけです。
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