フランス読みでヴァンサン(オランダ読みだとフィンセント)の弟テオとの往復書簡を読んでも,いまいちピンと来ないところがあった。
星への旅とは、亡くなることを指している。
いろいろ貴重な資料をもとに、画家の最後の数年を、過去と結びつけながら紐解いている。
作品を眺め,書簡を読むのにともて役立つ。
上ではアルル時代を描写している。
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ゴッホ 星への旅 (岩波新書 新赤版 72) 新書 – 1989/5/22
藤村 信
(著)
- 本の長さ237ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1989/5/22
- ISBN-10400430072X
- ISBN-13978-4004300724
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1989/5/22)
- 発売日 : 1989/5/22
- 言語 : 日本語
- 新書 : 237ページ
- ISBN-10 : 400430072X
- ISBN-13 : 978-4004300724
- Amazon 売れ筋ランキング: - 559,384位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年11月23日に日本でレビュー済み
著者のゴッホの生涯への強い共感から書かれた伝記的作品で、彼のファンタジーが一人歩きする部分が無きにしも非ずだが、数多くの資料を丹念に調査して浮かび上がるゴッホの人間像と、彼に関わった多くの友人、知人そしてとりわけ弟テオとの文通を通してドキュメンタリー風に綴っていて、読み物としても充分に説得力を持っている。またそれぞれの絵画が生み出された経過も丁寧に説明されていて、最小限ながらカラー写真でそれらの作品も直接イメージできるように工夫されている。上・下二巻から成る文庫本で、この上巻ではゴッホが理想の土地を求めて一人南フランスのアルルにやって来るところから話を起こし、回想という形で故郷オランダ時代の逸話も挿入されている。自分とは全く相容れない性格のゴーガンをアパートに招き二人の共同生活が始まるが、彼との芸術的な確執は耳切リ事件の悲劇を生むことになる。しかしこの時期の二人の作風は不思議にも互いに強く影響し合っている。
また当時のフランス美術界を牛耳っていたアカデミーの教授達は、新しい絵画を模索しつつあった印象派の画家達を異端として執拗に迫害し、排除しようと努めていたという事実も興味深い。サロン展を始めとする名のある展示会から締め出された彼らの絵が売れることは滅多になかった。事実ゴッホ生前に売れた彼の作品はたった一点だけだったというのも象徴的だ。しかし狂気の時代とも言える彼の最後の千日間は、天才の名に恥じない傑作が続々と生み出された時期でもあった。この本は学術書ではないし、純粋な伝記でもないが、ゴッホの生涯とその作品を理解する上で良い手がかりになるだろう。特にこれから彼の作品に親しみたいという入門者にお勧めしたい。
また当時のフランス美術界を牛耳っていたアカデミーの教授達は、新しい絵画を模索しつつあった印象派の画家達を異端として執拗に迫害し、排除しようと努めていたという事実も興味深い。サロン展を始めとする名のある展示会から締め出された彼らの絵が売れることは滅多になかった。事実ゴッホ生前に売れた彼の作品はたった一点だけだったというのも象徴的だ。しかし狂気の時代とも言える彼の最後の千日間は、天才の名に恥じない傑作が続々と生み出された時期でもあった。この本は学術書ではないし、純粋な伝記でもないが、ゴッホの生涯とその作品を理解する上で良い手がかりになるだろう。特にこれから彼の作品に親しみたいという入門者にお勧めしたい。