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生物と無生物の間: ウイルスの話 (岩波新書 青版 245) 新書 – 1956/7/10
川喜田 愛郎
(著)
見方によれば生物、見方をかえれば無生物でもある、ウイルスとよばれる一群の極微の粒子。それは、生命の核心に実験的にせまる道を示唆する、現代自然科学のもっとも興味ある研究対象の一つとなっている。本書は医学、生物学の二つの領域にまたがるウイルス学の発達の歴史を辿りながら、ウイルスとは何か、という問題に平易に答えている。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1956/7/10
- 寸法10.7 x 1 x 17.3 cm
- ISBN-104004160871
- ISBN-13978-4004160878
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1956/7/10)
- 発売日 : 1956/7/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 240ページ
- ISBN-10 : 4004160871
- ISBN-13 : 978-4004160878
- 寸法 : 10.7 x 1 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 318,692位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,481位岩波新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ウイルスとは何か。漠然としか知らなかったことを、懇切丁寧に分からせてもらえる。読むたびに「あ、そういうことか」と発見がある。
2018年3月3日に日本でレビュー済み
現代の生物学などによると、バクテリア(細菌類)の最小のものはマイコプラズマ(肺炎等の原因菌)クラスだそうですが、
種類を違えてもっと小さくなると、本書で扱っているウイルス、さらにはウイロイド、
ひいてはプリオンのようなタンパク質(BSE;牛海綿状変性症、即ち狂牛病の原因物質か)、
等々となってくると、生物と無生物(あるいは生命と非生命)のあいだは、案外判別が難しい気もします。
因みに、物理学でもとくに素粒子学あたりでは、τニュートリノやμニュートリノよりも小さな根源粒子として、
グラビトンg(平均質量0)を想定しており、果たして物体か非物体かの区別が際どくなっており、
同様に化学でも物質かエネルギーかが判然としない場合も見受けられ、
実態不明で曖昧な領域(ファジー)を形成しています。
(その点、数学などでは割と厳密な定義を置き、そのもとで議論を展開するので、
曖昧さの代わりといってはなんですが、果てしなさ∞が残るのでは)
本書で扱っているウイルスは、例えば大腸菌に感染するファージ(親ファージ、子ファージ)のように、
DNA(遺伝子の本体)とタンパク質の殻だけからできているものもあり、
これに感染すると、ウイルスのDNAに従ってまわりの物質が集積され、DNA複製のほか固有のタンパク質も生成するので、
テンペレートはより穏やかに溶菌し、ビルレントはより激しく潜伏・溶原するなど、宿主は重篤な代謝障害を起こしてしまいます。
また院内感染の原因となる耐性を獲得してゆくMRSA(抗メチシリン黄色ブドウ球菌)のようなウイルスを含め、
変異のスピードが水増し的に速くなり、結果いかなる抗生物質も効きにくくなってしまうことからも分かるように、
本源的に流行や伝染性の権化のような存在なのです。その異常な程のスピードは、
通常観念される生命体とは程遠く、あたかも剥き出しの遺伝子として、燎原の火のごとき振る舞いをすることもあるでしょう。
こうした例からも、生物の原形や祖形はその長い進化史や、非常にシンプルなつくりと機能を保っている割には、
そのバリエーションが迅速豊富なので、宿主の応答系はいつもつい騙されてしまうのであり、
そこにインフルエンザ等にみられる常在性のイタチゴッコも生じ、季節的な課題となっていることは、
周知の事実であります。本書にはそうしたウイルスの話が豊富に語られているので、
無生物から翻って生物というものを根本から考えてみるためのきっかけともなるでしょう。
そんな向きに、本書をおすすめとしておきます。
種類を違えてもっと小さくなると、本書で扱っているウイルス、さらにはウイロイド、
ひいてはプリオンのようなタンパク質(BSE;牛海綿状変性症、即ち狂牛病の原因物質か)、
等々となってくると、生物と無生物(あるいは生命と非生命)のあいだは、案外判別が難しい気もします。
因みに、物理学でもとくに素粒子学あたりでは、τニュートリノやμニュートリノよりも小さな根源粒子として、
グラビトンg(平均質量0)を想定しており、果たして物体か非物体かの区別が際どくなっており、
同様に化学でも物質かエネルギーかが判然としない場合も見受けられ、
実態不明で曖昧な領域(ファジー)を形成しています。
(その点、数学などでは割と厳密な定義を置き、そのもとで議論を展開するので、
曖昧さの代わりといってはなんですが、果てしなさ∞が残るのでは)
本書で扱っているウイルスは、例えば大腸菌に感染するファージ(親ファージ、子ファージ)のように、
DNA(遺伝子の本体)とタンパク質の殻だけからできているものもあり、
これに感染すると、ウイルスのDNAに従ってまわりの物質が集積され、DNA複製のほか固有のタンパク質も生成するので、
テンペレートはより穏やかに溶菌し、ビルレントはより激しく潜伏・溶原するなど、宿主は重篤な代謝障害を起こしてしまいます。
また院内感染の原因となる耐性を獲得してゆくMRSA(抗メチシリン黄色ブドウ球菌)のようなウイルスを含め、
変異のスピードが水増し的に速くなり、結果いかなる抗生物質も効きにくくなってしまうことからも分かるように、
本源的に流行や伝染性の権化のような存在なのです。その異常な程のスピードは、
通常観念される生命体とは程遠く、あたかも剥き出しの遺伝子として、燎原の火のごとき振る舞いをすることもあるでしょう。
こうした例からも、生物の原形や祖形はその長い進化史や、非常にシンプルなつくりと機能を保っている割には、
そのバリエーションが迅速豊富なので、宿主の応答系はいつもつい騙されてしまうのであり、
そこにインフルエンザ等にみられる常在性のイタチゴッコも生じ、季節的な課題となっていることは、
周知の事実であります。本書にはそうしたウイルスの話が豊富に語られているので、
無生物から翻って生物というものを根本から考えてみるためのきっかけともなるでしょう。
そんな向きに、本書をおすすめとしておきます。