お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

ローマ皇帝伝 下 (岩波文庫 青 440-2) 文庫 – 1986/9/16

4.2 5つ星のうち4.2 14個の評価

ローマ皇帝伝 下 (岩波文庫 青 440-2) [文庫] スエトニウス (著), 國原 吉之助 (翻訳)
続きを読む もっと少なく読む

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1986/9/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1986/9/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 432ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4003344022
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003344026
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.5 x 1.7 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 14個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
14グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2021年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書の訳者の国原吉之助氏は、下巻の中の解題でこうおっしゃっている。

原題は、De Vita Caesarum Libri Ⅷ (カエサルたちの伝記八巻)
第一巻 ユリウス・カエサル
第二巻 アウグストゥス
第三巻 ティベリウス
第四巻 カリグラ
第五巻 クラウディウス
第六巻 ネロ
第七巻 内乱時の三人の皇帝 ガルバ、オト、ウィテリウス
第八巻 ウェスパシアヌスとその子供ティトゥス(兄)とドミティアヌス(弟)
    の三人

スエトニウスの記述方法は、どの巻でもほぼ同じく、
まず人物の祖先、血統、家柄から筆を起こし、本人の誕生に移り、その前後に起こった
前兆や星占いを述べる。
皇帝になるまでは、ほぼ年代順に述べられ、これが、序論となっている。
日付は記されていない。
帝位に即くと、彼の内政、業績、公私の言行の事例が、主として倫理的な観点から、
つまり、皇帝の美徳とみなされる寛仁、謙虚、気前の良さ、自制と、
悪徳とみなされる残忍、貪欲、傲慢、贅沢、放縦といった項目の下に分類整理され
箇条書きにされる。
だが、日付も背景も文脈の説明もない。
終結部に入って、死ぬまでの経緯が再び、ほぼ年代順に述べられ、
その前後に肉体上の個人的な特徴が挿入される。
時代や周囲の流れや背景と関連づけない記述方法は、資料として致命的な欠陥を持つ。
スエトニウスは、読者がすでに他の史書から、歴史と皇帝についての知識を身につけて
いることを前提としていたであろう。
しかし、こういう評価もできる。
『皇帝伝』の中には、ローマの、特に帝政初期の日常生活に関する百科全書的な知識が、
迷信、占い、夢、性生活、服装など、いっぱいつまっている。
もしローマ人とその古典世界に自己を同化し得るほどの豊かな想像力を持っている人が
あれば、もしローマ史に関する広い視野と深い洞察を兼ね備えた人があれば、
その人にとって『皇帝伝』は、うっとりするがらくたの宝庫であり、
「見つけた(ヘウレーカ)」と思わず叫ぶ興奮の穴場であるかもしれない。
一般の読者も、この『皇帝伝』の中で、現代の虚構(フィクション)の
中でも見られないような謎めいた人物や不思議な事件に出会って、古代ローマの
世界へ誘いこまれることであろう。

目次は、次の通りです。
上巻目次
凡例
第一巻 カエサル
第二巻 アウグストゥス
附録 神君アウグストゥスの業績録
第三巻 ティベリウス
訳注
附録 ローマ史年表
   ローマの貨幣単位・度量衡単位・計時法
   系図(Ⅰカエサル家 Ⅱフラウィウス家)
   地図(Ⅰアウグストゥス時代のローマ市 
      Ⅱ一世紀のイタリア
      Ⅲ一世紀のローマ世界)

 
下巻目次
凡例
第四巻 カリグラ
第五巻 クラウディウス
第六巻 ネロ
第七巻 ガルバ
    オト
    ウィテリウス
第八巻 ウェスパシアヌス
    ティトゥス 
    ドミティアヌス
訳注
解題 
附録 ローマ史年表
   ローマの貨幣単位・度量衡単位・計時法
   系図(Ⅰカエサル家 Ⅱフラウィウス家)
   地図(Ⅰアウグストゥス時代のローマ市 
      Ⅱ一世紀のイタリア
      Ⅲ一世紀のローマ世界)
索引
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年1月15日に日本でレビュー済み
スエトニウスのローマ皇帝伝の下巻。
カリグラ、ネロなどのメジャーな皇帝もいるが、他の皇帝は、あまり有名ではない。
ほとんど同時代の人間による人物伝であるため、記述の内容にリアリティーが感じられて、面白い。
それにしても、皇帝達の、非道、残虐な行いが、これでもかというほど紹介される。
どうやって、ローマ帝国が運営されていたのだろうかと、疑問に感じてしまった。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年9月8日に日本でレビュー済み
「へぇ、あの人がこんなことを?」的なおもしろさに溢れた本。
ちっとも系統だってないし、皇帝のことばかり書いてて周囲のことを書いてないから時代描写が立体的でないし、嘘も本当も検証せずに(実地検証も論理的な検証もせずに)書いているから、まるまる信じるわけにはいかないけど。
タキトゥスに疲れたら、スエトニウスでだらだら古代ローマを楽しむのがおすすめ。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年4月25日に日本でレビュー済み
原題は「カエサルたちの伝記八巻」であり、第一巻はユリウス・カエサル、第二巻はアウグストゥス、第三巻はティベリウス、第四巻はカリグラ、第五巻はクラウディウス、第六巻はネロを収め、第七巻は内乱時の三人の皇帝ガルバ、オト、ウィテリウスを、第八巻はウェスパシアヌスとその子供ティトゥス(兄)とドミティアヌス(弟)の三人の伝記を収める。この下巻では第四巻のカリグラ以降を収めてある。

記述方法はどの巻でもほぼ同じで、まず人物の祖先、血統、家柄から筆を起こし、本人の誕生に移り、その前後に起こった前兆や星占いを述べる。皇帝になるまでは、ほぼ年代順に述べられ、以上が序論となる。
帝位につくと、彼の内政、外交上の業績や、公私の言行の事例が、主として倫理的な観点から、つまり皇帝の美徳とみなされる寛仁、謙虚、気前の良さ、自制と、悪徳とみなされる残忍、貪欲、傲慢、贅沢、放縦といった項目の下に分類整理され、箇条書きにされる。終結部に入って、死ぬまでの経緯が再び、ほぼ年代順に述べられ、その前後に肉体上の個人的な特徴が挿入される。

しかし、記述された事柄は、時代や周囲の流れ、背景と関係づけられていないため、史料的価値はほとんどないとされてきたが、当時の個人の日常生活史として再評価されてきている。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2003年4月30日に日本でレビュー済み
 古代羅馬ファン必携の本。訳もきわめて優れていて非常に読みやすい。スエトニウスは本当に文章がうまいので、当時でもベストセラー作家であっただろう。 当時の習慣・風俗がよく分かる。無味乾燥な歴史書より面白い。丁度、史記の列伝のような感じ。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人間を描いて鮮明なイメージを伝えてくれる。
皇帝の思い上がりが形成される過程と、人間としての真実におびえる陰の部分。
皇帝の振る舞いを描きながら、それを取巻く中級・下層市民の感情の高下も、身近な空気として伝わってくる。
読書のだいご味を味わわせてくれる古典。