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アナバシス: 敵中横断6000キロ (岩波文庫 青 603-2) 文庫 – 1993/6/16
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前四○一年,ペルシアのキュロス王子は兄の王位を奪うべく長駆内陸に進攻するが,バビロンを目前にして戦死,敵中にとり残されたギリシア人傭兵一万数千の六千キロに及ぶ脱出行が始まる.従軍した著者クセノポンの見事な采配により,雪深いアルメニア山中の難行軍など幾多の苦難を乗り越え,ギリシア兵は故国をめざす…….
- 本の長さ438ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1993/6/16
- 寸法10.5 x 2.6 x 14.8 cm
- ISBN-10400336032X
- ISBN-13978-4003360323
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対象商品: アナバシス: 敵中横断6000キロ (岩波文庫 青 603-2)
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1993/6/16)
- 発売日 : 1993/6/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 438ページ
- ISBN-10 : 400336032X
- ISBN-13 : 978-4003360323
- 寸法 : 10.5 x 2.6 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 69,884位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 21位ギリシャ・ラテン文学
- - 62位その他戦争関連書籍
- - 135位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月18日に日本でレビュー済み
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原文と注釈書と並行して読んでいます。ノンフィクションということもありますが、わかりやすい翻訳です。(なにしろ松平千秋氏の翻訳ですから当然ですがです)
2024年2月2日に日本でレビュー済み
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「ソクラテスの思い出」がよく知られているが、クセノホンのキャラクターが見えて、当時のギリシャの傭兵の実情も体感出来る。何よりも文章が卓越していて読み応えのある一冊です。
2023年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ギリシャとペルシャの鬩ぎあいの中で、ペルシャの内紛に意図せずに関わり、敵地に取り残された戦士たち。故郷に帰りたい一心で長い時間をかけて戦ったり、会談をしたりする過程が事細かく書かれている。クセノフォンの冷静さに感動すると共に、人間の変わらなさに改めて慨嘆する思いである。
2021年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この種の古代の人の書いたノンフィクション本を読むのは初めてだが、意外に読みやすく、リアルに迫ってくるものがあり、不思議な読書体験が得られる。
盾と兜と槍で武装したギリシャの重装歩兵軍団とペルシャ軍や現地の土着民の戦いは、最近の映画(「スリーハンドレッド」)や昔のオッデュッセイアの映画(「ユリシーズ」)のリアル版で、そういうのを想像しながら楽しめた。
クセノポンという著者、プラトンと同時期のソクラテスの弟子だが、立派な軍人であり、ちょっと驚いた。ペルシャのキュロス王子に雇われた数万人規模のギリシャ軍団の一員として遠征に出る前に、ソクラテスに相談したエピソードも出ている。
ギリシャの重装歩兵軍団、かなり強く、ペルシャ軍や土着軍は彼らを恐れていたことがわかる。基本、謀略で指揮官たちが殺される騒ぎ以外は、どの戦でも負けていない。大声をあげて攻めていくだけで敵は怖がって逃げる展開が多い。この軍団、多数の料理人・使用人(奴隷)、娼婦、家畜、食料を抱えて遠征していた模様。撤退旅行中は、重装歩兵軍団が盾になって箱のような体制で、内部にこれらを隠して進むのだ。
キュロス王と兄の大王の戦いで、キュロス王の戦死の後、用なしとなったギリシャ傭兵軍団は、ペルシャ帝国中央のバビロンの近くから、今のトルコ半島を北へ縦断、黒海沿いを西へ進み、故郷を目指すわけだが、その間、並行のペルシャ軍側の監視と謀略、現地の異民族の土着軍との様々の戦いと交渉、山道や渡河、極寒での行軍、食料の調達等々、凄まじい苦労話が展開される。寒地では、凍傷で耳や鼻、足指を失うものも多数。食料調達は難儀で、土着の支配者と交渉がうまくいけば贈与や市場で調達できるが、そうでない場合、ほとんどが略奪。地元民、早く通過して出ていってほしいから、要求に応じる場合も多い。現地で食料・酒・家畜のほか、奴隷(捕虜)、若い女性、美少年を(あたりまえのように)略奪・連行していた例も語られる。
ギリシャ軍団、様々なことへの対処・方針を決める際に、全員で討論を行うところがギリシャらしくて凄い。その討論での発言の詳細も書かれてある。クセノポンの発言はどこでも英明で、終盤では全体のリーダーに推されるのも頷ける。一方、常に地元ギリシャの神のご加護や占いの吉兆が議論の決め手となる場合も多く、神が守ってくれるとの信念が軍隊をより強くしており、原始宗教の役割は凄いものがある。もっとも、最終盤には、占い(犠牲獣をささげる儀式)で吉兆が出るまで足止めとか、犠牲獣も底をついてくるなどもあり、なかなか難儀である。
本書を読む限りでは、ギリシャ人はペルシャ人や土着の民よりも数段、理性的・合理的に見える。ギリシャの神への信頼・崇拝の意識も強い。そういうのがギリシャ軍を強くし、ペルシャの沿岸地域(エーゲ海・黒海)の植民都市建設にもつながったのかも。クセノポンらは、そういう都市も訪問している。ギリシャ文明の様子がわかる。土着人の謎の風習も語られる。例えば、「彼らはまた、ギリシャ人が連れている娼婦たちと、衆人環視の中で交わりたがった。それが彼らの風習なのである」「衆人の中で普通の人間なら一人の時でないとしないようなことをする」他。
ペルシャの西部、エーゲ海近くにたどり着いてからも、兵士の多くが土産の金や物品を求めたため、再度、現地の土着のセテウス王の傭兵になって現地の戦に参加したり、内紛まがいのことが起きるなど、最後の最後まで、目の離せない、苦労の絶えない遠征であるが、クセノポンの知恵と巧みな言論術で危機を突破するさまが最後まで描かれている。
盾と兜と槍で武装したギリシャの重装歩兵軍団とペルシャ軍や現地の土着民の戦いは、最近の映画(「スリーハンドレッド」)や昔のオッデュッセイアの映画(「ユリシーズ」)のリアル版で、そういうのを想像しながら楽しめた。
クセノポンという著者、プラトンと同時期のソクラテスの弟子だが、立派な軍人であり、ちょっと驚いた。ペルシャのキュロス王子に雇われた数万人規模のギリシャ軍団の一員として遠征に出る前に、ソクラテスに相談したエピソードも出ている。
ギリシャの重装歩兵軍団、かなり強く、ペルシャ軍や土着軍は彼らを恐れていたことがわかる。基本、謀略で指揮官たちが殺される騒ぎ以外は、どの戦でも負けていない。大声をあげて攻めていくだけで敵は怖がって逃げる展開が多い。この軍団、多数の料理人・使用人(奴隷)、娼婦、家畜、食料を抱えて遠征していた模様。撤退旅行中は、重装歩兵軍団が盾になって箱のような体制で、内部にこれらを隠して進むのだ。
キュロス王と兄の大王の戦いで、キュロス王の戦死の後、用なしとなったギリシャ傭兵軍団は、ペルシャ帝国中央のバビロンの近くから、今のトルコ半島を北へ縦断、黒海沿いを西へ進み、故郷を目指すわけだが、その間、並行のペルシャ軍側の監視と謀略、現地の異民族の土着軍との様々の戦いと交渉、山道や渡河、極寒での行軍、食料の調達等々、凄まじい苦労話が展開される。寒地では、凍傷で耳や鼻、足指を失うものも多数。食料調達は難儀で、土着の支配者と交渉がうまくいけば贈与や市場で調達できるが、そうでない場合、ほとんどが略奪。地元民、早く通過して出ていってほしいから、要求に応じる場合も多い。現地で食料・酒・家畜のほか、奴隷(捕虜)、若い女性、美少年を(あたりまえのように)略奪・連行していた例も語られる。
ギリシャ軍団、様々なことへの対処・方針を決める際に、全員で討論を行うところがギリシャらしくて凄い。その討論での発言の詳細も書かれてある。クセノポンの発言はどこでも英明で、終盤では全体のリーダーに推されるのも頷ける。一方、常に地元ギリシャの神のご加護や占いの吉兆が議論の決め手となる場合も多く、神が守ってくれるとの信念が軍隊をより強くしており、原始宗教の役割は凄いものがある。もっとも、最終盤には、占い(犠牲獣をささげる儀式)で吉兆が出るまで足止めとか、犠牲獣も底をついてくるなどもあり、なかなか難儀である。
本書を読む限りでは、ギリシャ人はペルシャ人や土着の民よりも数段、理性的・合理的に見える。ギリシャの神への信頼・崇拝の意識も強い。そういうのがギリシャ軍を強くし、ペルシャの沿岸地域(エーゲ海・黒海)の植民都市建設にもつながったのかも。クセノポンらは、そういう都市も訪問している。ギリシャ文明の様子がわかる。土着人の謎の風習も語られる。例えば、「彼らはまた、ギリシャ人が連れている娼婦たちと、衆人環視の中で交わりたがった。それが彼らの風習なのである」「衆人の中で普通の人間なら一人の時でないとしないようなことをする」他。
ペルシャの西部、エーゲ海近くにたどり着いてからも、兵士の多くが土産の金や物品を求めたため、再度、現地の土着のセテウス王の傭兵になって現地の戦に参加したり、内紛まがいのことが起きるなど、最後の最後まで、目の離せない、苦労の絶えない遠征であるが、クセノポンの知恵と巧みな言論術で危機を突破するさまが最後まで描かれている。
2013年2月10日に日本でレビュー済み
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活字が小さいので読むのに根気が要りそうです。すでに呼んだ方ご感想を教えて頂ければ幸いです。
2021年7月5日に日本でレビュー済み
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メチャクチャなリーダーに従う兵隊さんは大変です
2018年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アナバシスとは、ギリシア語で「上り」の意。
山登りとか乗馬、河を遡行することなどをいうそうだ。
本書では、アナバシスとは、弟のキュロスが、兄のアルタクセルクセス二世の王位を奪おうと、小アジアの沿海地方(今のトルコ)からバビロン(今のイラク)を目指して内陸に進行することをいう。
兄弟の父は、古代ペルシアのアケメネス朝の王ダレイオス二世で、全オリエントを支配していたが、病死し、長子のアルタクセルクセス二世が王位に就き、次子のキュロスは、母の計らいによって小アジア西部を統治することに成功する。
王位簒奪を決意したキュロスは、一万三千人もの兵力を集めるが、その中にギリシア人が多く含まれた。
本書を著わした、ギリシア人のクセノポンも友人のプロクセノスに誘われ従軍することになる。
実際、バビロンへ向かうギリシア軍の道程を、本書の巻末にある地図ではなく、カラーの現代地図帳で確認すると、標高2~3,000m級の山が連なっている。
トロス山脈である。
山を越えてシリアに近づくと、獣の多い灌木帯に出る。ここで、ロバやダチョウの狩りをしながら行進すると、草木もない赤裸の土地に出たりする。
一日、25~40kmを歩くのである。6~8時間歩くのだろうか。
しかし、バビロン目前で、キュロスは王軍との乱戦の中で討たれてしまう。(クナクサの戦い)
その後は、敵中に孤立したギリシア軍一万数千が、黒海を目指し北進する脱出行となり、カタバシス、「下り」となる。
「下り」は、「上り」と変わって、敵だらけである。
食糧は尽きるし、寒さに凍えるし、内紛だって起きる。
本書一冊のなかに、巻が七つあって、アナバシスという「上り」は、巻一のところで終わってしまう。
キュロスは、368ページある物語の53ページのところで、あっけなく死んでしまうのである。
つまり、巻二~巻七(P.66~368)は、妻子の待つギリシアへ帰ろうとするカタバシスである。
北方の黒海を目指す間もなく、王軍の将軍の謀略にかかり、ギリシア軍の指揮官の大半が捕らわれてしまう。
ギリシア軍は最大の危機に見舞われるが、ここで、従軍にすぎなかったクセノポンが新しく部隊を再編成する。
クセノポンは、指揮をとりながらも、問題が起きたときは集会で意見を伺うなど民主的なところがある。
また、ソクラテスの門下生らしく論理的なわりには、大きな決断をするときは、生贄を捧げて神意を問い、生贄に表れた吉凶に対して忠実に守るのである。
クセノポンは、演説でこういっている。
「・・・神は、才覚が他に優れていると自惚れて大言壮語するごとき人間は貶め、われわれのごとく何事もまず神意を計ってから事を始める者には、彼らよりも高い栄誉を授けようとなさるのだ。・・・(中略)・・・」(P.270)
上り(アナバシス)と下り(カタバシス)とあわせて、6,325km、要した年月は、一年と三ケ月であった。
目次は次の通りです。
凡例
巻一 サルデイスからクナクサまで(前四〇一年三月~九月)
巻二 クナクサからザパタス河まで(前四〇一年九月~十月)
巻三 ザパタス河からカルドゥコイ人の国まで(前四〇一年十月~十一月)
巻四 カルドゥコイ人、アルメニア人、タオコイ人、カリュベス人、
スキュテノイ人、マクロネス人、コルキス人等の国を経てトラぺズスに到着するまで
(前四〇一年十一月~前四〇〇年二月)
巻五 トラペズスからコテュオラまで(前四〇〇年三月~五月)
巻六 コテュオラからクリュソポリスまで(前四〇〇年五月~六月)
巻七 ビュザンティオン。トラキアのセウテス王の許でのこと。
ギリシア軍、ペルガモンでティブロンの部隊に加わる
(前四〇〇年十月~前三九十九年三月)
訳注
解説
地図
人名・地名索引
山登りとか乗馬、河を遡行することなどをいうそうだ。
本書では、アナバシスとは、弟のキュロスが、兄のアルタクセルクセス二世の王位を奪おうと、小アジアの沿海地方(今のトルコ)からバビロン(今のイラク)を目指して内陸に進行することをいう。
兄弟の父は、古代ペルシアのアケメネス朝の王ダレイオス二世で、全オリエントを支配していたが、病死し、長子のアルタクセルクセス二世が王位に就き、次子のキュロスは、母の計らいによって小アジア西部を統治することに成功する。
王位簒奪を決意したキュロスは、一万三千人もの兵力を集めるが、その中にギリシア人が多く含まれた。
本書を著わした、ギリシア人のクセノポンも友人のプロクセノスに誘われ従軍することになる。
実際、バビロンへ向かうギリシア軍の道程を、本書の巻末にある地図ではなく、カラーの現代地図帳で確認すると、標高2~3,000m級の山が連なっている。
トロス山脈である。
山を越えてシリアに近づくと、獣の多い灌木帯に出る。ここで、ロバやダチョウの狩りをしながら行進すると、草木もない赤裸の土地に出たりする。
一日、25~40kmを歩くのである。6~8時間歩くのだろうか。
しかし、バビロン目前で、キュロスは王軍との乱戦の中で討たれてしまう。(クナクサの戦い)
その後は、敵中に孤立したギリシア軍一万数千が、黒海を目指し北進する脱出行となり、カタバシス、「下り」となる。
「下り」は、「上り」と変わって、敵だらけである。
食糧は尽きるし、寒さに凍えるし、内紛だって起きる。
本書一冊のなかに、巻が七つあって、アナバシスという「上り」は、巻一のところで終わってしまう。
キュロスは、368ページある物語の53ページのところで、あっけなく死んでしまうのである。
つまり、巻二~巻七(P.66~368)は、妻子の待つギリシアへ帰ろうとするカタバシスである。
北方の黒海を目指す間もなく、王軍の将軍の謀略にかかり、ギリシア軍の指揮官の大半が捕らわれてしまう。
ギリシア軍は最大の危機に見舞われるが、ここで、従軍にすぎなかったクセノポンが新しく部隊を再編成する。
クセノポンは、指揮をとりながらも、問題が起きたときは集会で意見を伺うなど民主的なところがある。
また、ソクラテスの門下生らしく論理的なわりには、大きな決断をするときは、生贄を捧げて神意を問い、生贄に表れた吉凶に対して忠実に守るのである。
クセノポンは、演説でこういっている。
「・・・神は、才覚が他に優れていると自惚れて大言壮語するごとき人間は貶め、われわれのごとく何事もまず神意を計ってから事を始める者には、彼らよりも高い栄誉を授けようとなさるのだ。・・・(中略)・・・」(P.270)
上り(アナバシス)と下り(カタバシス)とあわせて、6,325km、要した年月は、一年と三ケ月であった。
目次は次の通りです。
凡例
巻一 サルデイスからクナクサまで(前四〇一年三月~九月)
巻二 クナクサからザパタス河まで(前四〇一年九月~十月)
巻三 ザパタス河からカルドゥコイ人の国まで(前四〇一年十月~十一月)
巻四 カルドゥコイ人、アルメニア人、タオコイ人、カリュベス人、
スキュテノイ人、マクロネス人、コルキス人等の国を経てトラぺズスに到着するまで
(前四〇一年十一月~前四〇〇年二月)
巻五 トラペズスからコテュオラまで(前四〇〇年三月~五月)
巻六 コテュオラからクリュソポリスまで(前四〇〇年五月~六月)
巻七 ビュザンティオン。トラキアのセウテス王の許でのこと。
ギリシア軍、ペルガモンでティブロンの部隊に加わる
(前四〇〇年十月~前三九十九年三月)
訳注
解説
地図
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