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豊かさの精神病理 (岩波新書 新赤版 125) 新書 – 1990/6/20

4.3 5つ星のうち4.3 23個の評価

燦然と輝くモノに溢れた現代.軽い精神的不調を訴えて精神科を訪れる患者たちの中に,人間関係の葛藤を,モノとの関係に巧みに置き換えている人がいる.ブランド品にアイデンティティを求め,マネキン人形のような恋人に囲まれ,人の心を味わうために高価な料理を食べにいく.豊かな社会特有の病像を描き,それを生む日本の社会を考察する.
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1990/6/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1990/6/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 255ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4004301254
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4004301257
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 23個の評価

著者について

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大平 健
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだ読んでいませんが、見た限り中古とは思えないくらい、新品同様でした。
2013年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在の臨床や身近な人たちの示す言動や行動に、迷っている人にとっておもしろい視点が得られます。
2009年6月21日に日本でレビュー済み
 この本全体に、”現在”そのものが、どうしようもなく現れている。
 露わになってくる場所は、精神科の患者の診療の場である。
 この時代を生きている人々は、できうる限り葛藤を抱えたくない。葛藤を回避するために、間にもの(主にブランド品)を入れる。結果として、当の相手と直接対峙する事態から逃れられる。愛情、親しみ、その他の感情的な重みは、たとえば贈りものの金額の多寡によって量られる。患者は、医者に事態を説明するために、延々と、ブランド品を中心とした<モノ語り>を続けていく。
 人々は“ポリシー”をもって、カタログ雑誌を利用しながらブランド品を買う。つき合う人、さらには自分自身さえもブランド品にたとえて考えることも多い。それが、彼らの自己実現であり、個性となる。ものをより高級品に買い替えることによって、彼らの生活は“ステップ・アップ”されていく。自分も相手もそう考えていると思っているが、必ずしもそう考えるだけでは、自分が、相手の態度が納得できない、という事態の中で、彼らは精神科を受診することになる。
 読みやすく、言っていることも大変よく分かる。だが、読み終わって、克明なカタログを熟読したような印象が残る。チャート式シリーズの参考書を開いたときのような感触と言ってもよい。私には、この本自体が、登場する患者の話が、一冊の本にまで大きくなったもののように感じられる。
 わかりやすいことに異を唱えるつもりはない。だが著者は、この本の執筆時に、この問題の先にあることまで視野に入っていたと思う。この論理が破綻する、そのとば口だけでも触れてほしかった。無いものねだりというものなのだろうか?
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年7月31日に日本でレビュー済み
 日本は、経済成長によってさまざまなモノが氾濫するようになった。
 だが、これで日本人の心は豊かになったのだろうか?

 この本は、精神科医の大平健さんが、自身の外来で本当にあった「モノ語り」の内容を再現したものであるが、実際にこの本を読んでみると、何らかのコンプレックスを抱えた人たちが、ブランド品などに身を纏ったり、肉体改造などに精を出したり、子供をブランド校に通わせたりといった方法で、それを払拭しようとする気持ちがダイレクトに伝わってくる。
 確かに、ブランド品などの価値や、学校の偏差値などは客観的な数値で示すことが容易な面がある。
 そのため、これらの方法で手っ取り早くコンプレックスを払拭しようとする考えも、ある意味で理解しやすいと言える。
 だが、そのようなコンプレックスを精神科医に訴えることは、精神医療の本来の役割を大きく逸脱することでもある。
 これでは、著者の大平さんがウンザリしてしまうのも、ある意味で当然と言える。

 もちろん、現在では高度経済成長期を知らない世代(特に、1985年生まれである私よりも下の世代)を中心に、ブランド品などを欲しがらない人が多くなっている。
 そのため、ブランド品などを身に纏う心理が、若者を中心に理解しにくくなっている面がある。
 ただ、確実に言えるのは、いくら経済的に豊かになっても、モノの価値を他人と比較することを止めない限り、決して心は豊かになれないのである。
 そのことを、著者の大平さんははっきりと示しているのではないだろうか。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年5月3日に日本でレビュー済み
対人関係で悩む人々の原因がモノを通して認識できることを
精神科医の著者は感じている。
彼らは、人とつき合う際に、モノを介し、または人をモノのように
扱う。
その結果、生の感情の衝突を避けようとするため、
孤独や悩みといったものが生まれ、それを自らの力で解決できない状態に陥る。
そのような人々を「モノ語りの人々」としてまとめたのが本書

本書では5つのカテゴリーに分け、それぞれのモノに対して、
・人々がどう依存してるか
・そもそも依存をもたらすようになった原因は何か?
といった事柄を対話形式が紹介しています。

参考までに6つを以下に掲載します。
1.カタログ時代のパーソナリティ
2.グルメ・ブームの精神構造
3.不倫ゲームの精神構造
4.ペットの両義性
5.「幸せ」に似合う家族

■著者プロフィール
大平健(おおひら けん)
1949年生まれ。
73年東京大学医学部卒業。
現在は、聖路加国際病院神経科勤務の精神医学者。
主な著書に『貧困の精神病理』『分裂病vs失語症』などがある。
2010年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 精神科医の著者が、ブランド品、高級品や流行最先端のデジタル機器等の物質的な品を買い集めることにより、自分の精神的成長を遂げた、満たされた、と感じてそのことを体系だって説明することに自己満足を感じる種類の人々=<モノ語り>の人々の症例を何パターン化に分けて取り上げ、彼らのエピソードを紹介後、簡単に分析しています。彼らのエピソード自体は、成程、と思う程度には興味深いです。

 第二次大戦以降に高度経済成長期を迎えて以降の日本では、国民総中流化現象や日本の相対的地位向上、経済発展などにより、国民の多くが、生活必需品だけでなく、人よりも(少し)良いものを購入できるようになってきたため、こういった傾向の人々がそれ以前より目立つようになったことは確実と思います。また、マスメディアの発展により、多彩なCM/広告により、そんな精神構造が促進されてきたことも事実です。
 それは言い変えると、自身が無い、よりどころが無い、虚無な「自我」が、「物」に依存して強化されている状態ではないでしょうか。太古の昔から、人々は、肩書に依存したり、家柄に依存したり(≒自分では何も努力しなくて、特に誇るところがなくとも、家柄が良いというだけでカサにきて威張るなど)してきました。それらに関しては現代よりも昔の方がその傾向が強かったくらいだと思います。筆者は、物質に依存する虚しさを、いわば「現代病」として批判していますが、確かに本書で取り上げられている人々の空虚な生活は読んでいてうんざりしますし私も批判的ですが、いつの時代も人々は何かに精神的に依存する傾向があり、たまたま現代ではその対象が(比較的高価な)モノになっただけで、精神科的にそれ程目新しい事象とも思えないのですが…。

 心理的な現象というよりは、社会的現象(しかも、とりわけ新しい概念でなく、広く指摘されるようになって久しい事柄です)に関する参考例で、精神科医がわざわざ一冊を割いて指摘するほどのことか? という気が……。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年6月6日に日本でレビュー済み
具体的な症例・エピソードをもとに現代のねじれた「豊かさ」について論じた新書です。

実際のエピソードとそれに対する解釈とが交互にバランスよく配されているので、非常にわかりやすく、また納得しやすい一冊だと思います。

ここでのキーワードは〈モノ語り〉。

個性・能力・健康・幸せ・生活・・・あらゆるものをモノによって達成しようとする患者たち。

しかしそれは、モノを介することで生々しい衝突を避けようとする現代人の”やさしさ”なのかもしれません。

そのために葛藤に対する抵抗力が落ちて、些細なことで悩み精神科を訪れる人が増えている、というのはやはり問題なのかもしれませんが・・・。

問題を表面だけ見て、あるいは1面だけを見て議論をするのではなく、その背景にある時代性を捉えながら精神病理を語る著者の態度には好感が持てます。

バブル期前後のモノ全盛期に書かれた本ですが、本書で取り上げられた症例とその解釈は、現代におけるひとつの精神病理に対する議論としても十分な鮮度を保っています。

オススメ本です。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2004年8月28日に日本でレビュー済み
残念ながら、この本からは常識以外のことは読み取れませんでした。
著者は東京築地にある総合病院の精神科医ですが、「モノ語り」はむしろ著者のような精神科医の仕事でもあることを、案外読者は無自覚なまま読み進んでしまうのでしょうか。しかも、自身を精神科医であるという情報だけ流していますが、本著の内容は結局はすべて心理学についてのものです。
臨床心理学と精神医学はまったくの別物です。
この点を曖昧にしている点は、明らかに新書向け・商売向けの書き方といわざるを得ません。
あまり知られてはいませんが、精神病患者がとある駐日大使への障害事件を起こしてからというもの、精神科にとっては暗黒時代の幕開けでした。強制的に患者を収容できる、いわゆる「入院措置法」ができたのす。このことで精神科のダークな部分は誇張され、60年代には精神病棟の荒廃がピークを迎えました。
70年以降になると、カールロジャースの「わかりやすい」カウンセリングから、心理学の熱狂的ファンが増えたため、精神医学は心理学を内包しつつ、徐々に勢力を取り戻していったという背景があります。
高度消費社会から精神的問題が浮上したというより、精神的問題に関わる語彙が普及し、人物の内面を細分化してパーツとしてとらえた心理学の「モノ語り」が普及した70年代から、急激に精神科を訪れる人々が増えた事実を念頭に置かない本著に、少々失望しました。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート