『人間性のあらゆる隅々隈々を見きわめた魂の透視者が、不安な動揺時代に生まれ合わせたロシア人の苦悶を底の底まで探り尽くして、人間と神との間に架け渡した貴い橋といして、永遠に人類の心の糧となるべき偉大な啓示の書である。』
訳者は全巻を俯瞰して解説で述べている。そんなとっつきの悪い仰々しい小説なのかと敬遠し怖気づくことはなく、ロシア人気質丸出しのくだくだしいドストエフスキーの口吻に付き合う暇さえあれば良い。
カラマーゾフ家の出自から現在にいたる逸話の数々が因縁を孕み、父フョードルと三人の息子の世代観は、今は表にこそ出さないが、少なからずの遺産をめぐって内燃し、いつ起爆しても可笑しくないくらいに反発しあっていた、カラマーゾフ家には母子の縁はうすく、退けられた感がなくもないが、そんな絆とは全く程遠いグルーシェンカという女だけが、父フェードルばかりか、ドミトリーとイヴァン二兄弟のあいだを行き来して、脂粉をふりまいていた。僧籍にある三男アリョーシャだけが俗世間と距離をおいていたけれど、まっさらな信仰にいきつくまでには先の長い現実主義者だった。
そして、フョードルの畑ちがいの息子ともっぱら噂されるスメルジャコフは、母親が卑しい出のため故意に秘匿され、先代からカラマーゾフ家につかえる執事夫婦の計らいでカラマー~フ家の下男に落ちついていたが…。
こうしたカラマーゾフ家の、さい先危うい門出に喪章をつけて参列する一般読者の野次馬根性は、洋の東西を問わない、他人の不幸は蜜の味の好き者たちであろう。
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カラマーゾフの兄弟 1 (岩波文庫 赤 614-9) 文庫 – 1957/2/5
F.M. ドストエーフスキイ
(著),
米川 正夫
(翻訳)
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- 本の長さ434ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1957/2/5
- ISBN-104003261496
- ISBN-13978-4003261491
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1957/2/5)
- 発売日 : 1957/2/5
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 434ページ
- ISBN-10 : 4003261496
- ISBN-13 : 978-4003261491
- Amazon 売れ筋ランキング: - 205,924位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 198位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 532位ロシア・東欧文学研究
- - 1,436位岩波文庫
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2023年10月11日に日本でレビュー済み
途中まで本で読んでいたのですが、仕事で目を酷使しているので、どうしても目が疲れて通読が辛く…
ダメもとでオーディブルを探してみると、ちゃんとあるではありませんか!
聴いてみると、ナレーターの方の演じ分けが素晴らしい上、聴きやすく、あっという間に一巻を聴き終えました。本で読むより、個々のキャラクターの感情が入ってきて、とても面白かったです。
一巻はめちゃくちゃいいところで終わるので、ワクワクしながら続きを検索すると…ない‼︎?
こんなの、あんまりです(泣)
あのクソ長い「三体」ですらコンプリートしてくださったオーディブルさんですから、必ずリリースされると信じたいですが…
いつまで待てばいいのでしょう…
とにかく早くしていただきたいです!
これからオーディブルで聴く方にオススメはしたいですが、
「現状、続きがない辛さ」は覚悟が必要です。
ダメもとでオーディブルを探してみると、ちゃんとあるではありませんか!
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一巻はめちゃくちゃいいところで終わるので、ワクワクしながら続きを検索すると…ない‼︎?
こんなの、あんまりです(泣)
あのクソ長い「三体」ですらコンプリートしてくださったオーディブルさんですから、必ずリリースされると信じたいですが…
いつまで待てばいいのでしょう…
とにかく早くしていただきたいです!
これからオーディブルで聴く方にオススメはしたいですが、
「現状、続きがない辛さ」は覚悟が必要です。
2013年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本を読んだほうが面白い。時間があれば、後の翻訳も読んでみたいです。
2021年8月14日に日本でレビュー済み
ウィリアム・サマセット・モームの「世界の十大小説」に選ばれた小説で、以前から読みたいと思っていたもののずいぶん長く縁がなかったのですが、先日古本屋で、ほぼ新品の「カラマーゾフの兄弟」4冊がセットで置いてあったので、ついに読み始めました。買った小説を調べてみると、すべてスリップ(通常書店で抜かれるもの)が付いていて、1巻以外は手をつけられていない(ページを跨いで差し込まれている)上に、1巻は2020年発行。つまり、読もうと思って全巻を(アマゾン?)で揃えたものの1巻半ばで挫折して、早々に売却したと思われる。
さて読み始めてみると、最初の1/3はちょっと翻訳が古いのもあって苦しかった。元の所有者はここで挫折と思われます。でも根気強く読み進めるとそれ以降は、話しに引き込まれて、かつ翻訳にも慣れて普通に読めました。また読みながら、こういう言及が選ばれる理由だなと思うような、意味の深い言葉もあり、書かれた時代を思いながら読めます。まだ1巻しか読んでいないので、作品全体のコメントはできないですが、これを機会に全巻を読破したいです。翻訳も慣れれば、こんな漢字あるんだという発見があります。
冒頭の解説は、他の方のコメントを参考にして読まずに飛ばしました。登場人物名は、最初戸惑いましたが、1巻ではそこまで多くないので、多少前に戻って読み返しつつ読めば大丈夫でした。
さて読み始めてみると、最初の1/3はちょっと翻訳が古いのもあって苦しかった。元の所有者はここで挫折と思われます。でも根気強く読み進めるとそれ以降は、話しに引き込まれて、かつ翻訳にも慣れて普通に読めました。また読みながら、こういう言及が選ばれる理由だなと思うような、意味の深い言葉もあり、書かれた時代を思いながら読めます。まだ1巻しか読んでいないので、作品全体のコメントはできないですが、これを機会に全巻を読破したいです。翻訳も慣れれば、こんな漢字あるんだという発見があります。
冒頭の解説は、他の方のコメントを参考にして読まずに飛ばしました。登場人物名は、最初戸惑いましたが、1巻ではそこまで多くないので、多少前に戻って読み返しつつ読めば大丈夫でした。
2014年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界最高峰の文豪はドストエフスキーとトルストイです。残念ながら訳者との相性が問題となります。その作品を原書で味わいたいが、ロシア語のハードルが高い。
2013年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人間の感情の持ち方が個性とともに良く表現されていると感心しました。自分はそれほど深く考えずに過ごしているので生きる意味を教えられる思いがしました。裕福な家庭の中でのさまざまな考えなので現実的にはついて行けないと言う点もありますがそれはそれとして良い内容の物語だと思いました。
2019年12月30日に日本でレビュー済み
□ パン=お金=人々に行動を起こさせるもの
□ 信仰心=神様=人々に行動を諦めさせるもの
という印象を受けました。
どの登場人物を見ても、みなお金が原因で動いているようでした。、
お布施のため、搾取のため、略奪のため、昇進のため・・・
アリョーシャも、そういった人々に振り回されていたので、
彼もお金のせいで動いていると言えるんじゃないでしょうか。
一方神様はと言うと、人の動きを止めてしまう力があるようでした。
ドミートリーも最後は神様のような心境に至ることで、
有罪という現状を受け入れ、抵抗を諦めてしまいました。
□ 信仰心=神様=人々に行動を諦めさせるもの
という印象を受けました。
どの登場人物を見ても、みなお金が原因で動いているようでした。、
お布施のため、搾取のため、略奪のため、昇進のため・・・
アリョーシャも、そういった人々に振り回されていたので、
彼もお金のせいで動いていると言えるんじゃないでしょうか。
一方神様はと言うと、人の動きを止めてしまう力があるようでした。
ドミートリーも最後は神様のような心境に至ることで、
有罪という現状を受け入れ、抵抗を諦めてしまいました。
2021年10月2日に日本でレビュー済み
全巻の感想ですが、今まで多くの小説を読みましたが、高齢者になった今でも、この本を越える小説にはまだ出会っていないです。個人の好みの問題ですがあくまで。