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1789年-フランス革命序論 (岩波文庫 青 476-1) 文庫 – 1998/5/18
フランス革命は,単一の革命ではない.本書は革命初年の過程を,アリストクラート層,ブルジョワ,都市民衆,農民が,次々と,それぞれの革命を展開してゆく4幕のドラマとして再構成し,革命の政治的・経済的・社会的現実を,具体的に生き生きと叙述する.フランス革命史研究の動向を決定した記念碑的な書である.
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1998/5/18
- ISBN-104003347617
- ISBN-13978-4003347614
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1998/5/18)
- 発売日 : 1998/5/18
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 384ページ
- ISBN-10 : 4003347617
- ISBN-13 : 978-4003347614
- Amazon 売れ筋ランキング: - 398,286位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 140位フランス史
- - 1,008位ヨーロッパ史一般の本
- - 2,570位岩波文庫
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
序文にもあるように、「フランス国民のために平易かつ明快に、しかも具体的に生き生きと、1789年の革命の経過とフランス革命の構造およびその世界史的意義を総合的に叙述した珠玉の名編である」と書いているが、全くその通りで、何も言うことはありません。翻訳は読みやすいので、私のような歴史の素人でも、内容を理解したような気にさせられます(笑)。
2016年5月12日に日本でレビュー済み
本書は正統派革命史学を代表するG・ルフェーヴルによって1939年、フランス革命150周年に上梓された。貴族対ブルジョワという古典的な二項対立図式を修正し、革命は貴族、ブルジョワ、都市民衆、農民による複合革命であったとする。この四者が微妙なズレを孕みながらも部分的に共通する利害に導かれ、複雑な連合と離反を繰り返すプロセスとして革命を再構成する。アンシャンレジーム下における貴族とブルジョワは決定的な利害対立があった訳ではなく、どちらも芽生えつつあった資本主義の担い手であった。他方でブルジョワは旧身分である貴族に対抗して政治的平等を勝ち獲る上で、都市民衆と農民のエネルギーを利用した。だが最終的には過激な経済的平等を求める農民を切り捨てて財産権を守った。ルフェーヴルは結果的に革命から最大の利益を得たのはブルジョワであると言う。
正統派革命史学とトクヴィルからフュレへと継承された「修正派」との大きな違いは革命前後で歴史は「断絶」しているとみるか「連続」しているとみるかだが、この違いは多分に何に着目するかによる。諸階層の利害は単一の、例えば経済的利害に還元できるものでなく、経済的、政治的、社会的な利害がそれぞれ複雑に絡み合い、その組み合わせパターンによって時に対立し、時に同盟する。そのことを革命の諸段階に沿って明らかにしたのは本書の功績だが、対立の側面を見れば歴史は「断絶」しているし、同盟の側面を見れば歴史は「連続」している。だからルフェーヴルの複合革命論は、その意図を越えて正統派の革命史観(=断絶史観)を骨抜きにしかねない「危うさ」(あくまで正統派にとっての「危うさ」だが)を孕んでいる。
解説で訳者も指摘するように、実証研究が進んだ今日、事実認識としてはもはや正統派も修正派も大差ない。修正派の急先鋒フュレでさえ、実は本書に多くを負っている。ルフェーヴルは、革命の最終的な勝者がブルジョワであり、彼らが手にした政治的平等と経済的自由が歴史の歯車を大きく回転させたという正統派のテーゼに固執するが、ブルジョワが経済的自由を獲得したフランスにおいて、革命を境に資本主義が飛躍的に発展したかといえば、決してそうではない。社会が変化していく過渡期において旧いものと新しいものが混在するのはむしろ自然なことだ。正統派の革命史観には歴史とは人間の主体的意志によって変革すべきものであるという理念が過剰に投影されていることは否めない。
正統派革命史学とトクヴィルからフュレへと継承された「修正派」との大きな違いは革命前後で歴史は「断絶」しているとみるか「連続」しているとみるかだが、この違いは多分に何に着目するかによる。諸階層の利害は単一の、例えば経済的利害に還元できるものでなく、経済的、政治的、社会的な利害がそれぞれ複雑に絡み合い、その組み合わせパターンによって時に対立し、時に同盟する。そのことを革命の諸段階に沿って明らかにしたのは本書の功績だが、対立の側面を見れば歴史は「断絶」しているし、同盟の側面を見れば歴史は「連続」している。だからルフェーヴルの複合革命論は、その意図を越えて正統派の革命史観(=断絶史観)を骨抜きにしかねない「危うさ」(あくまで正統派にとっての「危うさ」だが)を孕んでいる。
解説で訳者も指摘するように、実証研究が進んだ今日、事実認識としてはもはや正統派も修正派も大差ない。修正派の急先鋒フュレでさえ、実は本書に多くを負っている。ルフェーヴルは、革命の最終的な勝者がブルジョワであり、彼らが手にした政治的平等と経済的自由が歴史の歯車を大きく回転させたという正統派のテーゼに固執するが、ブルジョワが経済的自由を獲得したフランスにおいて、革命を境に資本主義が飛躍的に発展したかといえば、決してそうではない。社会が変化していく過渡期において旧いものと新しいものが混在するのはむしろ自然なことだ。正統派の革命史観には歴史とは人間の主体的意志によって変革すべきものであるという理念が過剰に投影されていることは否めない。
2020年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変良い商品を受け取らせていただきありがとうございました。