「阿片常用者の告白」の内容をより深く理解するために必要な本です。私は「〜告白」で夏と死の関係について、間違ったとらえ方をしていました。冒頭まずズバっと、バッサリ『夏と死とは、ただ単に対立の一様式としてのみでなく・・・。』と、まるでこちらの頭の中をのぞかれているように指摘されて、びっくりしました。「す、すいません。ド・クインシーさん・・・。」って感じです。
「〜告白」のように脱線に次ぐ脱線で話は進んでいき、読みにくさは相変わらずです。が、脱線に次ぐ脱線は数々のエピソードとして広がっていき、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような効果を生み、非常に濃い内容になっています。
『孤独こそ人間の本質である』、『人間の頭脳とは自然の偉大な重ね書きした羊皮紙写本でなくて何であろうか。』、『神にあって死に向かうものは何もあり得ない。故に、こういうことになる ― 神にとって現在は存在しないと。』、『孤独というものに慣れていない人々にとっては、夏の盛りには往々にして重苦しいものだ。』こういったことが、200ページちょっとの一冊の本に収められているのです。改めてその濃さを実感します。
表紙も本の内容・雰囲気(ブロッケン山の幻影の章)を表していてとても良いです。
ところで、「阿片常用者の告白」ですが、有名書店さんのフェアで選ばれた本のリスト100冊のうちの1冊に入っていて、ちょっと感動しました。改めて文章の巧みさに気付かされました。「〜告白」の書き出しは確かに印象に残ります。

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深き淵よりの嘆息: 阿片常用者の告白続篇 (岩波文庫 赤 267-2) 文庫 – 2007/3/16
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- 本の長さ259ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2007/3/16
- ISBN-104003226720
- ISBN-13978-4003226728
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2007/3/16)
- 発売日 : 2007/3/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 259ページ
- ISBN-10 : 4003226720
- ISBN-13 : 978-4003226728
- Amazon 売れ筋ランキング: - 420,639位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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