コンピュータの歴史からソフトウェアの出現、発展そして将来像まで書かれている本である。また、ソフトウェアの製作現場の話やソフトウェアの問題点などについても記述されている。ただ、これらの内容が“入門”という名にふさわしく、分かりやすく書かれているかは疑問である。というのは、例えば“オブジェクト指向”という思想について記述されているが、JAVAもC++も勉強したことのない人間に理解できるように書かれているとは思えない。他にも、専門用語の乱発で「この本を読むための入門書が必要なのでは?」と感じる。
この本を読むとしたら、「ソフトウェアの勉強を始めた→この本を読む」というスタイルが正しいと思う。逆に「この本を読む→ソフトウェアの勉強を始める」だと消化不良で終わると思われる。
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ソフトウェア入門 (岩波新書 新赤版 876) 新書 – 2004/1/20
黒川 利明
(著)
生活・仕事に欠かせない物となったコンピュータだが,それを動かすソフトウェアの存在について意識することは少ないだろう.だが,かつての「2000年問題」が象徴するように,一度トラブルが起きれば社会機能が麻痺するほど重要なのだ.システムの基礎,作り方から違法コピー問題まで,ネットワーク時代必須の知識を語る.
- 本の長さ194ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2004/1/20
- ISBN-104004308763
- ISBN-13978-4004308768
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2004/1/20)
- 発売日 : 2004/1/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 194ページ
- ISBN-10 : 4004308763
- ISBN-13 : 978-4004308768
- Amazon 売れ筋ランキング: - 891,231位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2014年11月9日に日本でレビュー済み
ソフトウェアについて一般の人向けに基本からやさしく解説した本です。第I章「ソフトウェアとは、システムとは」では、コンピュータのはじまりや、今なおその仕組みが使われているフォン・ノイマン方式=プログラム内蔵方式、プログラミング言語、および、いろいろなシステムについて解説されています。
コンピュータについての教科書的な内容で、コンピュータ入門として良いと思います。ただ、一般向けの本に色々なプログラミング言語のコード例を載せることは意味がないのではと思いました。
第II章「ソフトウェアの現場で」では、ソフトウェアが作られ、使われる現場の有り様を、プログラムを開発する人達の役割や、その際に使われるプロセスなどについてふれながら説明しています。
実際にソフトウェア開発の現場にいる人にとっては普通の事柄ですけれど、ソフトウェアがどのようにして作られているのかを一般の人が理解するには良い内容です。ただ、スパイラル・モデルの中に必ずプロトタイプ作成が含まれているのは少し奇妙に感じました。
第III章「試練の中のソフトウェア」では、インターネットにはじまるネットワークの影響、本来変更が容易であるはずのソフトウェアの変更が難しくなっている現状、そして、ソフトウェアの信頼性について述べています。
第IV章「ソフトウェアの将来像」では、ソフトウェアの労働市場、ソフトウェアとコンピュータ・システムの未来について書いてあります。
少し古い本ですが、第I章から第III章までの内容は今でもほとんどその通りと思います。第IV章については、グローバル化の中で日本のソフトウェア産業はどう生き残っていくのか、3Kとなってしまっている現状をどうするのか、など、ソフトウェアの労働市場についてもっと議論してほしかったです。
コンピュータについての教科書的な内容で、コンピュータ入門として良いと思います。ただ、一般向けの本に色々なプログラミング言語のコード例を載せることは意味がないのではと思いました。
第II章「ソフトウェアの現場で」では、ソフトウェアが作られ、使われる現場の有り様を、プログラムを開発する人達の役割や、その際に使われるプロセスなどについてふれながら説明しています。
実際にソフトウェア開発の現場にいる人にとっては普通の事柄ですけれど、ソフトウェアがどのようにして作られているのかを一般の人が理解するには良い内容です。ただ、スパイラル・モデルの中に必ずプロトタイプ作成が含まれているのは少し奇妙に感じました。
第III章「試練の中のソフトウェア」では、インターネットにはじまるネットワークの影響、本来変更が容易であるはずのソフトウェアの変更が難しくなっている現状、そして、ソフトウェアの信頼性について述べています。
第IV章「ソフトウェアの将来像」では、ソフトウェアの労働市場、ソフトウェアとコンピュータ・システムの未来について書いてあります。
少し古い本ですが、第I章から第III章までの内容は今でもほとんどその通りと思います。第IV章については、グローバル化の中で日本のソフトウェア産業はどう生き残っていくのか、3Kとなってしまっている現状をどうするのか、など、ソフトウェアの労働市場についてもっと議論してほしかったです。
2004年3月27日に日本でレビュー済み
コンピュータのおこりから始まり、コンピュータの動き、情報の表現、システム開発の流れ、携わる人々の役割、MDA、グリッド、ユビキタス、量子コンピュータなどソフトウエアの将来が説明してあります。
何が、ソフトウエア開発の問題なのか、どう解決しようとしているのか?などの話題もあります。
難しいことを、うまく、やさしく解説してある印象です。チューリングマシンの説明など、さすが岩波って感じの本でした。
何が、ソフトウエア開発の問題なのか、どう解決しようとしているのか?などの話題もあります。
難しいことを、うまく、やさしく解説してある印象です。チューリングマシンの説明など、さすが岩波って感じの本でした。
2004年2月7日に日本でレビュー済み
ソフトウェア,という実態がつかみにくいものについて基本的なところから,現在の最前線にまで広く触れた入門書.
全体は4章構成になっている.第I章ではチューリングマシンから始めて,オブジェクト思考やプログラミング言語についてといった教科書的なところを押さえた上で,第II章では実際のソフトウェアの現場での経験に基づき,UML や XP といった流行についても触れつつ,プログラムを組み立てる人達の役割や,開発モデル,プログラムマネージャの不足といったリアルな現場の姿が描かれている.第III章ではネットワーク化や組み込み化が進むソフトウェア環境の中で生じるセキュリティや信頼性といった問題が大きくなりつつある現状に警鐘を鳴らす.最後の第IV章では,ソフトウェア科学の進歩(量子コンピューティング等)によってソフトウェアの新たな形がもたらされる一方で,労働市場としては小さくなるのでないかという予測をしている.
私自身はネットワークのほうに造詣が深いことために,ネットワーク化による影響が小さく見積られている印象を受けた.しかしながら,ソフトウェアの立場からの見方としては参考になった.また,私のようにオブジェクト思考の概念あたりまではなんとかついていっているが,最近の XP とか UML とか横文字の羅列に何か騙されている気がする人のとっかかりについては有用だと感じられた.あくまでとっかかりではあるが.
本書の中では紙数が尽きたのか軽く触れられるに留まっている,ウェブサービスの先にあるユーティリティコンピューティングや自律計算といったソフトウェアの未来像のところについてもう少し語って欲しかった.続編を期待したい.
全体は4章構成になっている.第I章ではチューリングマシンから始めて,オブジェクト思考やプログラミング言語についてといった教科書的なところを押さえた上で,第II章では実際のソフトウェアの現場での経験に基づき,UML や XP といった流行についても触れつつ,プログラムを組み立てる人達の役割や,開発モデル,プログラムマネージャの不足といったリアルな現場の姿が描かれている.第III章ではネットワーク化や組み込み化が進むソフトウェア環境の中で生じるセキュリティや信頼性といった問題が大きくなりつつある現状に警鐘を鳴らす.最後の第IV章では,ソフトウェア科学の進歩(量子コンピューティング等)によってソフトウェアの新たな形がもたらされる一方で,労働市場としては小さくなるのでないかという予測をしている.
私自身はネットワークのほうに造詣が深いことために,ネットワーク化による影響が小さく見積られている印象を受けた.しかしながら,ソフトウェアの立場からの見方としては参考になった.また,私のようにオブジェクト思考の概念あたりまではなんとかついていっているが,最近の XP とか UML とか横文字の羅列に何か騙されている気がする人のとっかかりについては有用だと感じられた.あくまでとっかかりではあるが.
本書の中では紙数が尽きたのか軽く触れられるに留まっている,ウェブサービスの先にあるユーティリティコンピューティングや自律計算といったソフトウェアの未来像のところについてもう少し語って欲しかった.続編を期待したい.