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イラク 戦争と占領 (岩波新書) 新書 – 2004/1/20

4.1 5つ星のうち4.1 13個の評価

短期間でイラク戦争を終結させたアメリカ.だが,その占領統治は混乱のきわみに陥っている.アメリカの目算はなぜ狂ったのか.イスラーム政治運動の拡大は,ポスト・フセイン体制をどのようなものにしていくのか.13年ぶりの現地訪問を果たした著者が,激動の戦後イラクを描き出す.2002年刊行の『イラクとアメリカ』の続篇.

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2004/1/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/1/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 244ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4004308712
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4004308713
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 13個の評価

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酒井 啓子
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2004年5月8日に日本でレビュー済み
イラク戦争があり、自衛隊の派遣もあったため現在日本では毎日ニュースでイラク関連の情報を得ています。
しかし、イラクという国がどのような成り立ちでイラク戦争以前日本とイラクの関係はどのようなものであったかをほとんど報道されていません。
この本は前書きに5章の本文、それにあとがきがあります。
1章から4章までは正直なところ私は、なかなか理解が出来ず読み勧めるのに時間がかかりました。
でも、イラクの各部族は組織ではなくネットワークというつながりを持っていることなど興味深い記述も多く人間が作り出す社会というものについて考えさせられました。
私が最も興味深く読んだのは終章です。
イラクという国家の成り立ちを拾ってあります。イギリスがオスマン帝国を解体する際に作った国家だということ…激しい抵抗運動があったこと…日本とイラクの関係を作り上げて言ったのは日本企業であるということ…などなど。
現在も日本企業への期待は大きいと酒井さんは指摘しています。そして、自衛隊が占領軍とイラク人にみなされればこれまでの日本企業によって作られた関係は壊れてしまうだろうということも書いています。
この終章を読むだけでも価値がありますし、あとがきで映画『アラビアのロレンス』についての解釈もイラクを知る上で貴重な記述だと思います。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年8月14日に日本でレビュー済み
アメリカのイラク侵攻から20年が経過した。これは戦後間もない2004年の著書である。

フセイン政権打倒の為のアメリカのイラク侵攻はパンドラの箱を開けるような顛末になった。
大量破壊兵器の保持などという証拠も無いままに反米の独裁政権を打ち倒す為に「売った喧嘩」だった。戦争自体は数十日で終わったものの、米国には終結後の新生イラク国家運営の明確なビジョンが無かった。
「民主化」という大義名分は掲げられても、実際の政治体制を運営するのは米国に任命された反フセインで国外に逃れていた出戻りイラク人たち。彼等は元々いる国民から反発を受けた。
国民からの自発的な運動は「イスラム色」が強く、米国には不都合だった。だから認めない。
米国は「自分たちに都合のいいイラク」を作り上げようとし、イラク国民はイラクの未来は国民の意思が反映されたものでなければならず、イラク国民自身がそれを担わなければならないと考えていて、両者の間の隔たりが徐々に表面化して武力衝突に発展する。

フセインは確かに独裁者としてイラク国民を弾圧していた。だが、解放者のはずの米国も結局は「自分たちに都合のいいことを押し付けるだけの存在」で、フセインと大差ないことが露見してしまった。
それが、イラク国民の米国への信頼を失わせることに繋がり、国内各地での米軍への攻撃の継続となったのだ。ブッシュ大統領が「戦争終結」を宣言しても、繰り返されるテロ行為にそれは空しく響くだけだった。

米国の都合のいい押し付けを甘んじて享受した「戦後の日本」という事例があったのが良くなかったのだろうね、やはり。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年2月1日に日本でレビュー済み
イラク戦争とは何だったのかを知りたくて、筆者の前著 イラクとアメリカ (岩波新書) と一緒に読んだ。

前著は、2002年8月に刊行された本で、イラク戦争までのイラクとアメリカとの関係史に焦点が充てられている。それに対し、この本は、それから1年半後に刊行された本で、勃発したイラク戦争と、その後のアメリカによる占領下の情況を描いたものである。

前著は、中東の複雑な勢力構図、イラクの国の成り立ちの歴史的経緯と、資源国たる中東国家の特色(金利国家)、そして、アメリカ対アラブの二項対立の構図と、全ての対立がその二項対立に取り込まれていく過程などが、とても分かりやすく、興味深く説明されていた。「事実の背後にある真の問題は何か」が門外漢にも良く分かる骨太の良書だった。

それに対し、本書は、2003〜2004年にかけてのイラクのドラマチックな現実の展開をリアルタイムでレポートしたものである。2012年の今、読むと、煩雑な事実がそれほど整理、分析されないまま並べられているように感じられ、「結局、それは何なのか?」ということが十分に分からない。イラク戦争の勃発で一躍、時の人になった筆者が、時の要請に追われて急いで書いた本だろうから、仕方ないのかもしれないが。10年近くが経った今、おそらくイラク戦争を理解するためのベスト書はこれではないだろうと思う。

酒井啓子さんは、その後もイラク、中東について沢山、本を出されている。日本の数少ない中東専門家で、文章も上手。他の本も読みすすめていきたいと思う。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2004年1月26日に日本でレビュー済み
サダム・フセインの独裁のもとでイラクの人々が形成してきた社会は死に瀕しているに違いない。よって、そこに外来の市民社会を移植できるはずだという米英の目算はみごとにはずれてしまった。
著者はイラク戦争の「終結」後に陸路からイラク入りして、現地をつぶさに取材した。その結果わかってきたのは、国際社会が気づきもしなかったような生き生きとした社会的なネットワークが、独裁の重圧が外れた途端にイラク国民の生活の表面に浮き上がってきたという事実である。
アメリカ占領軍はこのようなイラクに土着の社会的なネットワークを抑圧することによって、ますますイラク国民の意識から離反するという悪循環に陥っている。
本書に登場する人物たちは多彩である。タクシーの運転手から街であった普通の人々をはじめとして、戦後アメリカ軍と一緒に入ってきた亡命イラク人、サダムの圧制下で亡命を余儀なくされた軍人、宗教家、等々。丁寧な人物紹介を通してイラクの生きた現実が浮かび上がってくる。
イスラームについても、シーア派がイラン系で、スンナ(スンニ)派はサダム系、などという通常流布されている誤った単純化された図式を著者は排除する。イラクの人々にはもっと奥深い知恵があり、地域社会に根付いた生活と文化があるというのである。
復興行政を担う実務能力も無いのに権限や利権のみを独占したがるアメリカの占領統治は混迷を深めるばかりである。イラクの人々の前途は多難すぎる。だからこそ、著者のように土地に根付いて生活する人々の目線から現実を見つめる必要がある。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年2月6日に日本でレビュー済み
超大国さえ途方にくれるイラクの大混乱…。著者は、アメリカの誤算としてフセイン独裁においても「イラク社会にイスラームに基づく社会秩序概念やネットワークが厳然と機能していること」を看過し「すべてのイスラーム的なるものの台頭に対して、過度に敏感な反応をして」軍政を敷き、民衆の対米感情の悪化を自ら招いたことだと指摘している。独裁に代わる新社会の基盤を荒らし「イラク戦争」は終わらず、米軍は撤退する口実さえ失った。著者はイラクが「国家建設の長い道のりの入り口に立っている」というが本書を通読する限り何の展望も見えない。また過去の民間企業の活動により築き上げられたイラク民衆の「経済大国」への高い信頼を自ら曇らせた、某国政府の無策ぶりにも疑問符がつけられている。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2004年4月21日に日本でレビュー済み
イラク戦争後の戦後統治がうまくいかず、辛酸をなめ続けているブッシュ政権は、そもそもなぜ戦後統治でつまづいているのだろうか。イラクの民主化を皮切りに「中東の民主化」構想を実現しようとしたアメリカは、イラクの社会状況をどれほど認識した上で戦争を始めたのだろうか。本書を読んでいると様々な疑問に直面すると同時に、これからのイラク占領統治の行き詰まりが見えてくるようである。酒井氏の前著「イラクとアメリカ」と併読することで、イラクの社会システムに対するアメリカの無謀な挑戦があからさまに見えてくる。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年6月7日に日本でレビュー済み
森本敏編『イラク戦争と自衛隊派遣』は、「イラク戦争を肯定的に評価する立場から論述」(森本、5頁)した本だった。しかし、本書はむしろ全く正反対の立場から、すなわち「今回のイラク戦争は、イラク人はもちろんのこと、国際社会の多くが、その正当な理由を見出せない理不尽な戦争」(105頁)という認識を持って書かれたものである。前者だけを読んでいては全くわからない現実が、嫌というほど本書では描かれている。イラク国民の立場に立った場合に何が最も必要とされることなのか、という視点が一貫して維持されている。
『アメリカはなぜイラク攻撃をそんなに急ぐのか』(朝日文庫、2002年)の中でも、サンドラ・マッケイが、フセイン追放後のイラク国内の混乱を予測していた。本書の著者が指摘するように、言ってみれば誰でも予測できる事態だったにも関わらずなんら事前に妥当な政策は練られず、誰にでも予測できたはずの結果に今米軍は苦しめられている。現政権の政策決定過程のどこかに致命的な欠陥が存在していると見るべきだろう。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2004年3月9日に日本でレビュー済み
混迷を極める現代のイラクの姿が、私には明治維新前後の日本と重なって仕方ない。民衆の反米意識、もはやフセインの手から離れたテロは米軍だけではなく、アメリカに協力的なあらゆる国、組織、イラク人にも及んでいる。それは幕末の壌夷運動に似てはいまいか。
あるいは民主化を求めるためのあらゆる模索。最初アメリカという上からの改革が提示されるが、やがてイスラームの台頭、あるいはイラク共産党の地道な活動、そして武闘派の台頭、いろんな勢力の百花僚乱。自由民権運動を想起しないだろうか。
もちろんイラクの現状はそういう一言二言で語れるほど単純ではない。未来は不透明ながら、第3章、第4章、終章では、酒井氏ならではの展望も語られる。しかし、それとて私にはやがて書かれるであろう、酒井氏によるイラクシリーズの第三弾への序章にしか思えない。それほど未来は日々変動している。ただ、この本には一般誌を読んでいたのでは到底見えないイラクの「現状」が確かに活写されている。特に第1章の著者本人による、イラク2003年7月現在のルポは、一番具体的で一番分かりやすかった。
我々にとって問題は、日本が果たすべき役割は何か、という事であろう。それは果たしてアメリカの要請を受けた形で自衛隊が「人道支援」に行く事なのだろうか。それを考えるべき幾つかの視点もここでは述べられている。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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