まわりがモーツァルトだベートーヴェンだという古い時代に、ひとりマーラーに心を摑まえられてしまった人間の手による入門書が、この本だ。
当時としても、ブルックナーはすでに聞かれ(ナチのテーマソングとも思われたり)、シェーンベルクもいたはずだが、彼の耳は確かに、ドイツ的、西洋的ならざるものを、マーラーのメロディと節回しに、大きな魅力を発見し、みずからも作曲の道に進んだのが著者だ。
こうした、マーラーについての、実感と共感に基づいたガイドブックは、あまり出回ってないようだ。これほどの良書なのに、絶版のまま中古でしか手に入らない。とても残念だ。

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グスタフ・マーラー: 現代音楽への道 (岩波新書 黄版 280) 新書 – 1984/10/22
柴田 南雄
(著)
- 本の長さ210ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1984/10/22
- ISBN-104004202809
- ISBN-13978-4004202806
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1984/10/22)
- 発売日 : 1984/10/22
- 言語 : 日本語
- 新書 : 210ページ
- ISBN-10 : 4004202809
- ISBN-13 : 978-4004202806
- Amazon 売れ筋ランキング: - 493,798位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,205位岩波新書
- - 22,090位楽譜・スコア・音楽書 (本)
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トップレビュー
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2023年5月20日に日本でレビュー済み
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2020年5月14日に日本でレビュー済み
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かつてNHKのFM番組でよく現代音楽の解説を聴きました。その時の深い蘊蓄がそのままうかがえる著作です。
2015年11月10日に日本でレビュー済み
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久しぶりに柴田南雄先生のマーラーをなつかしく読ませていただいた。岩波新書時代に何度も読んでいたが、久しぶりに読むと新たな発見があった。 学生時代から30年以上に渡りマーラーを聴くと時代の変遷とともにその影響がますます、浸透している感じがします。私の時代が来るといったマーラーの言葉のように。
2013年12月18日に日本でレビュー済み
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本書は、音楽学的な見地を用いながら、マーラーの音楽を紹介しようとするものである。しかし、音楽学的な曲目解説と、マーラーの自伝的・人間的な部分の解説がごたまぜになっていて、正直、書物の構成として優れているとは言えない。
著者自身の音楽学的解説も、論拠に乏しい気がしてならない。それも、求められていない著者のマーラー音楽への自分語りと混じっているからでもある。本人の「マーラーと僕」的な自分語りは、読者も誰も求めていない。入門書では、あくまで自分を消して、マーラーへの熱い敬意を持ちながらも、冷徹なまでの客観性を以て記述して欲しい。
いずれにしても、入門書としては、本書は失格である。マーラーの音楽を聴いて、例えば「マーラーはどんな人だったのだろうか、どんな生涯をたどったのか」「音楽的に、歴史的に、どんな特徴があるのか」といった率直かつ素朴な疑問を発してこの本を取った人は、失望すると思う。
著者自身の音楽学的解説も、論拠に乏しい気がしてならない。それも、求められていない著者のマーラー音楽への自分語りと混じっているからでもある。本人の「マーラーと僕」的な自分語りは、読者も誰も求めていない。入門書では、あくまで自分を消して、マーラーへの熱い敬意を持ちながらも、冷徹なまでの客観性を以て記述して欲しい。
いずれにしても、入門書としては、本書は失格である。マーラーの音楽を聴いて、例えば「マーラーはどんな人だったのだろうか、どんな生涯をたどったのか」「音楽的に、歴史的に、どんな特徴があるのか」といった率直かつ素朴な疑問を発してこの本を取った人は、失望すると思う。
2015年10月12日に日本でレビュー済み
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二十代の頃古書店でカバー落ちの古本で見つけ、擦りきれる迄読み耽った名著です。第3交響曲の項のように専門的な楽理を展開されますと、私の理解力ではどうにも歯が立ちませんね。けれども全体的に一般のファンに食い付いていけるよう、留意なさって理論をマーラーへの尊崇の念と共に、展開していらっしゃいます。全面的な称賛のみでなく、第2のフィナーレ前半部に第4のほぼ全体の如く、作品のレベルに疑念を吐露していらっしゃるのも、率直さに感服致しました。高岡拓也
2014年2月6日に日本でレビュー済み
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バラで買ったマーラーは NO・1巨人 第3番 第8番大地の歌
の三枚でした。重複してもと 又今回十枚セットを買いました。
ブームの頃 雑誌社で出した特集ゎ買って持ってますが、
大判で座右に置くのには かさばるので又文庫本を買いました。しかし読めば読むほど難解です。音楽中辞典と首っ引きでも 尚難解です。著者は柴田南雄さんです。この頃ネットで#系の調整とb系の調整の一覧表を作りました。86才で始める 作業では無い感じです。音楽の世界に生きる人は 頭が良いと思いました。フジコの本
も書き込みだらけです。マエストーソ ラルゲツト アレグロ・
ヴィヴァーチェ アレグロ・マエストーン クアジ・アダージョ
アレグロ・マルツィア・アニマートアレグロ・モルト・モデラート
アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート アンダンテ・
センブリーチェ アレグロ・フォーコ等々。
の三枚でした。重複してもと 又今回十枚セットを買いました。
ブームの頃 雑誌社で出した特集ゎ買って持ってますが、
大判で座右に置くのには かさばるので又文庫本を買いました。しかし読めば読むほど難解です。音楽中辞典と首っ引きでも 尚難解です。著者は柴田南雄さんです。この頃ネットで#系の調整とb系の調整の一覧表を作りました。86才で始める 作業では無い感じです。音楽の世界に生きる人は 頭が良いと思いました。フジコの本
も書き込みだらけです。マエストーソ ラルゲツト アレグロ・
ヴィヴァーチェ アレグロ・マエストーン クアジ・アダージョ
アレグロ・マルツィア・アニマートアレグロ・モルト・モデラート
アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート アンダンテ・
センブリーチェ アレグロ・フォーコ等々。
2013年12月29日に日本でレビュー済み
マーラーは今やクラシック音楽で最も人気のある作曲家である。私が義務教育を受けた1990年前後では、音楽の授業で扱われる作曲家の最後を飾ったのはドビュッシーとラヴェルで、彼らより前の時代に活躍したマーラーについては学校で全く教わったことがない。それだけ急激にマーラーが近年聴かれるようになったということなのだろう。本書は、何故今マーラーか?という端的な問いへの答えを徹底的に模索した力作だと思う。筆者は大局的な視点から、音楽史の大きな流れの中でのマーラーの位置づけに着目し、マーラーが現在愛聴されているのは、西洋音楽の伝統に加えて非西洋の要素を音楽に取り込んでいることや、マーラーのサウンドが現代人の好みに合っていることなどが要因であると分析している。マーラー愛好家は読んでおいて損は無い本である。個人的には、交響曲4番と7番は凡俗であるとして低く評価する筆者の見解には賛成できない等不満な点はあるが、総じて優れた書物だ。
2014年2月1日に日本でレビュー済み
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1984年10月22日の初版で読んだので、もう30年前ですね。私のマーラー理解を一気に高めてくれた名著です。何度読み直したことか。第3交響曲冒頭の分析、同第1楽章の異なったリズムが同時並行で進む部分の指摘、第9交響曲第1楽章の分析など、凡百の評論家が全く指摘できないところの解説は、作曲家ならではの所業ですね。本書はいわゆる入門書などではなく、深いところまで理解するには楽理の勉強が不可欠でしょうが、私のような素人の音楽ファンにも、マーラーの音楽の魅力、革新性がなんとなくわかるというところに、本書の名著たるゆえんがあると思います。今、第9交響曲を聴きながら本著を読み直すと、MHK-FMでの柴田先生の明晰な解説口調が蘇ります。先生の最後の著書「わが音楽わが人生」も、本書同様、音楽と時代を同時並行で記述した素晴らしい創作だと思います。新書本がぼろくなってきたので、買い直したついでにレビューさせてもらいました。